
- この記事の監修者
-
歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「子供が口呼吸をしているけれど、将来的に歯並びに悪影響があるのではと心配です」
「鼻呼吸に切り替えると、歯並びや口元の形も整うのでしょうか?」
「市販されている口閉じテープは、口呼吸に効果があるのか気になります」
こういったお悩みを抱える方も多いでしょう。
口呼吸は、顎の発育や歯並びに大きな影響を与えることがあります。本記事では、鼻呼吸に切り替えるメリット、口呼吸が引き起こす影響、原因、そして改善方法まで幅広く解説します。ぜひ最後までご覧いただき、口呼吸のリスクや改善策を把握してみてください。
- 1. 口呼吸をしているかセルフチェックする方法
- 2. 口呼吸が歯並びや健康に与える悪影響
- 2-1. 口周りの筋肉バランスが乱れる
- 2-2. 口ゴボや顎の変形につながる
- 2-3. 睡眠の質の低下と集中力への影響
- 3. 鼻呼吸に変えると何が変わる?健康・美容・歯並びのメリット
- 3-1. 虫歯や歯周病リスクが下がる
- 3-2. 口臭予防になる
- 3-3. 風邪を引きにくくなる
- 3-4. 発音がしっかりする
- 3-5. 顔の印象が変わる
- 3-6. 睡眠の質が向上する
- 3-7. 集中力が上がる
- 4. 口呼吸になってしまう原因とその対策
- 4-1. 鼻づまりが原因の場合
- 4-2. 顎の成長や骨格が関与している場合
- 4-3. 生活習慣や癖が原因の場合
- 5. 口呼吸を治す方法|簡単トレーニングと医療機関での治療
- 6. どのタイミングで専門家に相談するべきか
- 6-1. 歯科クリニックで相談(MFT対応含む)
- 6-2. 耳鼻科や耳鼻咽喉科で相談
- 6-3. 小児科・小児耳鼻咽喉科で相談
- 6-4. アレルギー科・呼吸器内科での診療
- 7. 口呼吸についてのよくある質問とその解答
- Q-1. 寝ている間に口を開けてしまうのを防ぐ方法は?
- Q-2. 口呼吸はどのくらいで治る?
- 8. まとめ 〜健康な呼吸がもたらす未来〜
1. 口呼吸をしているかセルフチェックする方法

あなたは普段、無意識のうちに口で呼吸をしていませんか?
口呼吸は健康や美容、歯並びに悪影響を及ぼすことが知られています。しかし、自分が口呼吸をしているかどうか、気づいていない人も多いものです。
そこで、以下のセルフチェックを試してみましょう。
【口呼吸セルフチェック】
・普段あまり意識していないと口が自然に開いてしまう
・朝起きたときに喉が乾燥して痛むことが多い
・慢性的な鼻詰まりやアレルギー症状がある
・口臭が気になる
・寝ている間にいびきをかきやすい
・風邪をひきやすい
・食事中の咀嚼音が気になることがある
・会話の際に唾が飛びやすい
上記に該当する項目が多い場合、口呼吸をしている可能性が高いため、意識的に改善に取り組むことが大切です。
次に、口呼吸が健康や歯並びにどのような影響を及ぼすのかを見ていきましょう。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
2. 口呼吸が歯並びや健康に与える悪影響

口呼吸が日常的になると、顎の発育や歯並びに悪影響を及ぼすリスクが高まります。その原因について詳しく見てみましょう。
2-1. 口周りの筋肉バランスが乱れる
通常、鼻呼吸ができていると、舌は自然と上あごのくぼみに収まるため、正しい歯並びが保たれやすくなります。
しかし、口呼吸が習慣化すると舌が正しい位置に収まらず、下に下がった状態が続きます。
この状態は「低位舌」と呼ばれ、舌の位置が低くなることで口の周りの筋肉のバランスが崩れ、歯が内側に押されるようになります。その結果、歯並びが乱れ、出っ歯や乱ぐい歯、上下の歯の噛み合わせが悪くなることが増えてしまいます。
2-2. 口ゴボや顎の変形につながる
口元が突出している「口ゴボ」は、歯並びの乱れや上下の顎の成長バランスが崩れた状態を指します。また、下顎が前方にずれてしまい、しゃくれや受け口の原因となることもあります。
こうした変化は見た目だけでなく、噛み合わせや発音にも影響を与えます。
特に口呼吸が習慣化していると、口周りの筋肉が弱まり、自然と出っ歯になったり顎の発達が不十分になったりして、口ゴボの原因にもなり得ます。
気になる方は、以下のセルフチェックで確認してみましょう。
【口ゴボセルフチェック】
・横から見たとき、唇が鼻の高さと同じくらい前方に出ている
・口を閉じると鼻の下が長く見える
・横顔の輪郭がぼんやりして見える(顎が引っ込んで見える)
・口を閉じると顎に梅干しのようなシワができる
これらの特徴に当てはまる場合、口ゴボの可能性があるため、早めの対策が推奨されます。
2-3. 睡眠の質の低下と集中力への影響
口呼吸をしていると、睡眠時に喉が乾燥しやすく、いびきをかきやすくなります。
さらに、睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まり、十分な酸素が脳に供給されないため、日中の集中力低下や倦怠感につながることがあります。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
3. 鼻呼吸に変えると何が変わる?健康・美容・歯並びのメリット

鼻呼吸に切り替えることには、多くの健康的なメリットがあります。
そのメリットについて詳しく見てみましょう。
3-1. 虫歯や歯周病リスクが下がる
鼻呼吸をすると、口の中の唾液の分泌が安定し、細菌の繁殖を防ぎます。これにより、虫歯や歯周病のリスクが大幅に低下します。
さらに、歯茎の健康も維持しやすくなり、歯周病による口臭や歯の喪失リスクも軽減できます。
3-2. 口臭予防になる
口呼吸によって口内が乾燥すると、細菌が増殖し、口臭の原因となります。鼻呼吸に切り替えることで口内の潤いが保たれ、口臭予防につながります。
特に、唾液の分泌が促されることで、自然な洗浄効果が高まり、より清潔な口内環境を維持できます。
3-3. 風邪を引きにくくなる
鼻は、粘膜部分が空気中のウイルスやアレルゲンを除去するフィルターの役割も果たしています。
鼻呼吸をすることで、冷たい空気が温められ、乾燥した空気が加湿されるため、喉や肺への負担が減り風邪をひきにくくなります。
3-4. 発音がしっかりする
口呼吸を続けると舌の位置が下がり、発音が不明瞭になることがあります。
鼻呼吸を意識することで、正しい舌の位置が保たれ、クリアな発音ができるようになります。
特に、サ行やタ行の発音が改善されやすく、滑舌の向上につながります。
3-5. 顔の印象が変わる
鼻呼吸を習慣づけることで、口元の筋肉バランスが整い、フェイスラインがシャープになります。
また、表情筋が鍛えられ、若々しい印象を維持しやすくなります。結果として、より健康的で美しい表情を手に入れることができます。
3-6. 睡眠の質が向上する
鼻呼吸は睡眠時の酸素供給を安定させ、深い睡眠を促します。そのため、日中の集中力アップや疲労回復が期待できます。
また、いびきの軽減にもつながり、より質の高い睡眠を得ることが可能になります。
3-7. 集中力が上がる
鼻呼吸によって脳への酸素供給がスムーズになり、集中力が向上します。
特に、勉強や仕事のパフォーマンス向上に役立ちます。
また、記憶力にも良い影響を与え、学習や業務の効率がアップする可能性があります。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
4. 口呼吸になってしまう原因とその対策

口呼吸の原因はさまざまですが、多くの場合、鼻の通気性や顎の成長、生活習慣が関係しています。
それぞれの原因を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
4-1. 鼻づまりが原因の場合
慢性的な鼻づまりは口呼吸の大きな原因の一つです。鼻の通りが悪いと、無意識のうちに口呼吸になってしまいます。
アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症などの疾患がある場合、耳鼻科で適切な治療を受けることが重要です。治療法として、抗アレルギー薬の服用、鼻洗浄、レーザー治療などがあります。
特に、季節性のアレルギーがある人は、定期的なケアが効果的です。
4-2. 顎の成長や骨格が関与している場合
顎の成長不足や骨格の異常も、口呼吸の原因となります。
上顎が十分に発達しないと、鼻腔が狭くなり、鼻呼吸がしづらくなることがあります。
こうした場合、歯科矯正治療やMFT(口腔筋機能療法)が有効です。
特に成長期の子どもは、早期に対策を講じることで顎の発育を正常化し、鼻呼吸を促すことができます。成人の場合でも、適切な矯正治療により改善が可能です。
4-3. 生活習慣や癖が原因の場合
長時間の口呼吸は、無意識の習慣からくることもあります。
例えば、スマートフォンを見ながら口を開ける、頬杖をつく、うつ伏せで寝るといった姿勢の癖が口呼吸を促す要因になります。これらの習慣を見直し、舌の正しい位置(上顎に軽くつける)を意識することが大切です。
また、「あいうべ体操」や口周りの筋肉を鍛えるエクササイズを取り入れることで、口を閉じる力を養い、自然な鼻呼吸に切り替えやすくなります。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
5. 口呼吸を治す方法|簡単トレーニングと医療機関での治療

口呼吸を改善するためには、まず日常生活で取り組めるトレーニングを習慣化することが重要です。
主な改善方法を、以下にまとめました。
【口呼吸改善方法】
① ガムを噛む
口周りの筋力を強化するために、噛む動作を大きくしっかりと行うことが推奨されます。
②舌のトレーニング
「あいうべ体操」を行い、舌と口周りの筋肉を鍛えると効果的です。1日30セット行うことで、徐々に筋力が強化されます。
③口閉じテープやマスクの使用
口呼吸防止グッズを使うことも一つの手段ですが、医師に相談してから使用するのが安心です。
④歯科矯正治療
歯並びの悪さが原因で口が閉じにくい場合、歯科矯正治療によって改善されることが期待されます。
しかし、骨格的な問題や慢性的な鼻づまりが原因の場合は、自助努力だけでは改善が難しいため、歯科や耳鼻咽喉科での専門的な治療を受けるのが効果的です。
まずは、自宅でできるトレーニングを試しつつ、改善が見られない場合は専門機関へ相談しましょう。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
6. どのタイミングで専門家に相談するべきか

口呼吸が慢性化していると、自宅での対策だけでは改善が難しい場合が多いです。
特に子供の成長期や、口呼吸が長期間続いている大人の場合、放置すると歯並びや健康に悪影響が出るリスクが高まります。
そのため、以下の状況に該当する場合は、専門的なサポートを受けることが推奨されます。
6-1. 歯科クリニックで相談
口呼吸によって歯並びが乱れている、または歯並びが悪くて口が閉じにくいと感じている場合は、矯正歯科での相談が役立ちます。特に「MFT(口腔筋機能療法)」を行うクリニックでは、舌や口周りの筋力を強化し、口呼吸を改善するためのエクササイズや指導を受けることが可能です。
また、口呼吸が原因で「口ゴボ」や「開咬」などの噛み合わせに関する問題が生じている場合、早めの矯正治療で改善が期待できます。お子さんの場合、成長過程に合わせた矯正治療が効果的で、骨の成長に伴い歯並びや口周りの筋力が整いやすくなるため、できるだけ早めに歯科クリニックでの相談を検討しましょう。
おすすめポイント:
・矯正治療のタイミングや方法についての相談が可能。
・成長期の子供には、無理のない負担で口呼吸の改善が見込める。
・歯並びが原因での口呼吸には、矯正による根本的な改善が期待される。
6-2. 耳鼻科や耳鼻咽喉科で相談
鼻詰まりやアレルギーが原因で口呼吸になっている場合は、耳鼻科や耳鼻咽喉科での診察が効果的です。特に、慢性鼻炎やアレルギー性鼻炎、アデノイド肥大などの問題があると、鼻で呼吸することが困難になり、口呼吸が習慣化しやすくなります。
耳鼻科では、薬物療法やアレルギー検査を行い、鼻詰まりの根本的な原因を特定し、適切な治療を受けることが可能です。例えば、アレルギーが原因の場合、抗アレルギー薬の処方やアレルギー症状の緩和方法を指導してもらえることもあります。また、アデノイド肥大が著しい場合は、必要に応じて手術を検討することもあります。
おすすめポイント:
・アレルギーや鼻詰まりの原因を特定し、根本から治療が可能。
・慢性的な鼻炎やアレルギー症状が改善すれば、自然と鼻呼吸に切り替えやすくなる。
・必要に応じてアレルギー検査や手術など、専門的な処置が受けられる。
6-3. 小児科・小児耳鼻咽喉科で相談
お子さんの口呼吸が気になる場合、歯科や耳鼻科だけでなく小児科や小児耳鼻咽喉科も相談先として有効です。特に幼児期から口呼吸が始まっている場合、発育に影響が出るリスクがあるため、小児専門の医師による診察を受けるとよいでしょう。小児科では、発育に伴う口呼吸の原因を総合的に診断し、必要に応じて適切な専門医を紹介してもらえることもあります。
このように、口呼吸が改善しづらい場合や原因が特定できない場合は、早めに専門家へ相談することが重要です。お子さんの将来のためにも、口呼吸が気になる場合は積極的に医療機関での相談を検討しましょう。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
7. 口呼吸についてのよくある質問とその解答

Q-1. 寝ている間に口を開けてしまうのを防ぐ方法は?
口閉じテープを使って、寝ている間も口を閉じることで予防できます。
ただし、鼻詰まりがある方や幼児には医師の相談が推奨されます。
Q-2. 口呼吸はどのくらいで治る?
口周りの筋力が原因の場合、1ヶ月程度の「あいうべ体操」で改善が期待されます。歯並びが原因の場合、矯正治療が必要となり、1〜3年程度が目安です。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
8. まとめ 〜健康な呼吸がもたらす未来〜

口呼吸がもたらす影響は、思っている以上に広範囲に及びます。鼻呼吸に比べ、口腔内が乾燥しやすくなることで虫歯や歯周病のリスクが高まり、口臭の原因にもなります。さらに、睡眠の質を低下させる要因にもなり、日中の集中力や免疫力の低下を引き起こすことも少なくありません。そして、何よりも長期間にわたる口呼吸は、顔の骨格や歯並びにまで影響を与え、思わぬ形で私たちの外見にも影響を及ぼすことがあります。
しかし、こうした問題は決して解決できないものではありません。鼻呼吸を習慣づけることで、これらのリスクを減らし、健康的で美しい口元を維持することができます。日々のちょっとした意識やトレーニングが、将来的な大きな変化につながるのです。もし、自分が口呼吸をしているかもしれないと感じたならば、まずはできることから始めてみましょう。簡単なエクササイズや生活習慣の見直しが、あなたの呼吸を根本から変える第一歩になるかもしれません。
健康な呼吸は、健やかな身体と美しい笑顔につながります。今日から少しずつ、自分の呼吸に目を向け、より良い習慣へとシフトしていきましょう。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/