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下唇が出ている原因は?放置するデメリットと簡単セルフチェック方法を解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「下唇が前に出ている」口元は日本人に多く見られるものです。ありふれた外見ではありますが、口元は顔の印象を大きく左右するため、鏡を見るたび気になってしまい、コンプレックスを持っている方も少なくありません。

 

下唇が前に出ている口元は見た目だけでなく、全身の健康にも影響をおよぼすことがあります。

 

この記事では、下唇が出ている原因放置するデメリットセルフチェックの方法、具体的な治療法までわかりやすく解説します。口元に自信を持ちたい方は、ぜひ最後までお読みください。

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1. 下唇が出ている原因は

下唇が出てしまう背景には、以下のさまざまな理由が考えられます。

1-1. 骨格の問題

下唇が出てしまう背景の一つとしては、生まれつきの骨格の形が関係しているケースが多く、特に顎の骨格は遺伝の影響を受けやすい特徴があります。例えば、両親や祖父母の顎が小さい場合、それを受け継ぐことで歯並びや噛み合わせに影響し、下唇も前に出やすくなるのです。

 

また、成長過程で下顎だけが過度に成長したり、逆に上顎の成長が不足したりすると、自然と下唇が前方に押し出されていきます。その結果、上下の顎の成長がアンバランスになることで下唇が出てしまうのです。

 

後天的な原因としては、食生活の乱れが顎の成長不足につながることもあります。

 

さらに「しゃくれ」や「受け口」と呼ばれる下顎前突かがくぜんとつ)も骨格の問題に該当します。下顎前突は、必ずしも骨格の問題だけでなく生活習慣や口呼吸が引き金となる場合も少なくありません。

1-2. 歯並び・噛み合わせの問題

骨格に問題がなくても、歯並びや噛み合わせの乱れによって下唇が前に出ることがあります。例として、極端に小さい歯(矮小歯)生まれつき歯が足りな(先天欠如歯)などが挙げられます。これらが起こる原因ははっきりわかっていません。

 

先天的な問題としては、矮小歯があったり、先天欠如歯があったりすると噛み合わせのバランスが崩れ、下唇が前に出てしまうことがあります。

 

また、上下前歯の噛み合わせが逆になる「反対咬合(はんたいこうごう)」や、「出っ歯」と呼ばれる上顎前突じょうがくぜんとつ)でも下唇の突出が起こります。

 

反対咬合や出っ歯の主な原因は、親からの遺伝やもともとの歯の生え方(位置・角度)です。加えて、子どもの頃の頬杖や指しゃぶりなど、後天的な習慣によって発症したり、悪化したりすることもあります。

 

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1-3. 口呼吸

口呼吸が習慣化していると、口元の筋肉が緩みやすくなり、下唇が前に出る原因となります。鼻呼吸の場合は口を閉じているため、舌は上の歯の裏側に位置した状態が続きます。

 

しかし、口呼吸の場合は口が半開きになることで舌の位置が安定せず、顎や歯並びのバランスが崩れやすくなるのです。

 

長く口呼吸が続くと、主にアデノイド咽頭扁桃)が肥大し、顔つきに変化が現れる「アデノイド顔貌」になる可能性があります。

 

鼻と喉の間の扁桃腺は「アデノイド」と呼ばれ、このアデノイドが大きくなると鼻呼吸がしにくくなります

 

口呼吸が習慣化すると、口元が前に出たり、顎と首の境界がわかりにくくなったり、二重顎になったりするといった特徴が現れるのです。

 

また、口元が前に出てしまうと、下唇が前に出ていると感じることもあります。

 

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さらに、口呼吸では唇が乾燥したり、ひび割れたりしがちです。唇が乾燥・ひび割れを繰り返すと角質が厚くなり、結果として下唇が目立つようになることもあります。

 

1-4. 舌癖

舌癖(ぜつへき)は、無意識のうちに舌を動かしてしまう癖のことです。

 

舌は舌全体が上顎に広く密着し、上前歯の裏側の少し後ろに舌先が触れています。しかし、この本来あるべき位置から舌がずれることで、顎骨や歯並びに負担をかけ、下唇が前に出てしまう場合があります。

 

舌癖の代表例は以下のとおりです。

 

低位舌(ていいぜつ):いつも下の歯の裏側に舌が当たっている状態

舌突出癖(ぜつとっしゅつへき):舌を前に押し出してしまう癖

咬舌癖(こうぜつへき):上の前歯と下の前歯で舌先を噛んでしまう癖

異常嚥下癖(いじょうえんげへき):食べ物などを飲み込む際、舌が前に出てしまう癖

 

舌癖の原因は指しゃぶりや口呼吸、アレルギー性鼻炎、口周りの筋力低下などさまざまです。舌癖を改善することにより、下唇が前に出てしまうのを予防できます。

 

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1-5. 加齢

加齢も下唇が出ている顔つきに変化してしまう原因となります。年齢を重ねることで顔の筋肉が衰え、シワやたるみが増えると、口元の輪郭がぼやけて下唇が前に出ているように見える場合があります。

 

また、歯茎や顎骨が痩せることで噛み合わせが変化し、口元のバランスが崩れることも考えられます。

 

このように、若い頃には目立たなくとも加齢によって下唇が出ている顔の特徴が目立つようになるケースがあるのです。

 

2. 下唇が出ている状態を放置するデメリット

下唇が出ている状態をそのままにしていると、どのような不都合があるのでしょうか。ここでは、主なデメリットを解説します。

2-1. 見た目の印象が悪くなる

下唇が前に出ていると、顔のバランスに欠かせない「Eライン(鼻先から顎先を結ぶライン)が崩れてしまいます。横顔のバランスが悪くなるだけでなく、正面から見ても口が開いているように見えたり、口元が緩んでいるように見えたりします。結果的に、他人にだらしない」「不健康」といった印象を与えかねません。

 

また、口元は顔の印象を左右する重要なパーツです。口元にコンプレックスを抱えていると、自信を持って積極的なコミュニケーションをとることができなくなる、という心理的な影響が出ることもあります。

2-2. 噛み合わせが悪くなる

下唇が突出していると噛み合わせに問題が生じやすく、食べ物をしっかり噛めず特定の歯ばかりに負担が集中します。そのため、顎への負担が増えて顎関節症を発症することがあります。

 

顎関節症は、口の開閉時にスムーズに口を開けない感覚や顎からの異音・痛みが出る症状です。顎関節症になると大きく口を開けにくくなり、日常生活でも不都合を感じることが増えてきます。

 

また、噛まずに飲み込む習慣がついてしまうことで消化不良胃痛を引き起こしたりすることもあります。このように顎や内臓など、その影響は全身におよんでしまいます。

 

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2-3. 口腔内の状態が悪化しやすい

口が開きやすくなることで、口腔内が乾燥しやすくなり、口内炎や虫歯のリスクが高まります。口呼吸が習慣化している場合は、喉や鼻の疾患にもかかりやすくなります。

 

さらに、先述したように噛み合わせや歯並びに影響が出るため、隅々まで歯を磨くのが難しくなり、磨きにくい箇所に歯垢がたまりやすくもなります。その結果、虫歯や歯周病を発症しやすくなるのです。

2-4. 頭痛や肩こりを発症しやすい

噛み合わせが悪くなると顎への負担が蓄積され、口周りの筋肉の動きが悪くなります。顎の筋肉が緊張し、周囲の筋肉もこわばることで頭痛や肩こりが起こりやすくなるでしょう。

 

また、噛み合わせが悪い状態が続くと、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりも増え、顎への負担がさらに大きくなります

 

2-5. 発音が悪くなりやすい

下唇が出ていると舌の動きが制限され、口から空気が漏れやすくなり、発音が不明瞭になることがあります。特に「サ行」「タ行」「ラ行」の発音時に舌が正しく動かせなくなり、聞き取りづらい発音になりがちです。

 

その結果、スムーズな会話がしにくくなるため、コミュニケーションに支障が出てしまうこともあります。

3. 下唇の簡単セルフチェック

「自分の下唇が前に出ているかも?」と気になったら、以下の簡単な方法でセルフチェックしてみましょう。

 

1. 口を閉じて正面を向いたまま真横を向き、横顔を鏡で見てみてください。

2. 下唇がEライン(鼻先と顎先を結ぶライン)の内側(顔側)に収まっていない場合は、下唇が前に出ている可能性があります。

3. 日本人は骨格的にEラインが弱い傾向があるため、少し出ているくらいなら問題ありません。ただし、定規などで鼻の先端と顎をつなぎ、その線に唇がしっかり接触する場合は下唇が出ていると考えられます。

 

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4. 下唇を引っ込める治療法

明らかに下唇が突出している場合、自力での改善は難しいことがほとんどです。Webサイトや動画サイトを調べるとセルフケアの方法が掲載されています。

 

しかし、セルフケアは誤った方法で行なうと、かえって顎や歯の調子が悪くなってしまうこともあります。確実な治療を望むなら医療機関を受診しましょう。

 

ここでは、具体的な治療法について説明します。

4-1. 歯列矯正

歯並びや噛み合わせの問題が原因の場合は、歯列矯正で改善できる可能性があります

歯の位置や噛み合わせを矯正することで、下唇の位置も自然に整っていきます。

 

主な治療法は以下の2種類です。

 

矯正方法概要メリットデメリット目安費用
マウスピース矯正透明なマウスピースを装着し歯を動かす目立ちにくい、取り外し可能適応範囲が限られる(軽度から中度の症状に対応)など約55万~130万円
ワイヤー矯正歯にワイヤーを装着し長期間で歯を動かす幅広い症例に対応可能(重度の症状にも対応)見た目が気になる(表側のみ)、痛みが出る場合があるなど表側:約60万~140万円
裏側:約100万~160万円

 

マウスピース矯正は目立ちにくく装着の負荷が少ないですが、対応できるのは限られた症状のみです。また、マウスピース自体の手入れや必要な装着時間を守って装着しなければならないなど、自己管理も求められます。

 

一方、ワイヤー矯正は幅広い症例に対応できますが、見た目が気になることや食事制限、口腔ケアの難しさ、ワイヤーを締める際に痛みを感じることがあるなどのデメリットがあります。

 

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4-2. 外科的矯正

骨格の問題が根本原因の場合は、矯正歯科と口腔外科が連携する外科的矯正治療が必要です。顎骨を手術で正しい位置に戻したあと、歯並びや噛み合わせを整えます。

 

入院や手術が必要で、費用と時間はかかりますが、骨格レベルで根本的な改善が期待できます。遺伝的な骨格の問題や重度の症状、難しい症状にも対応可能です。

 

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4-3. 美容整形

唇の厚みや形が原因であれば、美容整形による方法も検討できます。下唇を薄くする「口唇縮小術」、ボトックスやヒアルロン酸注射で口元や顎の形を整える施術などが選択可能です。

 

美容整形は見た目の印象を大きく変えることも可能ですが、希望や症状に合わせて選ぶことが大切です。自己判断せず必ず専門医に相談して検討しましょう。

5. まとめ|下唇が気になるならEラインをチェックしよう!

下唇が前に出ている原因には骨格や歯並び、習慣、加齢など多岐にわたる要素が関係しています。放置することで見た目だけではなく、健康面にも影響がおよぶ可能性もあるため、早めの対策が肝心です。

 

まずは、Eラインを使ったセルフチェックを行ないましょう。下唇が前に出ているのが気になる方は、ぜひポータルサイト「ウィ・スマイル」をご活用ください。ウィ・スマイルなら、マウスピース矯正やワイヤー矯正などを実施している最寄りのクリニックを簡単に探せます。

 

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