
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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「横顔がのっぺりしている」「口元がモコっとしている」「いつも口が少し開いている」
これらの特徴に当てはまるなら、あなたは『アデノイド顔貌』かもしれません。
アデノイド顔貌とは、鼻の奥にある「アデノイド(咽頭扁桃)」が肥大することで、口呼吸が習慣化し、顔の骨格や歯並びに影響を与える状態のこと。
顔の印象だけでなく、睡眠時無呼吸症候群やいびき、中耳炎のリスクも高まります。
「自分もアデノイド顔貌なの?」と気になる方のために、本記事では以下の内容を詳しく解説します。
✅ アデノイド顔貌の特徴・原因・セルフチェック法
✅ 矯正や手術で治せるのか?治療方法を徹底解説
✅ アデノイド顔貌によるデメリットと予防法
「もしかして…?」と思った方は、まずはセルフチェックしてみましょう。
- 1.アデノイド顔貌の特徴
- 1-1.口ゴボ・出っ歯との違い
- 2.アデノイド顔貌の原因
- 2-1.アデノイド肥大
- 2-2.口呼吸
- 3.アデノイド顔貌の影響
- 3-1.審美性が悪くなる
- 3-2.耳に関わる病気の発症につながる可能性がある
- 3-3.睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクが高まる
- 4.アデノイド顔貌を自力で治す方法
- 4-1.MFT(口腔筋機能療法)を行う
- 4-2.あいうべ体操を行う
- 5.【アデノイド顔貌の治療法1】歯列矯正
- 6.【アデノイド顔貌の治療法2】外科手術
- 6-1.アデノイド肥大の切除
- 6-2.顎骨体移動術
- 7.歯科矯正の種類と費用の目安
- 7-1.マウスピース矯正
- 7-2.ワイヤー矯正(表側矯正)
- 7-3.裏側矯正(舌側矯正)
- 8.アデノイド顔貌の予防法
- 8-1.幼少期の口呼吸の改善が重要
- 8-2.生活習慣の悪癖を改善
- 8-3.鼻呼吸テープで口呼吸を防ぐ
- 8-4.鼻づまりの治療
- 8-5.口周りの筋肉の訓練
- 9.アデノイド顔貌の相談先は?
- 9-1.耳鼻科を受診する
- 9-2.矯正歯科を受診する
- アデノイド顔貌の特徴と歯科矯正「まとめ」
1.アデノイド顔貌の特徴

「アデノイド顔貌(がんぼう)」とは、口呼吸が習慣化し、顔の成長に影響を及ぼすことで生じる特徴的な顔つきのことです。
これは、鼻の奥にある「アデノイド(咽頭扁桃)」が肥大することにより、鼻呼吸が難しくなり、無意識のうちに口呼吸を続けることで起こります。
🔹 アデノイド顔貌の主な特徴(見分け方)
以下のような特徴がある場合、アデノイド顔貌の可能性があります。
✅ 口が常に少し開いている(ポカン口)
✅ 下顎が引っ込んで、顎が小さく見える(後退顎)
✅ 鼻の下が長く、顔が間延びした印象になる
✅ 首と顔の境目がはっきりせず、二重顎になりやすい
✅ 出っ歯のように見えることがある
✅ 歯並びが悪く、噛み合わせが悪い(叢生や開咬)
✅ いびきをかきやすく、睡眠時無呼吸症候群のリスクがある
このような特徴がある場合、アデノイド顔貌の可能性が高いです。
🔹 なぜアデノイド顔貌になるのか?
アデノイド顔貌になる主な原因は 「口呼吸の習慣化」 です。
👃 通常の鼻呼吸の場合
・舌は上顎に正しくつき、下顎の発達を促す
・口の周りの筋肉が適切に発達するため、バランスの取れた顔になる
👄 口呼吸が習慣化すると…
・舌の位置が下がり、上顎が過度に発達(出っ歯傾向に)
・下顎の発育が遅れ、顎が小さく見える(後退顎)
・口の周りの筋肉が衰え、常に口が開いた状態になる
つまり、アデノイド顔貌は「アデノイドの肥大」が直接の原因ではなく、そこから派生する口呼吸が問題なのです!
🔹 自分でできる「アデノイド顔貌」セルフチェック
自分がアデノイド顔貌に該当するかどうかを簡単に確認できるチェックリストを用意しました。
🟢 セルフチェックリスト(3つ以上当てはまると要注意!)
☑ 普段から口が開いていることが多い
☑ 口を閉じると顎や口元に力が入る
☑ 横顔を撮影すると、下顎が引っ込んでいる
☑ 「いー」と発音すると、上の前歯がかなり見える
☑ いびきをかいたり、寝ているときに口を開けている
当てはまる項目が多い場合は、アデノイド顔貌の可能性が高いです。
1-1.口ゴボ・出っ歯との違い
アデノイド顔貌は、「口ゴボ」や「出っ歯」と混同されることが多いですが、それぞれ特徴が異なります。
特徴 | アデノイド顔貌 | 口ゴボ | 出っ歯 |
---|---|---|---|
口元の状態 | 口が開きがち、顎が後退して見える | 口元が前に出て盛り上がる | 上の前歯が前に出ている |
横顔の印象 | 顎が小さく、Eラインが崩れる | 唇が突出し、鼻と顎のバランスが悪い | 上顎前突のため、歯が目立つ |
原因 | 口呼吸・アデノイド肥大・舌の位置異常 | 骨格の形や歯並びの影響 | 遺伝・指しゃぶり・口呼吸 |
💡 ポイント
・アデノイド顔貌
→ 顎が後退し、口がポカンと開く(原因は口呼吸)
・口ゴボ
→ 唇全体が前に出る(骨格や歯並びが原因)
・出っ歯
→ 上の前歯だけが突出(歯の角度が影響)
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2.アデノイド顔貌の原因

それでは、アデノイド顔貌の原因について、詳しく解説していきますね。
原因は大きく2つ、「アデノイド肥大」と「口呼吸」です。
2-1.アデノイド肥大
まずアデノイド肥大について、最初の方でもお伝えしましたが、アデノイドとは「咽頭扁桃(いんとうへんとう)」という喉の奥の方にある「リンパ組織」のこと。
鼻から喉につながる部分にあり、「扁桃線」と同じく、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぐ機能があります。
この「アデノイド」と呼ばれる部分が腫れてしまって、顔つきに変化が現れるのが「アデノイド顔貌」です。
これは子供の時(10歳まで)に起こります。
子供は免疫力が低いからで、大人になって免疫力が高くなると「アドノイド」は小さくなっていきます。(大人になってもアデノイドが肥大化したままのこともあります)
アデノイドが肥大化すると、「顔貌」が変わるだけではありません。
気道が狭くなるので、「いびき」をかくようになり「睡眠障害」「呼吸困難」に陥ります。
睡眠不足は、知能、認知、感情にも良いことはありません。
そして、アデノイドには細菌が棲みついているので、風邪を引きやすくもなります。
2-2.口呼吸
アデノイド顔貌の2つ目の原因が、「口呼吸」です。
口呼吸を軽く見ないでください。口呼吸が癖になっている方は下顎骨の筋肉がつきづらく、顎の骨も成長しなくなってしまいます。
そのため、舌の位置や動かし方に変な癖がつき、「アドノイド顔貌」になってしまう方もいます。
口で呼吸することで、細菌やウイルスが体内に入り込みやすくなり、腫れを引き起こし、「アドノイド」が肥大化します。
口呼吸は「口の発育」にも影響します。
口呼吸で常に口を開けていると、舌や唇、頬の力のバランスが崩れて、顎の骨や歯の成長に影響し「歯並びが悪くなる」こともあります。
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3.アデノイド顔貌の影響

アデノイド顔貌を本人が気にしていなくても、放置しておくのはあまりおすすめできません。
また、アデノイド顔貌の原因にもなっている、アデノイド増殖症も様々な悪影響を及ぼします。
3-1.審美性が悪くなる
アデノイド顔貌のルックスは、老けた印象や不機嫌な印象に見られることがあります。
また、自信がない表情に見えることもあるので社会的にもあまり良くありません。
人によっては、顔つきにコンプレックスを感じてしまい、ストレスや消極的な性格になるケースもあります。
3-2.耳に関わる病気の発症につながる可能性がある
アデノイドの肥大を放置すると、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)などの発症リスクが高くなります。
滲出性中耳炎 とは、鼓室と呼ばれる鼓膜の奥に水がたまって難聴を引き起こす病気です。
これは肥大したアデノイドが耳管を圧迫して起こります。
また、汚れた鼻水が耳管の周囲に溜まって中耳炎を引き起こすこともあります。
一般的にはアデノイドの肥大は6歳ごろがピークで、その後は10歳ごろまでには小さくなっていきます。
そのため、小学校に入る前後までが中耳炎にかかることが多い病気です。
また個人差がありますが、風邪を引くたびに中耳炎になるケースもあります。
3-3.睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクが高まる
アデノイド顔貌は、場合によってはSAS(睡眠時無呼吸症候群)を引き起こすことがあります。
これは、肥大したアデノイドが気道を圧迫してしまうことが原因で、無呼吸になってしまう症状です。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まってしまう深刻な病気です。
厳密には1時間あたりで5回以上を目安に、無呼吸や低呼吸が繰り返されるとSASという判断をします。
SASが慢性化すると、狭心症・高血圧・心筋梗塞などのリスクが高くなるため治療が必要です。
また、SASは深い睡眠が取れないため、イラついたり集中力にかけたりと精神面にも影響を及ぼす可能性があります。
■参考:睡眠時無呼吸症候群(厚生労働省より出典)
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4.アデノイド顔貌を自力で治す方法

「アデノイド顔貌」は自力で治せるか?
結論から言うと、大人になってからでは難しいです。
子供のうちなら治せるかもしれません。
大人は骨格が固まっていますが、子供はまだ骨が軟らかいからです。
いくつか方法がありますので、それぞれご紹介しますね。
4-1.MFT(口腔筋機能療法)を行う
MFTと呼ばれる「口腔筋機能療法」があります。
食べる、飲む、喋る、呼吸をする時に「舌」「唇」の位置を改善するトレーニングです。
これを続けていくことで、口周りの筋肉のバランスが整えられ、指しゃぶりや舌癖等の悪癖を改善し、アドノイド顔貌の原因である「口呼吸」が「鼻呼吸」に変わっていきます。
具体的にどんなトレーニングなのか、ご紹介しますね。
■スポット
舌の正しい位置を覚えるためのトレーニングです。
舌の正しい位置は、舌の先端を上の前歯の少し後ろにある「スポット」に置き、舌が上顎全体に当たっている状態のこと。
STEP1 「スポット」にスティック(アイスの棒)などを当て、5秒数える
STEP2 スティックを外し、舌の先を「スポット」につけ、5秒数える
これを5~10回繰り返します。姿勢を正しく
■ティップ
舌先の力をつけるトレーニングです。
STEP1 スティックを口の前に垂直に持つ
STEP2 舌先をとがらせて、スティックを3秒押す
STEP3 スティックを外して、口を閉じる
これを5~10回繰り返します。
■ホッピング
舌の位置を正しくするために、舌を持ち上げる力をつけるトレーニングです。
STEP1 舌先を「スポット」につけ、舌全体で上顎を吸い上げる
STEP2 大きく口を開ける
STEP3 音が出るように舌を話す
これを10~15回繰り返します。
4-2.あいうべ体操を行う
あいうべ体操とは、口呼吸を鼻呼吸にしていくための「お口の体操」です。
STEP1 あー と大きく口を開く
STEP2 いー と口を大きく横に広げる
STEP3 うー と口を強く前に突き出す
STEP4 べー と舌を突き出し下に伸ばす
これを1日30セット繰り返してください。
自然と鼻呼吸ができるようになっていくと思います。
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5.【アデノイド顔貌の治療法1】歯列矯正

まず注意点として、大人のアデノイド顔貌は自力で治すことはできません。
これは、10歳ごろから骨の成長が止まり始めるため、顔のトレーニングやマッサージでは効果が出ないのです。
また、自力で鼻呼吸に変えたとしても、顔の骨格が変化しないのでアデノイド顔貌の症状は改善されません。
大人のアデノイド顔貌を改善する際は、歯科医院や形成外科などの医療機関で行うのが一般的です。
歯列矯正でアデノイド顔貌を改善する
軽度〜中度のアデノイド顔貌であれば、歯列矯正治療によって症状の改善が可能です。
特に、かみ合わせや歯並びが原因となっている場合は、歯列矯正を行うことで以下のような効果が期待できます。
✅ 口呼吸が改善され、鼻呼吸が習慣化する
✅ 口元の突出感が軽減し、横顔のバランスが整う
✅ 歯並びが改善され、フェイスラインがスッキリする
なお、症状によっては小臼歯の抜歯を行うケースもありますが、健康面・審美面の両方で大きなメリットがあります。
ただし、矯正治療後の後戻りを防ぐためには、保定期間が必要になるため、長期的な治療計画を立てることが重要です。
6.【アデノイド顔貌の治療法2】外科手術で治療する

アデノイド顔貌が中度〜重度の場合、歯列矯正だけでは十分な改善が得られないことがあります。
このようなケースでは、外科手術による治療が選択肢の一つとなります。
主な手術方法は以下の2つです。
1️⃣ アデノイドの切除(アデノイド肥大が原因の場合)
2️⃣ 顎骨体移動術(骨格の問題が原因の場合)
また、外科手術を単独で行うのではなく、手術の前後で歯列矯正を併用することもあります。
6-1.アデノイド肥大の切除
アデノイド肥大の治療の際は、一般的に抗生剤や点鼻薬などで行います。
しかし、極端に肥大したアデノイドが大きすぎて完全に気道を塞いでしまうケースには、アデノイドの摘出手術を行う可能性があります。
肥大したアデノイドの切除は、フェイスラインだけでなく睡眠時無呼吸症候群などの身体的な病気の改善も期待できます。
また、手術によって口呼吸やイビキが改善されると、狭心症・高血圧・心筋梗塞などのリスクが大きく軽減します。
6-2.顎骨体移動術
重度のアデノイド顔貌で、特に見た目を改善するケースには顎骨体移動術が効果的です。
上顎が前方に突出している場合は、上顎を切断して上後方へ移動します。
逆に下顎が後退している場合には、下顎骨を切断して前方へ移動して顎の輪郭を整えます。
手術によって骨を移動した後は、患部が治癒するまで歯列をワイヤーで固定します。
アデノイド顔貌の治療は原則として自由診療ですが、顎変形症の症状も改善する必要がある場合、保険適用での顎骨体移動術を受けることが可能です。
■参考:矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは(日本矯正歯科学会より出典)
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7.歯科矯正の種類と費用の目安

幼少期であれば、成長段階のトレーニングによってアデノイド顔貌を防げる可能性があります。
しかし、成長が終わった大人の場合は原則として矯正歯科などクリニックでの治療になります。
重度であれば外科的手術の場合がありますが、軽度であれば矯正歯科治療での改善が可能です。
矯正費用については、原則として自由診療になるため歯科医院によって異なります。
また矯正期間や、矯正後の後戻りを防ぐ保定期間も人によってばらつきがあります。
歯列矯正でアデノイド顔貌を治療する際は、原因やお口の状態に合わせた矯正装置で治療することが大切です。
7-1.マウスピース矯正

マウスピース矯正は、「アライナー」と呼ばれる透明な矯正装置を使用し、歯並びを少しずつ整えていく治療法です。
最近では 芸能人や一般の方にも人気が高く、目立ちにくい矯正方法 として注目されています。
🔹 マウスピース矯正の仕組みと治療期間
・ 約2週間ごとに新しいマウスピース(アライナー)に交換し、徐々に歯を動かしていきます。
・ 治療期間は3ヶ月〜3年程度(症状や歯並びの状態によって異なります)。
🔹 マウスピース矯正のメリット
✔ 装置が透明なので、周囲に気付かれにくい!
✔ 着脱が簡単で、食事や歯磨きがしやすい!
✔ 矯正前とほぼ同じ生活ができる!
🔹 マウスピース矯正の注意点
⚠ 食事・歯磨き以外は1日20時間以上の装着が必要。
⚠ 装着時間が短いと、治療効果が出にくくなるので要注意。
⚠ 歯並びの状態によっては、ワイヤー矯正が適している場合も。
矯正の範囲 | 期間 | 費用 | |
マウスピース矯正(全体) | 上下・全体 | 1年~3年 | 60万円~100万円 |
マウスピース矯正(前歯中心) | 上下・前歯中心 | 3ヶ月~1年半 | 10万円~60万円 |
7-2.ワイヤー矯正(表側矯正)

ワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを使用して歯を少しずつ動かす矯正方法です。
歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーの力を利用して歯並びを整えます。
✅ 通院頻度:月に1回程度、ワイヤーの調整を行いながら歯の動きを確認します。
🔹 ワイヤー矯正のメリット
✔ あらゆる歯並びの乱れに対応可能!
✔ 重度の不正咬合にも適応できる!
✔ 歯を細かくコントロールしやすい!
🔹 ワイヤー矯正のデメリット
⚠ 矯正装置が目立ちやすい(審美ブラケットで軽減可)。
⚠ 装置が取り外せないため、虫歯や歯周病のリスクが高まる。
⚠ 矯正期間中、人によってはストレスを感じることも。
💡 審美ブラケット(白色や透明の装置)を使用すれば、目立ちにくくなりますが、通常のワイヤー矯正より費用が高くなることがあります。
矯正の範囲 | 期間 | 費用 | |
ワイヤー矯正(表側・全体) | 上下・全体 | 1年~3年 | 60万円~130万円 |
ワイヤー矯正(表側・全体) | 上下・前歯中心 | 1年前後 | 30万円~60万円 |
7-3.裏側矯正(舌側矯正)

裏側矯正(舌側矯正)は、歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを装着する矯正方です。
装置が見えないため、周囲に気付かれにくい矯正方法として人気があります。
🔹 裏側矯正のメリット
✔ 装置が歯の裏側にあるため、見た目が気にならない!
✔ ワイヤー矯正なので、あらゆる歯並びの矯正が可能!
🔹 裏側矯正のデメリット
⚠ 装置が舌に当たるため、違和感や滑舌の悪化を感じることがある。
⚠ 歯磨きが難しく、虫歯や歯周病のリスクが高まる。
⚠ 表側矯正に比べて費用が高額。
💡 目立たない矯正を希望する方には最適ですが、違和感や費用面のデメリットも考慮する必要があります。
矯正の範囲 | 期間 | 費用 | |
裏側矯正(全体) | 上下・全体 | 1年~3年 | 1000万円~170万円 |
裏側矯正(全体) | 上下・前歯中心 | 1年前後 | 40万円~70万円 |
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8.アデノイド顔貌の予防法

アデノイド顔貌の改善は、成人の場合は原則としてクリニックでの治療になります。
しかし、口呼吸が癖になってしまっている場合、ある程度は自分で予防することも可能です。
また、子供であれば骨格が成長している過程に行うトレーニングでアデノイド顔貌を防ぐことができます。
8-1.幼少期の口呼吸の改善が重要
アデノイド顔貌になる大きな要因に口呼吸があげられます。
そのため、幼少期の口呼吸を成長期のうちにしっかりと鼻呼吸にシフトすることが大切です。
8-2.生活習慣の悪癖を改善
幼少期に成長したアデノイドは、小学生になる頃から小さくなっていきます。
そのため通常であれば、口呼吸だった子も鼻呼吸に適応していく時期でもあります。
ところが指しゃぶりや前歯を押し出す舌癖などの生活習慣で、口呼吸が改善されないケースがあるのです。
成長期も口呼吸が続くと、アデノイドが小さくならずにさらに肥大する可能性があります。
そのため、根気よく悪癖を直して鼻呼吸に変えていくことが大切です。
8-3.鼻呼吸テープで口呼吸を防ぐ
睡眠時など口呼吸を意識的にコントロールできないときは、鼻呼吸テープを活用しても良いでしょう。
ただし、鼻詰まりが重度である場合は口をふさぐとかえって危険を招くことがあります。
また、テープによる唇のかゆみ・かぶれできちんとした睡眠がとれないという方もいます。
鼻呼吸テープを使用する場合は自分で判断せずに、医師に症状を相談してから使うようにしましょう。
8-4.鼻づまりの治療
大人でも子供でも、鼻が詰まっているとどうしても口呼吸になってしまいます。
そのため、花粉症やアレルギー性鼻炎、軟骨や骨の異常など、鼻呼吸しにくい原因を除去することが重要です。
治療によって口呼吸から鼻呼吸になることで、アデノイドの肥大が改善する可能性があります。
一般的な鼻づまりの治療は抗生剤・点鼻薬などで行いますが、あまりにも症状がひどい場合はアデノイドを切除して鼻づまりを改善します。
8-5.口周りの筋肉の訓練
アデノイド顔貌を防ぐためには、鼻呼吸のために自然に口を閉じていられることがポイントになります。
しかし、口呼吸が習慣化している方は口周りの筋肉が衰えているため、自然には口を閉じていられないことがあります。
常に口を閉じているためには、口周りの筋肉である口輪筋を鍛えるトレーニングが有効です。
幼少期であれば吹き戻しというおもちゃもありますが、口笛も口輪筋の発達に繋がります。
また、矯正歯科ではボタンプル法など、クリニックによって様々な口呼吸を防止するトレーニングを受けることもできます。
9.アデノイド顔貌の相談先

アデノイド顔貌を改善したい場合、その相談先は2種類あります。
・耳鼻科を受診
・矯正歯科を受診
9-1.耳鼻科を受診する
耳鼻科で「アデノイド顔貌」を治療する場合、視診やレントゲンで「アデノイドの肥大状態」を観察、鼻口腔の通りが悪くないかを確認。
レントゲンだけでははっきりしない時は、鼻からファイバー(内視鏡)を入れて確認します。
「呼吸障害」「睡眠障害」がひどい場合、手術が必要になることもあります。
中耳炎や副鼻腔炎を発症している場合は、その治療も行っていきます。
9-2.矯正歯科を受診する
矯正歯科で治療を行うことも可能です。
口呼吸が習慣化している場合は、歯並びを改善することで鼻呼吸になり、同時に見た目も改善されます。
大人の場合、口呼吸を治しただけでは、アドノイド顔貌を改善するのは難しく、やはり「矯正」を行い、歯並びを整え、見た目を変えることが必要となります。
矯正だけでは改善しない場合は、「顎骨体移動術」などの外科手術を行うのも効果的です。
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アデノイド顔貌の特徴と歯科矯正「まとめ」

アデノイド顔貌の治療法は、原因や口内の状態によって異なります。
また、顎変形症などを発症している場合は、治療に保険が適用する可能性もあります。
大人であっても、軽度であれば歯科矯正でアデノイド顔貌の改善が可能です。
また、アデノイド顔貌が原因で口呼吸が習慣化している方は、歯並びを改善することで鼻呼吸しやすくなります。
この場合、外見上の問題も改善できる可能性があり、審美性と健康面の両方にメリットがあります。
アデノイド顔貌の治療を考えている方は、まずはカウンセリングなどを利用して歯科医師に相談してみましょう。
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