- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人聖礼会理事長。ICOI国際インプラント学会認定医・指導医、日本口腔インプラント学会認定医・専門医、臨床研修指導医、インプラントフェロー認定、iACD歯科総合認定医・研究指導医。
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「最近、口臭が気になる」「歯茎の調子が良くない」
と感じたことはありませんか?その原因は、歯と歯茎の間にできる「歯周ポケット」にあるかもしれません。
歯周ポケットが放置されると、口臭や歯茎の腫れ、最悪の場合には歯を失う原因にもなります。
本記事では、歯周ポケットをケアしないリスク、自宅でできるお手入れ方法、そして歯科クリニックで受けられる専門的なケアについて詳しく解説します。
- 1.歯周ポケットとは?
- 2.歯周ポケットを放置するとどうなる?
- 2-1.歯茎の腫れや痛み
- 2-2.口臭
- 2-3.知覚過敏
- 2-4.歯のぐらつき
- 3.自宅でできる!歯周ポケット掃除のコツ
- 3-1.歯ブラシで歯と歯茎の境目を重点的に磨く
- 3-2.歯磨き粉を適切に選ぶ
- 3-3.デンタルフロス&歯間ブラシを使う
- 3-4.マウスウォッシュを活用する
- 4.専門家によるプロフェッショナルケアの重要性
- 4-1.歯周ポケットの深さを測定
- 4-2.深い歯周ポケットへの処置
- 5.歯周病を予防するためにはセルフ&歯科クリニックでのWケアが効果的
- 6.まとめ:歯科クリニックを受診するタイミング
1.歯周ポケットとは?
歯周ポケットとは、歯と歯茎の間にできる溝のことです。この溝は、健康な状態では1~3mm程度の深さですが、細菌が溜まり炎症が起こると、徐々に深くなります。
深さが4mm以上になると歯周病の兆候、
6mm以上では重度の歯周病と診断されることがあります。
歯周ポケットが深くなる主な原因は、日々のブラッシングで取りきれなかった汚れの蓄積です。この汚れを放置すると、細菌が増殖し、歯ぐきに炎症を引き起こすことでポケットがさらに深くなってしまいます。
歯周ポケットが深くなるにつれて、酸素の少ない環境を好む歯周病菌が増えやすくなり、結果として歯周病が悪化するという負のサイクルに陥ってしまいます。
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2.歯周ポケットを放置するとどうなる?
歯周ポケットが深くなると、以下のような症状が現れる可能性があります。
2-1.歯茎の腫れや痛み
歯周ポケットが深くなると、そこに溜まった汚れや細菌が歯茎に炎症を引き起こします。
炎症が進むと歯茎が赤く腫れ、触れると痛みを感じることがあります。さらに進行すると、歯茎からの出血が見られることもあります。
この状態を放置すると、炎症が周囲の組織にも広がり、腫れや痛みが悪化していきます。
2-2.口臭
歯周ポケット内で増殖した細菌が、食べ物のカスや血液を分解する過程で悪臭を放つガスを発生させます。
この口臭は、通常の歯磨きでは取り除くのが難しく、特に深い歯周ポケットがある場合には慢性的な口臭の原因となります。自覚しにくい場合も多いため、周囲から指摘されて気づくこともあります。
2-3.知覚過敏
歯周ポケットが深くなると、歯茎が炎症により下がり始め、歯の根元(象牙質)が露出します。
象牙質には無数の細かい管があり、その中を通じて冷たいものや熱いもの、酸味の強い食べ物などの刺激が神経に伝わりやすくなります。
その結果、冷たい水を飲んだり、アイスを食べたりするときに、キーンとした不快感を感じるようになります。
2-4.歯のぐらつき
歯周病が進行すると、歯を支える土台である歯槽骨が細菌によって溶かされてしまいます。
歯槽骨は歯をしっかりと固定する役割を持つため、これが減少することで歯が不安定になり、ぐらつきを感じるようになります。歯槽骨が大きく損なわれると、最終的には歯が抜け落ちてしまうリスクが高まります。
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3.自宅でできる!歯周ポケット掃除のコツ
自宅でもできるセルフケアは、歯周ポケットの進行を防ぐために非常に重要です。
ここでは、自宅でできる歯周ポケットの基本的なケア方法を紹介します。
3-1.歯ブラシで歯と歯茎の境目を重点的に磨く
歯ブラシを使う際は、45度の角度で歯と歯茎の境目に当てることがポイントです。力を入れすぎず、細かく動かすことで歯周ポケットの汚れを効率的に取り除けます。
★おすすめアイテム
・ワンタフトブラシ:
狭い部分や奥歯など、通常のブラシでは届きにくい場所の掃除に最適です。
3-2.歯磨き粉を適切に選ぶ
歯磨き粉の量が多すぎると、泡立ちや清涼感で磨き残しに気づかないことがあります。1~2cm程度の量を使い、泡立ちが少ないジェルタイプがおすすめです。
★効果的な成分
・殺菌成分:
細菌の増殖を抑制。
・抗炎症成分:
歯茎の炎症を予防。
3-3.デンタルフロス&歯間ブラシを使う
歯ブラシだけでは届かない歯の間の汚れをしっかり落とすことは、歯周ポケットケアにおいて非常に重要です。デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、汚れの除去率を大幅に向上させることができます。
★種類と特徴
・デンタルフロス:
糸状の清掃用具で、狭い歯間の汚れを取り除くのに適しています。歯と歯の間に通してスライドさせることで、プラークや食べ物のカスをしっかり除去します。
・歯間ブラシ:
歯間ブラシは、小さなブラシが付いた清掃用具で、広めの歯間の掃除に向いています。歯と歯の間にスムーズに挿入し、ブラシを前後に動かすことでプラークや汚れを効果的に除去できます。初めて使う場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談して最適なサイズを教えてもらうと安心です。
・持ち手付きのY字型:
フロス部分を保持するための持ち手が付いているタイプで、初心者や手先が不器用な方に最適です。Y字型の持ち手は奥歯にも届きやすく、初めて使う方でも簡単に取り扱えます。
★形状による選び方
・I字型:
前歯などの直線的な部分を掃除しやすい形状。初心者にも使いやすいです。
・L字型:
奥歯や歯列が複雑な箇所に適しており、奥まった部分にも届きやすい構造になっています。
3-4.マウスウォッシュを活用する
マウスウォッシュを使うことで、ブラッシングでは届きにくい部分の細菌を減らすことができます。
特に、就寝前に使用すると、唾液が減る睡眠中の細菌増殖を抑える効果が期待できます。
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4.専門家によるプロフェッショナルケアの重要性
セルフケアだけでは対応できない歯周ポケットの汚れを取り除くためには、歯科クリニックでの検診やクリーニングが必要です。
4-1.歯周ポケットの深さを測定
歯科クリニックでは、専用の器具を使って歯周ポケットの深さを測定します。初期の歯周病であれば痛みも少なく、簡単に診断が可能です。
4-2.深い歯周ポケットへの処置
4mm以上の深さの歯周ポケットには、以下の処置が行われます。
・SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
歯茎内部の歯石やプラークを除去し、歯の根元を滑らかにする処置です。麻酔を使用するため、痛みもほとんどありません。
・外科治療
SRPでも取りきれない汚れがある場合は、歯茎を切開して直接掃除します。進行が重度の場合、歯の抜歯が必要になることもあります。
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5.歯周病を予防するためにはセルフ&歯科クリニックでのWケアが効果的
歯周病予防のカギは、セルフケアと歯科クリニックでのケアの両立です。
・セルフケア:
日々の丁寧なブラッシング、デンタルフロスやマウスウォッシュの活用。
・プロフェッショナルケア:
定期的な検診とクリーニングで、セルフケアでは届かない部分をケア。
歯周ポケットのケアを怠ると、歯だけでなく全身の健康にも影響を与える可能性があります。
例えば、歯周病は糖尿病や心疾患とも関係が深いことが研究で明らかになっています。
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6.まとめ:歯科クリニックを受診するタイミング
以下の症状がある場合は、早めに歯科クリニックを受診しましょう。
・歯茎から出血する
・歯茎が腫れている
・歯がぐらつく
・口臭が気になる
早期発見・治療によって、歯周病の進行を食い止めることが可能です。
健康な歯と歯茎を守るために、今日からセルフケアを見直し、定期的な歯科受診を習慣化しましょう。正しいケアを続けることで、美しい笑顔と健康的な口内環境を手に入れられます。
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