- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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下顎が前に突き出したように見えてしまう「しゃくれ」について、治したいと悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
歯科医院でしゃくれを治すおもな方法として矯正治療が考えられますが、どの矯正治療が適しているかはしゃくれの原因によって異なります。そのため、まずはどのような原因でしゃくれが起きるのかを知ることが大切です。
この記事では、しゃくれの効果的な治療方法について解説するとともに、しゃくれの原因や治療を受ける際の注意点、効果的なセルフケアについて紹介します。
- 1.しゃくれになる4つの原因
- 1-1.遺伝の影響
- 1-2.歯並びの影響
- 1-3.骨格の影響
- 1-4.口呼吸をはじめとした生活習慣の影響
- 2.【しゃくれの治し方】効果的な治療方法
- 2-1.マウスピース矯正
- 2-2.ワイヤー矯正
- 2-3.外科手術を用いた矯正治療
- 3.しゃくれの治療を受ける際の注意点
- 3-1.歯科医師の診断を受けたうえで治療方法を決める
- 3-2.治療にともなうリスクを理解しておく
- 3-3.口腔ケアをしっかり行なう
- 4.しゃくれの予防・進行防止に効果的なセルフケア
- 4-1.舌のトレーニングをする
- 4-2.鼻呼吸を習慣化する
- 4-3.頬杖をつくなどの癖を改善する
- 5.まとめ|しゃくれを治すには原因に合った治療を選択することが大切
1.しゃくれになる4つの原因

まずは、しゃくれはなぜ起きるのか、考えられる原因について代表的なものを4つ紹介します。
1-1.遺伝の影響
家族に下顎が出ている方、しゃくれている方がいる場合は、遺伝の影響の可能性があります。骨格の特徴や顎の成長の仕方などが遺伝することで、しゃくれになるケースは少なくありません。
例えば、もともと下顎の骨が大きく上顎の骨が小さいことでしゃくれているように見えるケースでは、遺伝によるものかもしれません。
1-2.歯並びの影響
歯並びも、しゃくれが起きる原因になりやすい要素です。
例えば、上の前歯が下の前歯よりも数ミリ前方に出ているのが、正常な状態です。しかし、何らかの理由でそれが逆になってしまうことがあります。前歯の位置が逆になり、下の前歯が上の前歯よりも前方に位置する歯並びは「反対咬合(はんたいこうごう)」、一般的には「受け口」と呼ばれる状態です。
この状態が、しゃくれて見える原因となることがあるでしょう。
また、噛み合わせのずれが、しゃくれにつながることもあります。
1-3.骨格の影響
成長期の顎の発育バランスが影響し、しゃくれが起きることも少なくありません。例えば下顎が急激に成長した場合や上顎の発達が不十分な場合、上下の顎の位置バランスがずれて下顎が前に出ていることで、しゃくれているように見えやすくなります。
骨格が影響している場合は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの一般的な歯列矯正だけでは改善するのが難しいため、外科手術が必要になるケースも多いでしょう。
1-4.口呼吸をはじめとした生活習慣の影響
生活習慣が顎の形や位置、歯並びに影響し、しゃくれが起きることがあります。
例えば、以下のような習慣があると、しゃくれにつながる可能性があるとされています。
・頬杖をつく
・口呼吸
・左右どちらかの歯だけで咀嚼する
・姿勢が悪い など
特に長時間頬杖をつくと、顎を片方から圧迫し続けることで骨格を歪ませてしまい、下顎の位置が少しずつ変わってしまう恐れがあります。その結果、噛み合わせが崩れたりフェイスラインが左右非対称になったりして、しゃくれて見えるようになってしまうのです。
また、口呼吸をしていると、鼻の機能が十分に働かなくなって上顎の成長が抑制されるのに加え、下顎が常に下がる状態になってしまいます。これを長期間続けることで顎の成長方向が偏ってしまい、下顎が突出するリスクが高まると考えられます。
2.【しゃくれの治し方】効果的な治療方法

そもそも「しゃくれ」とは、下顎が前に出ているように見える状態を指すものです。歯科医院で改善・治療するには、おもに「矯正治療」が選択肢となります。
以下、しゃくれを治すために効果的な矯正治療について、代表的な方法を解説します。
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2-1.マウスピース矯正

マウスピース矯正は、取り外し可能な透明のマウスピースを用いて歯を動かす矯正治療法です。矯正器具を着脱できるため食事や歯磨きがしやすく、装着中も目立ちにくい点が特徴といえます。
マウスピース矯正は、軽度のしゃくれや軽度の歯並びの調整によって改善が期待できるケースに向いています。一方で、噛み合わせを大きく矯正しなければいけない場合や、骨格の問題でしゃくれが起きているケースでは、対応が難しい可能性もあるでしょう。
全体矯正の場合、治療期間の目安は約1年~2年、費用相場は約60万~100万円です。
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2-2.ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、「ブラケット」と呼ばれる器具を歯に装着し、ワイヤーを用いて歯並びを整える矯正治療法です。
幅広い症例に対応できるのが強みですが、装着初期は、痛みや違和感が出やすい点や装着時に矯正器具が目立ちやすい点に留意する必要があります。
ワイヤー矯正の治療期間の目安は約1年~3年、費用相場は約30万~170万円です。ただし、治療期間や費用は歯並びの状態やワイヤー矯正の種類(表側矯正、裏側矯正など)などによっても変動します。
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2-3.外科手術を用いた矯正治療
しゃくれの原因が骨格のずれによって起きている場合は、一般的な歯科矯正だけでは改善が難しく、外科手術が必要になるケースがあります。
矯正治療で行なわれる外科手術としては、「下顎骨切り術」「上下顎骨切り術」「顎先形成」などが挙げられます。これらの手術によって顎の骨を適切な位置に動かし、噛み合わせや横顔のバランス改善を目指すのです。
外科手術の場合、全身麻酔が必要になるほか一定期間の入院、リハビリが生じる点に留意すべきでしょう。なお、治療期間や費用は、顎の状態や治療方法、保険適用かどうかなどによって変動します。
3.しゃくれの治療を受ける際の注意点

ここからは、しゃくれの治療を受けるうえで注意すべきポイントを解説します。
3-1.歯科医師の診断を受けたうえで治療方法を決める
しゃくれは、前述したようにさまざまな原因があり、原因ごとに適した治療法があります。
しゃくれの原因が骨格・歯並びどちらにあるかは、外見だけで判断するのは難しいといえます。そのため、まずは専門の歯科医院などで正確な検査や診断を受けてから、どの治療法を受けるべきか検討することが大切です。
また、しゃくれを改善する治療は長期間におよぶのが一般的です。安心して通い続けるためにも、矯正治療の実績が豊富な歯科医院、信頼できる歯科医院を選びましょう。選ぶ際は、実績に加え、矯正の専門資格を持っているかどうかを確認すると安心です。また、口コミもチェックするとよいでしょう。
3-2.治療にともなうリスクを理解しておく
しゃくれの治療のために歯科矯正を受ける場合、個人差がありますが痛みや違和感が生じることがあります。
また、矯正治療には「歯根吸収」のリスクがある点も留意する必要があるでしょう。
歯根とはその名のとおり歯の根もと部分を指します。矯正治療によって歯が移動すると、この歯根が短くなってしまう可能性があるのです。歯根吸収が進むと、歯の寿命を縮めてしまう恐れもあるため、矯正を行なう際は慎重に治療計画を立てる必要があります。
また、矯正治療後は、歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」のリスクもあります。後戻りを防ぐには、専用の器具(リテーナー)を装着する保定期間が必要になることも、あらかじめ理解しておきましょう。
リテーナーによる保定が不十分な場合、後戻りによって治療効果が減少してしまう可能性があるため注意が必要です。矯正治療では、保定期間も考慮して治療計画を立てることが大切です。
3-3.口腔ケアをしっかり行なう
矯正治療中は矯正器具を装着する影響でプラークがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。そのため、歯間ブラシやフロス、フッ素入り歯磨き粉を活用するなど、毎日の口腔ケアをこまめに行なうことが大切です。
また、固い食べ物やガム、キャラメルなどの粘着性のある食べ物を食べることで矯正器具が外れてしまう可能性があります。そういった食べ物はできるだけ避けましょう。
4.しゃくれの予防・進行防止に効果的なセルフケア
しゃくれの程度や原因によっては、自力で治すのは難しいものの、セルフケアを行なうことで予防できたり進行を防げたりする可能性があります。ここでは、しゃくれの予防・進行を防止するために効果的なセルフケアについて紹介します。
4-1.舌のトレーニングをする
舌の筋肉を鍛えることで、顎の柔軟性を高めたり表情筋を刺激したりできます。それにより口もとのバランスが整いやすくなるため、しゃくれの予防に効果的です。
トレーニングの一例を紹介します。以下を1日5回×3セット行ないます。
1.舌を前に突き出して5秒キープする
2.舌を上顎に押し付けて5秒キープする
3.舌を左右に動かしながら5秒キープする
上記のトレーニングのほか、舌先を口の内側で円を描くように動かす「舌回し運動」も効果的です。
4-2.鼻呼吸を習慣化する
口呼吸が習慣化していると、「低位舌」と呼ばれる舌が下がりやすい状態になり、下顎が前に押し出されてしゃくれにつながる恐れがあります。口呼吸から鼻呼吸に改善できれば、舌を正しい位置に保ちやすくなり、そのようなリスクを抑えることにつながるでしょう。
鼻呼吸の改善には、日頃の意識に加えて鼻づまりの治療を行なったり、就寝時に口にテープを貼って開かないようにしたりするなどの工夫が効果的です。
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4-3.頬杖をつくなどの癖を改善する
しゃくれにつながる生活習慣や癖の改善も、進行防止に効果的です。
前項で紹介した以下のような癖がないかを見直し、改善するよう心がけましょう。
・頬杖
・猫背
・顎を前に突き出すような話し方
・食事を左右どちらかだけで噛む習慣 など
5.まとめ|しゃくれを治すには原因に合った治療を選択することが大切
しゃくれを治すには、骨格・歯並びなどの原因を把握したうえで、マウスピース矯正、ワイヤー矯正、外科手術を用いる矯正から適切な治療方法を選ぶことが重要です。そのためには、自己判断ではなく実績のある歯科医院で正確な診断を受けることが欠かせません。
また、しゃくれは自分で治すことは難しくてもセルフケアで予防や進行を遅らせることが可能です。紹介した舌のトレーニングや鼻呼吸の習慣化、普段の癖や生活習慣の見直しなど、続けられるものから試してみましょう。
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