「受け口の見た目が悩みで自信が持てない」
「マウスピース矯正で受け口を治したい」
受け口には見た目の悩みだけでなく、身体的にもデメリットを引き起こす症状です。受け口の症状をマウスピース型矯正装置で改善することはできるのか。今回の記事では、受け口の問題点やマウスピース矯正で受け口を治療する際のポイントについてご説明します。また、受け口をマウスピース矯正が適用する基準や注意点についてもご説明します。
- 1.受け口とは
- 1-1.受け口の状態
- 1-2.受け口の主な原因
- 2.受け口の影響
- 2-1.見た目のコンプレックス
- 2-2.滑舌が悪い
- 2-3.胃腸への負担
- 2-4.虫歯や歯周病のリスク
- 2-5.顎関節症のリスク
- 3.マウスピース矯正で受け口の治療はできる?
- 3-1.軽度の受け口はマウスピースで矯正できる
- 3-2.軽度の受け口と重度の受け口の具体例
- 4.子どもの受け口の治し方
- 5.大人の受け口の治し方
- 5-1.歯並びに問題がある場合
- 5-2.骨格に問題がある場合
- 6.受け口は自力で矯正できる?
- 7.受け口をマウスピース矯正する期間の目安と費用相場
- 7-1.マウスピース矯正の治療期間の目安と相場
- 8.マウスピース矯正治療の注意点
- 8-1.1日の装着時間を守る
- 8-2.破損に注意する
- 8-3.着色や変形に注意する
- 9.程度によっては受け口をマウスピース矯正できる「まとめ」
1.受け口とは
受け口とは不正咬合のひとつで、上下の歯を閉じたときに下の前歯が上の前歯よりも突出している症例です。
放置した場合、様々な問題を引き起こす可能性があり、クリニックでの治療が推奨されています。
1-1.受け口の状態
受け口は上下の噛み合わせが反対という症状で、反対咬合(はんたいこうごう)と呼びます。
また、下顎前突(かがくぜんとつ)とも呼ばれることもありますが、歯科医院によって認識に多少の違いがみられます。下顎前突は下顎が前に突出している状態なので「しゃくれ」として区別している歯科医院もあります。
1-2.受け口の主な原因
受け口の主な原因は、大きく分けて先天的な要因と後天的な要因の二つに区別されます。
先天的な要因として最も一般的なのは遺伝です。親からの遺伝的特徴により、子供は生まれつき上顎が小さく、または下顎が大きく発達することがあります。これにより、顎のバランスが崩れ、下顎が前方に突出し、受け口が形成されます。このタイプの受け口は、骨格に由来するため、多くの場合、矯正治療だけでなく、重度の場合には外科的な介入が必要になることもあります。
後天的な要因については、主に子どもの成長過程での習慣や環境が影響を与えることが挙げられます。一例として、不適切な舌の位置や口呼吸が常態化すると、これが直接的に顎の成長に悪影響を及ぼし、受け口を引き起こす可能性があります。舌が常に上顎に適切に接触していない場合、上顎の成長が妨げられ、結果として下顎が相対的に前方に突出する形となります。
また、子どもの頃に見られる指しゃぶりや、舌で下の歯を前に押す癖なども、長期にわたって続けられることで、歯並びや顎の位置に影響を与え、受け口の原因となり得ます。
受け口は見た目の問題だけでなく、発音の困難や顎関節症のリスク増加など、多くの機能的な問題を引き起こす可能性があるため、原因を正確に理解し、それに応じた適切な治療を受けることが重要です。
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2.受け口の影響
受け口の症状には、見た目の問題だけでなく健康に影響する身体的なデメリットもあります。
2-1.見た目のコンプレックス
受け口の程度によっては、下顎が出ている輪郭にコンプレックスを持つことがあります。
2-2.滑舌が悪い
受け口は上下の噛み合わせが逆なので、特定の単語をうまく発音できないことがあります。
特にサ行やタ行が発音しにくく、さらに英語の発音にも影響する可能性があります。
2-3.胃腸への負担
唾液の役割は、食べ物を消化する上で重要な役割を持っています。食事の際に食べ物を噛み砕くことで唾液が分泌されて、体内で消化しやすくします。
しかし、受け口の程度によっては咀嚼しきれず飲み込むため、胃腸など消化器官に負担をかけてしまうリスクがあります。
2-4.虫歯や歯周病のリスク
唾液には殺菌効果があり、口内の病気リスクを下げる働きがあります。
しかし、受け口によって唾液の量が少ない場合、虫歯や歯周病へのリスクが高くなります。
2-5.顎関節症のリスク
受け口の症状によっては正常の咀嚼ができず、顎関節に負担がかかっているケースがあります。
そのため、受け口は将来的に顎関節症を発症する要因にもなります。
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3.マウスピース矯正で受け口の治療はできる?
装置が透明なので、目立たずに治療できる人気のマウスピース矯正。では、マウスピース矯正で受け口を改善することはできるのでしょうか。
受け口と言っても人によって程度が異なり、叢生などの症状も重なっているケースもあります。そのため、マウスピース矯正が適用するかは事前の検査が必要です。
3-1.軽度の受け口はマウスピースで矯正できる
受け口が軽度の場合、マウスピース矯正で改善できる可能性があります。
ただし骨格性の問題や、受け口の程度によっては、ワイヤー矯正(裏側矯正も可)や外科矯正を併用して改善します。
3-2.軽度の受け口と重度の受け口の具体例
受け口の症状は、目安としては以下のような判断で軽度と重度に分けられます。
軽度の受け口
歯列矯正は、歯を並べるスペースが足りない場合は抜歯矯正という治療法で歯列を整えます。そのため、抜歯などの施術をせずに上顎の歯列を整えられる状態が軽度の受け口です。
また、上の前歯を前方に突出させるだけで改善できる症状も軽度の受け口と言えます。
軽度の受け口の例
重度の受け口
前歯の問題だけでなく、叢生のように歯並び全体がデコボコに乱れているなどの状態は重度の受け口です。
また、上の前歯を前方に出すだけでなく、下の前歯を後方に下げなければいけない状態も軽度とは言えません。そのため重度の受け口の場合は、手術や骨格的な処置を行なって全体の歯列を改善します。
重度の受け口の例
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4.子どもの受け口の治し方
子どもの受け口治療は、その原因が骨格に関連しているか、歯並びに関連しているかによって異なる治療方法が推奨されます。早期治療が理想であり、年齢に応じて最適な治療法を選択することが重要です。
【3〜10歳】マウスピース
この年齢層の子供たちには、マウスピース矯正が効果的です。マウスピース矯正は、透明で取り外しが可能な装置を使用して、徐々に歯を動かしていく方法です。これは特に見た目が気になる年齢層において、目立たないという大きな利点があります。また、日常生活での違和感が少なく、子供たちの学校生活におけるストレスを軽減します。治療は緩やかに進むため、痛みが少ないという特性もこの方法の利点です。
【6~11歳】床矯正
床矯正は、特に顎の成長を促すことに焦点を当てた治療方法で、上顎の成長を助けるための装置を使用します。これにより、顎のバランスを整えることができ、受け口の改善を図ることが可能です。床矯正は、早期に開始することで、顎の成長を最大限に利用し、より自然な形で顎の位置を調整することが期待できます。
【7歳~】上顎前方けん引装置
この治療法は、上顎を前方に引っ張ることで顎の位置を調整することを目的としています。特に上顎が不十分に成長している場合に効果的で、顎の成長を促しながら歯列を整えます。この時期に治療を行うことで、成長期の自然な成長力を利用し、治療効果を最大化することができます。
【11歳~】チンキャップ
チンキャップは、主に下顎の過成長を抑制するために使用される装置です。これは夜間などに使用することで、下顎の成長を適切に制御し、顎のバランスを改善します。特に下顎が前方に突出している子どもに対して有効で、早期に治療を始めることで顎の成長を調整しやすくなります。
これらの矯正方法は、子どもの顎の成長段階と個々の受け口の状態に応じて選択されます。早期発見と治療開始が、効果的な結果に繋がるため、定期的な歯科検診の重要性が強調されます。
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5.大人の受け口の治し方
大人の受け口治療は、原因に基づき適切な治療法を選択することが重要です。
一般的に受け口は「歯並びに問題がある場合」と「骨格に問題がある場合」に分けられ、それぞれ異なるアプローチが必要です。
5-1.歯並びに問題がある場合
歯並びが原因で受け口が発生している大人に推奨されるのは、マウスピース矯正やワイヤー矯正といった方法です。
これらの矯正治療は日常生活において違和感が少なく、特にマウスピース矯正は透明な装置を使用するため、治療が人目につきにくいという利点があります。マウスピースは取り外し可能で、使用者が食事や歯磨きの際に装置を外せるため、口腔衛生を維持しやすいのが特徴です。
ワイヤー矯正は、より広範な歯並びの問題に対応する能力があり、非常に精密な位置調整が可能です。これらの治療法では、各歯を計画に従って段階的に動かし、最終的に受け口を改善します。矯正治療の期間は個人差がありますが、適切なケアと継続的なフォローアップにより、望ましい結果を得ることが期待できます。
5-2.骨格に問題がある場合
骨格の異常が原因で受け口が生じている場合には、外科矯正が適用されることがあります。
この手法では、顎の骨を直接的に手術することで、適切な位置へと移動させます。手術による顎の位置の調整は、顔の外観や噛み合わせの機能に大きな改善をもたらす可能性があります。外科矯正は、特に重度の受け口に対して効果的で、顎のバランスを整えることで顔の全体的な調和を改善します。
しかし、手術にはリスクが伴いますので、患者は治療に先立って専門医との間で十分な相談を行い、治療内容とそれに伴うリスクを理解することが求められます。手術後は、しばしば矯正装置による微調整が必要となり、適切なリハビリテーションを通じて手術の効果を安定させ、長期的な成果を確実にすることが重要です。
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6.受け口は自力で矯正できる?
受け口の自力矯正は一般的には推奨されません。
受け口は、軽度のものであればマウスピース矯正で改善する可能性がありますが、これも専門の歯科医の診断と指導のもとで行うべきです。重度の受け口、特に骨格に問題がある場合は、外科手術を伴う矯正が必要になることが多く、自力での対処は適切ではありません。
受け口は見た目の問題だけでなく、噛み合わせの悪化や発音の問題、さらには消化不良や顎関節症といった健康問題を引き起こすリスクも伴うため、専門医による適切な治療が必要です。ですので、受け口が気になる場合は、歯科矯正の専門医に相談することをお勧めします。自己判断での矯正の試みは、状態を悪化させる可能性があるため、正確な診断と専門的な治療計画に基づく行動を心掛けることが大切です。
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7.受け口をマウスピース矯正する期間の目安と費用相場
受け口を含め、マウスピース矯正の費用や治療期間には個人差があります。
また、治療計画どおりに治療を進めることも矯正期間や費用に影響します。
7-1.マウスピース矯正の治療期間の目安と相場
マウスピース矯正の治療期間は受け口の程度によって約5ヶ月~3年ほどです。また、費用は約10~100万円ほどですが、治療内容やクリニックによっても異なります。
歯科矯正は原則として自由診療ですが、外科手術が必要な症状については保険治療できる可能性があります。ただし、健康面の改善を目的としているため、見た目を整えるような治療方法はできません。
参考:矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは(公益財団法人日本矯正歯科学会)
https://www.jos.gr.jp/facility
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8.マウスピース矯正治療の注意点
マウスピース矯正は食事の際に取り外せたり、目立たずに治療できたりとメリットの多い矯正方法です。
ただし、マウスピース矯正には以下のような注意点がありますので、治療を行う際は事前に理解しておきましょう。
8-1.1日の装着時間を守る
マウスピース矯正は、装着したアライナーの力で歯を移動するため、1日20時間以上の装着が必要です。
装着を忘れてしまうと歯が移動できず、場合によっては歯が後戻りしてしまうリスクがあります。そのため、食事と歯磨きのタイミング以外は装着を忘れないよう管理が必要です。
8-2.破損に注意する
マウスピースは0.5mm程度で薄いため、奥歯の食いしばりや就寝時の歯ぎしりで破損しやすい特徴があります。
また、装置を外さずに食事をするのも破損の原因になるため注意が必要です。破損してしまうと痛みを感じるだけでなく、作製のやり直しで治療が遅れてしまう可能性があります。
8-3.着色や変形に注意する
ジュースなど糖分の入ったものはマウスピースを外して飲むようにしましょう。そのまま飲むと装置に糖分を閉じ込めてしまい、虫歯のリスクが高まってしまうためです。また、ジュースを飲んだ際は歯磨きをしてからマウスピースを装着する必要があります。
また、緑茶やコーヒーなどはマウスピースに着色する可能性があります。そのため、飲み物によっては装置を外して飲むか、矯正期間中は水を飲むようにしましょう。
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9.程度によっては受け口をマウスピース矯正できる「まとめ」
マウスピース矯正で受け口を治療できるかについては、受け口の程度と下顎の骨格がポイントになります。また、歯科医師によっても判断が異なるため、気になる点や希望などは事前に相談しましょう。
受け口を改善して理想の歯並びを手に入れるためは、信頼できる歯科医院や矯正歯科で治療することが大切です。
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