
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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誰でも一度は自分の口の臭いが気になったり、悩んだりしたことがあるでしょう。
口臭は本来あって当たり前のものですが、なかには病気が隠れていたり、生活習慣が原因になっていたりすることもあります。
一方で、ちょっとした意識や対策によって、簡単に改善することもあります。
そこで本記事では、口臭の原因や口臭が強くなりやすい人に共通する生活習慣などについてわかりやすく解説したうえで、簡単に実践できる5つの口臭対策を紹介します。
口臭に悩んでいて何か対策したいと考えている人、口臭が気になっている人は、ぜひ参考にしてください。
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- 1.口臭のおもな種類と特徴
- 1-1.生理的な口臭
- 1-2.病的な口臭
- 1-3.食べ物や嗜好品による口臭
- 1-4.ストレスによる口臭
- 1-5.加齢による口臭
- 1-6.心理的な口臭
- 2.口が臭い人の5つの共通点
- 2-1.唾液の量が少ない
- 2-2.コーヒーやアルコールを好む
- 2-3.運動不足・食生活が偏っている
- 2-4.タバコを吸う
- 2-5.歯並び・噛み合わせが悪い
- 3.女性の方が口臭はきつい?
- 4.自分の口臭をチェックする方法
- 5.今からでも実践できる5つの口臭対策
- 5-1.正しい口腔ケアで清潔に保つ
- 5-2.しっかり水分補給をする
- 5-3.バランスの良い食事を心がける
- 5-4.唾液腺マッサージをする
- 5-5.しっかり咀嚼する
- 6.まとめ|口臭対策は普段のケアと生活習慣の見直しが大事
1.口臭のおもな種類と特徴
口臭は、おおまかに以下の6種類に分けられます。
・生理的な口臭
・病的な口臭
・食べ物や嗜好品による口臭
・ストレスによる口臭
・加齢による口臭
・心理的な口臭
まずはそれぞれの口臭について、それがどういったものなのかを解説します。
1-1.生理的な口臭

生理的な口臭は、寝起きや空腹時、緊張時などに見られるもので、誰にでも起こりうる自然な口臭です。
原因は唾液の分泌が減少することにあり、唾液の持つ抗菌・殺菌作用が弱まることによって口内の細菌が増殖した結果、臭いが発生します。
この口臭は病気によるものではなく一過性のものであるため、基本的に治療の必要はありません。
1-2.病的な口臭

口の中や身体の病気を原因とする口臭のうち、口の中に原因がある口臭は全体の8割を占めるといわれています。
口臭の原因となる病気としては、具体的に以下のようなものが挙げられます。
・歯周病……歯茎の炎症や膿により臭いが発生する
・虫歯……歯の内部で細菌が増殖して悪臭を発する
・歯石(プラーク)……歯石は細菌の塊であり、放置すると臭いの原因になる
・膿栓……扁桃腺の穴に細菌や白血球の死骸、食べかすが詰まったもの
・舌苔……歯石と同じく細菌の塊
・唾液の減少……抗菌・殺菌作用のある唾液が減少することで悪臭の原因物質が増える
・口腔ガン……口内のガンによって口臭が発生することがある
・鼻やのどの病気……副鼻腔炎や咽頭炎などによる膿や血液が臭うことがある
・その他呼吸器系や消化器系の病気……血中の代謝産物が増えて口臭になることがある
上記の他に、プラスチックの人工歯や不良な冠、かぶせものの腐食が口臭の原因になっているケースもあります。
1-3.食べ物や嗜好品による口臭

ニンニクやネギといった臭いの強い食べ物、またお酒やタバコといった嗜好品も口の臭いを強くします。
これらの食べ物や嗜好品による口臭は、食べ物そのものの臭いや、体内で成分が分解する際に発生する化学物質が原因です。
基本的には一時的な臭いであり、時間の経過とともに自然に消えるため、特別な治療は必要ありません。
1-4.ストレスによる口臭

ストレスや不安を感じると自律神経のうち交感神経が優位になり、身体が緊張状態になって唾液の分泌量が減少します。
唾液には自浄作用があり口内の細菌増殖を抑える役割を持っているため、唾液量が減ると細菌が増殖し、口臭が発生する仕組みです。
こうしたストレスによる口臭は、硫黄のような臭いと表現されることが多く、精神的な緊張が長時間続くほど強くなります。
1-5.加齢による口臭

加齢は身体にさまざまな変化をもたらします。
全身の水分量の減少にともなう唾液分泌量の低下もその一つです。
水分量の減少とともに唾液が減り、口内の細菌が増えることが口臭につながります。
また、中高年になると「イソ吉草酸(3-メチルブタン酸)」といういわゆる加齢臭の原因物質が増加しますが、これも口臭の原因の一つです。
加齢によって起こる全身の変化が複合的に関与することによって、より強い口臭が生み出されます。
1-6.心理的な口臭

実際には臭いがなくても、自分自身で「口が臭い」と思い込んでしまうケースです。
これを「自臭症」といいます。
過度のストレスや自意識が原因であり、他人のちょっとした仕草を「自分の口臭のせいだ」と思い込むことにより、社会活動やコミュニケーションに支障をきたすことも少なくありません。
改善には心理カウンセリングや認知行動療法が有効です。
2.口が臭い人の5つの共通点

口臭は生活習慣によって強くなっているケースも見られます。
それは口臭が強い人によく見られる共通点ともいえるでしょう。
ここでは、その共通点を5つ紹介します。
2-1.唾液の量が少ない
繰り返しになりますが、唾液には細菌を洗い流す作用や殺菌効果があり、分泌が減ると口内の細菌が増殖しやすくなって口臭が強くなります。
そのため、口内を健康に保ち口臭を抑えるためには、十分な唾液量が不可欠です。
ただし、唾液の量は年齢や生活習慣、ストレス、ホルモンバランスなど、さまざまな要因によって左右されます。
咀嚼の少ない食事や朝食を抜く習慣、水分不足も唾液分泌の減少を招くので、注意しましょう。
2-2.コーヒーやアルコールを好む
コーヒーやアルコールには利尿作用があり、体内の水分が失われて唾液の分泌まで減り、結果的に口臭が強くなる傾向にあります。
さらに、コーヒーは口内環境を酸性にし、細菌が繁殖しやすい環境を作るので要注意です。
また、アルコールを飲んだあとは歯磨きを忘れたり適当になったりしやすいため、こちらも注意が必要です。
口内に残った汚れは臭いの原因になります。習慣的にアルコールを摂取している人は、歯磨きを忘れないように意識してください。
2-3.運動不足・食生活が偏っている
腸内環境の乱れが口臭の原因につながることも少なくありません。
そして、運動不足や偏った食生活は腸内環境の乱れを引き起こす要因です。
特に、脂質の多い肉中心の食生活を続けていると、体内で発生する悪臭成分が呼気に混じりやすくなります。
野菜や発酵食品を意識的に取り入れ、腸内環境を意識的に整えることが大切です。
2-4.タバコを吸う
タバコには、タールなどの強い悪臭を発する化学物質が含まれます。
た、タバコには唾液分泌の抑制作用があり、口内が乾燥して口臭が強くなりがちです。
さらに、ニコチンは血管を収縮させる作用があるため、喫煙により血行不良を引き起こします。
その結果、細菌の増殖や免疫力の低下を招き、口臭の原因となる歯周病や口腔内の感染症のリスクが高まります。
2-5.歯並び・噛み合わせが悪い
歯並び・噛み合わせが悪いとブラッシングの難易度が上がり、食べかすなどが残りやすくなります。
歯ブラシが届きにくい部分に溜まった食べかすや歯垢は口臭の原因になるだけではなく、虫歯や歯周病のリスクも高めます。
3.女性の方が口臭はきつい?

歯科医療総合商社のモリタと生体ガス測定システムメーカーのタイヨウ、そして歯周病治療の第一人者として活躍する若林健史歯科医師による「ブレス・ハザードプロジェクト」が発表した「口臭白書2019」の調査データでは、口臭は男性よりも女性のほうが強いということがわかっています。
女性特有、あるいは女性に見られやすい口臭の原因としては、以下の3つが挙げられます。
・女性ホルモンの変動による唾液分泌量の変化
・過度なダイエットによる空腹や栄養不足
・乱れた腸内環境
口臭は女性にとっても深刻な悩みであり、原因に応じて適切なケアが必要です。
4.自分の口臭をチェックする方法
自分の口臭を自覚したり、臭いの程度をチェックしたりすることはなかなか難しいものです。
しかし、方法がないわけではありません。
例えば、コップやビニール袋などに自分で息を吹き込み、その臭いを嗅ぐことは比較的簡単な方法です。
また、ティッシュペーパーや綿棒で舌苔を拭き取って臭いを嗅いでみるという方法もあります。
臭いの強さを自分で判断できない場合には、家族に協力してもらってもいいでしょう。
口臭治療のための口臭検査を行なっている歯科医院・クリニックもあります。
どうしても口臭が気になる場合や、強い口臭に悩んでいる場合には、受診を検討することもおすすめです。
5.今からでも実践できる5つの口臭対策

口臭ケアは日々のケアやちょっとした意識の積み重ねが大切です。
すぐに効果は出なくても続けることが重要なので、簡単に始められることから実践し、継続していきましょう。
ここでは、今日からでも実践できる口臭対策を5つ紹介します。
5-1.正しい口腔ケアで清潔に保つ

口臭対策を含め、口の中を健康に保つためには正しい歯磨きが一番重要です。
歯と歯の間、歯茎の周辺、歯並びや噛み合わせが悪い部分は汚れが溜まりやすくなっているので、丁寧に磨くようにしましょう。
歯ブラシだけではなかなか落とせない汚れもあるので、歯間ブラシやデンタルフロスも活用してください。洗口液の使用もおすすめです。
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5-2.しっかり水分補給をする

唾液の分泌を増やすことにより口内の乾燥を防げば、口臭予防に大きな効果があります。
口の中の潤いを保つためにも、こまめな水分補給が大切です。
緊張しているときや会話が多いときは特に口の中が乾きやすいので、意識して水を飲んでください。
普段からこまめな水分補給を習慣にしておくとよいでしょう。
ただし、口臭の原因になるコーヒーはNGです。
また、糖分の含まれたジュース類も同様に口臭の原因になるため、口臭予防を目的とした水分補給では避けてください。
5-3.バランスの良い食事を心がける

バランスの良い食事を意識して習慣化することによって調内環境が整い、口臭予防にも効果的です。
脂質の多い肉ばかり摂りすぎないよう、野菜や果物類を積極的に摂取するといいでしょう。
一方、タバコやアルコールなど、嗜好品の摂りすぎにも注意しましょう。
また、朝食も忘れずに食べることをおすすめします。
寝起きは唾液が減って口内が乾燥しているので、食事と水分補給によってしっかり口内を潤してください。
5-4.唾液腺マッサージをする

効果的に唾液を増やす方法として、唾液腺を刺激して唾液の分泌を促す唾液腺マッサージが簡単でおすすめです。
・耳下腺:頬の上部を優しく回しながら刺激する
・顎下腺:顎の下を指で順番に押す
・舌下腺:顎の下から押し上げるように優しく刺激する
これらのマッサージを一日の中の隙間時間に取り入れてみましょう。
毎日行なうと効果的なので、ぜひ習慣化してください。
5-5.しっかり咀嚼する

しっかり咀嚼することにより唾液の分泌が促進されます。
食事の際にはよく噛んで味わって食べるようにしましょう。
咀嚼のメリットは口臭予防だけではありません。
虫歯や肥満を防いだり、胃腸の働きを促進したり、さらにはガンの予防につながることもわかっています。
口内のみならず全身の健康のためにも、ぜひ次回の食事からは十分な咀嚼を意識してください。
6.まとめ|口臭対策は普段のケアと生活習慣の見直しが大事

口臭には生理的なものから病気、食生活、ストレスによるものなど多くの原因があります。
また、口臭が強い人は生活習慣にも共通点が多く、それらを意識して改善すれば口臭ケアにつながるでしょう。本記事で紹介した対策方法も、ぜひお試しください。
「セルフケアでは口臭が消えない」「口臭に不安がある」という方は、歯科医院で相談・検査をするといいでしょう。
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