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マウスピース矯正で噛み合わせは治る?悪化のリスクと失敗しないコツを解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

インビザライン

「マウスピース矯正で噛み合わせを治したいけど、本当に治るの?途中でズレたりしない?」と不安を感じていませんか?

マウスピース矯正は歯並びだけでなく、噛み合わせの改善も可能ですが、治療の進め方次第で噛み合わせが悪化するリスクもあります。

本記事では、
✅ マウスピース矯正で噛み合わせは治るのか?
✅ 矯正中にズレる原因と対策
✅ 失敗しないためのポイント

を詳しく解説します。

 

矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1. そもそも噛み合わせとは?マウスピース矯正で治せるのか

噛み合わせは、ただ歯並びがきれいに見えるだけではなく、正しく噛めるかどうかが重要です。

では、「正しい噛み合わせ」とはどのような状態なのか?
また、マウスピース矯正でどこまで改善できるのかを詳しく解説します。

1-1. 正しい噛み合わせとは?

噛み合わせ(咬合)は、食べ物を噛んだり、発音をしたり、顎の動きをスムーズにするために重要な役割を果たします。

理想的な噛み合わせには、以下のような特徴があります。

前歯の上下が適度に重なっている(適正なオーバーバイト・オーバージェット)
→ 上の前歯が下の前歯を2~3mm程度覆い、前歯同士が適切に接触する状態が理想。

奥歯がしっかり噛み合い、咀嚼(そしゃく)しやすい
→ 食べ物を細かく砕くことができるため、消化の負担を減らせる。

噛んだときに顎の動きがスムーズで違和感がない
→ 噛むたびに痛みやズレを感じないことが大切。

顎関節に負担がかからない
→ 正しい噛み合わせなら、顎関節へのストレスが少なく、顎関節症のリスクを減らせる。

1-2. 噛み合わせが悪いとどうなる?

噛み合わせに問題があると、単に食事がしにくいだけでなく、全身の健康にも影響します。

食事がしづらく、消化器官に負担がかかる
→ 奥歯がしっかり噛み合わないと、食べ物を細かくできず、胃腸に負担がかかる。

発音に影響を及ぼす
→ 前歯の噛み合わせがずれていると、サ行・タ行・ラ行の発音がしにくいことがある。

顎関節症(がくかんせつしょう)のリスクが高まる
→ 噛み合わせが悪いと顎に無理な力がかかり、口が開きづらい・顎が痛いなどの症状が出
ることも。

肩こりや頭痛につながる
→ 噛み合わせがずれると、噛むたびに顔の筋肉や首に余計な負担がかかり、肩こりや頭痛を引き起こすことがある。

虫歯・歯周病のリスクが高まる
→ 噛み合わせが悪いと歯磨きがしにくくなり、歯の一部に汚れがたまりやすくなる。

1-3. マウスピース矯正で噛み合わせは治せる?

💡結論:軽度~中等度の噛み合わせのズレは治せるが、重度のズレや骨格的な問題がある場合は難しい

マウスピース矯正は、歯を少しずつ動かして正しい位置に並べていく治療法です。

 

そのため、以下のような症例には効果的です。

 

噛み合わせの状態マウスピース矯正の適応度
軽度の出っ歯(上顎前突)◎ ほぼ対応可能
軽度の受け口(下顎前突)〇 軽度なら対応可能
すきっ歯(空隙歯列)◎ ほぼ対応可能
軽度のデコボコ歯並び(叢生)〇 軽度なら対応可能、重度ならワイヤー推奨
過蓋咬合(噛み合わせが深い)〇 調整可能だが慎重な診断が必要
開咬(前歯が噛み合わない)△ 軽度なら可能、重度なら難しい
顎のズレ(骨格性の不正咬合)× マウスピース矯正単体では困難

 

■参考記事:あなたはマウスピース矯正の適応外? できない歯並びと解決策をチェック!

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2. 矯正前に知っておきたい「噛み合わせが悪くなる原因」

噛み合わせが悪い状態(不正咬合)は、歯並びや顎の位置に問題が生じることで起こります。

 

噛み合わせの悪さは、見た目だけでなく、食べる・話すといった機能面や健康面にも影響を及ぼすため、その原因を正しく理解することが重要です。

 

以下に、噛み合わせが悪くなる主な原因を挙げます。

2-1. 遺伝的要因

噛み合わせの状態は、顎の大きさや形歯のサイズなどの遺伝的要素に大きく影響されます

 

例えば、親から受け継いだ顎が小さい場合、歯が正しく並ぶためのスペースが足りず、歯並びや噛み合わせに問題が生じることがあります。

2-2. 乳歯や永久歯の異常

乳歯が早く抜ける場合:乳歯が適切なタイミングよりも早く抜けてしまうと、永久歯が正しい位置に生えず、噛み合わせが乱れることがあります。

 

乳歯が抜けない場合:逆に、乳歯が長く残りすぎると永久歯の位置に影響を与えることもあります。

2-3. 顎の成長異常

成長期における顎の発達が不均衡な場合、上下の顎が適切に噛み合わなくなります。

 

これは、骨格性不正咬合(例:上顎前突、下顎前突)として知られ、遺伝環境的要因が関係しています

2-4. 生活習慣や癖

指しゃぶりや舌癖:幼少期に指しゃぶりが長く続く、または舌で前歯を押し出す癖があると、前歯が突出し、噛み合わせが悪くなることがあります。

 

片側だけでの咀嚼:食事の際に片側だけで噛む習慣があると、顎や歯に偏りが生じ、噛み合わせに悪影響を及ぼします。

2-5. 外傷や事故

外傷によって歯が欠けたり抜けたりすることで噛み合わせが変化し、全体のバランスが崩れることがあります。

2-6. 歯ぎしりや食いしばり

睡眠中の歯ぎしりや無意識の食いしばりは、歯のすり減りや移動を引き起こし、噛み合わせを悪化させる原因となります。

2-7. 歯科治療の影響

不適切な歯科治療(例:被せ物や詰め物の高さが合わない場合)も、噛み合わせを悪くする原因になることがあります。

2-8. その他の要因

口呼吸:口呼吸が習慣化すると、舌や口腔周囲の筋肉に影響を与え、歯並びや噛み合わせが崩れることがあります。


加齢
年齢とともに歯が移動したりすり減ったりすることで、噛み合わせが変化することもあります。

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3. マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなることはある?

「マウスピース矯正を始めたら噛みにくくなった」「奥歯が浮いた感じがする」

 

このような違和感を感じる方は少なくありません。

これは歯が動く過程で一時的に起こることが多いですが、放置すると噛み合わせがズレたまま定着してしまうリスクもあります。

ここでは、矯正中に噛み合わせが変わる理由や、その対処法について詳しく解説します。

3-1. 歯が動く過程で一時的に噛み合わせが変わる

マウスピース矯正では、歯を段階的に動かしながら噛み合わせを整えていきます。
そのため、一時的に噛み合わせがズレるように感じることがあります。

【よくある症状とその原因】

前歯だけが強く当たる

→ 奥歯の噛み合わせが変わる過程で起こる一時的な現象

奥歯が浮いたような感じがする

→ 噛み合わせが徐々に変わるため、一時的に起こることがある

【この場合の対応】
・通常は次のステップで改善するため、様子を見ることが大切
・2週間以上経っても改善しない場合は、歯科医に相談

3-2. 装着時間が短いと、計画通りに歯が動かない

マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着が推奨されています。
しかし、装着時間が短いと、歯が計画通りに動かず、噛み合わせのズレが生じるリスクがあります。

【装着時間が不足するとどうなる?】
・歯が中途半端な位置で止まる → 噛み合わせが悪くなる
・マウスピースが合わなくなり、しっかりフィットしない
・治療計画が狂い、ズレが生じる

【この場合の対応】
・ 1日20時間以上装着することを徹底
・ 装着時間を守らずに違和感が出た場合、早めに歯科医に相談する

3-3. 奥歯が浮いたような感じがする(咬合挙上)

マウスピース矯正では、治療の過程で「奥歯が浮いたように感じる」ことがあります。
これは 「咬合挙上(こうごうきょじょう)」と呼ばれる現象で、特にマウスピース矯正ではよく起こります。

【咬合挙上とは?】
・マウスピースは厚みがあるため、一時的に奥歯の噛み合わせが高くなることがある
・徐々に歯が動き、次第に正しい噛み合わせに戻る

【この場合の対応】
・ マウスピース矯正ではよくある現象なので、過度に心配しない
・ 2~3週間経っても違和感が取れない場合は、歯科医に相談

 

■参考記事:インビザラインが浮く原因とは|許容範囲と対処法

3-4. 歯科医に相談すべきケース

通常、マウスピース矯正では噛み合わせがズレたように感じることがありますが、

次のようなケースでは早めに歯科医に相談することをおすすめします。

3週間以上違和感が続いている
噛むたびに痛みがある
食べ物がしっかり噛めず、日常生活に支障が出る
新しいマウスピースに交換しても、違和感が解消しない

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4. マウスピース矯正で嚙み合わせを改善するメリットと注意点

噛み合わせの矯正治療といえば、ワイヤー矯正とマウスピース矯正があげられます。

 

歯列矯正のなかでも、噛み合わせ治療のおすすめはマウスピース矯正です。

 

費用面や治療期間など、多くの面でメリットがあります。

ただし、人によっては向かない可能性がありますので、事前に理解しておくことが大切です。

4-1. 嚙み合わせの改善にマウスピース矯正を活用するメリット

顎関節症を予防できる
噛み合わせが悪いと、顎関節に過度な負担がかかり、顎関節症(口が開きにくい・顎が痛むなどの症状)を引き起こすことがあります。

 

マウスピース矯正で噛み合わせが整うことで、顎の負担が軽減され、顎関節症のリスクが下がります。

歯への負担が減り、寿命が延びる
噛み合わせが悪いと、一部の歯に負担が集中し、歯のすり減りヒビ割れ破折(歯が割れる)のリスクが高まります。

 

マウスピース矯正で噛み合わせが整うと、噛む力が均等に分散され、歯の寿命が延びる可能性があります。

歯並びの見た目が改善される
マウスピース矯正によって、歯並びと噛み合わせが整うことで、口元が美しくなるメリットがあります。

 

特に、「前歯が出ている」「歯がデコボコしている」などの問題が解消されると、横顔や笑顔の印象も良くなります。

 

 

日常生活に支障が少ない

マウスピース矯正は装置が目立たないため、周りの人に気づかれずに治療できます。

お仕事でも学生でも、周りの目を気にすることなく精神的なストレスがありません

 

さらに、メイクやヘアスタイルの見た目を邪魔することなく日常を過ごせます。

マウスピースはワイヤー矯正のメタルブラケットのように、お口の中で当たる違和感が少ない快適な治療です。

 

 

食事の際のストレスがない

マウスピース矯正は、装置を自分で取り外せる非常に便利な治療法です。

 

ワイヤー矯正のように装置が邪魔をしないため、治療前とほとんど変わらないものを食べることができます。

また、ワイヤー矯正のように食べ物が挟まることがないため非常に快適です。

 

 

口の中を清潔に保ちやすい

装置を自分で取り外せるマウスピース矯正は、歯磨きや歯間ブラシ・フロスなども快適に行えます。

しっかりとブラッシングできるため、虫歯や歯周病のリスクも大きく減らすことができます。

 

常に固定されたままのワイヤー矯正特有のストレスがありません。

固定されたワイヤー矯正に比べ、常に口内の清潔を保った矯正治療を行うことができます。

4-2. マウスピース矯正で嚙み合わせを改善する際の注意点

便利で目立ちにくいマウスピース矯正ですが、必ずしも全ての人に適しているわけではありません。

 

マウスピース矯正で、噛み合わせの治療をする際の注意点をご説明します。

 

歯並びの状態によっては施術を受けられない可能性がある

歯並びが複雑に乱れていたり、骨格そのものに問題があるとマウスピースを選択できない場合があります。

 

しかし、歯並びが悪くてもマウスピース矯正を希望する方は、ある程度ワイヤー矯正で整えてからマウスピースへ変更することも可能です。

 

 

歯ぎしりでマウスピースが破損することがある

マウスピース矯正は1日のうち、およそ20時間以上の装着を推奨されています。

 

基本的には食事と歯みがきのタイミング以外の時間は、常に装着しておくというイメージです。

治療中の注意点としては、マウスピースは非常に薄い素材なので、噛んで破損させるリスクです。

 

ですから、睡眠中の食いしばりや歯ぎしりをする人には、対応できない可能性があります。

歯ぎしりは自分では判断しにくいため、歯科医師による診断をおすすめします。

 

■参考記事:マウスピース矯正の失敗例11選!失敗しないようにする方法も徹底解説

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5. マウスピース矯正による嚙み合わせ治療「まとめ」

噛み合わせの治療って、本当に大切なんです

歯並びが気になる人は多いですが、実は「噛み合わせ」はあまり意識されないこともあります。
でも、噛み合わせが悪いと、見た目だけでなく 長期的には身体にも影響することがあるんです。

マウスピース矯正なら、見た目も健康面も、ストレスなく改善できる のが魅力。

ただ、噛み合わせのズレは 自分では気付きにくい こともあるので、「もしかして…?」と思ったら、歯科クリニックで相談してみるのがおすすめです。

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