
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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「子どもにマウスピース矯正をさせたいけど、デメリットってあるの?」
そんな疑問を持つ親御さんはとても多くいらっしゃいます。透明で目立ちにくく、痛みも少ないと言われるマウスピース矯正ですが、実は小児矯正ならではの注意点も存在します。
この記事では、「子どものマウスピース矯正」に潜むデメリットを中心に、治療を成功させるために親が知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。さらに、メリットや他の矯正法との違い、どんな子どもに向いているかまで総合的に紹介します。
治療を始める前に、「本当にうちの子に合っているのか?」を見極めたい親御さんにこそ読んでいただきたい内容です。
- 1. 子どものマウスピース矯正における主なデメリット
- 1-1. 自己管理が難しく、装着時間が不十分になることも
- 1-2. 紛失・破損しやすい
- 1-3. 対応できない症例もある
- 1-4. 費用と治療期間がかかる場合も
- 2. 子どものマウスピース矯正とは?基本をおさらい
- 2-1. どんな装置?どんな仕組み?
- 2-2. 対象年齢と治療スタート時期の目安
- 3. 親のサポートが成功のカギを握る
- 3-1. 子どもの習慣づけに付き添う重要性
- 3-2. 日々の声かけ・確認のコツ
- 3-3. 定期通院をフォローする役目
- 4. それでも選ばれている理由(メリット)
- 4-1. 見た目が自然で子どもも嫌がりにくい
- 4-2. 取り外せるから衛生的&食事も快適
- 4-3. 痛みが少ないケースも
- 5. 向いている子ども・向いていない子どもの違いとは?
- 5-1. 向いている子どもの特徴
- 5-2. 向いていない可能性のあるケース
- 6. まとめ|納得して治療法を選ぶために
1. 子どものマウスピース矯正における主なデメリット

マウスピース矯正は一見メリットが多そうに見えますが、特に子どもの場合には注意すべきデメリットも存在します。
ここでは代表的なリスクを整理して紹介します。
1-1. 自己管理が難しく、装着時間が不十分になることも
マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着が基本とされており、決められた時間きちんとつけ続けることで初めて効果が期待できます。しかし、小学生から中学生の子どもにとっては、装着時間を自己管理するのが難しく、つけ忘れたり外したままになったりすることが少なくありません。
こうした状況が続くと、予定通りに歯が動かず、治療が長期化したり、再設計が必要になる場合もあります。親の協力が不可欠である点も大きな特徴です。
1-2. 紛失・破損しやすい
学校生活や外遊びなど、日常的に活発な活動を行う子どもにとって、マウスピースの取り外しが多くなることで、うっかり失くしてしまったり、壊れてしまうリスクが高くなります。
特に給食やおやつの時間に外した後、そのまま置き忘れてしまうケースはよくあるトラブルです。
再作製には追加の費用が発生し、装着までの期間ロスも発生するため、保護ケースの使用や持ち歩きの習慣づけが必要です。
1-3. 対応できない症例もある
マウスピース矯正は、軽度〜中程度の歯列不正に対しては有効な治療法ですが、すべての症例に対応できるわけではありません。
たとえば、上下の顎の成長バランスに大きなズレがある骨格性の不正咬合や、歯の回転や移動が大きく必要な症例、咬み合わせのコントロールを伴う治療などには適応できないこともあります。子どもの顎の成長段階を考慮した治療選択が求められます。
1-4. 費用と治療期間がかかる場合も
マウスピース矯正は見た目が自然で通院も少なく済む場合がありますが、治療の進行がゆるやかであることから、ワイヤー矯正に比べて治療期間が長くなることもあります。また、マウスピースの破損や紛失によって再製作が繰り返されると、その分費用も加算されます。
費用の内訳や追加料金の有無について、事前にしっかり確認しておくことが重要です。
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2. 子どものマウスピース矯正とは?基本をおさらい

マウスピース矯正は大人だけでなく、子どもの歯並び治療にも広く活用されています。
このセクションでは、その基本情報や仕組み、対象となる年齢層についてわかりやすく解説します。
2-1. どんな装置?どんな仕組み?
マウスピース矯正は、透明な樹脂素材で作られた取り外し可能な装置を使用し、歯を少しずつ計画的に移動させていく矯正方法です。成人向けと同様に、子ども用マウスピースも一人ひとりの歯列や口腔内の状態に合わせてオーダーメイドで作成されます。
子どもの場合は、歯の生え変わりや顎の成長が進行中であるため、それに応じて柔軟に治療計画を調整する必要があります。「一期治療」と呼ばれる成長期前の段階では、主に顎の骨のバランスや歯の位置を整えることが目的となり、永久歯が正しく並ぶための“土台作り”が重要視されます。
矯正は段階的に進められ、2〜4週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、徐々に歯を動かしていきます。取り外しができるため、食事や歯みがきの際は外すことができる一方で、装着時間の管理が重要になる点も特徴です。
2-2. 対象年齢と治療スタート時期の目安
小児マウスピース矯正は、6歳〜12歳ごろの混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に始めることが多いです。この時期にスタートすることで、顎の成長をコントロールしながら、永久歯の正しい位置への誘導が可能になります。特に前歯の隙間や軽度の歯並びの乱れに対して有効です。
ただし、成長の個人差があるため、歯科医師による適切な診断が不可欠です。早ければいいというわけではなく、「適切なタイミング」で始めることが、効果的な治療につながります。
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3. 親のサポートが成功のカギを握る

子ども自身が管理するのが難しいマウスピース矯正では、親の関与が治療の結果を大きく左右します。
このセクションでは、親としてできるサポートの具体例をご紹介します。
3-1. 子どもの習慣づけに付き添う重要性
マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着が基本です。しかし子どもは日々のスケジュール管理が苦手なこともあり、装着時間が不足しがちになります。
そこで大切なのが、親による「毎日の声かけ」や「装着タイミングの見守り」です。特に就寝前や学校からの帰宅後に忘れてしまうケースが多いため、生活の流れに組み込むように習慣化をサポートしてあげましょう。
3-2. 日々の声かけ・確認のコツ
装着や取り外しのタイミングだけでなく、マウスピースの洗浄や保管状態についても、親のフォローが必要です。
「今日はどれくらい装着できた?」「ケースは持って行った?」など、子どもがプレッシャーを感じすぎない範囲で自然にチェックできる関係づくりを意識しましょう。褒める声かけやちょっとしたご褒美を取り入れると、前向きなモチベーション維持にもつながります。
3-3. 定期通院をフォローする役目
マウスピース矯正は装置の交換頻度が高く、数週間ごとの通院が必要になるケースもあります。学校や習いごとと重なって予定を調整する必要があるため、通院の管理も親の大切な役割です。
また、通院時には治療の進行状況や今後の見通しをしっかり確認し、気になる点があればその場で質問することも忘れずに。親が治療に関心を持って関わることで、子ども自身も矯正に前向きになりやすくなります。
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4. それでも選ばれている理由(メリット)

デメリットはあるものの、マウスピース矯正が選ばれるのには確かな理由があります。
このセクションでは、子どものマウスピース矯正が支持されるメリットについてご紹介します。
4-1. 見た目が自然で子どもも嫌がりにくい
マウスピースは透明な素材で作られており、装着していてもほとんど目立ちません。そのため、見た目を気にしやすい年頃の子どもでも受け入れやすく、友達や周囲からの視線に対するストレスも少なくなります。
「矯正中であることを知られたくない」という気持ちを持つ子にとって、大きな安心材料となるでしょう。
また、装置に対する抵抗感が減ることで、継続的に装着するモチベーションも保ちやすくなります。
4-2. 取り外せるから衛生的&食事も快適
マウスピースは必要に応じて自分で取り外せるため、食事や歯みがきの際にも普段通りの生活が送れます。ワイヤー矯正のように食べ物が詰まったり、歯ブラシが届きにくいといった不便さが少ないのが特徴です。
これにより、口腔内の清掃がしやすく、虫歯や歯周病の予防にもつながります。清潔な状態を保ちやすいため、衛生面でも親御さんから高く評価されています。
4-3. 痛みが少ないケースも
金属を使わないマウスピースは、素材が柔らかく滑らかで、歯ぐきや口内に余計な刺激を与えにくい設計になっています。ワイヤー矯正に比べると、針金による口内炎や装置の引っかかりといったトラブルが少なく、痛みも穏やかなケースが多いです。特に痛みに敏感な子どもにとっては、マウスピース矯正のやさしい装着感は大きな安心材料となります。
こうしたメリットをふまえると、マウスピース矯正は子どもにとって快適で継続しやすい治療法の一つです。見た目・衛生面・快適さの3点を重視する親御さんにとって、有力な選択肢として注目を集めています。
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5. 向いている子ども・向いていない子どもの違いとは?

マウスピース矯正は万能ではなく、子どもの性格や症例によって向き不向きがあります。
このセクションでは、どのような子どもに適しているのかを解説します。
5-1. 向いている子どもの特徴
・比較的軽度〜中等度の歯列不正がある
・装着時間の自己管理がある程度できる(または親のサポートで補える)
・毎日コツコツとルールを守れるタイプ
・見た目を気にしてワイヤーに抵抗がある
こうしたタイプの子どもは、マウスピース矯正のメリットを十分に活かすことができます。
5-2. 向いていない可能性のあるケース
・骨格性の不正咬合など、マウスピースで対応できない症例
・自己管理が極端に難しい年齢や性格の子ども
・紛失や破損の頻度が高くなる恐れがある生活スタイル(例:部活動・運動系など)
こうした場合は、ワイヤー矯正やその他の治療方法のほうが安定して効果が得られる可能性があります。歯科医師による事前の診断とカウンセリングで、適応かどうかを慎重に見極めることが大切です。
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6. まとめ|納得して治療法を選ぶために

マウスピース矯正は、目立ちにくく痛みも少ないという大きなメリットを持ちながらも、子どもの自己管理能力や症例によっては向き不向きがある治療法です。親のサポートや歯科医師との連携がしっかりしていれば、スムーズに進められる可能性も高くなります。
大切なのは、「楽そうだから」「最新の矯正法だから」といったイメージだけで決めるのではなく、お子さまの性格や生活スタイル、口腔内の状態に本当に合っているかを見極めること。治療前のカウンセリングでしっかりと情報を集めたうえで、最適な選択ができるようにしましょう。
不安な点があれば、気軽に矯正歯科に相談してみるのもおすすめです。納得して治療を始めることで、親子ともに満足のいく結果を目指せます。
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