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ジルコニアの歯で後悔した5つの失敗例|見た目・噛み合わせ・費用で損しないための対策

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

ジルコニアは強度や見た目に優れた人気の歯科素材ですが、適切な知識や素材選びをしないと「想像と違った…」と後悔するケースも少なくありません。

本記事では、
 ・ジルコニアの歯で後悔した5つの具体的な失敗例
 ・治療前に知っておきたい後悔を防ぐ対策
 ・ジルコニアが向いている人・向いていない人の特徴
まで、わかりやすく解説します。

1. ジルコニアの歯で後悔しないために知っておくべきこと

「ジルコニアって最近よく聞くけど、実際どんな歯なの?」「セラミックとどう違うの?」
という疑問は、歯科治療を検討する多くの方が抱いているものです。

 

ジルコニア治療前にその特徴やセラミック・メタルボンドとの違い、主な種類ごとの違いを理解しておくことが、後悔を防ぐ第一歩です。

1-1. ジルコニアの特徴(強度・審美性・金属アレルギー対応)

ジルコニア(Zirconia)は、二酸化ジルコニウムという素材を高温で焼き固めた人工セラミックの一種で、歯科治療の中でも特に耐久性に優れた素材として近年注目されています。

ジルコニアの主な種類とそれぞれの違い
ジルコニアには複数のタイプがあり、それぞれ強みや見た目が異なります。

目的や装着部位によって適した素材を選ぶことが、後悔しない治療のポイントです。

種類特徴向いている部位・人
フルジルコニア最も硬くて丈夫。

透明感はやや劣るが、強度を重視したい方に適している。

奥歯・咬合力が強い方
フルジルコニアステイン表面に着色を施し、グラデーションや自然な色味を再現。

フルジルコニアより審美性が高い。

小臼歯・見た目もある程度重視したい方
ジルコニアセラミック表面にセラミックを重ね、自然な透明感と美しさを再現。

見た目重視の部位に最適。

前歯・自然な見た目を最優先したい方

 

歯ぎしりや食いしばりがある方にも適しており、歯列矯正後の補綴治療にもよく用いられます。

1-2. セラミックやメタルボンドとの違い

ジルコニアは「強度が高くて白い歯」として人気ですが、似たような審美補綴素材として「オールセラミック」や「メタルボンド」もあります。
それぞれの違いを理解することで、後悔のない素材選びにつながります。

素材強度審美性金属アレルギー費用目安特徴
メタルボンド◎(内面に金属)△(やや不自然)×約8〜15万円耐久性は高いが、歯ぐきの黒ずみや金属アレルギーのリスクあり
オールセラミック△(やや割れやすい)◎(透明感が高い)約8〜18万円前歯など見た目重視の部位に適している
ジルコニア◎(非常に硬い)◯(やや透明感に劣る)約10〜20万円強度と耐久性に優れ、奥歯にも適応可能

 

最近では、「プレミアムジルコニア」という、透明感と審美性に優れた新素材も登場しています。
従来のジルコニアと比べて光の透過性が高く、自然な色調を再現できるため、特に前歯など見た目を重視する部位で人気が高まっています。

 

■参考記事:セラミック矯正とは?寿命・治療手順・注意点を徹底解説

2. ジルコニアの歯で後悔した5つの理由

ジルコニアは「白くて丈夫な理想の歯」と思われがちですが、実際には見た目の違和感や噛み合わせの不調、費用面での不満などから後悔するケースもあります。

ここでは、よくある5つの失敗例と後悔の背景をわかりやすく解説します。

2-1. 見た目が不自然だった(透明感が足りない)

ジルコニアは「白い歯」をイメージしやすい素材ですが、天然歯特有の透明感やグラデーションはやや劣るため、特に前歯では違和感を覚えることがあります。

 

よくある後悔の声
・「写真よりも白すぎて、周囲の歯と浮いて見える」
・「笑ったときに光の反射が人工っぽい」

 

近年はより自然な色味に近づいたタイプも登場していますが、素材ごとの特性を理解していないと“思った仕上がりと違う”と感じやすいです。

2-2. 噛み合わせの違和感が続いた

ジルコニアは非常に硬く調整が難しい素材のため、咬み合わせのわずかなズレでも違和感を覚えることがあります。
装着後に調整を何度か繰り返すケースも珍しくありません。

 

よくある後悔の声
「しっくりこない感じが続いて、結局再治療になった」
「噛んだ時に他の歯に負担がかかっている気がする」

 

ジルコニアは調整が難しいため、術後の定期チェックと調整の精度が後悔回避の鍵になります。

2-3. 硬すぎて他の歯が削れた・割れた

ジルコニアの“強さ”は魅力ですが、対合歯(噛み合う歯)を削ってしまうリスクや、隣の歯にストレスがかかる可能性もあるという点には注意が必要です。

 

よくある後悔の声
・「ジルコニアは無傷でしたが、噛み合う歯がすり減った」
「歯科医から、ジルコニアが硬すぎて別の歯が欠けた可能性があると言われた」

 

“絶対に割れない”と思われがちですが、極端な力(転倒・強い咬合)や加工精度の問題で、欠けたり割れたりする例もあります。過信は禁物です。

2-4. 高額治療なのに満足できなかった

ジルコニアの治療は1本あたり10万〜20万円前後と高額です。
にもかかわらず、見た目や機能、術後対応に不満を感じた場合、「こんなに高いのに…」と後悔につながりやすいです。

 

よくある後悔の声
・「写真よりも仕上がりが人工的だった」
「再調整が必要で、追加料金がかかってしまった」

 

「審美性」「機能性」「メンテナンス性」などをトータルで納得しているかどうかが、満足度を大きく左右します。

2-5. 自分の症例には向いていなかった

実は、すべての人にジルコニアが適しているわけではありません。
歯並び・歯茎・咬合状態・審美要求など、症例ごとに最適な素材は異なります。

 

よくあるミスマッチの例
歯茎が下がっていて、クラウンの境目が目立ってしまう
・噛み合わせが深すぎて装着に無理があった
・前歯にジルコニアを使ったら白さが浮いてしまった

 

歯を大きく削ることに後悔
ジルコニアクラウンは強度を確保するため、歯を多めに削る設計が必要になることもあります。

「神経に近くなった」「削る量にびっくりした」といった声も。

 

メンテナンスの難しさ
一部の歯科医では、超音波スケーラーによる研磨や清掃時に注意が必要とされ、
「汚れが落ちにくい」「通常のケアと違って少し面倒だった」と感じる人もいます。

3. ジルコニア治療で後悔しないための対策

先ほどでご紹介したように、ジルコニアは非常に優れた素材である一方、後悔してしまう人が一定数いるのも事実です。
しかし、それらの失敗や後悔は治療前の「確認」や「選び方」次第で十分に回避できます。

ここでは、ジルコニアの歯で後悔しないために押さえておきたい6つのポイントをわかりやすく解説します。

3-1. フルジルコニア/セラミック系など素材を正しく選ぶ

ジルコニアとひと口に言っても、実際にはさまざまな種類があります。
目的や部位に応じて適切な素材を選ぶことで、仕上がりの満足度が大きく変わります。

素材タイプ特徴向いている部位
フルジルコニア非常に硬く強度が高いが、やや透明感に欠ける奥歯や力がかかる部位
ジルコニアセラミック(表面にセラミック)見た目が自然で透明感も高い前歯など審美性を重視する部位
フルジルコニアステイン着色によって自然なグラデーションを再現。審美性を高めたタイプ小臼歯や見た目も気にしたい部位

 

素材ごとの特徴と適正部位を理解して選ぶことが、後悔しない第一歩です。

3-2. 前歯と奥歯では適した素材が異なることを知る

「前歯にもジルコニアを使いたい」と考える方もいますが、前歯は透明感や光の透過性が重要です。
一方、奥歯は審美性よりも耐久性や咬合力への強さが求められます。

選択ミスによる後悔の例:
・前歯にフルジルコニアを使って「白さが浮いた」「人工的だった」
・奥歯にオールセラミックを使って「割れてしまった」

→ 部位による使い分けを歯科医師と相談することが大切です。

3-3. 噛み合わせ・対合歯への影響を想定しておく

ジルコニアは硬さゆえに「他の歯に負担をかける」リスクもある素材です。
治療前に、噛み合わせや対合歯への影響をシミュレーションしてもらいましょう。

確認ポイント:
・噛み合わせが強い/歯ぎしりがある方はナイトガードの使用を検討
・硬すぎる材質で、反対の歯が摩耗するリスクの有無
・定期的に噛み合わせの再調整が必要かどうか

→ 治療前に「かみ合わせチェック」「噛む力の分析」を行ってくれる歯科医院が安心です。

3-4. 歯科医院の経験・症例数・調整力を見極める

ジルコニアは非常に高度な加工・装着技術が必要な素材です。

歯科医院の経験や補綴(ほてつ)の技術力によって、仕上がりや噛み合わせの精度が大きく左右されます。

確認すべきポイント
・ジルコニア治療の症例数が豊富かどうか
・患者ごとの色合わせ(シェードマッチング)の実績
・技工所との連携体制がしっかりしているか
・治療後の再調整、保証の有無

→ 信頼できる医院は「失敗前提でなく、成功させる体制」が整っています。

3-5. 治療費とメンテナンス費を長期視点で比較検討

ジルコニア治療は高額ですが、長期的に見れば「再治療が少ない」「変色しにくい」などのメリットがあります。
一方で、素材の選び方・医院の技術によっては再治療・修復が発生し、そのたびに追加費用がかかることも。

後悔しないための費用の考え方
・「その場限りの安さ」ではなく、「5〜10年後の満足度」で判断
・自費診療でも保証内容が明示されているかを確認
・予防メンテナンスの頻度や費用も事前にヒアリングする

 

医療費控除の対象について

ジルコニアクラウンは自由診療ですが、治療目的であれば医療費控除の対象になる可能性があります。

  • ✔️ 噛み合わせ改善や虫歯治療の一環として行われる治療 → 控除対象
  • ✔️ 審美目的(見た目のみ)の場合 → 控除対象外
  • ✔️ 確定申告時は、領収書や治療明細の保管が必要

治療費が高額になる場合は、事前に歯科医院や税務署に確認しておくと安心です。

3-6. ジルコニアのメリット・デメリットを事前にしっかり把握しておく

ジルコニアは、強度・審美性・アレルギー対応などに優れた素材ですが、どんな素材にも「利点」と「注意点」が存在します。
治療前にメリット・デメリットの両面を正しく理解することで、「思っていたのと違った」という後悔を未然に防ぐことができます。

✅ 主なメリット(選ばれる理由)
・非常に高い強度:割れにくく、奥歯にも安心して使える
・金属不使用で体にやさしい:金属アレルギーの人にも適応
・長期間変色しにくく、清潔感が保たれる
・白く自然な見た目

⚠️ 主なデメリット(後悔につながりやすい点)
・前歯では透明感が物足りないこともある
・硬すぎて対合歯や周囲の歯を傷める可能性
・歯を削る量が比較的多い
・治療費が高額(1本10〜20万円前後)
・割れにくいが欠けることはあり得る

治療後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔する人の多くは、ジルコニアのメリットばかりを聞いていて、デメリットまで十分に理解していなかったケースが少なくありません。

後悔を防ぐためには、自分が何を優先したいのか(見た目・耐久性・費用など)を明確にしたうえで、素材の特徴を正しく把握して選ぶことが大切です。

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4. 後悔しないために|ジルコニアの歯がおすすめな人・おすすめしない人

ジルコニアは「強くて見た目もきれい」として注目される素材ですが、すべての人に最適とは限りません。
ここでは、ジルコニアのメリットを最大限活かせる「向いている人」と、後悔につながりやすい「向いていない人」の特徴をわかりやすく整理します。

4-1. ジルコニアがおすすめな人の特徴

以下のような条件に当てはまる方は、ジルコニア治療で高い満足度を得られる可能性が高いです。

●奥歯など力がかかる部位の治療を検討している方
→ 咬合力が強い部分でも割れにくく、耐久性に優れています。

●金属アレルギーが心配、もしくは金属を避けたい方
→ 完全メタルフリー素材のため、アレルギーリスクがありません。

長く使える白い歯を求めている方
→ 変色しにくく、10年以上の長期使用にも耐えやすい素材です。

セラミック治療で破損経験がある方
→ セラミックよりも強度が高く、破損の心配が少なくなります。

メンテナンス意識が高く、定期検診を続けられる方
→ 噛み合わせの管理やナイトガードの使用で、より安心して長持ちさせられます。

4-2. ジルコニアがおすすめできない(不向きな)人の特徴

以下のような方は、ジルコニアでは満足できず、他の素材の方が適している可能性があります。

前歯の透明感・自然な色調に強くこだわる人
→ フルジルコニアはややマットな仕上がりで、天然歯のような透け感を出しにくいことがあります。

歯ぎしり・食いしばりが強く、対合歯への影響が心配な方
→ 硬すぎて他の歯に負担がかかることがあるため、ナイトガードなどの対策が前提になります。

●できるだけ歯を削りたくない方
→ ジルコニアはある程度の厚みが必要なため、支台歯の削除量が比較的多くなります。

費用面に不安がある方(保険治療希望など)
→ 1本あたり10〜20万円と高額で、保険が適用されない自由診療になります。

5. まとめ|ジルコニアは「理解して選ぶ」ことで後悔しない

ジルコニアは、強度・耐久性・金属アレルギー対応に優れた人気の歯科素材で、特に奥歯の治療や長期使用に適しています。

ただし、「白さが浮いた」「噛み合わせに違和感がある」「他の歯がすり減った」といった後悔の声もあり、多くは素材の特性や自分に合うかを十分に理解しないまま治療を受けたことが原因です。

後悔を防ぐには、ジルコニアのメリット・デメリットを正しく把握し、症例に合った素材を選ぶことが重要。経験豊富な歯科医選びも成功の鍵となります。

さらに最近では、マウスピース矯正によって「歯を削らずに見た目や噛み合わせを整える」という選択肢も注目されています。
「補綴治療だけでなく矯正治療も視野に入れたい」「まずは削らずに改善できる方法があるか相談したい」
という方には、信頼できる矯正クリニック探しが第一歩です。

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