歯並びが悪いと見た目が悪化するだけでなく、口内環境に悪影響を与えることがあります。歯並びには出っ歯や受け口などがあり、それぞれの種類によって原因や健康への影響が異なります。
歯並びの乱れや重複は歯磨きのしにくさやストレスにつながることがあるため、口内環境の悪化や認知行動の変化などが見られることがある点にも注意が必要です。
本記事では、歯並びが悪くなる原因や主な種類、放置するリスクまで詳しく解説します。歯並びを矯正する方法も説明するので、ぜひあなたに合った治療を見つけてみてください。
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- 1.正常な歯並びの特徴
- 2.歯並びが悪くなる原因
- 2-1.生まれつきの歯や骨格に問題がある
- 2-2.おしゃぶりや指しゃぶりでかみ合わせが悪くなる
- 2-3.普段から口呼吸をしている
- 2-4.頬杖や歯ぎしりなどのクセが影響している
- 2-5.やわらかいものばかり食べている
- 3.歯並びが悪い状態の種類
- 3-1.デコボコした歯並びの「叢生(そうせい)」
- 3-1-1.叢生になる原因
- 3-1-2.叢生のリスク
- 3-2.歯と歯の間にすき間がある「空隙歯列(くうげきしれつ)」
- 3-2-1.空隙歯列になる原因
- 3-2-2.空隙歯列のリスク
- 3-3.下の前歯よりも上の前歯が突出した「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」
- 3-3-1.上顎前突になる原因
- 3-3-2.上顎前突のリスク
- 3-4.上の前歯よりも下の前歯が突出した「下顎前突(かがくぜんとつ)」
- 3-4-1.下顎前突になる原因
- 3-4-2.下顎前突のリスク
- 3-5.口元が出ている「上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)」
- 3-5-1.上下顎前突になる原因
- 3-5-2.上下顎前突のリスク
- 3-6.下の歯がほとんど見えない「過蓋咬合(かがいこうごう)」
- 3-6-1.過蓋咬合になる原因
- 3-6-2.過蓋咬合のリスク
- 3-7.前歯が閉じない「開咬(かいこう)」
- 3-7-1.開咬になる原因
- 3-7-2.開咬のリスク
- 3-8.上下の嚙み合わせが一部反対になっている「交叉咬合(こうさこうごう)」
- 3-8-1.交叉咬合になる原因
- 3-8-2.交叉咬合のリスク
- 3-9.生え変わりの異常で起こる「萌出遅延(ほうしゅつちえん)」「埋伏歯(まいふくし)」
- 3-9-1.萌出遅延の原因とリスク
- 3-9-2.埋伏歯の原因とリスク
- 4.歯並びが悪い状態を放置するリスク・デメリット
- 4-1.見た目の印象がマイナスになりやすい
- 4-2.人前で笑ったり口元を見せたりするのが苦手になる
- 4-3.滑舌に問題が出てコミュニケーションが取りにくくなる
- 4-4.手入れがしにくく虫歯や歯周病になりやすくなる
- 4-5.アゴや歯への負担が大きくなる
- 4-6.口臭の原因になりやすい
- 4-7.咀嚼(そしゃく)がうまくできず消化器に負担がかかる
- 4-8.身体のバランスが崩れ頭痛や肩こりなどが起きる
- 5.歯並びが悪い状態を矯正するメリット
- 6.歯並びが悪い状態を改善する矯正方法
- 6-1.マウスピース矯正
- 6-2.ワイヤー矯正
- 6-3.セラミック矯正
- 7.まとめ:歯列矯正はウィ・スマイル矯正がおすすめ
1.正常な歯並びの特徴
正常な歯並びとは、前歯が上下左右に正しく並んでいる状態です。歯の向きも正しく、上顎と下顎が正確に咬み合わさっています。具体的には、上の前歯の歯先が下の前歯の上唇面を覆うように並んでいる状態を指します。
歯と歯茎の間にすき間が適切に設けられているため、歯磨きがしやすく、虫歯や歯周病を予防できるでしょう。
正常な歯並びは、見た目が美しく口内環境も健康的です。嚙む力や咀嚼(そしゃく)の効率もよく、消化器官に負担をかけにくくなります。
正常な歯並びと異なる場合は、歯科医に相談するのがおすすめです。矯正治療によってあなたに合った歯並びを手に入れ、健康的な口内環境を維持しましょう。
きれいな歯並びの例は以下の記事で紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
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2.歯並びが悪くなる原因
歯並びが悪くなる原因には、先天的なものと後天的なものがあります。ここでは、主な原因を5つ解説するので、自身と照らし合わせながら確認していきましょう。
- ・生まれつきの歯や骨格に問題がある
- ・おしゃぶりや指しゃぶりでかみ合わせが悪くなる
- ・普段から口呼吸をしている
- ・頬杖や歯ぎしりなどのクセが影響している
- ・やわらかいものばかり食べている
2-1.生まれつきの歯や骨格に問題がある
歯並びやアゴの骨格は、両親からの遺伝の影響を受ける場合があります。両親が出っ歯や受け口などの特徴をもっていると、歯並びが似る可能性はゼロではありません。
また、生まれつき歯の本数が多かったり少なかったりする場合も、歯並びに問題が起こりやすいです。きれいに歯が並ぶスペースが足りず、歯列が乱れやすくなります。
ただ、まったく同じ歯並びになるとは限らないので、生まれつきの歯並びや骨格の問題だけではなく、生活習慣やクセなど後天的な要因も関わっている症例が多いです。
歯並びと遺伝の関係性は以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
2-2.おしゃぶりや指しゃぶりでかみ合わせが悪くなる
おしゃぶりや指しゃぶりは、口腔内の圧力を高めるため、長時間続けると歯への圧力が歯列の乱れにつながる恐れがあります。
3歳までは問題ないとされていますが、3歳を越えても1日6時間以上おしゃぶりをしている場合は、その後の歯並びに影響するかもしれません。クセがなかなか直らないときは、小児科や歯科などに相談しましょう。
2-3.普段から口呼吸をしている
口呼吸は口が開いている状態が続くため、口周りや舌の筋肉が発達しにくくなります。筋力の低下によって前歯が前方に倒れたり、噛み合わせが悪くなったりするので、口呼吸がクセになっている場合は要注意です。
2-4.頬杖や歯ぎしりなどのクセが影響している
頬杖はアゴに強い力がかかるため、歯並びが悪くなる恐れがあります。いつも手を当てている箇所の歯が内側に入る場合があるので、歯並びを考えるなら頬杖は避けましょう。
歯ぎしりや食いしばりは、歯に強い力がかかる行為です。睡眠時に無意識に歯ぎしりや食いしばりが起きていると、知らず知らずのうちに歯が動く場合があります。
また、舌の動きも歯並びに影響するので、クセがある方は注意が必要です。つい舌で前歯や他の歯を押すクセがあると、力を加えている歯の位置が動く場合があります。
2-5.やわらかいものばかり食べている
やわらかい食べ物ばかりを選んでいると、アゴの成長が遅れ、歯並びが乱れる恐れがあります。
現代の食事はやわらかいものが増えているので、意識しないとアゴが発達しにくいです。通常よりもアゴが小さくなると、歯がきれいに並ぶスペースが不足し、歯並びが悪くなる傾向があります。
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3.歯並びが悪い状態の種類
歯並びが悪い状態には、さまざまな種類があります。種類によって歯並びの状態が異なり、見た目や健康面への影響も変わるので、自身の状態を知ることが大切です。
歯並びが悪い状態の主な種類として、9つの症例を紹介します。
- ・デコボコした歯並びの「叢生(そうせい)」
- ・歯と歯の間にすき間がある「空隙歯列(くうげきしれつ)」
- ・下の前歯よりも上の前歯が突出した「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」
- ・上の前歯よりも下の前歯が突出した「下顎前突(かがくぜんとつ)」
- ・口元が出ている「上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)」
- ・下の歯がほとんど見えない「過蓋咬合(かがいこうごう)」
- ・前歯が閉じない「開咬(かいこう)」
- ・上下の嚙み合わせが一部反対になっている「交叉咬合(こうさこうごう)」
- ・生え変わりの異常で起こる「萌出遅延(ほうしゅつちえん)」「埋伏歯(まいふくし)」
3-1.デコボコした歯並びの「叢生(そうせい)」
叢生(そうせい)とは、デコボコした歯並びのことを指します。乱ぐい歯(乱杭歯)とも呼ばれ、歯の大きさや形状に差があるために生じる不正咬合(ふせいこうごう)です。
歯と歯の間にすき間ができたり、歯が重なり合ったりすることで、虫歯や歯周病のリスクが高まったり、歯の嚙み合わせが悪くなったりするなどの問題が生じやすくなります。
3-1-1.叢生になる原因
歯が重なり合った状態を指す叢生は、遺伝的な要因や生活習慣などによって生じます。とくに、乳歯の虫歯や早期脱落および抜歯、上下の嚙み合わせが悪いこと、舌や唇のクセ、歯ぎしりなどが叢生になる原因として挙げられるでしょう。
また、歯の嚙み合わせが偏っていると、咀嚼の際に一部の歯に強い負担がかかるため、負担のかかりすぎた歯が徐々に傾いてしまい、叢生が起こりやすくなります。
3-1-2.叢生のリスク
歯の叢生になると見た目が悪いだけでなく、歯間にプラークや歯垢がたまりやすくなるため、歯周病や虫歯の原因になります。歯が磨きにくいため、歯垢が残りやすくなることで、口臭の原因にもなるでしょう。
さらに、叢生した歯は周りの歯を引っ張ることもあり、嚙み合わせの不調や歯の移動なども引き起こしやすくなります。早期に治療が必要になるため、定期的な歯科検診や適切なケア、矯正治療によって積極的に改善を行うことが望ましいです。
叢生の矯正方法については以下の記事で解説しているので、叢生で悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
3-2.歯と歯の間にすき間がある「空隙歯列(くうげきしれつ)」
歯と歯の間にすき間がある空隙歯列(くうげきしれつ)は、「間隙歯列(かんげきしれつ)」とも呼ばれ、健康な歯をもった人でも発生する場合があります。大人でも発生する場合があるため、定期的な歯科検診が必要です。
また、空隙歯列は外見的な問題に加え、嚙み合わせに影響を与えるため、食事にも支障をきたすことがあります。空隙歯列に対する治療には、矯正治療や歯の審美修正などがあり、歯科医師に相談が必要です。
3-2-1.空隙歯列になる原因
空隙歯列が発生する主な原因は、歯列のスペースが不足し、歯が近づきすぎて重なることです。異常な咬合習慣や虫歯、歯周病なども原因のひとつです。先天的な口の形状の問題や歯の形態異常も発生原因のひとつといわれています。
空隙歯列は、嚙み合わせに何らかの問題がある場合がほとんどです。歯が抜け落ちたスペースに歯列が移動し、咀嚼の際に歯と歯が正しく接触せずに歯同士の間隔が広がっていくこともあります。
3-2-2.空隙歯列のリスク
空隙歯列が発生すると、嚙み合わせに問題が生じるため咀嚼に悪影響を与え、消化に問題を抱えることがあります。
歯並びが乱れるため歯の清掃がしにくくなることで、歯垢や歯石がたまりやすくなり、口臭や虫歯、歯周病などのリスクが高まるでしょう。
3-3.下の前歯よりも上の前歯が突出した「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」
上顎前突(じょうがくぜんとつ)は、下の前歯よりも上の前歯が突出した歯並びです。通常の嚙み合わせと比較して嚙む力が分散されないため、歯ぎしりや不快感が生じることがあります。見た目にも影響があり、顔が前方に突き出している印象を与えるでしょう。
3-3-1.上顎前突になる原因
上顎前突は、アゴの骨格や歯の生え方などさまざまな原因によって引き起こされます。
また、口呼吸によって口を開けたまま寝ると、上顎の圧迫が生じアゴが前方へ移動する場合があります。小児期に発生する過剰な舌圧やストレスなどの要因によって引き起こされるケースにも注意が必要です。
3-3-2.上顎前突のリスク
上顎前突は、前歯が上に突き出ている状態のため、口呼吸により状態が悪化したり、口腔内の清潔さが損なわれたりすることがあります。
また、嚙み合わせの不良により咀嚼力が低下するため、消化不良や栄養不良に陥ることもあるでしょう。顎の骨格に問題がある場合には、睡眠時無呼吸症候群や口内炎などにも注意しなくてはいけません。
3-4.上の前歯よりも下の前歯が突出した「下顎前突(かがくぜんとつ)」
下顎前突(かがくぜんとつ)は、下アゴが前方へ出ているのが特徴です。上アゴの前歯が下アゴの前歯に覆われるようになり、上唇が下唇よりも前へ突き出した状態になりますので、適切な治療を行わないと、さまざまな歯科疾患を引き起こす恐れがあります。
3-4-1.下顎前突になる原因
下顎前突の原因には、口呼吸や歯並びの悪さ、骨格的な要因が挙げられます。口呼吸は口を開けたまま寝ることで、舌根部が前方に押し出され、下アゴが圧迫されることが主な原因です。
上下の歯の嚙み合わせや骨格的な問題により、下アゴが前方へ移動してしまうこともあります。
3-4-2.下顎前突のリスク
下顎前突は、ただ見た目を損なうだけではなく、口腔機能にも重要な問題を引き起こすことがあります。
たとえば、食べ物を咀嚼しにくかったり、発音がしにくくなったりする恐れがあるでしょう。睡眠時の呼吸に問題が生じ、睡眠の質が低下し健康問題を引き起こすことも考えられます。
さらに、アゴの位置が正常ではない場合、歯や口内の組織が適切に配置されず、歯並びが乱れる可能性が高くなります。
3-5.口元が出ている「上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)」
上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)とは、上アゴや下アゴが前に出て顔全体が前に突き出たような見た目の歯並びです。前歯の飛び出しやしゃくれた顔立ちなどが特徴です。
3-5-1.上下顎前突になる原因
上下顎前突になる原因は、アゴの発育異常や遺伝的な要因などがあります。とくに、生まれつきのアゴの発育不良は、上下にアゴが突き出た歯並びを引き起こす原因となるでしょう。
また、上下歯の重なりが逆転し、上の歯が下の歯の内側に入り込む状態(リバースバイト)が生じることもあります。なかには砂糖や水分、カフェインなどの過剰摂取が上下顎前突につながるとする研究もあります。
3-5-2.上下顎前突のリスク
下顎前突は、嚙み合わせが悪い状態であるため、咀嚼や会話などの日常生活に支障をきたすことがあります。睡眠時無呼吸症候群や頭痛、顎関節症などの原因にもなりやすいです。
3-6.下の歯がほとんど見えない「過蓋咬合(かがいこうごう)」
過蓋咬合(かがいこうごう)は、上の歯が下の歯を完全に覆い、上唇が厚くなることで口角が下がる状態です。顎の成長を正常化する矯正装置の使用によって、治療を図ります。
3-6-1.過蓋咬合になる原因
過蓋咬合になる主な原因は、歯列の不正や嚙み合わせです。乳歯と永久歯の生え変わりの際に、歯列が前後にずれた結果や、上下の歯並びが不均等な場合などに過蓋咬合が起きやすくなります。
舌の位置が前方に出ている場合や、口を閉じるときの筋肉の力の均衡が偏っている場合にも、親知らずが生えてきて前歯のバランスが変わり、過蓋咬合が起こることもあります。
3-6-2.過蓋咬合のリスク
過蓋咬合には、歯列の不正や嚙み合わせの問題により、咀嚼や会話に悪影響を与えます。下の歯がほとんど見えない場合は、口呼吸や歯ぎしりによる不快感や睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まることも。
さらに、過蓋咬合によって上唇が厚くなるため口角が下がることがあり、口元の美しさや自信にも影響を与えるでしょう。
治療が遅れると、歯の抜歯や歯列矯正が困難になることがありますので、過蓋咬合が気になる場合は早期に歯科医師に診察してもらうことが大切です。
3-7.前歯が閉じない「開咬(かいこう)」
前歯が閉じない開咬(かいこう)は、上下の歯が接触しない咬合異常の一種です。
下の前歯が上の前歯の前に飛び出しているのが特徴で、下アゴが前に突き出るため、顔のバランスが崩れて見えます。
3-7-1.開咬になる原因
開咬になる主な原因は、口呼吸や不正咬合、舌の位置異常などです。口呼吸によって、舌や唇の位置が乱れ、開咬が生じることがあります。
生活習慣による開咬は、よく噛まないで食べる、口を開けて寝るなどが原因です。ほかにもアゴの大きさや上下のアゴの不均衡など骨格的な原因によって、嚙み合わせが合わずに開咬が生じることもあります。
3-7-2.開咬のリスク
開咬は、歯並びの乱れによって口腔内の清掃性が悪く、虫歯や歯周病の発生リスクが高くなります。噛み合わせの悪化で咀嚼が上手にできず、消化不良を起こしやすい点にも注意しなければいけません。
さらには、発音に影響を与えることや、口臭の原因にもなることも考えられるでしょう。
3-8.上下の嚙み合わせが一部反対になっている「交叉咬合(こうさこうごう)」
交叉咬合(こうさこうごう)とは、上下の歯の嚙み合わせが一部反対になっている状態です。上アゴが下アゴの歯の外側や内側にはみ出しているため、咀嚼や発音などの口腔機能に支障をきたすことがあります。
3-8-1.交叉咬合になる原因
交叉咬合の原因は、遺伝的要因や上顎前突症、下顎前突症などです。上顎前突症は上アゴが前方に突出し下アゴが後退した状態で、下顎前突症は下アゴが前方に突出している状態を指します。
上下の歯ごとに爪のような構造ができ、咀嚼時に相手の歯に食い込んで固定されるため、正しく嚙み合いません。
3-8-2.交叉咬合のリスク
交叉咬合には、咀嚼機能の低下や口呼吸、睡眠時無呼吸症候群、顎関節症など多くのリスクがあります。
見た目では口元から歯が見えていないことで、暗い印象を与えたり、老けて見られたりすることがあるでしょう。
3-9.生え変わりの異常で起こる「萌出遅延(ほうしゅつちえん)」「埋伏歯(まいふくし)」
萌出遅延(ほうしゅつちえん)・埋伏歯(まいふくし)は、通常の周期で生え変わりが進行しないため、既存の歯並びを乱す症例です。
歯が歯肉に埋まっているため、初期の段階では歯並びに問題がなく、自覚症状もないまま成長に伴って顎の形状を崩します。
3-9-1.萌出遅延の原因とリスク
萌出遅延の原因としては、歯の先天的な欠陥や周囲の環境要因などです。虫歯や歯周病などの疾患も萌出遅延を引き起こす可能性があります。
萌出遅延によるリスクは、隣接する歯の移動や嚙み合わせの不調和、失った歯の機能低下などです。
永久歯が萌出できない場合、顎の発育が妨げられ、咬合の乱れや歯並びの悪化などのリスクが出てきます。
3-9-2.埋伏歯の原因とリスク
埋伏歯の原因は、生まれつきの成長異常や歯列の狭い父母からの遺伝などです。口腔内に十分なスペースがないため、歯が正常に発育しきれず、周囲の骨に埋もれたまま成長しなくなります。
定期的な検診を受けないと気づかないことが多く、早期発見が難しい場合も多いです。周囲の歯に圧迫されたり、隣接する歯根にダメージを与えることもあるでしょう。
歯並びの乱れや嚙み合わせの不調和、歯根の破折などのリスクなどが生じやすくなります。
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4.歯並びが悪い状態を放置するリスク・デメリット
歯並びが悪い状態は、見た目はもちろん、メンタルや健康にも影響を与えるため、放置するのは可能な限り避けましょう。
歯並びが悪い状態を放置するリスク・デメリットは、以下の通りです。
- ・見た目の印象がマイナスになりやすい
- ・人前で笑ったり口元を見せたりするのが苦手になる
- ・滑舌に問題が出てコミュニケーションが取りにくくなる
- ・手入れがしにくく虫歯や歯周病になりやすくなる
- ・アゴや歯への負担が大きくなる
- ・口臭の原因になりやすい
- ・咀嚼(そしゃく)がうまくできず消化器に負担がかかる
- ・身体のバランスが崩れ頭痛や肩こりなどが起きる
歯並びが悪い状態が印象に与える影響は以下の記事で解説しているので、気になる方はあわせてチェックしてみてください。
4-1.見た目の印象がマイナスになりやすい
口元は顔のパーツの中でも目が向きやすいため、歯並びが悪いことで印象がマイナスになる場合があります。きれいな歯並びを好む人から見ると、歯並びの印象で損をしてしまうかもしれません。
正面はもちろん、歯並びは横顔のバランスにも影響します。鼻先とアゴ先を結んだEラインから口が出ていたり、アゴが後退してラインが崩れたりすると、横顔のバランスが乱れやすいです。横顔は意外にも多くの人が見ているので、顔の印象に影響するでしょう。
4-2.人前で笑ったり口元を見せたりするのが苦手になる
歯並びについて指摘されたり、自分自身で気になったりすると、コンプレックスにつながる恐れがあります。
人前で笑顔になるのが怖くなったり、口元を手で隠すようになったりすることがあり、日常生活やコミュニケーションに支障をきたすでしょう。コンプレックスを解消し、自分の顔や口元を好きになるためにも歯列矯正がおすすめです。
4-3.滑舌に問題が出てコミュニケーションが取りにくくなる
歯並びの悪化で噛み合わせが悪くなると、発音に影響が出やすくなります。スムーズにアゴを動かせず滑舌が悪くなるので、コミュニケーションに影響が出るかもしれません。
また、すきっ歯や開咬(かいこう)など息が漏れるすき間があると、声が通りにくくなることもあります。
歯並びの問題によって滑舌が気になっている方は、以下の記事も参考にしてみてください。
4-4.手入れがしにくく虫歯や歯周病になりやすくなる
歯並びの状態によっては、歯と歯が重なってすき間や見えない場所が生まれるため、歯ブラシで手入れがしにくくなります。
食べカスや汚れ、歯垢などをしっかり取れない状態が続くと、虫歯や歯周病のリスクが高まる点に注意が必要です。歯科やクリニックでのクリーニングも難しくなるので、歯並びの状態によって歯を健康に保つためには歯列矯正も検討しなくてはいけません。
4-5.アゴや歯への負担が大きくなる
歯並びの悪化で噛み合わせに影響が出ると、通常よりもアゴや歯に負担がかかります。
本来はアゴや歯への負担は分散されますが、噛み合わせの影響で一方に圧力がかかりやすいです。アゴの関節が擦り減ったり、歯が傷みやすくなったりして、顎関節症や歯の劣化などが起きやすくなります。
4-6.口臭の原因になりやすい
開咬(かいこう)や上顎前突(じょうがくぜんとつ)など、口が開いたままになる状態は、口臭が発生しやすくなります。
通常唾液が口腔内の細菌を退治してくれますが、口の中が乾きやすくなることで、唾液の機能が弱まるのが口臭の原因のひとつです。口呼吸によって細菌やウイルスが気道に直接入る場合もあり、風邪をひきやすくなるのもリスクといえます。
4-7.咀嚼(そしゃく)がうまくできず消化器に負担がかかる
噛み合わせの悪化は、咀嚼にも影響を与えます。食べ物を細かく噛み切れなくなるため、胃や腸に負担がかかるのです。
正しく食べ物を噛めないことで消化を助ける唾液の分泌も減り、さらに消化不良を起こしやすくなります。胃腸の不調や便通などの悩みを抱えている場合は、歯並びが影響しているかもしれません。
4-8.身体のバランスが崩れ頭痛や肩こりなどが起きる
噛み合わせの乱れは、全身のバランスにも影響を与えます。肩や首付近に力が入りやすくなり、過度な緊張が起きると頭痛や肩こりにつながりやすいです。
また、顎関節周りの筋肉もこわばりやすくなり、アゴ周りに痛みや張りを感じる場合もあります。
5.歯並びが悪い状態を矯正するメリット
歯並びが悪い状態を矯正すると、まず見た目の改善が期待できます。きれいな歯並びで口元に自信がもてるようになり、周りの印象がよくなったり、自然に笑えるようになったりするでしょう。
また、噛み合わせの改善によって健康面にもよい影響が出てくるでしょう。咀嚼のしやすさで消化がよくなり、バランスが整うことで頭痛や肩こりが改善されたりするのがメリットです。
さらに、手入れがしやすくなることで歯の健康を保ちやすくなります。歯ブラシで手入れが行き届くようになり、虫歯や歯周病の予防が可能です。口が閉じるようになれば、ドライマウスや口臭もあらかじめ防げるようになります。
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6.歯並びが悪い状態を改善する矯正方法
歯並びが悪い状態を改善する主な矯正方法は、以下の3つです。
- ・マウスピース矯正
- ・ワイヤー矯正
- ・セラミック矯正
それぞれの特徴や注意点を理解し、あなたに合った矯正方法を選びましょう。
6-1.マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを装着することで歯並びを矯正する方法です。
歯の動きに合わせてマウスピースを交換していき、徐々に理想の歯並びに近づけていきます。透明なため目立ちにくく、周りの目を気にせず治療できるのが特徴です。取り外しができるため、食事やイベントなどに合わせて着脱できます。
効果を得るためには、1日の装着時間を守り、マウスピースや歯の手入れを続けなくてはいけません。対応症例はワイヤー矯正よりも狭いため、マウスピースで矯正できるか事前に確認が必要です。
マウスピース矯正について詳しく知りたい方は、以下の記事も確認してみましょう。
6-2.ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、ブラケットやワイヤーといった矯正器具を歯に取り付け、力を加えることで歯を動かす矯正方法です。
歯列矯正の中では対応症例の幅が広く、さまざまな歯並びを矯正できます。一度装着すれば取り外す必要がないため、継続しやすいのもメリットです。
一方で矯正器具が目立ちやすいため、見た目が気になるケースがあります。最近は目立ちにくい矯正器具が増えてきているので、器具選びに気をつけてみましょう。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについては、以下の記事を参考にしてみてください。
6-3.セラミック矯正
セラミック矯正とは、歯並びを改善したい歯に被せものをし、歯列を整える方法です。被せものをするだけではなく、歯を削って歯並びを調整する場合もあります。
マウスピース矯正やワイヤー矯正のように歯を動かすわけではないため、治療期間が比較的短いのが特徴です。見た目や痛みなどの心配もなく、気軽に治療をはじめられます。
ただし、あくまで被せものであるため、自分の歯に手を加えなければいけません。被せものと歯の間に汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなるのも注意点です。
セラミック矯正を詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみましょう。
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7.まとめ:歯列矯正はウィ・スマイル矯正がおすすめ
歯列矯正は、さまざまな症例にあわせて歯並びを整えるために、歯科医師によって行われる治療です。矯正治療の種類には、透明で取り外しが可能なマウスピースを使用するインビザラインや、ブラケットとワイヤーを使用するワイヤー矯正などがあります。
マウスピース矯正はフッ素樹脂製のマウスピースを使用した透明な矯正治療で、ブラケットやワイヤーが使用される従来の矯正装置に比べて、目立ちにくいです。
ウィ・スマイル矯正とは、マウスピース矯正を考えている患者さんと全国のクリニックをおつなぎする「ポータルサイトの名称」です。カウンセリングを実施した上で、その医院が提供している適切なマウスピース矯正をお選びいただくことになります。詳細な治療計画をもとに、理想的な歯並びに整えます。一般的な治療期間は約3〜11ヶ月ほどで、部分矯正から全顎矯正まで幅広く対応可能です。
特殊な加工技術が用いられているため、矯正器具が口の中にフィットしやすく、痛みが少ない特徴もあります。
ワイヤー矯正治療は、ブラケットによって永久歯の表面を損傷するリスクがあるのに対し、ウィ・スマイル矯正は、リスクが低いため、歯のトラブルを心配する人にもおすすめです。
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