- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人聖礼会理事長。ICOI国際インプラント学会認定医・指導医、日本口腔インプラント学会認定医・専門医、臨床研修指導医、インプラントフェロー認定、iACD歯科総合認定医・研究指導医。
https://www.us-shika.com/
マウスピース矯正中、食事の際に痛みを感じたり、どんな食べ物を選べば良いか悩んでいませんか?
本記事では、食事中の痛みの原因や対処法、さらにおすすめの食べ物や避けるべき食品について詳しく解説します。
- 1. マウスピース矯正中の痛みと食事への影響
- 1-1. マウスピース矯正とは
- 1-2. マウスピース矯正の食事への影響
- 1-3. マウスピース矯正は食事中に痛みを感じるの?
- 2. マウスピース矯正中の食事を快適にする3つのポイント
- 2-1. 固いものや丸かじりする料理を食べない
- 2-2. 鎮痛剤などを用意する
- 2-3. 口内炎の予防と対策をする
- 3. マウスピース矯正中の食事で気をつけること
- 3-1. マウスピースを装着したまま飲食しない
- 3-2. 粘着性のある食べ物は避ける
- 3-3. 着色性の高い食べ物を避ける
- 3-4. 外食時の注意点と便利な対策
- 3-5. 間食やおやつの選び方
- 3-6. 飲み物の選び方と注意点
- 3-7. 食事後の口腔ケアとおすすめの方法
- 4. 矯正中の食事制限によるストレスとその解消法
- 5. マウスピース矯正中の痛みと食事に関する総まとめ
1. マウスピース矯正中の痛みと食事への影響
マウスピース矯正の場合、食事の痛みについては深刻に心配する必要はありません。
ただし人によっては無痛の方や、はっきりと痛みを感じる方もいます。これは、歯の乱れかたなど様々な原因があるため、個人差を踏まえた上で食事をするようにしましょう。
1-1. マウスピース矯正とは
アライナーというマウスピースを利用して、理想の歯並びに整える矯正方法です。装置が透明なので目立ちにくく、人目を気にせず治療を行うことができます。さらに着脱も簡単なため、食事や歯磨きなどの生活面においてもストレスを感じません。
1日20時間以上の装着を行ない、約2週間ごとにマウスピースを交換しながら歯を移動させていきます。ただし、骨格の状態や歯並びの乱れかたによっては、マウスピース矯正が対応できない場合があります。
1-2. マウスピース矯正の食事への影響
マウスピース矯正の場合、食事への影響はほとんどありません。
ワイヤー矯正とは違い簡単にマウスピースを外せるので、矯正前と同じような食事が可能です。また、食後の歯みがきや歯間ブラシなどのケアについても簡単に行えます。そのため、食べかすや菌が繁殖しにくく、衛生面も管理しやすい治療方法です。
1-3. マウスピース矯正は食事中に痛みを感じるの?
マウスピース矯正でも食事の際に痛みを感じることがあります。特に、矯正治療を開始した直後や、マウスピースを交換した直後の食事中は痛みを感じることが多いです。装置をつけた直後は歯が動くため圧迫されるのですが、数日で慣れて痛みは落ち着いてきます。
どの矯正方法であっても、歯を移動するので痛みを感じる可能性はあるのです。ただし、ワイヤー矯正のようにブラケットが当たるほど痛いわけではありません。
2. マウスピース矯正中の食事を快適にする3つのポイント
矯正中の食事について、痛みや傷を避けるためのポイントがあります。
まず、どの矯正方法を選んだとしても、ある程度は痛みを感じることがあります。大切なのは、食事でストレスになるほどの痛み避けることです。一般的には長期間になる治療ですので、食事のためにしっかりと対策をしましょう。
2-1. 固いものや丸かじりする料理を食べない
マウスピースを外したとしても、矯正中は硬い食べ物を避けるようにしましょう。特にフランスパンのようなバケットや、お煎餅などは痛みを感じやすくなります。また、前歯でかじるようなトウモロコシやリンゴなども避けたほうが良いです。
歯列矯正中は、以下のように強く噛む必要がないものを選びましょう。また、デザートにはヨーグルトやゼリー、スムージーなどがおすすめです。
・煮込み料理(スープ、雑炊、おかゆ、リゾット、煮込みうどんなど)
・ひき肉料理(マーボー豆腐、ハンバーグなど)
2-2. 鎮痛剤などを用意する
痛みが激しくなった場合に備えて、鎮痛剤を用意しておくのもおすすめです。
マウスピース矯正は痛みを感じにくい治療ですが、人によっては強い痛みを感じることがあります。矯正治療を開始した際に、自分に適した鎮痛剤を処方してもらうと良いでしょう。市販薬でも問題ありませんが、飲む前に歯科医師と相談しておくと安全です。
2-3. 口内炎の予防と対策をする
マウスピースは柔らかいのですが、縁が歯ぐきに当たって傷がつくことがあります。もし傷ができてしまうと、着脱を繰り返すうちに口内炎になる可能性があるので注意が必要です。また、作製されたマウスピースの形状が合わずに縁が当たってしまうこともあります。
しばらく様子を見ても症状が改善されない場合は、歯科医師に相談して対応してもらってください。
口内炎ができてしまった場合は、薬での対処も可能です。飲み薬や塗り薬、患部に貼るパッチタイプなど様々な薬が市販されています。いずれにしても、口内炎ができた場合は刺激しないよう、触らず適切な処置を行いましょう。
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3. マウスピース矯正中の食事で気をつけること
矯正中の食事に関する注意点は痛みや口内炎だけではありません。
順調に矯正治療を進めるためには、虫歯や歯周病などのリスクを避けることも重要です。また、口内のケガや傷から守るためには、装置を安全な状態で使うこともポイントになります。様々なリスクを理解した上で食事をすることが大切です。
3-1. マウスピースを装着したまま飲食しない
マウスピース矯正中に食事をする際は、必ずアライナーを外すようにしてください。マウスピースをしたまま噛んでしまうと、マウスピースが破損してしまうリスクがあるからです。また、咀嚼するたびにアライナーの縁が歯ぐきに擦れて怪我をする可能性もあります。
原則として、水以外の飲み物は装置を外して飲むようにしましょう。特に、コーヒーやお茶などを飲む際は温度に注意してください。マウスピースは薄い樹脂でできているため、あまりにも温度が高いと変形してしまう可能性があります。
虫歯のリスクになるような、糖分が入っている飲み物にも注意しましょう。特に外出時などは装置を外さず飲むことが多いので、装置と歯の間に糖分が溜まってしまうリスクがあります。
3-2. 粘着性のある食べ物は避ける
装置を外して食べられるマウスピース矯正でも、粘着性のある食べ物はおすすめしません。ガムやキャラメル、お餅などは歯磨きをしても磨き残しが多い食べ物です。食べかすが残った状態でマウスピースを装着してしまうと、虫歯菌が繁殖しやすい口内環境になってしまいます。
3-3. 着色性の高い食べ物を避ける
痛みとは関係ありませんが、歯列矯正中は着色しやすい飲食物もNGです。装置を外したとしても、歯に色がついてしまったら審美性としては意味がなくなってしまいます。
カレーやミートソース、キムチのように、色の濃いものは着色しやすいので注意が必要です。飲み物についても、コーヒーや紅茶、ウーロン茶、ワインなどは着色しやすいので避けましょう。特にマウスピースをつけたままの飲食は、歯だけでなく装置にも色がついてしまうリスクがあります。
3-4. 外食時の注意点と便利な対策
マウスピース矯正中に外食を楽しむ際には、以下のポイントを押さえることで、スムーズに食事を取ることができます。
・マウスピースの取り外しと保管
外食前に必ずマウスピースを外し、専用ケースに保管しましょう。ナプキンやティッシュに包むと、紛失や破損の原因になるため避けてください。
・食後の簡易ケア
食事後は、できるだけ歯を磨いてからマウスピースを装着するのが理想です。外出先では、小型の歯ブラシやマウスウォッシュを携帯すると便利です。
・食べやすいメニューを選ぶ
硬いものや粘着性の高いものを避け、柔らかい食品やスープなど、食べやすいメニューを選びましょう。これにより、装置の取り扱いがスムーズになります。
3-5. 間食やおやつの選び方
矯正中でも間食を楽しむことは可能ですが、歯やマウスピースに優しい選択が重要です。
推奨されるおやつ
・柔らかいフルーツ(バナナ、キウイなど)
・ヨーグルトやチーズ
・無糖のナッツやクラッカー
避けるべきおやつ
・硬いスナック(ポテトチップス、ナッツ)
・粘着性のある食品(キャラメル、グミ)
・着色性が強いもの(チョコレート、濃いソースのお菓子)
間食後のケア食事後は、必ず歯磨きやデンタルフロスを使って口腔内を清潔に保ちましょう。時間がない場合でも、洗口液で口をゆすぐだけで効果があります。
3-6. 飲み物の選び方と注意点
飲み物も矯正治療中に大きな影響を与えるため、注意が必要です。
避けるべき飲み物
・糖分が多いジュースや炭酸飲料
・着色性が高い紅茶やコーヒー
・酸性のアルコール飲料(ワインやカクテル)
推奨される飲み物
・水(常温または冷たいもの)
・無糖のお茶(麦茶、ハーブティーなど)
・炭酸水(無糖で酸性度が低いもの)
マウスピース装着中の飲み物の扱いマウスピースを装着したまま飲む場合は、必ず水を選びましょう。他の飲み物はマウスピースに影響を与える可能性があります。
3-7. 食事後の口腔ケアとおすすめの方法
食事後のケアをしっかり行うことで、矯正治療の成功率を高めることができます。
・歯磨き
柔らかめの歯ブラシを使用して、歯とマウスピースの接触面を丁寧に磨きましょう。食べ物のカスが残らないよう、細かい部分も忘れずにケアしてください。
・デンタルフロスの活用
歯と歯の間に詰まった汚れを取り除くために、デンタルフロスを使うことをおすすめします。フロスピックを使用すると便利です。
・洗口液の使用
歯磨きが難しい場合は、アルコールフリーの洗口液を使って口をゆすぐだけでも十分です。これにより、口腔内の清潔を保つことができます。
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4. 矯正中の食事制限によるストレスとその解消法
矯正中の食事制限はストレスや不便を感じることが多いですが、以下の対策を取り入れることで、気持ちを前向きに保ちながら治療を続けられます。
① ポジティブな目標を設定
矯正治療のゴールを明確にすることで、制限を受け入れるモチベーションを高められます。例えば「笑顔に自信を持てる自分になりたい」「歯並びを整えて健康を向上させたい」という具体的な目標を掲げましょう。
②代替メニューを積極的に探す
食べられないものを嘆くのではなく、矯正中でも楽しめる新しいメニューを試してみましょう。柔らかいフルーツやスープ、カットした野菜など、自分に合ったメニューを見つけることで、食事が楽しくなります。
③ストレスを減らす工夫
食事制限にストレスを感じたら、少しずつできる対策を取り入れてみてください。たとえば、矯正中のレシピ本を参考にしたり、食事の楽しみ方を再発見することが役立ちます。
④同じ体験を共有できる人のサポートを受ける
矯正治療を経験している友人や家族、オンラインコミュニティでアドバイスをもらうことで、不安が軽減されることがあります。共感できる相手との会話は心強い支えとなります。
⑤専門医に相談する
矯正中の食事についてわからないことや困りごとがあれば、歯科医師に気軽に相談しましょう。個別のアドバイスをもらうことで、より安心して治療を進められます。
矯正治療は一時的なプロセスですが、その成果は一生続きます。制限を前向きに捉え、理想の笑顔と健康的な生活を手に入れるために頑張りましょう!
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5. マウスピース矯正中の痛みと食事に関する総まとめ
今回は、矯正中の痛みや食事をする際の注意点について解説しました。
矯正中のお口の痛みは生活の上で割とストレスになります。さらに、痛みで食事を楽しめなくなってしまったら、治療のモチベーションも下がってしまいます。そのため、矯正中の食事については食材選びの工夫と痛みや虫歯に対する予防がとても大切です。
どうしても痛みがひどい場合や口内炎が治らない場合は、早めにかかりつけの歯科医院へ相談しましょう。
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