
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「歯科矯正は治療費が高い」
矯正治療に興味のある方が、まず気になる点といえば治療費ではないでしょうか。やはり矯正治療は多くの場合、自由診療になりますので治療費用は高額になる傾向があります。そこで負担を抑えるために検討したい手段がローンによる治療費用の支払いです。
現在では多くの歯科医院が治療費のデンタルローンという制度を取り入れています。デンタルローンを利用する際の流れや注意点を知り、矯正治療の経済的な負担を軽減するとよいでしょう。
そこで当記事では、デンタルローンの概要やメリット・デメリット、月々の負担額、審査に通らない理由などについて詳しく解説します。
- 1. 歯列矯正でローンを組む必要はある?
- 2. デジタルローンとは
- 2-1. デンタルローンの仕組み
- 2-2. デンタルローンの利用手続きの流れ
- 3. デンタルローンのメリット
- 3-1. 資金がなくても矯正治療を受けられる
- 3-2. 返済計画が立てやすい
- 3-3. カードローンより金利が低い
- 4. デンタルローンのデメリット
- 4-1. 支払総額が増える
- 4-2. 審査に通らないと利用できない
- 4-3. 追加費用は対象外になる
- 5. 歯列矯正のデンタルローンの負担額は月いくら?
- 6. ローンの審査に通らない・組めない理由
- 6-1. 安定した収入がない
- 6-2. 過去に金融事故を起こしている
- 6-3. 他社からの借り入れが多い
- 7. 歯列矯正のデンタルローン以外の支払い方法
- 7-1. クレジットカード払い
- 7-2. カードローン
- 7-3. クレジットカードのキャッシング
- 7-4. クリニックの分割払い
- 8. デンタルローン利用時の注意点
- 8-1. 利用可能なクリニックか確認する
- 8-2. 審査が通らない場合の代替案を考える
- 8-3. 無理のない返済計画を立てる
- 9. マウスピース矯正の費用負担を軽減する方法
- 9-1. 医療費控除を活用する
- 9-2. ローン以外の支払い方法と比較する
- 10. まとめ│デンタルローンの活用で歯列矯正をもっと身近に
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1. 歯列矯正でローンを組む必要はある?

歯科矯正の治療費といえば、数十万円から100万円を超えるイメージがあります。自由診療になるため決して安い金額ではありませんが、治療の内容によっては高額にならない場合もあります。
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以下の表は、矯正費用の相場を比較したものになります。
矯正の範囲 | 期間 | 費用の相場 |
---|---|---|
マウスピース矯正(上下・全体) | 1年~2年程度 | 80~100万円以上 |
マウスピース矯正(上下・前歯中心) | 5ヵ月~1年6ヵ月程度 | 10~80万円程度 |
ワイヤー矯正(表・上下・全体) | 1年~3年程度 | 60~100万円以上 |
ワイヤー矯正(表・上下・前歯中心) | 6ヵ月~1年6ヵ月 | 30~60万円程度 |
ワイヤー矯正(裏・上下・全体) | 1年~3年程度 | 100~150万円程度 |
ワイヤー矯正(裏・上下・前歯中心) | 6ヵ月~1年6ヵ月 | 50~100万円程度 |
※患者さんによって歯並びの状態が異なるため、治療の内容によって金額は異なります
多くの方にとって、マウスピース矯正の費用は一度に支払うには大きな金額です。そのため、デンタルローンを利用することで月々の負担を軽減し、無理なく治療を進めることが可能です。
特に、治療費が高額になるケースや、他の支出と同時に矯正を始めたい場合には、ローンを活用することで治療を始めやすくなります。
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2. デジタルローンとは

歯科矯正治療は多くの場合、保険が適用されないため自由診療となります。そこで多くの歯科医院では、患者さんの負担を減らすためにデンタルローンというシステムを採用しています。
2-1. デンタルローンの仕組み
デンタルローンとは、主に保険の効かない高額な歯科治療のためのシステムです。代表的なものは、ホワイトニングや矯正治療、先進医療になります。
デンタルローンは銀行や信販会社が提供しており、借り入れ分として分割払いで返済します。支払い回数を選ぶこともできるため、高額な負担を分散して抑えることができます。
また、金利は他の消費者ローンと比較して低めに設定されていることが多く、長期の返済計画を立てることができます。
2-2. デンタルローンの利用手続きの流れ
デンタルローンには審査があり、利用者に安定した収入があるかなど確認したうえで利用できます。学生や未成年の場合は、保護者が審査の対象となります。
デンタルローンの申し込み方法は、以下の流れになります。
①歯科医院で申し込み
②直接、信販会社へ申し込み
↓
審査
↓
審査結果
↓
正式に治療を契約
↓
治療開始
審査には数週間ほどかかる場合があります。予定があって歯並びを整えたい方はスケジュールにゆとりを持ってデンタルローンを申し込みましょう。
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3. デンタルローンのメリット

ここからは、歯列矯正でデンタルローンを利用するメリットを紹介します。
3-1. 資金がなくても矯正治療を受けられる
歯科矯正では多額の費用がかかるため、一括で払う場合はまずお金を貯める必要があります。お金が貯まるまでは歯並びを治せず、精神的なストレスを感じることもあるでしょう。
一方、デンタルローンを利用すれば、資金がない状態でも早くから矯正治療を始められます。治療開始とともに治療の完了時期も早められ、きれいな歯並びの実現が近づきます。
3-2. 返済計画が立てやすい
デンタルローンを利用せず、現金やクレジットカードで一括払いをする場合は、金額次第で生活費などにも大きな影響を与えるでしょう。
これに対し、デンタルローンを利用すると、支払う金額は毎月一定になります。負担の少ない返済額に設定すれば、一度に多額の支出は生じないため、計画的に返済を進めやすくなる点がメリットです。治療費の支払いによって生活を大きく変えたくない方は、デンタルローンを利用するのがおすすめです。
3-3. カードローンより金利が低い
デンタルローンはカードローンに比べて金利が低い傾向にあります。これは、用途が限られている分、金融機関側のリスクが低くなるからであるとされます。金利が低いと支払総額も安く抑えられるため、歯科矯正の予算が限られている方にはおすすめです。また、なるべく節約したい方もデンタルローンの利用を検討するとよいでしょう。
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4. デンタルローンのデメリット

ここからは、歯列矯正でデンタルローンを利用するデメリットを紹介します。
4-1. 支払総額が増える
デンタルローンの金利は一般的にカードローンと比べれば低めですが、どうしても利息は発生します。一括払いなどに比べると、利息の分だけ支払総額が増えることになるでしょう。
デンタルローンの返済が長期化するほど、支払総額に占める利息の割合も大きくなるので注意が必要です。
なお、クリニックによっては手数料無料の分割払いを用意しています。デンタルローンの金利が気になる方は、分割払いが利用できるクリニックを探してみるのがおすすめです。
4-2. 審査に通らないと利用できない
デンタルローンは誰もが無条件で利用できるわけではなく、事前の審査に通過する必要があります。審査に通らなかった場合は融資を受けられず、現金一括払いなどで支払うことになるでしょう。
このように、デンタルローンの審査結果によっては歯列矯正のハードルが上がることもあります。
4-3. 追加費用は対象外になる
デンタルローンは1回限りの利用が原則ですが、歯列矯正の治療は通常、一度では終わりません。治療前の段階で示された全体的な金額はローンの対象となる一方、追加で発生した器具の調整料などは対象とならないことが多いでしょう。
追加費用でローンを利用できない場合、その都度現金などで支払うことになります。
5. 歯列矯正のデンタルローンの負担額は月いくら?

実質年率を3.00%として、歯列矯正のデンタルローンの負担額をシミュレーションで計算した結果は以下のとおりです。
治療内容 | ローン対象額 | 支払回数 | 手数料総額 | 支払総額 | アドオン利率 |
---|---|---|---|---|---|
全体矯正 | 80万円 | 48回 | 4万9,920円 | 84万9,920円 | 6.24% |
部分矯正 | 30万円 | 24回 | 9,450円 | 30万9,450円 | 3.15% |
アドオン利率とは、当初の元本に対する手数料総額の割合のことです。アドオン利率が高いほど、実質的な金利の負担が大きいことを意味します。
なお、ここで紹介した負担額はあくまでも目安であり、金利や手数料によって金額は変動します。
出典:入力│カンタンローン計算(お支払回数から)│アプラス SBI新生銀行グループ
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6. ローンの審査に通らない・組めない理由

ここでは、デンタルローンの審査に通らない場合に考えられる一般的な理由を紹介します。
6-1. 安定した収入がない
デンタルローンに限らず、ローンを組む際は申込者の属性情報が調べられます。属性情報とは、家族構成や勤務先、年収、勤続年数などのことです。これらのデータに基づいて、金融機関は申込者の信用度を見極め、資金を融資するかどうかを判断します。
属性情報の精査によって、金融機関に「安定した収入がない」とみなされた場合、デンタルローンの審査に通過できない場合があります。ローンを適用する金額にもよりますが、収入が審査結果に大きな影響を与えることは知っておきましょう。
6-2. 過去に金融事故を起こしている
過去に金融事故を起こしていると、金融機関が把握している信用情報に異動情報が記録されます。
信用情報とは、ローンやクレジットカードの利用・契約に関する各個人の履歴のことです。この信用情報に記される、債務者としての信用性にかかわる情報のことを異動情報と呼びます。
異動情報として履歴が残る金融事故の例としては、自己破産や支払いの遅延などが挙げられます。滞っている支払いなどが確認された場合、信用がないとみなされて審査に通らない可能性があるでしょう。
6-3. 他社からの借り入れが多い
ローンなどの借り入れは貸金業法で総量が規制されています。借入金額が年収の3分の1に達すると、基本的にはそれを超えてお金が借りられなくなるのです。
貸金業法における総量規制では、1社だけでなくすべての借り入れが対象となります。そのため、他社からの借り入れが多いとデンタルローンを組めない可能性があり、注意が必要です。
なお、使用目的が明確で金額が大きい住宅ローンや自動車ローンなど(目的別ローン)については、総量規制の対象外となります。デンタルローンも目的別ローンの一種であり、総量規制の対象外となるのが原則ですが、年収の3分の1を超えて借りられるという保証はありません。
出典:金融庁「貸金業法Q&A」
7. 歯列矯正のデンタルローン以外の支払い方法

ここでは、歯列矯正のデンタルローン以外の支払い方法を4つ紹介します。
7-1. クレジットカード払い
クリニックがクレジットカードでの支払いに対応している場合、歯列矯正の支払いをカードで行なうこともできます。
ただし、クレジットカードでは利用可能枠が決まっています。クレジットカードでの決済を行なう前に、金額が枠内に収まるかどうかを確認しておく必要があるでしょう。
支払い時点での利用金額が多く、トータルで枠内に収まらずに決済できないケースも考えられます。
支払い金額が利用可能枠に収まらない場合、事前に増枠を申請して審査を受ける方法があります。
また、クレジットカード払いでは分割払いやリボ払いが選択可能です。3回以上の分割払いでは手数料(年15%程度)が生じ、支払総額が増えるので気を付けましょう。
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7-2. カードローン
カードローンとは、信販会社や消費者金融などが提供している融資サービスのことです。
カードローンで借りたお金は自由に使うことができるため、歯科矯正費の支払いにも当然使えます。利用可能枠が余っていれば、食費や旅行費など、別の用途でも利用できます。
ただし、カードローンは一般的にデンタルローンと比べて金利が高めなので、借りすぎには注意が必要です。
7-3. クレジットカードのキャッシング
クレジットカードには、キャッシング枠が付いていて現金を借り入れできる場合があります。
利用するクリニックがクレジットカード払いに対応していないときは、借り入れした現金で歯科矯正費を払うのも一つの方法です。
クレジットカードにキャッシング枠が最初から付いていなければ、新たに申し込んで審査を受ける必要があります。
7-4. クリニックの分割払い
歯科医院では、患者が一度に多額の費用を負担しなくても済むように、分割払いの制度を取り入れている場合があります。これは、支払総額を分割して毎月一定額を納める仕組みです。
クリニックの分割払いを利用することで、患者は貯金がなくても歯科矯正などを受けやすくなるメリットが得られます。また、カードローンとは違って金利が発生しない場合も少なくありません。
分割払いの返済スケジュールは、基本的に治療期間内で完済できるように設定されています。なお、すべてのクリニックで分割払いを採用しているわけではないため、事前の確認が必要です。
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8. デンタルローン利用時の注意点

デンタルローンは一度に大きな治療費を払う必要がなく魅力的なシステムです。ところが以下のような理由で、利用できないケースがあります。
8-1. 利用可能なクリニックか確認する
すべてのクリニックがデンタルローンに対応しているわけではありません。治療を受けたいクリニックが信販会社と提携しているかを事前に確認しましょう。
また、ローンを利用できる信販会社の種類や手続きの詳細についても、事前にクリニックに問い合わせることをおすすめします。
8-2. 審査が通らない場合の代替案を考える
ローン審査が通らない場合でも、他の支払い方法を検討することが可能です。
分割払い:クリニックによっては院内での分割払いに対応している場合がある
家族の協力:家族名義でローンを申し込む方法も選択肢の一つ
医療費控除の活用:確定申告時に医療費控除を申請することで、実質的な治療費負担を軽減できる
8-3. 無理のない返済計画を立てる
ローンを利用する際は、月々の返済額が無理のない範囲で設定されていることを確認しましょう。一般的に、収入の20%以内に収めると、生活費や他の支出に支障をきたさないといわれています。
また、契約前に返済シミュレーションを行ない、総支払額を確認することが重要です。
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9. マウスピース矯正の費用負担を軽減する方法

9-1. 医療費控除を活用する
マウスピース矯正の費用は医療費控除の対象となる場合があります。
1年間に支払った医療費が10万円以上の場合、確定申告を行なうことで所得税の一部が還付されます。特に高額な治療費を支払った場合は、医療費控除を忘れずに申請しましょう。
9-2. ローン以外の支払い方法と比較する
デンタルローン以外にも、以下のような支払い方法があります。
・現金一括払い:利息が発生しないため、総支払額を抑えられる
・クレジットカード払い:ポイントやマイルが貯まるメリットがあるが、分割手数料がかかる場合がある
・分割払い(クリニック内):クリニックが独自に提供する分割プランを利用することで柔軟に支払える場合がある
これらの方法を比較し、自分に最適な支払いプランを選びましょう。
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10. まとめ│デンタルローンの活用で歯列矯正をもっと身近に
デンタルローンは、高額なマウスピース矯正の費用を分割で支払える便利な仕組みです。無理のない返済計画を立てることで、治療を始めやすくなります。また、医療費控除や分割払いなどのオプションも活用することで、経済的負担を軽減できるでしょう。
デンタルローン以外にも、クレジットカード払いやクリニックでの分割払いといった選択肢があります。それぞれの支払い方法の特徴を知り、負担が軽くなる方法を見極めることが大切です。
理想の歯並びを手に入れるために、まずは信頼できるクリニックで治療相談を行ない、自分に合った支払い方法を検討しましょう。
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