- この記事の監修者
-
歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「歯の矯正にはどのくらいの期間が必要?」
「できるだけ早く終わらせる方法はある?」
歯の矯正を考える方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
矯正にかかる期間は、治療範囲や方法、不正咬合の程度などによって異なります。
今回は、矯正範囲・矯正方法・不正咬合の程度別にみた最短の治療期間の目安を解説します。
また、治療が早く終わる人の特徴、矯正期間を短縮するためのポイントも紹介しますので、矯正治療を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/
- 1. 【矯正範囲別】歯の矯正の最短治療期間の目安
- 1-1. 全体矯正の最短期間は1年
- 1-2. 部分矯正の最短期間は6ヵ月
- 2. 【矯正方法別】歯の矯正の最短治療期間の目安
- 2-1. マウスピース矯正の最短期間は1年
- 2-2. ワイヤー矯正の最短期間は1年半
- 3. 【不正咬合の程度別】歯の矯正の最短治療期間の目安
- 4. 歯の矯正に時間がかかる理由
- 5. 歯の矯正は保定期間も考慮しよう
- 5-1. 保定期間とは
- 5-2. 保定期間は最低でも1年〜2年が必要
- 6. 歯の矯正が早く終わる人の特徴
- 7. 歯の矯正を最短で終わらせる3つのポイント
- 7-1. マウスピース矯正の場合は装着時間を守る
- 7-2. 歯科医師の指示を守る
- 7-3. 定期的に通院する
- 8. まとめ|歯の矯正期間は治療方法や日々の自己管理で決まる
1. 【矯正範囲別】歯の矯正の最短治療期間の目安
歯科矯正には「全体矯正」と「部分矯正」の2種類があります。
全体矯正は上下すべての歯を対象とした包括的な治療で、部分矯正は気になる箇所だけを整える方法です。
ここでは、それぞれの最短治療期間について見ていきましょう。
1-1. 全体矯正の最短期間は1年
全体矯正の最短期間はおよそ1年です。
前歯から奥歯まですべての歯を動かすため、治療範囲が広く、歯を大きく移動させる必要があります。
そのため、一般的には治療に時間がかかりますが、症例によっては1年ほどで完了するケースもあります。
治療期間に影響する主な要因は、年齢や歯並びの状態、使用する矯正装置の種類などです。
特に、成長期の子供の場合は骨の成長を利用できるため、治療期間を短縮できる可能性があります。
1-2. 部分矯正の最短期間は6ヵ月
部分矯正は、特定の歯並びをピンポイントで整える治療法で、最短6ヵ月ほどで完了する場合があります。
全体矯正に比べて治療する範囲が限られているため、歯の移動距離が短く、効率的に治療を進められるのが特徴です。
部分矯正は、見た目を整えたい方や軽微な歯並びの乱れを改善したい方に適しています。
ただし、噛み合わせに問題がある場合は適用が難しいため、実際に治療が可能かどうかは歯科医師の診断を受けましょう。
関連記事
2. 【矯正方法別】歯の矯正の最短治療期間の目安

次に、矯正方法ごとの最短治療期間について見ていきましょう。
2-1. マウスピース矯正の最短期間は1年
マウスピース矯正は、透明な装置を段階的に交換しながら歯を少しずつ移動させる治療法です。
最短では1年ほどで治療が完了します。
装置は自分で取り外しができるため、食事や歯磨きの際に外せることが大きなメリットです。
普段どおりの口腔ケアが可能で、虫歯や歯周病のリスクも抑えられます。
比較的軽度から中程度の歯並びの乱れに対応しており、装置が透明で目立ちにくいのも特徴です。
ただし、治療効果を得るためには1日20時間以上の装着が必要です。
装着時間を守れるかどうかが、治療期間に大きく影響します。
関連記事
2-2. ワイヤー矯正の最短期間は1年半
ワイヤー矯正は、ブラケットとワイヤーを使用して歯を少しずつ移動させる一般的な矯正法です。
治療期間の目安は最短で1年半ほどとされています。
ワイヤー矯正には、歯の表側に装置を付ける「ラビアル矯正」と、歯の裏側に付ける「リンガル矯正」があります。
ラビアル矯正は装置が目立つデメリットはありますが、歯の位置を細かくコントロールできるのが利点です。
一方、リンガル矯正は装置が見えないため見た目を気にする方には向いていますが、調整が複雑で治療期間がやや長くなる傾向にあります。
どちらの方法も確実な歯の移動が期待できる治療法です。
関連記事
3. 【不正咬合の程度別】歯の矯正の最短治療期間の目安

不正咬合とは、歯並びや噛み合わせが正しい位置からずれている状態を指します。
歯科矯正の治療期間は、不正咬合の程度によっても異なります。症状が軽度であるほど短期間で治療が終わり、重度になるほど長期的な治療が必要です。
以下は、不正咬合の程度ごとの最短治療期間の目安です。
【不正咬合の程度別:最短治療期間の目安】
| 歯並びの状態 | 最短治療期間の目安 | 主な症例 |
|---|---|---|
| 軽度の乱れ | 約6ヵ月 | ・軽度のすきっ歯 ・前歯の軽微な重なり など |
| 中程度の乱れ | 約1年 | ・中程度の出っ歯 ・ガタガタした歯並びの叢生(そうせい) など |
| 重度の不正咬合 | 約2年 | ・奥歯しか噛み合わない開咬(かいこう) ・受け口(反対咬合)などの骨格的問題をともなう症例 |
軽度のケースでは、部分矯正やマウスピース矯正の適用が可能で、歯の移動距離が少ないため最短6ヵ月での治療が期待できます。
中程度になると、全体的な歯の移動や噛み合わせの調整が必要となり、少なくとも1年ほどの期間がかかります。
一方、重度の不正咬合では骨格的な要因をともなうことが多く、成人の場合は歯の移動だけで対応するため長期化しやすい傾向です。
最短でも2年程度の治療期間を見込み、必要に応じて外科的な治療を組み合わせることもあります。
4. 歯の矯正に時間がかかる理由
矯正治療に時間がかかる理由は、歯の移動にかかわる体内の仕組みによるものです。
歯と、それを支えている歯槽骨の間には「歯根膜」があります。
歯根膜は、噛むときの衝撃を吸収・分散するクッションのような役割をしており、矯正治療においても重要な働きをしています。
矯正治療では、次のようなメカニズムで歯が徐々に動きます。
🔵圧迫側(力がかかる側)
歯根膜が押し縮められると、元の状態に伸びようとして歯槽骨を溶かす「骨吸収」が起こる
🔵牽引側(引っ張られる側)
歯根膜が引き伸ばされることで、元の状態に縮もうとして骨をつくる「骨形成」が促進される
このように、矯正治療は装置によって歯に力をかけ、骨の吸収と形成をゆっくりと繰り返しながら進められます。
歯や骨に負担をかけないよう、自然な修復力に合わせて少しずつ移動させるため治療に時間がかかるのです。
5. 歯の矯正は保定期間も考慮しよう
矯正治療の期間を考える際は、治療後に必要となる「保定期間」も考慮することが重要です。
保定期間は、矯正装置を外した後に歯の位置を安定させるための大切な期間です。
5-1. 保定期間とは
矯正治療で理想の位置に移動した歯は、治療直後はまだ不安定な状態です。
何もしなければ、歯は元の位置に戻ろうとする「後戻り」という現象が起こります。
これを防ぐために使用するのが「保定装置(リテーナー)」で、この装置を装着する期間を「保定期間」といいます。
関連記事
5-2. 保定期間は最低でも1年〜2年が必要
保定期間は、最低でも1年~2年ほど必要です。
歯が安定するまでの最初の半年~1年ほどは1日20時間以上装着し、その後は夜間のみの使用になります。
この期間を怠ると、せっかく整えた歯並びが崩れ、最悪の場合は再び矯正治療が必要になることもあります。
そのため、矯正治療を検討する際は「歯を動かす期間」だけでなく、「保定期間」も含めた全体の治療スケジュールを把握しておくことが大切です。
関連記事
6. 歯の矯正が早く終わる人の特徴

歯の矯正が早く終わる人には、いくつかの共通した特徴があります。
【歯の矯正が早く終わる人の条件】
| 矯正範囲 | 部分矯正 |
| 矯正方法 | ・マウスピース矯正 ・ワイヤー矯正の場合は裏側矯正より表面矯正 |
| 年齢・性別 | ・成長期の子供(骨が柔軟) ・成人女性(男性より骨がやわらかい傾向) |
| 抜歯の有無 | 抜歯なし |
部分矯正は全体矯正に比べて治療範囲が狭いため、期間が短くなります。
また、成長期の子供は歯が動きやすいこと、女性は男性よりも骨がやわらかい傾向にあることから、治療期間が短くなるケースがあります。
さらに、抜歯がない場合は、治療開始がスムーズに進むため全体の期間を短縮できます。
ただし、これらはあくまで一般的な傾向です。
実際の治療期間は、個々の歯並びや口腔環境、治療への取り組み方などによって異なります。
正確な期間を知るためには、歯科医師による診断を受けることが大切です。
関連記事
7. 歯の矯正を最短で終わらせる3つのポイント
歯科矯正を効率的に進めるには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
治療期間には個人差がありますが、日々の取り組み方次第でスムーズに進められる可能性があります。
ここでは、矯正治療を効率よく進めるために知っておきたい3つのポイントを紹介します。
7-1. マウスピース矯正の場合は装着時間を守る
マウスピース矯正では、1日20時間以上の装着が必要とされています。
この基準を下回ると歯の移動が遅れて治療計画が後ろ倒しになるため注意が必要です。
マウスピースは取り外し可能という利便性がある一方で、装着時間が不足すると歯が元の位置に戻ろうとする力が働き、アライナーが合わなくなることもあります。
食事と歯磨き以外の時間は必ず装着し、外している時間をできるだけ短くすることが大切です。
マウスピース矯正は、自己管理が治療の成功を大きく左右するといえるでしょう。
7-2. 歯科医師の指示を守る
矯正治療の計画は、患者一人ひとりの症例に合わせて綿密に立てられています。
装置の使い方や交換時期、注意事項など、すべての指示には医学的な根拠があるため、自己判断で変更したり省略したりするのは避けましょう。
不明な点や不安あるときは、必ず歯科医師に相談しながら進めることが大切です。
7-3. 定期的に通院する
定期的な通院では、歯の移動状況を正確に確認し、必要に応じて微調整を行ないます。
通院を怠ると、歯の動きが停滞してしまい、当初のスケジュールよりも長くなる可能性があるため注意が必要です。
例えば、マウスピース矯正の場合、通院時には進捗チェックや新しいアライナーの受け取りを行ないます。
そのため、決められた通院スケジュールを守ることが、治療を円滑に進めるうえで欠かせません。
また、定期通院により口腔内の健康状態もチェックできるため、虫歯や歯周病などの治療を妨げる要因を早期に発見できるメリットもあります。
8. まとめ|歯の矯正期間は治療方法や日々の自己管理で決まる
歯の矯正の最短治療期間は、矯正範囲や治療方法、不正咬合の程度などによって異なります。
また、矯正装置を外した後も、1年~2年ほどの保定期間が必要となるため、治療全体のスケジュールを把握しておきましょう。
治療期間をスムーズにすすめるには、次のような日々の自己管理が重要です。
🔵マウスピース矯正では1日20時間以上の装着時間を守る
🔵歯科医師の指示に従う
🔵定期的に通院を続ける
矯正治療は、患者自身の意識と努力が結果を左右します。
マウスピース矯正について詳しく知りたい方や相談したい方は、マウスピース矯正専門の歯科医院検索サイト「WE SMILE(ウィ・スマイル)」がおすすめです。
治療期間や費用、プランについて疑問がある場合は、専門の歯科医師に気軽に相談してみましょう。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/






















