
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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歯並びをきれいに整えるために行う矯正治療。
多くの方が「歯科矯正は歯科医師に任せておけば問題なく進む」と思いがちです。
しかし、歯科矯正には失敗のリスクが伴うことをご存知でしょうか?
もちろん全ての治療が失敗するわけではありませんが、小さなトラブルから大きな失敗に至るケースまで、誰にでもリスクがあることを理解しておくことが大切です。
矯正治療で後悔しないためには、患者自身が「失敗例」とその「原因」を事前に把握しておくことが重要です。
治療のリスクを知った上で信頼できる歯科医師を選び、治療に臨むことで、失敗を避ける可能性を高めることができます。
そこで今回は、歯科矯正におけるよくある失敗例とその原因を詳しく解説します。
また、失敗を防ぐための3つのポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 1.歯科矯正の失敗例とは?
- 1-1. 理想の歯並びにならなかった
- 1-2. 歯や顎に異常が発生した
- 1-3. 後戻りしてしまった
- 1-4. 治療期間の長期化や費用の増大
- 2.歯科矯正で失敗する理由|原因と対策を詳しく解説
- 2-1.虫歯や歯周病が原因
- 2-2.歯並びや歯の大きさが歯科矯正に与える影響
- 2-3.不適切な抜歯による矯正の失敗例
- 2-4.後戻り対策の不徹底
- 2-5.歯科医院とのコミュニケーション・技術不足
- 3.歯科矯正で失敗しないための3つのポイント
- 3-1. 信頼できる歯科医院に通う
- 3-2. 治療計画をしっかりと立てる
- 3-3. 正しく治療する
- 4.まとめ:失敗のリスクを減らすために正しい知識と歯科矯正を
1.歯科矯正の失敗例とは?

歯科矯正の失敗には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
よくある失敗例について紹介します。
1-1. 理想の歯並びにならなかった

まず一番よくある失敗だと考えられるケースが、矯正治療を完了しても、思い描いていた歯並びにならなかったケースです。
中でも多いのが歯のデコボコが改善して、歯並びはきれいに並んだにも関わらず、開咬(オープンバイト)になってしまうケース。
歯を並べることだけを重視した結果、矯正した歯に前歯が押し出されて前に出てしまうことによるものです。
口元が前に出たり、前歯が噛み合わないままだったりと様々な支障が出ます。

また、歯の中心である「正中」のズレが発生することもあります。
矯正したことによって顎が左右にズレることが要因です。
正中がずれると、顔自体も歪んで見えてしまい、審美性の向上につながりにくいでしょう。
しかも、ズレを放置しておくと、更に悪化する可能性もあります。
早急な対処が必要となる失敗ケースです。
1-2. 歯や顎に異常が発生した
矯正治療により、歯の根のぐらつき、虫歯、顎関節症を発症してしまうケースもあります。
元々治療前から歯周病などで歯の根や歯茎が弱っていると、治療中にそれが悪化して歯のぐらつきが大きくなるのが原因です。
同様に矯正治療中に虫歯が悪化する可能性もあります。
また、矯正治療によって噛み合わせが不安定になると顎関節症になり痛みが発生することも。
歯列の見た目は綺麗であっても、奥歯の噛み合わせが悪化すると顎の痛みなどへつながるケースもあります。
1-3. 後戻りしてしまった
治療完了直後の歯列は綺麗だったにも関わらず、元の状態に戻ってしまうことを「後戻り」と言います。
後戻りは歯の自然な現象なので、治療終了後、歯を保定させるための保定期間が必要ですが、保定が不十分な場合は、歯列が後戻りしてしまうことが多いです。
元に戻ってしまうと、新たに再治療をしなくてはいけなくなり、それまで治療に費やした時間と費用が無駄になることがあります。
1-4. 治療期間の長期化や費用の増大
治療期間が長くなり、費用が増大してしまうのも失敗例の1つです。
歯の移動が遅くなると、治療期間は長期化してしまいます。
治療期間が延びると、費用も比例して増大する傾向があるため、患者さん側の負担も大きくなります。
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2.歯科矯正で失敗する理由|原因と対策を詳しく解説

歯科矯正には失敗のリスクはつきものだと分かりました。
しかし、そのリスクとともに、その要因となるものを知っておくことは大切です。
失敗してしまう理由を知っておくことで、より最適で自分に合った治療を見つけられる可能性が高まります。
2-1.虫歯や歯周病が原因
歯科矯正が失敗する原因のひとつとして、「虫歯」や「歯周病」の影響が挙げられます。
これらのトラブルが発生すると、場合によっては矯正治療を中断しなければならず、せっかく移動させた歯が元の位置に戻る「後戻り」が起きてしまうことがあります。
また、虫歯や歯周病の治療が必要になると、矯正治療そのものが長引く原因にもなります。
特にワイヤー矯正を行っている場合、装置が固定されているため、歯磨きが難しくなり、結果として虫歯や歯周病のリスクが高まる傾向があります。
一方で、マウスピース矯正では矯正装置を取り外せるため、普段と同じように歯磨きが可能です。
この点から、虫歯や歯周病になりにくいというメリットがあります。
ただし、どの矯正方法でも日々の口腔ケアが重要であり、治療中は特に注意が必要です。
2-2.歯並びや歯の大きさが歯科矯正に与える影響
まず、治療期間が予定よりも延びてしまう原因は、歯並びの状態。
不正咬合など、歯並びの状態が複雑な症例ほど、矯正治療の期間は長くなる傾向があります。
状態によっては、外科矯正と併行しなければならないケースも。
複雑な治療となるため、思った以上に時間がかかる、予定通りに進まないということもあります。
また、歯の大きさが大きい場合、歯並びを整えることで、かえって歯の大きさが目立つ可能性もあります。
歯並びはきれいになったけれど、理想の歯並びではなく感じ、失敗だと思うことがあるかもしれません。
歯の状態、大きさが失敗の原因である場合、大切なのは治療前の事前のシミュレーションや相談です。
それに基づき治療計画を立てることで、失敗だと感じるリスクを減らすことができます。
2-3.不適切な抜歯による矯正の失敗例
歯を動かすスペースをつくるために矯正治療前に抜歯を行うこと(抜歯矯正)がありますが、どの歯を抜歯するかは非常に重要な点です。
正しい歯を抜かなければ、正中のズレなどにつながる可能性があります。
正中がずれると、出っ歯や噛み合わせの悪化につながることもあり、理想の歯並びから離れてしまうことも。
一度抜いた歯は、もう元に戻すことはできません。
抜くべきではない歯を抜いてしまうことは、矯正治療の失敗につながるケースがあるので、この場合も事前の検査でしっかりとシミュレーションしてもらうことが大切です。
2-4.後戻り対策の不徹底

先述したように、後戻りは矯正治療における、よくある失敗ケースです。
治療が完了しても、一定期間は正しく保定しなければ後戻りが発生してしまいます。
保定装置(リテーナー)と呼ばれる装置を決められた期間、装着し続ける必要があります。
治療が終わったのに装置を付けることが億劫だと感じる方もいるかもしれませんが、
後戻りするとこれまでの治療期間や費用が無駄になってしまうこともあります。
2-5.歯科医院とのコミュニケーション・技術不足
歯科医院とのコミュニケーション不足による不信感も、治療の失敗につながる大きな要因です。
コミュニケーションが不足すると、歯列の状態を迅速、円滑に共有しにくくなるため、失敗しそうな要因をすぐに対処ができません。
また、歯科医院や担当の歯科医の矯正技術や経験も適切な治療の実施に大きく関わります。
そのため、治療前の信頼できる歯科医師選びをすることが重要になってきます。
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3.歯科矯正で失敗しないための3つのポイント

ここまでしか矯正の失敗例や要因について紹介してきましたが、これらの失敗を避けるためにはどうすればいいのでしょうか。
失敗しないための3つのポイントをまとめました。
3-1. 信頼できる歯科医院に通う
まずは、信頼できる歯科医院を見つけることです。
実績と経験が豊富で一人ひとりにしっかりと向き合ってくれる歯科医院を選びましょう。
その時に確認したいのが、矯正歯科医の資格を保有しているかどうかです。
矯正歯科医の資格とは、日本矯正歯科学会臨床指導医や日本矯正歯科学会認定医などがあります。
矯正専門の歯科のドクターであっても、それぞれ過去の治療症例や数などは異なるので、事前に情報を集めることも重要です。
また、コミュニケーション不足による失敗を避けるためには、事前相談やヒアリング、検査をしっかりと行ってくれるかどうかを確認しましょう。
治療方針についても患者さんが分かりやすいように説明してくれるでしょうか。
不安なことがあれば質問し、親身になって答えてくれる医師なら信頼できますね。
その他、矯正治療には費用も多くかかります。
治療が終わるまでどのくらいの費用がかかるのか不安になることもありますが、各種費用を明確に提示してくれる歯科医院なら安心もできるでしょう。
本当にこの歯科医院でよいのか、この治療方法でいいのかなど迷ったら、セカンドオピニオンなども利用するのも一つの方法です。
3-2. 治療計画をしっかりと立てる
理想的な歯列をしっかりと共有し、納得いく治療計画をもとに治療を開始することも大切です。
歯がきれいに並んだと思っていても、歯の見え方なども医師と患者側と想像しているものが異なる場合があります。
疑問や不安、要望などを事前に伝えて説明などを受けましょう。
そして、しっかりと治療計画を立ててもらい、治療内容に対し、お互いが納得してから治療に入るようにしましょう。
3-3. 正しく治療する
矯正治療中は歯科医の指示に従って、適切に治療を行うことが大切です。
ワイヤー矯正であれば不適切な食べ物は控えるなど、患者さん側の意識も重要となります。
例えば、ガムなどの粘着性のある食べ物、煎餅などの固い食べ物はワイヤーを壊してしまう可能性があるので、避けたいところ。
治療が終われば自由に食べることができるようになるので、治療期間は最低限控える努力をしていきましょう。
マウスピース矯正であれば装着時間や正しい保管や手入れ方法は守ってください。
マウスピースは1日20時間以上、装着する必要があります。
歯磨きや食事の時以外は装着し、装着していない間は専用ケースでの保管することが大切です。
守っていなければ、治療がスムーズに進まないどころか、元に戻ってしまうかもしれないことを意識しましょう。
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4.まとめ:失敗のリスクを減らすために正しい知識と歯科矯正を

理想の歯並びになれるよう、希望を抱いて始めた矯正治療が失敗に終わるなんて想像もしたくないことですよね。
しかし、失敗のリスクは誰にでもあるものです。
失敗して後悔しないためには、まず患者さん自身が知識を持ち、最初の矯正歯科選び、担当医選びから大切にすることが大切です。
そして治療中も正しく、指示されたことを守り、不安なことがあればすぐに担当医に相談すること。そうすることが、理想の歯並びに近づく第一歩になるでしょう。
歯科矯正は自分の人生に関わる大きな決断です。
失敗して後悔しないためにも、まずは専門の歯科医師に相談してから決めることをおすすめします。
ウィ・スマイルでは3D技術を使って矯正後の歯並びを見ることが可能です。
このように患者さんの理想の状態を確認してかた矯正治療を始めることができるので、大きな失敗が起こりにくく安心して治療をすることができます。
矯正について悩みは不安がある方は、下の予約フォームから無料で相談可能ためお気軽にご相談ください。
どんな些細なことでも、不安を取り除いた上で矯正を始めることをすすめます。