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マウスピース矯正は医療費控除できる?対象条件・申請方法・戻る金額をわかりやすく解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

マウスピース矯正は自由診療のため、費用が高額になりがちですが、
実は治療目的であれば医療費控除の対象となり、確定申告をすることで所得税や住民税が軽減される可能性があります。

とはいえ、
「自分の矯正も控除できるの?」
「どこまでの費用が対象になるの?」
「申請って面倒じゃない?」
といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、以下のポイントを初めて確定申告をする方にもわかりやすく解説します。

・ 医療費控除の対象になるマウスピース矯正の条件

・ 控除できる費用・対象外となる費用の違い

・ 還付金の目安がわかる年収別シミュレーション

・ e-Taxを活用した申請の流れと必要書類

・ よくある質問と申請時の注意点

少しでもマウスピース矯正の費用を抑えたい方、申請漏れを防ぎたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

1. 【結論】マウスピース矯正は医療費控除できる?

「マウスピース矯正って医療費控除の対象になるの?」
という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、治療目的で行うマウスピース矯正であれば、医療費控除の対象になります。

ただし、美容目的や審美性の向上のみを目的とした場合は控除の対象外となるため、「何のための矯正か」が重要なポイントになります。

1-1. 治療目的なら医療費控除の対象になる

マウスピース矯正でも、「機能改善」が目的である場合は医療費控除の対象となります。

具体的に、以下のようなケースでは「医療行為」とみなされ、確定申告での控除申請が可能です。

■ 子供の矯正

 

・成長過程における不正咬合の改善(例:反対咬合・開咬・過蓋咬合)
・発音障害や咀嚼機能の正常化
・噛み合わせの異常による姿勢不良の改善

 

■ 大人の矯正

 

・咬合異常による肩こり・頭痛・顎関節症の治療
・咀嚼障害や咬合異常に起因する消化不良の改善
・口呼吸による健康リスク軽減(歯周病・虫歯リスクの低下)

さらに、治療目的であることを明確にするために、医師から「治療が必要」と診断されていることや、診断書を発行してもらうことが望ましいとされています。

なお、インビザラインや他の自由診療のマウスピース矯正も、機能改善を目的とした場合は控除対象となります。

1-2. 審美目的のみの矯正は対象外

一方で、次のような審美目的のみの矯正治療控除対象外となります。

「笑ったときの見た目が気になるから」

「前歯の印象を良くしたい」

「横顔を美しく見せたい」

ただし、審美目的+機能改善の両方が含まれている場合は、医師の診断書や治療計画書をもとに「治療目的である」と証明できれば、控除対象になることがあります。

診断書や治療計画に「噛み合わせの改善が必要」「健康維持のための矯正治療」などの記載があれば、申請の信頼性が高まります。

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2. 医療費控除とは?仕組みをわかりやすく解説

そもそも医療費控除とは何なのか?意外と知られていませんが、
年間の医療費が一定額を超えたとき、確定申告により所得税・住民税の軽減が受けられる制度です。

矯正費用が高額になりがちな方にとっては、見逃せない節税制度です。

2-1. 医療費控除の計算ルール

医療費控除の基本ルールは次の通りです:

 

【控除額】= 1年間の医療費支出 - 10万円(または所得の5%のいずれか少ない方)

 

この控除額に応じて、所得税と翌年の住民税が軽減されます。

2-2. 会社員・主婦・フリーランスでも医療費控除は利用できる?

はい、誰でも利用できます。医療費控除は所得のある方全員が対象です。

■ 会社員の方:源泉徴収票をもとに確定申告すればOK

■ 自営業やフリーランス:すでに確定申告しているなら、控除額を追加する形で対応可能

■ 専業主婦でも:扶養者の医療費として世帯主が申告すればOK

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3. マウスピース矯正で医療費控除の対象になる費用・ならない費用の違い

マウスピース矯正にかかる費用

マウスピース矯正にかかるすべての費用が控除対象になるわけではありません。

対象になるのは「治療に直接必要な費用」のみで、装置のケア用品などは対象外です。

​また、見落としがちな「交通費」や「併用治療費」についても詳しく解説します。

3-1. マウスピース矯正で医療費控除の対象になる費用

マウスピース矯正にかかるすべての費用が医療費控除の対象になるわけではありません。
控除の対象になるのは、あくまで「治療を目的として実際にかかった費用」です。

以下のような費用は、条件を満たせば医療費控除として確定申告時に申請が可能です。

・初診料・再診料・カウンセリング料(※治療方針の決定に必要な場合)

 

・精密検査費(レントゲン撮影、CT、口腔内スキャンなど)

 

・マウスピースの作製・調整・管理費用(インビザラインなどブランド問わず)

 

・矯正中に必要な抜歯・虫歯治療・歯周病治療などの併用治療費

 

・治療に関連する薬剤の費用(痛み止め、抗生物質など)

 

・公共交通機関を使った通院交通費(電車・バスなど)

​インビザラインなどの自由診療でも、治療目的であれば対象になります。
また、矯正治療に伴う虫歯治療や抜歯なども「治療行為」として認められ、控除の対象になる点は見落としがちなので注意しましょう。

 

マウスピース矯正の「相場が知りたい」「少しでも費用を抑えたい」とお考えの方は、以下の記事で費用の内訳や安く抑えるコツを詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
▶ マウスピース矯正費用の相場と治療期間|料金内訳とお得なプランを徹底解説

3-2. 控除対象にならない費用

一方で、以下のような「審美目的」「予防目的」「治療と直接関係のないもの」については、医療費控除の対象外となります。

・ホワイトニングやPMTC(クリーニング)などの審美処置

 

・マウスピースの洗浄剤・専用ケース・高機能歯ブラシ・歯磨き粉などのケア用品

 

・見た目を良くしたいなど、美容目的のみで行う矯正治療費用

 

・自家用車のガソリン代・駐車場代(※一部例外を除き対象外)

補足:治療目的で矯正を行っていたとしても、付随するグッズや審美性向上を目的としたオプションは医療行為とみなされないため控除対象になりません。

3-3. 交通費の注意点

矯正治療の通院にかかった電車代やバス代などの公共交通費は、医療費控除の対象となります。

ただし、以下の点に注意が必要です。

・「通院日」「交通手段」「経路」「金額」などをメモしておくこと(領収書は不要)

・子どもが通院する場合、保護者の付き添い交通費も対象に含めてOK

・自家用車で通院した場合のガソリン代・駐車場代は原則控除対象外

・タクシー代も基本的には対象外ですが、「病気やけがで公共交通機関の利用が難しい」と認められる場合に限って例外的に認められることがあります

実際の申告では、公共交通を利用した履歴がメモで残っていれば認められることが多いため、通院ごとに記録しておくことがポイントです。

項目控除対象?補足説明
子どものマウスピース矯正✅ Yes発育・噛み合わせ改善など治療目的ならOK
大人の矯正(顎関節症治療)✅ Yes機能回復を目的とする場合は対象
美容目的の矯正(見た目重視)❌ No審美目的のみは対象外
ホワイトニング❌ No美容処置のため控除不可
矯正中の虫歯治療・抜歯✅ Yes併用治療として控除対象
通院のバス・電車代✅ Yes公共交通機関の利用は対象
通院のタクシー代△ 条件付き公共交通が困難な場合のみ可
マウスピース洗浄剤・専用ケース❌ No医療費には含まれないグッズ扱い
マイナンバーカード取得費用❌ No医療費ではないため対象外

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4. 控除額はどれくらい?年収別シミュレーション付き

医療費控除を使うと、実際にいくら税金が戻ってくるのか?
これは多くの方が気になるポイントです。

実際の還付額は、年収・治療費・家族の医療費総額などに応じて変動しますが、おおまかな計算式と年収別の目安を把握しておくことで、どれくらい戻るかをイメージしやすくなります。

4-1. 医療費控除の計算式

医療費控除の金額は、以下のような式で計算されます。

 

控除額 =(1年間に支払った医療費の合計)-(10万円 または 所得の5%のいずれか少ない方)

 

その控除額に対して、所得税+住民税が軽減される仕組みです。

たとえば、年間30万円の医療費がかかり、課税所得500万円の方であれば、

 

■ 控除額 = 30万円 − 10万円 = 20万円
■ 戻る税金(所得税20%と仮定)= 20万円 × 20% = 約4万円+住民税

 

医療費控除は「還付金が直接返ってくる」というより、課税対象所得を減らすことで税金が減る=結果的にお金が戻るという仕組みです。

4-2. 年収別シミュレーション表(目安)

医療費控除を受けることで、実際にいくら税金が戻るのか?は、年収や課税所得によって大きく異なります。

以下では、年間30万円の医療費を支払った場合の控除額と、年収別に見た還付金の目安をまとめました。
※このシミュレーションでは、社会保険料控除や給与所得控除、基礎控除を踏まえて、おおよその課税所得・税率を想定しています。

 

年収(目安)課税所得所得税率控除額戻る税金(所得税分)住民税軽減(目安)合計還付・節税額
400万円約200万円10%20万円約2万円約2万円約4万円
600万円約330万円20%20万円約4万円約2万円約6万円
800万円約500万円20%20万円約4万円約2万円約6万円

 

解説&注意点
​・控除額は「医療費30万円 − 10万円 = 20万円」で統一しています
​・実際の税率や還付額は、各種控除や家族構成、ふるさと納税等により変動します
・​あくまで「目安」としてご確認ください

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5. 医療費控除のやり方(e-Tax含む手順ガイド)

医療費控除を受けるには、「確定申告」が必要です。
とはいえ、「申請って面倒そう…」「会社員でも必要?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、医療費控除を受けるための流れを5つのステップでわかりやすく解説します。
また、最近増えている「e-Tax(電子申告)」のやり方や、申請に必要な書類も紹介します。

5-1. 医療費控除の申請手順【5ステップ】

マウスピース矯正費用を医療費控除で申請するには、以下の5ステップで進めます。

① 1年間の医療費を集計
家族全員分(自分・配偶者・扶養している子供など)の医療費を合算してOK。

② 医療費控除の明細書を作成
国税庁のフォーマットを利用する or e-Tax内で自動作成可能。

③ 確定申告書類の作成
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」またはe-Taxを利用。

④ 必要書類の準備と提出
紙で提出 or e-Taxで電子申請が可能。e-Taxの場合は原則、郵送不要で完結。

⑤ 還付金の受け取り
申告後、通常1~2か月程度で指定口座に還付金が振り込まれます(e-Tax利用の場合、早いと2~3週間で入金されるケースもあり)。

5-2. 必要な書類一覧

確定申告には以下の書類が必要です。

・マウスピース矯正にかかった医療費の領収書
・医療費控除の明細書
・通院交通費のメモ(日付・経路・金額を記載)
・源泉徴収票(会社員の場合)
・マイナンバーカード or マイナンバー通知カード
・振込先口座情報

💡 ポイント
領収書は提出不要(自宅保管義務あり)ですが、税務署から問い合わせがあった場合に備えて5年間は保管しましょう。

5-3. e-Taxなら自宅から申請完結

e-Tax(イータックス)を利用すれば、すべてオンラインで完結できます。
マイナンバーカードとマイナンバー対応スマホがあれば、申請もスムーズです。

e-Taxのメリット
・自宅から24時間いつでも申請可能
・郵送提出より還付金が早く振り込まれる傾向あり(最短2~3週間)
・領収書は自宅保管でOK(提出不要)

💡 注意点
e-Taxを使う場合でも、「医療費控除の明細書」は必ず作成・入力が必要です。
交通費なども申告漏れのないよう正確に入力しましょう。

 

e-Taxでの申請はこちらから(国税庁 公式サイト)
確定申告書や医療費控除の明細書をオンラインで作成・提出できます。

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6. マウスピース矯正の医療費控除でよくある質問

ここでは、マウスピース矯正の医療費控除に関して、実際に多くの方が疑問に感じやすいポイントをまとめました。

 

初めて確定申告を行う方でも安心できるよう、わかりやすくお答えします。

Q1. 子どものマウスピース矯正でも医療費控除できる?

はい、子供の矯正費用は原則として医療費控除の対象になります

成長段階での不正咬合(受け口・出っ歯・開咬など)を治療する目的であれば、医療行為として認められるケースが一般的です。
また、子供の医療費は扶養控除内でも合算して申告が可能です。

「審美目的」ではなく、咀嚼機能や発音障害の改善を目的とした治療であることがポイントです。

 

また、お子さんのマウスピース矯正について詳しく知りたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。
▶ 【親御さん必見】子供のマウスピース矯正ガイド|適齢期・費用・装置の種類まで徹底解説

Q2. 扶養している家族の分も申告できますか?

はい、生計を一にしている家族(配偶者・子供・両親など)の医療費も、まとめて医療費控除の申告が可能です。


💡 ポイント
・配偶者控除、扶養控除の有無は問われません
・家族の交通費・治療費も合算してOK
・共働き夫婦の場合は、どちらか一方の所得にまとめて申告可能です

Q3. 領収書がない場合はどうすれば?

領収書は不要ですが、「メモ」が必要です。

 

公共交通機関を利用した場合、領収書がなくても、

・通院日
・利用した路線や経路
・金額

を明細書やメモに記録しておけば申告に使用可能です。

■ タクシー利用について:
原則としてタクシー代は対象外ですが、「公共交通機関の利用が困難な場合(病気・ケガなど)」は認められるケースもあります

Q4. 高額療養費制度と併用できますか?

いいえ、併用はできません。

高額療養費制度は保険診療に限って適用される制度であり、自由診療であるマウスピース矯正には適用されません。

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7. まとめ|マウスピース矯正の医療費控除を活用して賢く節税しよう

歯並びを改善する部分矯正の相場は?矯正装置別の費用と治療期間

マウスピース矯正は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音、口呼吸などの機能面を整えるための治療としても選ばれています。

そのため、治療目的であれば医療費控除の対象となり、確定申告を行うことで所得税や住民税の軽減が受けられる可能性があります。

医療費控除の対象になるかを判断する際は、以下の3つがポイントです:

治療目的であること(審美目的のみはNG)

支払った費用が年間10万円(または所得の5%)を超えていること

通院交通費や必要な治療費用が含まれていること

特に、お子さまの矯正や、咬合異常・顎関節症の改善を目的とした矯正であれば、申請が通りやすくなります。

確定申告は手間に感じるかもしれませんが、e-Taxを活用すればスマホからでも申請可能で、数万円単位の還付が見込めることも。

少しでも矯正費用を抑えたい方や、損をしたくない方は、この記事で紹介した申請方法や控除対象のポイントを参考に、ぜひ早めの準備をおすすめします。

矯正費用の目安やプラン選びに迷っている方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▶️ マウスピース矯正費用の相場と治療期間|料金内訳とお得なプランを徹底解説

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