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マウスピース矯正中にタバコはNG?喫煙者が知っておくべきリスク

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

近年、目立ちにくく取り外し可能な「マウスピース矯正(インビザラインなど)」が人気を集めています。

しかし、マウスピース矯正には注意点がいくつかあります。

特に「喫煙(タバコ)」との相性について疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

 

「マウスピース矯正中にタバコは吸っていいの?」

「黄ばみや臭いが気になるけど大丈夫?」

「禁煙しないとダメ?」

 

この記事では、マウスピース矯正中の喫煙に関するリスクや影響、対処法、喫煙者におすすめの矯正スタイルについて詳しく紹介します。

1.マウスピース矯正とは?

マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製のアライナー(マウスピース)を装着し、少しずつ歯を動かしていく歯列矯正の方法です。
代表的な製品に「インビザライン」「クリアコレクト」などがあり、以下のような特徴があります。

 

• 透明で目立ちにくい
• 食事や歯磨きの際に取り外しが可能
• ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない
• 通院回数が少ない場合がある

 

特に大人の矯正として人気がありますが、自己管理が求められる点も多く、特に喫煙習慣のある方にとっては注意が必要な治療方法です。

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2.タバコが与える歯や口内への影響

タバコは、私たちの健康に多大な悪影響を及ぼすことが広く知られていますが、特に口腔内の環境には直接的にダメージがあることがあります。

歯の黄ばみや口臭だけでなく、歯周病や虫歯のリスク、さらにはがんの発症リスクまで関係してくるのです。

 

マウスピース矯正中はこれらの影響がより強く現れることもあるため、以下で詳しく見ていきましょう。

2-1.歯の黄ばみ・着色汚れ(ステイン)

タバコの煙に含まれる「タール」や「ニコチン」は、非常に着色しやすく、歯の表面にこびりついて黄ばみや黒ずみの原因となります。

この着色汚れは通常の歯磨きでは落としにくく、歯科医院での専門的なクリーニングが必要になることも多いです。

 

特に、マウスピース矯正中は透明なアライナーを装着するため、歯の色が透けて見えやすく、黄ばんだ歯が強調されてしまうというデメリットがあります。

美しい歯並びを手に入れるための矯正治療であるにもかかわらず、歯の色が美しくなければ、見た目の印象は悪くなってしまうことが考えられます。

2-2.歯茎の血行不良と歯周病のリスク増大

喫煙は、歯茎に酸素や栄養を運ぶ血流を妨げ、慢性的な血行不良を引き起こします。

その結果、歯茎が健康なピンク色から暗い赤〜紫色に変色したり、炎症が起きやすくなります。

また、免疫力の低下により、歯周病のリスクが大幅に増加します。

 

喫煙者は非喫煙者に比べて2〜6倍も歯周病にかかりやすいと言われており、歯を支える骨が溶けてしまう重度の歯周炎へ進行するケースも少なくありません。

マウスピース矯正中に歯周病が進行すると、治療計画の中断や変更を余儀なくされることもあります。

2-3.唾液量の減少と口臭の悪化

タバコに含まれる成分は、唾液の分泌を抑制する働きがあります。

 

唾液には自浄作用があり、口の中の汚れを洗い流す重要な役割を担っていますが、喫煙によって唾液量が減ることで、細菌の繁殖が活発になり、口臭の原因となるのです。

 

特にマウスピース矯正中は、アライナーによって歯の表面が覆われている状態が長時間続くため、唾液による洗浄が行き届きにくくなります。

この状態で喫煙を続けると、より強い口臭が発生しやすくなります。

2-4.虫歯の進行スピードが上がる

喫煙によって免疫力が低下し、唾液量も減少することで、虫歯菌が活発に活動しやすくなります。

 

また、タールやヤニが歯の表面に付着すると、プラーク(歯垢)がたまりやすくなり、歯磨きをしても汚れが落ちにくくなります。

マウスピースを装着している間は、少量の糖分や食べかすが閉じ込められる状態になりやすく、そこに喫煙の影響が加わると、虫歯のリスクが飛躍的に高まります。

 

矯正中に虫歯治療が必要になると、マウスピースの再作成が必要になることもあり、余計な費用や治療期間の延長につながることもあります。

2-5.口腔がんなどの重大な健康被害

タバコの長期的な影響として忘れてはならないのが、口腔がんのリスク増加です。

喫煙は舌がん、口腔内粘膜のがん、咽頭がんなど、口腔領域における悪性腫瘍の発症と深い関係があると言われています。

 

特に歯茎や舌の裏側、頬の内側などにできる白斑(白い斑点)やしこりなどの異常が見られる場合は、早急に専門医に相談する必要があります。

 

マウスピース矯正中は、アライナーが常に粘膜と接触しているため、喫煙による刺激が重なると、粘膜へのダメージが蓄積されやすくなります。

健康的な口腔環境を維持するためにも、タバコとの付き合い方を見直すことが大切です。

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3.喫煙のマウスピースへのリスク

喫煙が口内環境に与えるリスクを紹介しましたが、他にも喫煙がマウスピース自体に与える影響もあります。

 

マウスピース矯正を考えている喫煙者は、以下の点にも注意が必要です。

3-1.アライナーの着色と変形のリスク

マウスピースは透明な素材で作られており、目立たないのが大きな魅力ですが、喫煙によってすぐにその透明性が損なわれてしまいます。

タバコの煙に含まれるタールやニコチンは、マウスピースに吸着しやすく、わずか数回の喫煙でもアライナーが黄色〜茶色に変色してしまうことがあります。

 

また、加熱式タバコや電子タバコの場合は、マウスピースが熱によってわずかに変形する可能性があり、それが矯正計画に支障が出るリスクもあります。

3-2.衛生リスク

マウスピースは基本的に1日20〜22時間の装着が推奨されており、喫煙するのであれば、そのたびに毎回取り外すのが理想です。

 

しかし、実際には「面倒だから」とアライナーをつけたまま喫煙する人も少なくありません。

この行為は非常に危険で、タバコの煙がマウスピースと歯の隙間に入り込み、ヤニや有害物質がアライナー内に閉じ込められる状態になります。

 

これにより、歯の表面にヤニが強く付着しやすくなり、また菌が繁殖する温床となって、虫歯や歯周病のリスクがさらに高まります。

3-3.装着時間が足りなくなるリスク

先ほど、喫煙のたびにマウスピースは外すべきだとお話ししましたが、これによって1日の装着時間が短くなってしまうこともリスクとなります。

 

1回の喫煙が5〜10分と考えても、1日数回繰り返せば、簡単に1時間以上アライナーを外していることになります。

外した後、しばらく装着を忘れてしまうこともあるかもしれません。

装着時間が不足すると、アライナーが歯に加える力が弱まり、計画通りに歯が動かなくなる可能性があります。

 

その結果、治療期間が延びたり、再度型取りが必要になったりと、時間的・金銭的な負担が増してしまうのです。

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4.矯正中は禁煙が基本

多くの歯科医師は、マウスピース矯正を受けている患者さんに対して「できる限り完全に禁煙すること」を強く勧めています。

これは単に健康のためというだけでなく、以下のような矯正治療の効果を最大限に引き出すためにも非常に重要だからです。

 

• 矯正の進行を妨げないため
• マウスピースを清潔に保つため
• 口腔内の健康を守るため
• 美しい歯並びを損なわないため

 

矯正中は健康意識も高まりやすい時期であることも多いです。

禁煙のチャンス」ととらえて生活改善を目指すのもおすすめです。

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5.どうしてもタバコがやめられない場合の対処法

「矯正中は禁煙が良いのはわかっているけど、どうしてもやめられない」

「長年の習慣になっていて急には無理」

という声も多く聞かれます。

 

無理に我慢しすぎてストレスが溜まり、結果的に喫煙量が増えてしまうのでは本末転倒です。

そこで、禁煙が難しい方でも、矯正治療への悪影響をできるだけ軽減するための具体的な対処法をいくつか紹介します。

5-1.喫煙時は必ずマウスピースを外す

「マウスピースへのリスク」のところでもお話ししましたが、マウスピースを装着したまま喫煙すると、素材が変形したりヤニや臭いが内部に染み込んだりしてしまいます。

 

必ず取り外してから喫煙するようにしましょう。

5-2.喫煙後は口をしっかりゆすぐ

タバコを吸った後は、ニコチンやタールが口腔内に残りやすくなります。

 

そのままマウスピースを装着すると、装置の劣化や細菌の繁殖につながるため、少なくとも水でうがいをし、可能であれば歯磨きをしてから再装着するのが理想です。

5-3.喫煙回数を減らす努力をする

完全にやめられないにしても、喫煙回数を減らす努力はしましょう。

マウスピース矯正は、1日20〜22時間程度の装着が推奨されることが多いです。

 

喫煙時間が頻繁になると、装着時間が足りなくなり、予定通りに歯が動かなくなってしまうリスクがあります。

まずは1日1〜2本でも減らすことを意識しましょう。

5-4.その他の対処法

その他にも以下のような対処をとることで、少しでも口腔内、マウスピースへの影響を軽減できます。

 

【ニコチンパッチやガムなどの禁煙補助製品を活用】

無理に喫煙を我慢するよりも、まずはニコチン依存を段階的に減らすことが現実的です。

ドラッグストアや病院で手に入る禁煙補助製品を活用することで、徐々に吸う本数を減らすことができるかもしれません。

 

【口腔ケア用品を常備する】

喫煙によるヤニの付着や口臭を防ぐためには、日常的なケアが欠かせません。

矯正中は歯磨きだけでなく、歯間ブラシやマウスウォッシュを使うことで、より高い清掃効果が期待できます。

特にタバコを吸った後は意識的にケアすることが大切です。

 

【マウスピースの洗浄をこまめに行う】

ヤニや臭いがマウスピースに染み込むと、清潔感が損なわれるだけでなく、細菌の温床となります。

毎日、専用の洗浄剤を使って丁寧にクリーニングしましょう。

 

【生活リズムの見直しやストレス解消の手段を持つ】

喫煙の背景には、ストレスや習慣的な「気晴らし」が潜んでいることが多いため、それに代わる方法を見つけることが成功のカギです。

散歩や読書、軽い運動、アロマなど、自分に合ったリラックス法を取り入れることで喫煙欲求を和らげられるかもしれません。

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6.まとめ:健康と美しい歯並びのためにできる対処法を

マウスピース矯正と喫煙は、相性が悪く、治療効果や健康面への悪影響が多く報告されています。

 

矯正中はタバコを控える、または禁煙することが理想的ですが、どうしても難しい場合は、できるだけリスクを減らす工夫を取り入れていくことが大切です。

 

歯並びの改善は、見た目だけでなく全身の健康にも良い影響を与える可能性があります。

この機会に、口腔内の健康と向き合い、新しいライフスタイルへの第一歩を踏み出してみませんか?

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