- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人聖礼会理事長。ICOI国際インプラント学会認定医・指導医、日本口腔インプラント学会認定医・専門医、臨床研修指導医、インプラントフェロー認定、iACD歯科総合認定医・研究指導医。
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「理想的な歯並びってどんな特徴?」
「自分の歯並びは理想的?」
「理想の歯並び」 というと、人によって感じ方や好みが異なると思います。しかし、歯医者が矯正治療を行う際は、自分の好みに合わせて歯並びを整えているわけではありません。理想的な歯並びは理論化されており、歯医者はこの理論に従って矯正治療を行っています。
また、理想的な歯並びは、単に見た目が美しいだけのものではありません。見た目が美しくても噛み合わせの機能が損なわれていれば治療が必要なため、噛み合わせのチェックも大切です。
本記事では、自分の歯並びが気になる方に向けて、理想的な歯並びと嚙み合わせの特徴、およびチェックポイントを解説します。記事を読んでみて、歯並びが崩れているように感じたら、矯正歯科のカウンセリングを受けてみましょう。
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- 1.歯医者が考える理想の歯並び、7つの特徴
- 1-1.下唇のアーチと歯並びのアーチが一致している
- 1-2.前歯の配列の比率
- 1-3.顔の中心線と上下の前歯の中心がそろっている
- 1-4.上の前歯が下の前歯に2~3ミリほど重なっている
- 1-5.歯と歯の間にすき間がない
- 1-6.Eラインに触れるか触れないかの位置に唇がある
- 1-7.親知らずをのぞく28本の永久歯がアーチ状に並んでいる
- 2.歯並びと噛み合わせの両立が理想
- 2-1.機能面で支障をきたすため
- 2-2.審美面で影響があるため
- 3.理想的な噛み合わせ5つのチェックポイント
- 3-1.両サイドの奥歯が均等に噛み合っている
- 3-2.噛んだときに上の前歯4本に下の歯が強くあたらない
- 3-3.上下の犬歯が噛み合っている
- 3-4.下顎を横にずらすと犬歯がぶつかる
- 3-5.大きく口を開けたとき顎に違和感や痛みがない
- 4.日本人によくある歯並びの特徴
- 5.理想的な歯並びを目指す矯正治療
- 5-1.マウスピース矯正
- 5-2.ワイヤー矯正
- 5-3.裏側(舌側)矯正
- 5-4.外科的矯正治療
- 6.まとめ:矯正治療で理想の歯並びを手に入れよう
1.理想的な歯並びに必要な7つの特徴
理想的な歯並びには、7つの特徴があります。
1-1.下唇のアーチと歯並びのアーチが一致している
1-2.前歯の配列の比率
1-3.顔の中心線と上下の前歯の中心がそろっている
1-4.上の前歯が下の前歯に2~3ミリほど重なっている
1-5.歯と歯の間にすき間がない
1-6.Eラインに触れるか触れないかの位置に唇がある
1-7.親知らずをのぞく28本の永久歯がアーチ状に並んでいる
すべての特徴があてはまると、理想的な歯並びといえます。自分の歯並びが特徴にあてはまっているかどうか、チェックしながら読んでみてください。
関連記事:歯並びが悪い美人の印象とは?美しさの条件と治した方がいい症例を解説
下記の記事では、理想的な歯並びの例を画像付きで紹介しているので、歯並びが気になる方は本記事と合わせて参考にしてみてください。
1-1.下唇のアーチと歯並びのアーチが一致している
笑顔をさらに魅力的にするためには、笑ったときの下唇のアーチと歯並びのアーチを調和させることが重要です。
このバランスが整うことで、口元の美しさが際立ち、自然で美しい笑顔を作り出すことができます。
1-2.前歯の配列の比率
前歯の美しさを引き立てるためには、「中切歯:側切歯:犬歯」の比率を「1.618:1:0.618」に整えることが効果的です。
この比率を「ゴールデンプロポーション」といい、バランスが良く、自然で美しい見た目を実現します。
1-3.顔の中心線と上下の前歯の中心がそろっている
眉間から鼻を通る下顎までの中心線(正中)と、上下の前歯の中心が一直線にそろっていると、理想的な歯並びといえます。また、中心線を境に顎の形状が左右対称になっているかも、チェックしてみてください。
もし、正中がそろっていないのであれば、歯列矯正で改善できる可能性があります。
1-4.上の前歯が下の前歯に2~3ミリほど重なっている
奥歯を噛み合わせて、口を「い」と発音するときの形にしたとき、次の条件を満たしていると理想的な歯並びです。
- ・正面から見たとき、上の前歯が下の前歯に2〜3ミリ、あるいは4分の1から3分の1ほど重なっている
- ・横から見たときに、上の前歯が下の前歯よりも2〜3ミリ前に出ている
上記の条件を満たしていない場合、過蓋咬合(かがいこうごう)や出っ歯の可能性があります。症状の度合いによって治療方法は異なりますが、いずれも歯列矯正で治療が可能です。
1-5.歯と歯の間にすき間がない
正面から見たときに、歯と歯の間にすき間がない状態が、理想的な歯並びです。
もし、すき間があるなら空隙歯列(くうげきしれつ)、いわゆる「すきっ歯」の可能性があります。重度になると、すき間から息が漏れることで、発音に異常が出ることもあります。
歯と歯の間にすき間がある「すきっ歯」の場合は、歯列矯正で歯を動かし、すき間を詰めることで改善が可能です。
1-6.Eラインに触れるか触れないかの位置に唇がある
鼻先と下顎に人差し指を添えたとき、触れるか触れないかの位置に唇があると、理想的な歯並びといえます。鼻先と下顎を結んだ直線であるEラインは、横顔の美しさの基準の1つであり、理想的な歯並びの目安です。
もし、人差し指に唇がべったりと触れるようなら、出っ歯の可能性があります。また、唇は触れないものの、極端に引っ込んでいるようであれば、歯が内側に倒れていることも考えられます。
ただし、Eラインは歯並びだけでなく顎や鼻の骨格も関係するため、歯並びだけが原因とは言い切れません。
セルフチェックでEラインが崩れていると感じた方は、下記の記事も参考にして、理解を深めてみてください。
1-7.親知らずをのぞく28本の永久歯がアーチ状に並んでいる
親知らずをのぞく28本の永久歯が、きれいなアーチ状に並んでいることも理想的な歯並びの条件です。
画像のように、U字型にアーチを描いている状態が理想です。これに対し、V字型や方型と呼ばれる形状の場合は、歯並びが乱れている可能性があります。
状態にもよりますが、V字型や方型は、歯列矯正で理想的な歯並びへ近づけることが可能です。
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2.歯並びと噛み合わせの両立が理想
ここまで解説した理想的な歯並びの特徴は、見た目に特化したものです。見た目が美しくても、噛み合わせが悪いケースもあります。理想的な歯並びは、見た目だけでなく嚙み合わせといった機能面も両立していることが大切です。
たとえば、正中がきれいにそろっていても、奥歯が噛み合っていなければ、噛み合わせるために顎に負担がかかります。それが原因で顎関節症や頭痛や肩こりを引き起こすことも。
そのため、見た目の歯並びだけでなく理想的な噛み合わせになっているかも同時にチェックが必要です。
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2-1.機能面で支障をきたすため
噛み合わせが良くないと、歯の機能面に支障をきたす場合があります。
たとえば噛み合わせが原因で食事の際にしっかり噛めないと、消化器官に負担がかかることがあるというデメリットがあります。
また、人は歯を食いしばりながら重い荷物を運んだりしますが、噛み合わせが良くない場合には極端に重い荷物を持つときに支障が出たり、スポーツで全力を出すことが難しくなることもあり得ます。
2-2.審美面で影響があるため
噛み合わせが良くないのは歯並びのせいという場合が多いです。
たとえば日本人に多く見られる「叢生(そうせい)」や上の前歯が出ている「上顎前突」や下の前歯が出ている「下顎前突」などがあります。それらは顔の左右差などに影響を及ぼす場合があります。
また、日本人のあいだではチャームポイントとされることがある「八重歯」は叢生の一種で、一部の海外では「Devil’s teeth」などと呼ばれ印象に影響が出る場合があります。
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3.理想的な噛み合わせ5つのチェックポイント
理想的な噛み合わせは、以下の通りです。
- 1.両サイドの奥歯が均等に噛み合っている
- 2.噛んだときに上の前歯4本に下の歯が強くあたらない
- 3.上下の犬歯が噛み合っている
- 4.下顎を横にずらすと犬歯がぶつかる
- 5.大きく口を開けたとき顎に違和感や痛みがない
まずは、セルフチェックをして状態を確認してみてください。気になる点があれば、クリニックでカウンセリングを受けることをおすすめします。
3-1.両サイドの奥歯が均等に噛み合っている
奥歯をカチカチと軽く音が鳴る程度まで嚙み合わせたとき、左右両方が均等に噛み合っているかどうかチェックしてみてください。両方が均等に噛み合っていれば、理想的な噛み合わせです。
どちらかの音が大きい、またはどちらかの音が鳴らない場合は、噛み合わせがずれている可能性があります。
3-2.噛んだときに上の前歯4本に下の歯が強くあたらない
奥歯をカチカチと軽く噛み合わせたとき、上の前歯4本に対して下の前歯が強くあたらないかどうか、チェックしてみてください。
もし、下の前歯が強くあたる、あるいは前歯にあたるせいで奥歯が噛み合わないという場合は、歯並びに問題があるかもしれません。
3-3.上下の犬歯が噛み合っている
奥歯をカチカチ軽く噛み合わせたとき、上の犬歯が下の犬歯と犬歯の隣(奥歯側)の間にあり、上の犬歯が下の犬歯より前に出ている場合、理想的な嚙み合わせです。
稀に、下の犬歯が上の犬歯にかぶさっていることがあります。これは、正しい嚙み合わせではないため、歯列矯正の必要があります。
3-4.下顎を横にずらすと犬歯がぶつかる
上下の犬歯が正しく噛み合っている状態で、下記のポイントをチェックしてみてください。
- 1.奥歯を噛み合わせた状態で左右に歯ぎしりしたとき、上下の犬歯どうしが引っかかる
- 2.1の状態で、奥から2本の奥歯どうしがあたらない
上記の状態を満たしていれば、適切に上下の犬歯が噛み合っているといえます。これは、犬歯誘導というはたらきで、歯をスライドさせたとき奥歯に負担がかからないよう犬歯がストッパーとなっている証拠です。
状態にもよりますが、正しく犬歯誘導ができない場合、歯列が乱れている可能性があります。
3-5.大きく口を開けたとき顎に違和感や痛みがない
「あ」を発音する形で、大きく口を開けたとき、顎に違和感や痛みがなければ問題ありません。
もし、顎に痛みを感じる、音が鳴る、あるいは顎をずらさないと大きな口を開けられない、という場合は顎関節症や顎変形症の可能性があります。顎の問題は、先天的な骨格が原因の場合もありますが、歯並びや嚙み合わせの乱れによって引き起こされることもあります。状態によっては、症状の改善のために外科手術が必要です。
顎の状態が気になる場合は、クリニックに相談して適切な診断を受けましょう。
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4.日本人によくある歯並びの特徴
人種によって骨格や生活習慣が異なるため、歯並びに特徴が生まれます。日本人の歯並びは世界的に見ても決してよくありません。欧米では、「アジア人で歯並びが悪ければ、日本人だ」とも言われているそうです。
厚生労働省の調査によると、多くの日本人が歯並びに問題を抱えているという事実がわかります。
歯並びの特徴 | 割合 |
出っ歯 | 約40% |
過蓋咬合(かがいこうごう) | 約30% |
叢生(そうせい) | 約26% |
すきっ歯 | 約10% |
参考:平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要 P24~28|厚生労働省
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5.理想的な歯並びを目指す矯正治療
理想的な歯並びを目指す矯正治療には、次の4つの種類があります。
- ・マウスピース矯正
- ・ワイヤー矯正
- ・裏側(舌側)矯正
- ・外科的矯正治療
自分に合った治療方法は、医師との相談のもと決めます。事前にそれぞれの治療方法を理解しておくと、カウンセリングもスムーズに行えますので、参考にしてみてください。
5-1.マウスピース矯正
マウスピース矯正は、アライナーという透明のマウスピース型の矯正器具で歯並びを整える治療法です。
装置が目立ちにくいため、矯正中に周囲の目を気にせず治療できる特徴があります。また、自分でアライナーを簡単に取り外せるため、食事や歯磨きなどのストレスがありません。
下記の記事では、マウスピース矯正についてよりくわしく解説しているので、目立ちにくい治療をお求めの方は参考にしてみてください。
5-2.ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面に装着した金属のブラケットに、ワイヤーを通して乱れた歯並びを改善します。
治療中は定期的に通院し、歯科医師にワイヤーを調整してもらいながら歯を移動させていきます。ワイヤー矯正は、マウスピース矯正では適用しない症状を含め、あらゆる歯列の乱れを改善可能です。
金属の器具が気になる場合は、白や透明の装置(審美ブラケット)を利用できます。ただし、一般的には金属の装置よりも治療費が割高になる傾向があります。
下記の記事では、ワイヤー矯正についてよりくわしく解説しているので、しっかり歯並びを直したい方は参考にしてみてください。
5-3.裏側(舌側)矯正
仕組みは通常のワイヤー矯正と同じで、器具を歯の裏側に装着する矯正方法です。
装置が歯の裏側にあるため、会話をしても他人に気づかれにくい特徴があります。また、通常のワイヤー矯正と同様、あらゆる歯列に適用できます。ただし、装着や通院時に調整する難易度が高いため、費用は通常のワイヤー矯正よりも割高です。
下記の記事では、裏側矯正についてよりくわしく解説しているので、目立ちにくい矯正治療をお求めの方は参考にしてみてください。
5-4.外科的矯正治療
骨格のずれが激しく、矯正器具を使った矯正治療だけでは症状が改善されないケースがあります。この場合は顎離断(がくりだん)という外科的手術で骨格の問題を改善します。
また、外科的手術を行う場合は、矯正器具を利用した歯列矯正との併用が一般的です。とくに、外科的矯正治療で骨格を改善すると、しゃくれや受け口などの人の顔貌も改善される可能性があります。
原則として、歯列矯正の治療は自由診療のため費用面の負担が大きくなりやすい治療です。ただし、厚生労働省の定めている疾患(※)に該当する場合は保険診療が認められています。
参考:矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは|公益財団法人日本矯正歯科学会
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6.まとめ:矯正治療で理想の歯並びを手に入れよう
理想的な歯並びかどうかは、下記の7つの特徴と、正しい噛み合わせの条件を満たしているかどうかで判断します。
- 1.顔の中心線と上下の前歯の中心がそろっている
- 2.前歯の配列の比率
- 3.顔の中心線と上下の前歯の中心がそろっている
- 4.上の前歯が下の前歯に2~3ミリほど重なっている
- 5.歯と歯の間にすき間がない
- 6.Eラインに触れるか触れないかの位置に唇がある
- 7.親知らずをのぞく28本の永久歯がアーチ状に並んでいる
自分の歯並びをチェックしてみて、大幅に外れている条件があれば、歯並びが乱れている可能性があります。歯並びの乱れは、歯だけでなく口腔内の健康にも悪影響を及ぼすため、適切な治療が必要です。
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