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歯ぎしり用・歯科矯正用マウスピースのメリットとデメリットを解説!

歯列矯正にはいろいろな矯正方法がありますが、できるだけ矯正中であることを周りに気付かれたくないという方に人気なのが、“マウスピース矯正”です。

透明なマウスピースを何度か交換しながら、歯を動かしたい方向へ力を加える矯正方法で、最近では多くの歯科医院で治療が可能になってきました。

 

矯正中の見た目にも気を配りながら、歯並びが改善できるのはうれしいですよね。

また、治療中も痛みが少ない矯正方法と言われていることから、興味がある方も多いのではないでしょう。

 

そんなマウスピース矯正、どうしてもメリットばかりに目が行ってしまいがちですが、デメリットや注意点はないのでしょうか。

治療を始める前にはデメリットも含めて、知っておきたいところですよね。

そこで今回は矯正治療を始める前に知っておきたい、マウスピース矯正のメリット・デメリット、また注意点などの基礎知識をまとめました。

1.歯ぎしりと歯の寿命の関係

睡眠中の歯ぎしりを誰かに指摘されたことはありませんか?

 

たとえ健康な歯であっても歯ぎしりの力で歯が削られて歯がすり減ったり、歯がぐらついて隙間ができ歯周病になりやすくなったりと、歯の寿命を縮めるリスクがあります。

上下の歯を擦り合わせる癖、つまり歯ぎしりには3つのタイプがあります。

 

歯ぎしりの中でも多いとされる現象が「グラインディング」です。これは周りの人も「歯ぎしりしていたよ」と指摘するくらい一般的な、上下の歯を噛んだ状態でギリギリと横に滑らせ擦り合わせる動きの事を言います。3つのタイプの中でも一番歯にダメージを与える歯ぎしりです。

食いしばり」と呼ばれる歯ぎしりは「クレンチング」です。横に擦り合わせることはなく、強い力で歯をぐっと噛みこむ歯ぎしりです。音が出ないため、周りの人に気づかれることは少ないようです。

 

3つ目は上下の歯をカチカチと噛み合わせるタッピング」です。3つの中では比較的起こる事の少ない現象です。

 

では、歯ぎしりによる影響についてみていきましょう。

1-1.歯ぎしりによる影響

歯ぎしりを放置するとどうなるのでしょう?つぎのような影響が出る可能性があります。

 

  • ・顎への負担が大きい
歯ぎしりを放置するとその負担から「顎関節症」になる時があります。顎関節症は単に顎が痛いだけではなく、顎関節の変形や頭痛・肩こりといった二次的な症状にもつながります。
  • ・歯が欠けたりすり減ったりする
歯ぎしりの中でも「グラインディング」は歯と歯を強い力で擦るので、当然歯がすり減ったり欠けたりします。歯のすり減りがひどくなると知覚過敏状態になる事もあります。
  • ・歯周病になる・悪化するリスクがある
長い間の歯ぎしりは歯の根っこにダメージを与えます。だんだんと歯がぐらつくようになると歯と歯茎の間に隙間ができてしまい、歯周病になったりそれが悪化したりするリスクがあります。
  • ・被せ物や詰め物が取れる
歯ぎしりの影響で、歯の被せものや詰めものもとれる可能性があります。その場合、歯ぎしりをなおさない限り、何回被せものや詰めものをしても繰り返すことが多いです。

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2.歯ぎしりの治療にはマウスピース(ナイトガード)矯正がおすすめ

ナイトガード」とも呼ばれる、歯ぎしりの治療に用いられるマウスピースがあります。

そのマウスピースの使用により歯に加わる力を分散させ、筋肉の緊張を解消する効果や歯の欠け防止効果が期待されます。

 

以下、歯ぎしり用マウスピースと矯正用との違いを説明していきます。

2-1.歯ぎしり用と歯科矯正用マウスピースの違い

歯ぎしり治療に用いられるマウスピースは、矯正用マウスピースと違って厚く強く作られており、一般的に上の歯に装着して使用します。

 

一方、矯正用マウスピースは薄いプラスチック製で噛みあう部分まで覆われており、歯ぎしりをする人がそれをつけると睡眠時の歯ぎしりで壊れてしまう事もあるようです。

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3.歯ぎしり用マウスピースの種類

Eライン矯正にかかる費用の目安

歯ぎしり用マウスピースは大きく分類して「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」に分けられます。

以下、それぞれについて解説していきます。

3-1.ソフトタイプ

ソフトタイプは、素材が半透明の柔らかいゴム製です

指で曲げられるほどやわらかく、装着時の違和感が少ないです。どちらかと言うと歯ぎしりが弱い人向けで、歯ぎしりが強い人がソフトタイプを装着すると摩耗が進んで穴が開く可能性があります。ソフトタイプは一部の歯科医院では取り扱いをしていないケースがありますのであらかじめ確認しておきましょう。

3-2.ハードタイプ

ハードタイプは、レジンと呼ばれる硬いプラスチック製であり、ソフトタイプに比べて装着時に違和感を覚えやすいですがとにかく耐久性が高いです。違和感の問題はある程度の期間装着する事で慣れて解消することが多いようです。

 

ハードタイプマウスピースは耐久性が高いので穴が開きにくく、歯ぎしりが強い方におすすめできます。また、ハードタイプのもう一つのメリットとして製作後でも細かな調整が可能な点も挙げられます。

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4.歯ぎしり用マウスピースのメリット

歯列矯正の注意点

歯ぎしり用マウスピースは歯と歯の間に挟まれることで、上の歯と下の歯の間の緩衝材になります。ナイトガードと呼ばれるだけあり、装着して寝ることで様々なメリットがあります。

 

主なメリットについて見ていきましょう。

4-1.睡眠中の歯ぎしりを確認できる

歯ぎしりの自覚のない患者さんは多くいます。本当に歯ぎしりをしているのかどうかまずは確認したい気持ちは当然です。

 

そこでマウスピースをしながら眠っていただくことで、そのすり減りや傷度合いをのちに自らが確認できるのです。まずは現状認識をすることで治療へのモチベーションをあげ、その後の対策につなげていきましょう。

4-2.歯や顎への負担を少なくできる

マウスピースは緩衝材(クッション)の役割を果たします。

歯ぎしりは奥歯に力が集中するとされていますが、マウスピースをはめることでその力を歯列全体に分散させることができます。結果として1本1本にかかる負担はやわらぎ、歯の欠けや折れを防止する効果が期待されます。

 

また、装着中は歯がガッチリと噛みあう事もないため顎の力を抜いたようなリラックス状態になる事が期待でき、顎関節の負担を少なくします。歯ぎしりは歯と同様に顎にもダメージを与えます。放置すると顎関節症になりかねないため、マウスピースで負担を軽減していきましょう。

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5.歯ぎしり用マウスピースのデメリット

マウスピース装着のメリットは説明しましたが、デメリットももちろんあります。

マウスピースも万能とは言えません。以下の注意点を把握したうえでの使用が推奨されます。

5-2.定期的なメンテナンスの必要性がある

マウスピースを日々装着し続けていると、歯ぎしりの影響もありだんだん削れていき、装着時の噛み合わせもずれていきます。

よって、マウスピースは歯科医院で定期的な調整・メンテナンスをすることが求められます。そのメンテナンス周期の目安は3,4か月に1回ほどです。

 

また、マウスピースは口の中に入れるわけですから毎日お手入れして衛生的に使用する必要があります。

マウスピースの効果を実感するためにもメンテナンス意識を高めていきましょう。

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6.歯ぎしり用マウスピースを上だけに付ける理由

東京のマウスピース矯正おすすめ医院5選|クリニックの選び方も解説

歯ぎしり用マウスピース(ナイトガード)はなぜ上だけに着けるのでしょう?

 

答えは、顎の構造を考えれば見えてきます。下顎は比較的自由に動かせますが、上顎って動きませんよね。個人差こそありますが、通常動かない上顎に装着したほうが違和感少ないですし、下顎はある程度自由に動かせた方が自然です。ただし、下に被せものが多いため歯を守りたい場合などは下のマウスピースを作ることもあるようです。

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7.歯科矯正用マウスピースのメリットは?

マウスピース矯正を行うときのポイント

数ある矯正方法の中から、マウスピース矯正を選択するメリットはどのようなところにあるのでしょうか。

 

大人の歯列矯正にかかる値段は?前歯を削る費用や医療費控除について解説

 

マウスピース矯正の値段と治療期間の目安|矯正治療の相場

7-1. 矯正が目立ちにくい

マウスピース矯正は矯正装置が目立ちにくい、矯正していることが見た目で気付かれにくい点が最大のメリットと考える方も多いでしょう。

マウスピース矯正では透明のマウスピースを使うため、歯に装着してもあまり目立ちません。

お口を開けて笑っても、話していても、装着していることが分からないくらいの薄いマウスピースを使って治療します。

 

従来からあるワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる金具やワイヤーなどの装置をつけることが多いため、お口を開けた際に装置が目立ってしまう、矯正していることが周りに分かってしまいやすいですよね。

そのため、歯列矯正がしたいと思っていても、装置が目立つことに抵抗があり躊躇していた方もいると思いますが、マウスピース矯正はそんな悩みを少し解決できる治療方法です。

7-2. 取り外しができる

また、マウスピースは自分で取り外しできることも、メリットの1つでしょう。

食事の際や歯磨きをする際に矯正装置を取り外せば、矯正していないときと同じように食事や歯磨きができます。

また取り外したマウスピースは、洗うのも手軽です。

 

これがワイヤー矯正の場合は、自分では自由に装置を取り外せないため、食べているときに違和感があったり、丁寧に口腔ケアが行えなかったりすることもあります。

特に歯ブラシで装置の間を丁寧に洗うなど、お手入れが難しい場合もあります。

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8.歯科矯正用マウスピースのデメリット

八重歯になる原因

マウスピース矯正は目立たず、取り外しができるためお手入れも簡単。

様々なメリットがあることが分かりましたが、反対にデメリットもあるのでしょうか。

 

マウスピース矯正の失敗例11選!失敗しないようにする方法も徹底解説

8-1. 飲食が制限される

マウスピース矯正では、食事を取る、歯磨きをする以外の時間は矯正装置を装着しておく必要があります。

1日の装着目安時間は20時間以上。

頻繁に間食を取ると、矯正装置を外す時間が増えてしまい、矯正効果を実感できなくなる可能性があります。

また、虫歯予防、歯周病予防のためにはマウスピース装着の前に都度歯磨きが必要です。

マウスピースも一度取り外せばお手入れしてから装着するのが衛生的にもよいため、お手入れの手間が何度もかかることになります。

 

また、食べ物だけではなく、飲み物を飲む際にも気を使わなければいけません。

水以外の飲み物を飲んだ後には、マウスピースへの着色とともに、虫歯歯周病を予防するため、歯磨きやマウスピースの手入れをする必要があります。

そのため、矯正中は普段と同じように飲食ができないことはデメリットの1つと言えるでしょう。

 

■参考記事:マウスピース型矯正による矯正治療中の食事の痛みや食べ物の注意点

8-2. 発声しにくいときがある

また、マウスピースを装着したばかりのときは、話しにくいと感じることがある方もいます。

矯正装置が唇の裏に当たり、発生するときに違和感を覚えやすいのです。

マウスピース矯正は他の矯正方法と比べ、痛みは感じにくい矯正方法ではありますが、中には歯の動く際に痛みを感じる人もいます。

 

もちろん、ワイヤー矯正など他の矯正方法でも同様の違和感を覚えることはあります。

ほとんどの場合、次第に慣れていくことが多いので、デメリットとして重く捉えなくてもいいでしょう。

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9. マウスピース矯正で押さえておきたい注意点

インビザライン

メリットもありますが、デメリットも存在するマウスピース矯正。

メリット・デメリット両方を総合的に考え、マウスピース矯正を行う前に押さえておきたい注意点をまとめました。

9-1. 着用時間が歯の動きに影響する

マウスピース矯正は、常に歯に装着し続けるワイヤー矯正とは異なり、付け外しには本人の意思が必要な矯正方法です。

自分で取り外しができてしまうため、装着するのを忘れてしまうなどで、装着時間が短くなると、矯正の効果が感じられない恐れがあります。

 

一般的に1日20時間以上の装着が必要と言われています。

 

決められた装着時間を守らなければ、歯の動きに影響し、矯正期間が長くなってしまうこともあるため、必ず装着時間は守るようにしましょう。

9-2. 対応できない歯並びもある

矯正装置が目立たない矯正方法としてメリットの大きいマウスピース矯正ですが、どのような症例でも対応可能なわけではありません。

歯並びのでこぼこが大きい、骨格の問題等、複雑な歯並びの場合は、マウスピース矯正では十分に動かすことができないこともあります。

歯を動かす距離が長い場合も難しいです。

 

自分の症例がマウスピース矯正で対処できるかどうかは矯正歯科で相談し、医師の判断を仰ぐことが必要です。

マウスピース矯正を開始する前に、歯の動きを確認し、シミュレーションしてもらえる歯科医院もあります。

どのくらいの期間がかかるのか、理想の歯並びになれるかどうか、確認しておきましょう。

9-3. 食事中は取り外す

マウスピースは食事中、取り外さなければいけません。

水以外の飲み物を飲む場合も同じです。

マウスピースへの色素沈着を防止するとともに、虫歯や歯周病などの予防するためです。

9-4. 口腔ケアは丁寧に

口腔ケアを怠ると治療の精度にも影響を及ぼします。常に口腔内は清潔にし、マウスピースの効果を継続できる環境を整えましょう。

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10.デメリットも理解したうえで、納得のいくマウスピース矯正を

マウスピース矯正にはメリットも多い矯正方法ですが、デメリットも存在します。

メリットだけに目が行きやすいですが、必ずデメリットも理解したうえで矯正を開始することが大切です。

 

また、適応できない例もあるので、マウスピース矯正を希望する際には、まず矯正歯科で歯科医師へ相談してください。

 

マウスピース矯正をした際にかかる費用、期間などを確認したうえで、納得のいくマウスピース治療を受けましょう。

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