- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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大人の歯列矯正は一般的に1〜3年ほどかかるといわれていますが、実際にかかる期間は人によって異なります。
早く終わる人の特徴に当てはまる場合、小さな負担で歯並びをきれいに整えられる可能性があります。
矯正方法の選び方や日々のケアなどの工夫で治療期間を短縮できるケースもあるため、事前にポイントを押さえておくとよいでしょう。
この記事では、歯列矯正が早く終わる人の特徴や矯正を早く終わらせるためのコツ、矯正方法ごとの治療期間の違いなどを紹介します。
矯正期間を短縮させる最新技術や保定期間などについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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- 1. 歯列矯正に時間がかかるのはなぜ?
- 2. 歯列矯正が早く終わる人の特徴とは?
- 2-1. 歯が動きやすい人
- 2-2. 症状が軽度な人
- 2-3. 歯が動くスペースがある人
- 2-4. 歯根が短い人
- 2-5. 歯科医の指示を忠実に守れる人
- 2-6. 口腔習慣が整っている人
- 2-7. 虫歯や歯周病がない人
- 3. 矯正を早く終わらせるために今すぐできる5つのこと
- 3-1. 矯正装置を1日20時間以上つける
- 3-2. 歯科医の指示に従ってしっかり通院する
- 3-3. 口腔内のケアをしっかり行なう
- 3-4. 食生活を見直し、歯の動きを妨げない
- 3-5. 舌の位置を意識する(MFT: 口腔筋機能療法の活用)
- 4. 矯正期間を短縮する最新技術
- 4-1. 光加速矯正(オルソパルス・プロペルなど)
- 4-2. 振動矯正(アクセルデント・VProなど)
- 4-3. 外科的矯正(コルチコトミーなど)
- 5. 矯正方法ごとの治療期間の違い
- 5-1. ワイヤー矯正の期間と特徴
- 5-2. マウスピース矯正の期間と特徴
- 5-3.保定装置の種類と特徴
- 6. 前歯の部分矯正にかかる期間
- 6-1. 前歯の部分矯正にかかる期間の目安
- 6-2. 前歯の部分矯正ができないケース
- 7. 歯科矯正の流れ
- 8. 歯列矯正後の保定期間とは
- 8-1. 保定期間とは
- 8-2. 保定期間の注意点
- 8-3. 保定装置の種類と特徴
- 9. まとめ│自分の歯並びに合わせた矯正方法で短期間に終わらせよう
1. 歯列矯正に時間がかかるのはなぜ?

歯列矯正で歯を動かすには、長い方だと3年以上の期間がかかることもあります。
なぜこのように長い期間がかかるのでしょうか。
歯を動かすには歯を通じて歯根膜という膜に力をかけます。
この歯根膜が押された側の歯槽骨は吸収を始め、引っ張られたほうの歯槽骨は増生を始めます。
この特徴を利用したのが歯列矯正です。
歯槽骨の増生と吸収を正常に起こしながら歯を動かすには、長い時間がかかります。
1ヵ月に1mm程度のスピードで動くのが、歯にとってはベストとされています。
矯正治療を急ごうとあまり力をかけすぎると、歯槽骨の吸収と増生が正常に行われず、吸収だけが進み、歯がグラグラしてくる可能性もあります。
歯肉が下がる、神経が炎症を起こして壊死するなどのリスクもあるため、決まった速度以上で歯を動かすことはできません。
これにより、矯正にはある程度の時間がかかるのです。
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2. 歯列矯正が早く終わる人の特徴とは?

矯正治療で矯正期間が長い人、短い人がいます。
矯正治療の期間が短く終わる人にはどのような特徴があるのでしょうか。
2-1. 歯が動きやすい人
歯槽骨の吸収や増生がスムーズだと、矯正治療が早く済むことがあります。
例えば、大人より子供のほうが歯槽骨の吸収と増生は行われやすく、歯が動きやすいという特徴があります。
年齢が上がったとしても、歯槽骨の状態が健全だと動きやすいです。
参考記事
歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴とは?スムーズに進む条件と注意点を解説
2-2. 症状が軽度な人
少しだけ歯が重なっている、程度の軽い出っ歯など、症状が軽い方はきれいな歯列にしやすいため、治療期間が短くて済むケースがほとんどです。
歯列不正が軽度であれば、大きく歯を動かす必要がないため、治療も早く終わりやすくなります。
反対に症状が重く、さまざまな処置や動かし方を工夫しなければならない方は、期間が長くなる傾向にあります。
なお、不正咬合などの症状の程度を素人が判断するのは困難です。
自分ではひどい症状だと思っていても、専門家が軽度だと判断する場合もあるでしょう。
想像より早く治療が完了する可能性もあるため、まずは歯科医院で診察を受けることが重要です。
また、全体矯正ではなく部分矯正となれば、早期に治療を終えられる可能性が高いでしょう。
一般的に、治療範囲が前歯だけなら部分矯正、奥歯も対象なら全体矯正となります。
2-3. 歯が動くスペースがある人
歯列矯正では専用の器具を使って少しずつ歯を動かすことになりますが、そのためには動かすためのスペースが必要です。
被せ物をしている場合や、以前の矯正治療のスペースが残っている場合は、歯を動かすスペースが確保されている状態といえます。
そのため、通常の場合に比べてスムーズに治療が進められるでしょう。
対して、歯を動かすための十分なスペースがない場合は、歯を削る、抜歯するなどの方法でスペースを作ることになります。
歯並びの良し悪しは顎のスペースと歯の大きさによって決まります。
歯に対して顎が小さいとスペースが少なく、抜歯などの処置が必要となります。
歯の動くスペースが比較的確保しやすく、抜歯などの事前準備がいらない方は矯正期間が短くなる傾向にあります。
またマウスピース矯正を行なう場合は、一番後ろの歯をさらに後ろに動かすことが可能です。
この部分にスペースがある方も矯正期間が比較的短くて済む場合があります。
2-4. 歯根が短い人

歯の移動スピードには、歯根の長さも関係しています。
一般的に、歯根が短いと歯が移動しやすいため、矯正がスムーズに進むことがあります。
反対に、歯根が長いと骨にしっかり固定されているため、動かすのに時間がかかることがあります。
ただし、歯根が短い人は、強い矯正力をかけると歯根吸収(歯の根が短くなる現象)が起こるリスクがあるため、慎重な治療計画が必要です。
2-5. 歯科医の指示を忠実に守れる人
歯列矯正を実施する際は、歯科医から多岐にわたる指示を受けます。
マウスピースの装着時間や歯磨きの仕方、通院スケジュールなど、きれいな歯並びを手に入れるためには、歯科医からの細かい指示に従うことが重要です。
反対に、歯科医の指示に従わず治療期間を過ごすと、歯に負担がかかって治療が遅れる恐れもあるので注意が必要です。
特にマウスピース矯正を行なっている場合、装置を1日20時間以上装着することが推奨されています。
この時間をしっかり守ることで、計画通りに歯が動き、矯正期間を短縮することができます。
しかし、装着時間が不足すると歯の移動が遅れ、治療が長引いてしまうことになります。
ワイヤー矯正の場合でも、ゴムかけなどの指示を正しく守ることで、治療の進行がスムーズになります。
2-6. 口腔習慣が整っている人
舌の癖や噛み癖、呼吸の仕方も矯正期間に影響を与えます。
例えば、舌で前歯を押す癖があると、歯の動きを妨げてしまうため、治療がスムーズに進まないことがあります。
また、口呼吸が習慣化していると、舌が正しい位置に置かれず、歯並びに悪影響をおよぼすことがあります。
さらに、歯ぎしりや食いしばりが強いと、矯正装置に余計な力がかかり、歯の移動が遅れることがあります。
そのため、MFT(口腔筋機能療法)を取り入れ、舌の正しい位置を意識することが、矯正の効果を高めるうえで重要になります。
2-7. 虫歯や歯周病がない人
口腔内の健康状態が良好で虫歯や歯周病がない方は、スムーズに矯正治療を進められます。
歯列矯正に入る前の検査で虫歯や歯周病が見つかった場合、まずはその治療から始めなくてはなりません。
治療中に虫歯などが発見された場合も、矯正を中断してそちらの治療に専念することになります。
そのため、矯正治療中も口腔内のメンテナンスを怠らないことが重要です。
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3. 矯正を早く終わらせるために今すぐできる5つのこと

大人の歯列矯正には数ヵ月〜3年程かかります。
少しでも装置をつけている期間が短くなるように、紹介する5つのコツを実践してみてください。
3-1. 矯正装置を1日20時間以上つける
マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着が必要です。
装着期間が足りないと歯が計画通りに動かないため、治療期間が長引いてしまいます。
食事・歯磨き以外の時間に装置を外していると、20時間を下回る可能性があります。
痛みや違和感ではじめは慣れないかもしれませんが、できるだけ長く装着するようにしてください。
ワイヤー矯正の場合も器具が壊れたときは歯が動かないので、すぐにクリニックへ相談しましょう。
3-2. 歯科医の指示に従ってしっかり通院する
装置の使用方法をはじめとする歯科医の指示にきちんと従うことで、歯は計画どおりに動き、矯正にかかる期間は短縮しやすくなります。
特に、マウスピース矯正の場合は自分で装置を装着することになります。指示された時間以上は毎日装着しないと、矯正の進捗が遅れる可能性があるので注意が必要です。
また、通院のスケジュールを守り、歯が正しく動いているかどうかを専門家に確認してもらうことも大切です。
歯の動きに合わせて矯正器具を調整することで、矯正がよりスムーズに進みやすくなるでしょう。
歯列矯正中は定期的なメンテナンスも必要です。
きれいに歯磨きをしているつもりでも、磨き残しが原因で虫歯や歯周病になるリスクはゼロではありません。
そのため、定期的に通院し、歯の掃除をしてもらいましょう。
クリニックでのメンテナンスは歯石や歯垢を除去してくれ、場合によっては歯のサイズが小さくなったような気になります。
予約をキャンセルせずに通院すれば虫歯や歯周病がない状態を保てるため、矯正期間も予定通りに終えられるでしょう。
矯正治療を経て歯並びがきれいに整ったあとも、後戻りを防ぐ努力は欠かせません。
医師の指示どおりに保定装置をしっかりと装着し、美しい歯並びを維持するように努めましょう。
3-3. 口腔内のケアをしっかり行なう
矯正治療を行なっているときは、どうしても口腔内の健康状態が悪化しやすくなります。
マウスピースの装着時は唾液の循環が滞り、菌が増殖しやすくなっているためです。
また、ワイヤー矯正では歯の表面に装置を付けることから汚れがたまりやすくなり、さらに歯磨きもしにくくなります。
定期的に通院しても、日々のケアを怠っていると虫歯になる可能性が高まります。
虫歯などができると矯正の進捗に支障をきたすため、日頃から丁寧なメンテナンスを心がけることが重要です。
矯正治療中は、普段の歯ブラシに加えて歯間ブラシやデンタルフロスなども使いながら、しっかりと汚れを落とす必要があります。
万が一虫歯になった場合、そのまま放置せずにできるだけ早く治療したほうがよいでしょう。
矯正中に虫歯になると、矯正治療が中断してしまいます。
正しい方法で毎日ブラッシングを行ない、虫歯ができない口腔環境を整えていきましょう。
そうすることで、予定通りの矯正期間で治療を終えられる可能性があります。
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3-4. 食生活を見直し、歯の動きを妨げない
矯正治療中の歯の動きは、骨の代謝と深く関係しています。
栄養バランスが整った食事をとることで、矯正期間を短縮できる可能性 があります。
逆に、不適切な食生活は歯の動きを妨げ、治療の長期化につながります。
矯正を早く進めるために意識したい栄養素
🔵カルシウム(骨や歯の強化):乳製品、小魚、大豆製品
🔵ビタミンD(カルシウムの吸収促進):サーモン、キノコ類、卵黄
🔵マグネシウム(歯の再生サポート):アーモンド、玄米、ひじき
🔵タンパク質(歯根や歯茎の健康維持):鶏肉、魚、大豆
これらの栄養をバランス良く摂ることで、歯の移動がスムーズになり、矯正期間の短縮につながります。
避けるべき食品
🔴硬い食品(せんべい・ナッツ類):矯正装置の破損リスク
🔴粘着性の高い食品(キャラメル・ガム):装置に絡まりやすい
🔴酸性の強い食品(炭酸飲料・柑橘類):エナメル質を弱らせる
3-5. 舌の位置を意識する(MFT: 口腔筋機能療法の活用)
舌の位置が悪いと、矯正が進みにくくなったり、治療後に後戻りしやすくなったりします。
特に、舌が常に下がっていると、出っ歯や噛み合わせのズレの原因になることも。
正しい舌の位置とは?
✅舌の先が上顎(スポット)についている
✅舌全体が上顎に密着している
✅口を閉じたとき、上下の歯が軽く触れるか、わずかに隙間がある
舌の位置が適切でないと、歯並びに余計な力がかかり、矯正の進行が遅くなる原因になります。
<簡単にできる舌のトレーニング>
●スポットタッチ:舌先を前歯の裏にある膨らみに当て、10秒キープ。
●ポッピング:舌を上顎に吸いつけたあと、「ポンッ」と音を立てて離す。
●ストローくわえトレーニング:唇の力でストローをくわえ、10秒キープ。
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4. 矯正期間を短縮する最新技術

矯正治療の進歩により、従来よりも治療期間を短縮できる最新技術が登場しています。
一般的なワイヤー矯正やマウスピース矯正と組み合わせることで、より短期間で理想の歯並びを手に入れることが可能になっています。
ここでは、矯正期間を短縮する代表的な3つの技術、光加速矯正・振動矯正・外科的矯正について
それぞれの仕組み・メリット・デメリット・適用ケースを詳しく解説します。
4-1. 光加速矯正(オルソパルス・プロペルなど)
光加速矯正は、近赤外線を歯槽骨に照射し、骨の代謝を促進することで歯の移動を加速させる方法 です。
代表的な装置には、「オルソパルス(OrthoPulse)」や「プロペル(PROPEL)」があります。
●光加速矯正の仕組み
近赤外線を歯槽骨に当てることで、骨の新陳代謝が活性化され、歯がよりスムーズに移動しやすくなる と考えられています。
これにより、通常よりも矯正期間を短縮できる可能性があります。
●光加速矯正のメリット
🔵矯正期間を最大30~50%短縮できる可能性 がある
🔵1日5~10分の使用で手軽に取り入れられる
🔵外科的処置が不要で、安全性が高い
🔵マウスピース矯正・ワイヤー矯正のどちらにも対応可能
●光加速矯正のデメリット
🔴効果には個人差があり、すべての人が短縮できるわけではない
🔴毎日継続して使用する必要がある
🔴費用が追加で発生する(数万円~十数万円程度)
4-2. 振動矯正(アクセルデント・VProなど)
振動矯正は、低周波の振動を歯に伝えることで、歯の動きを促進し、矯正期間を短縮する方法 です。
代表的な装置には、「アクセルデント(AcceleDent)」や「VPro」などがあります。
振動矯正の仕組み
専用の装置を口にくわえて使用し、微細な振動を歯に伝えることで、歯槽骨の代謝を促進し、矯正装置がかける力をより効果的に伝える という仕組みです。
●振動矯正のメリット
🔵1日5~10分の使用で矯正期間の短縮が期待できる
🔵歯の移動をスムーズにし、治療計画が進みやすい
🔵矯正時の痛みを軽減できる可能性がある
🔵ワイヤー矯正・マウスピース矯正どちらにも対応可能
●振動矯正のデメリット
🔴毎日使用する必要がある(使用を怠ると効果が出にくい)
🔴費用が追加で発生する(数万円~十数万円程度)
🔴すべての患者に有効とは限らない
4-3. 外科的矯正(コルチコトミーなど)
外科的矯正は、歯槽骨に外科的処置を施し、骨の代謝を促進することで矯正のスピードを上げる方法 です。
特に、「コルチコトミー(Corticotomy)」と呼ばれる手術が有名です。
●外科的矯正の仕組み
歯槽骨に小さな切れ込みを入れることで、骨の再生が活発になり、通常よりも歯が移動しやすくなる とされています。
これにより、矯正期間を半年~1年ほど短縮できる可能性があります。
●外科的矯正のメリット
🔵治療期間を大幅に短縮できる可能性がある
🔵歯の移動をよりコントロールしやすい
🔵抜歯矯正でも期間短縮の効果が期待できる
●外科的矯正のデメリット
🔴外科手術が必要なため、術後に腫れや痛みが出る可能性がある
🔴手術費用が追加で発生する(数十万円程度)
🔴適用できる症例が限られる(医師の判断が必要)
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5. 矯正方法ごとの治療期間の違い

矯正歯列矯正に使う器具の種類はいくつかあります。
患者様一人ひとりの状態によって向いている器具が違います。
歯列矯正に使う器具の種類は以下のとおりです。
✔ ワイヤー矯正
✔ マウスピース矯正
✔ 裏側矯正
5-1. ワイヤー矯正の期間と特徴
ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットという金属を装着し、その上にワイヤーを渡して、そのワイヤーに力をかけることによって歯を動かす矯正方法です。
1ヵ月に一度程度、ワイヤーの締め具合を調節し、少しずつ理想の方向に歯を動かします。
ワイヤー矯正の治療期間は1年~3年程度です。
患者様の口腔内の状態によって必要となる期間が変わります。
ワイヤー矯正でも部分矯正は行なえますので、その場合は比較的短めの期間となることもあります。
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5-2. マウスピース矯正の期間と特徴
マウスピース矯正とは歯列の形に整形した透明なマウスピースを歯に装着し、付け替えていくことで歯を動かす矯正方法です。
ワイヤー矯正に比べ、目立たないのがメリットです。
1ヵ月に一度程度、ワイヤーを占めるワイヤー矯正と違い、マウスピース矯正のマウスピースは10日~2週間程度に1枚交換します。
これにより一度に動かす歯の距離が比較的短くなり、ワイヤー矯正より痛みが出にくいといわれています
どちらかといえばワイヤー矯正の方が治療期間が短くなるというエビデンスもありますが、
基本的にはマウスピース矯正の期間も、1年~3年程度になります。
同じく患者様の口腔内の状態によって必要となる期間が変わります。
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5-3. 裏側矯正の期間と特徴
表から見えてしまうワイヤーを裏側につけ、歯を動かすのが裏側矯正です。
裏側から歯を動かすのは比較的難しく、裏側矯正が選択可能な歯科医院と、選択可能でない歯科医院があります。
裏側矯正では1.5年~3年程度の期間が必要となります。
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6. 前歯の部分矯正にかかる期間

前歯の部分矯正は、よほどの重度でない限り一般的には短い期間で終わります。
日頃からケアや検診が行き届いている方は、スムーズに部分矯正を開始できるでしょう。
そこで、部分矯正と全体矯正の期間や部分矯正ができないケースを解説します。
●前歯の部分矯正にかかる期間の目安
●前歯の部分矯正ができないケース
部分矯正であっても抜歯が必要な症状の場合は、全体としての矯正期間が長くなることもあります。
なお、部分矯正を検討している場合は、周りの人に矯正していることがバレにくいマウスピース矯正がおすすめです。
マウスピース矯正は前歯だけの矯正に適しています。
さらに、部分矯正なら矯正期間が短くて済むため、費用も安く抑えられるでしょう。
そのほかにも、マウスピース矯正には以下のようなメリットがあります。
🔵歯の矯正が目立ちにくい
🔵簡単に取り外しができる
🔵矯正中の滑舌や違和感が少ない
部分矯正について詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
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6-1. 前歯の部分矯正にかかる期間の目安
前歯を部分矯正で整えるための平均的な治療期間は、3ヵ月〜1年程度です。
軽度な重なりやねじれ、すきっ歯などは短期間で矯正できる可能性があります。
また、虫歯や歯周病などがある場合は、病気を治療してから部分矯正を開始します。
6-2. 前歯の部分矯正ができないケース
前歯だけの治療で歯列が整わないと判断された場合は、部分矯正が受けられないことがあります。
以下のような症状は、部分矯正では治療できない可能性があります。
🔴噛み合わせに問題がある
🔴重度の出っ歯
🔴過蓋咬合(かがいこうごう)
🔴オープンバイト(開咬)
🔴前歯のデコボコが激しい
部分矯正は軽度の歯並びの乱れにしか対応していないため、重度の乱れがある場合は適応できません。
また、マウスピース矯正でも対応できない場合があるので、重度の乱れがある方はワイヤー矯正を検討しましょう。
「自分の歯列は矯正できるのかわからない」という方は、クリニックで相談してみてください。
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7. 歯科矯正の流れ

矯正治療はさまざまな段階を踏んで行われます。
矯正治療の基本的な流れは以下のとおりです。
| ① 初診 | まずはどのようなことにお困りなのか、どこを治したいのかをヒアリングします。 心配なことがあればこの段階で相談しておきましょう。 初診で矯正を希望しても、検査結果によっては治療を行わない場合もあります。あくまで初回相談・仮の意思決定の場と考えるとよいでしょう。 |
| ② 検査 | 歯科用CT、レントゲン、口腔内スキャン、模型採取、写真撮影などを実施します。 患者様の口腔内状態を正確に把握し、歯の動きをシミュレーションするために行います。 |
| ③ 治療計画 | 検査結果をもとに、歯科医師が複数の治療プランを立てます。 患者様の口腔状態や希望に応じて選択肢を提示します。 |
| ④ 治療計画の決定・共有 | 治療計画を共有し、使用する装置や治療期間を説明します。 必要に応じて抜歯・虫歯・歯周病治療を先に行う場合もあります。 治療のスタートとゴールを明確にし、齟齬がないようにします。 |
| ⑤ 矯正装置装着 | 前段階の治療が終わったら、装置を装着します。 ワイヤー矯正ではブラケットとワイヤーを、マウスピース矯正では型取り後に届いたマウスピースを装着します。 装着後2〜3日は痛みが出やすいですが、1週間ほどで落ち着くことが多いです。 |
| ⑥ 定期的な調整やチェック | ワイヤー矯正では月1回程度の調整、マウスピース矯正ではもう少し長い間隔でのチェックが行われます。 虫歯や歯周病予防のために定期的なクリーニングも行います。 |
| ⑦ 装置が外れる | 歯が理想の位置まで動いたら、装置を外します。 この時期の歯はまだ動きやすく、歯槽骨が完全に安定していません。 |
| ⑧ 保定期間 | 動いた歯を安定させるために保定装置を使用します。 ワイヤー矯正ではプレート型、マウスピース矯正では最後のマウスピースを利用することもあります。 保定期間をしっかり守ることで、きれいな歯並びを維持しやすくなります。 |
また、場合によっては抜歯が必要と判断されることもあります。
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8. 歯列矯正後の保定期間とは

矯正期間が終わると、多くの方は矯正治療が終わったと思うかもしれません。
しかし、矯正治療を成功させるためには、保定という処置が重要になります。
保定期間も、歯列矯正に必要な治療の一部です。部分矯正は保険が適応しないため、保定に関しても治療費は自費になります。
8-1. 保定期間とは
歯列矯正の治療後は歯槽骨がやわらかいため、移動した歯が元に戻ろうする力が働きます。
そのため、矯正治療にはリテーナーという保定装置を装着して、歯を安定させる保定期間があります。
これは全体矯正に限らず、部分矯正であっても同じように一定の保定期間が必要です。
平均的な保定期間は1~3年ほどですが、装着期間や1日の装着時間は歯科医師の判断によって異なります。
8-2. 保定期間の注意点
矯正の治療は数ヵ月〜約3年かかりますが、この期間にリテーナーを付ける保定は含まれていません。
保定期間は矯正にかかった期間と同等かそれ以上の間、装着しておく必要があります。
例えば、矯正治療で2年かかると、保定には2年以上必要なため、合計の治療期間は4年を超えることになります。
実際の口コミでも、リテーナーを正しく使用しなかったことで歯が削られてしまったという意見がありました。
『僕はサボってしまったのですが、ズレてしまい上顎の前から二番目の歯が下の歯によってちょっと削られてしまいました。』
■引用:Yahoo!知恵袋
リテーナーを頻繁に取り外していると、歯列をきれいにするために歯を削られる場合もあります。
歯列矯正を実際に行なう場合は、矯正期間だけではなく保定期間も見据えて検討しましょう。
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8-3. 保定装置の種類と特徴
歯列矯正後、歯の後戻りを防ぐために「保定装置(リテーナー)」を装着することが必須 です。
リテーナーには、固定式と取り外し可能な可撤式の2種類があり、選び方によって使い方やケア方法が異なります。
可撤式リテーナーは、保定開始時は長時間の装着が必要ですが、時間の経過とともに装着時間を減らしていきます。
リテーナーは見た目や装着感だけでなく、患者の歯並びの状態や生活習慣に適したものを選ぶことが大切 です。
1.固定式リテーナー

固定式リテーナー は、左右の犬歯の裏側(舌側)にワイヤーを接着し、歯の後戻りを防ぐタイプのリテーナー です。
【特徴】
●下の前歯に使用されることが一般的(上の歯に装着すると噛み合わせに干渉するため)
●固定式なので装着を忘れる心配がない
●一度装着すれば、基本的に取り外しの必要なし
【デメリット】
●ワイヤーと歯の間に食べかすが詰まりやすく、虫歯リスクが高くなる
●歯磨き時に丁寧なケアが必要(歯間ブラシやフロスを活用することが重要)
2.可撤式リテーナー

可撤式リテーナー は、ワイヤーが歯の表側を通り、裏側がプラスチック素材で覆われているタイプのリテーナー です。
【特徴】
●耐久性が高く、歯ぎしりや食いしばりが強い人でも使用可能
●取り外し可能なので、食事や歯磨きがしやすい
●破損した場合でも、矯正歯科で修理ができるため長く使える
【デメリット】
●ワイヤーが表側に見えるため、審美性が低い
●自己管理が必要(装着時間を守らないと後戻りのリスクがある)
3.クリアリテーナー

クリアリテーナー は、透明でマウスピース型の保定装置で、「インビジブルリテーナー」とも呼ばれます。
【特徴】
●見た目が目立たず、審美性に優れている
●違和感が少なく、快適に装着できる
●装着していても会話や日常生活に支障が出にくい
【デメリット】
●耐久性が低いため、歯ぎしり・食いしばりが強い人には向かない
●使用頻度によっては破損しやすく、買い替えが必要になる場合がある
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9. まとめ│自分の歯並びに合わせた矯正方法で短期間に終わらせよう
歯列矯正は治療が終わるまでにある程度の時間がかかるものですが、歯が動きやすい人や症状が軽い人などは早く終わりやすい傾向にあります。
また、歯科医の指示を忠実に守る、口腔内のケアをしっかり行なうなども、矯正を早く終わらせるためには重要です。
前歯の軽い乱れを整えたい場合は、部分矯正でも対応できる可能性が高いため、クリニックでカウンセリングを受けてみるとよいでしょう。
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リーズナブルな価格で治療期間も相談できるので、歯並びに悩みがある方はぜひ一度ご相談ください。
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