
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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歯並びが整っていると、「清潔感がある」「美人に見える」などの好印象を持たれやすいものです。しかし、実際には少し歯並びが乱れていても「親しみやすい」「愛嬌がある」などの理由から、魅力的にとらえられることも少なくありません。
この記事では、歯並びが悪くても「かわいい」と思われるケースや、矯正を検討すべき歯並びの種類、出っ歯を放置するリスク、矯正治療のメリット、そして具体的な矯正方法について詳しくご紹介します。ご自身の歯並びに関心がある方や矯正治療を検討している方にとって、役立つ情報をお届けします。
- 1. 出っ歯が「かわいい」といわれる理由
- 2. 「歯並びは悪いけどかわいい」とされる人の特徴
- 2-1. 八重歯(乱杭歯)がある人
- 2-2. 笑顔に愛嬌がある人
- 2-3. 顔立ちが整っている人
- 3. 歯並びの印象による影響
- 3-1. 日本と海外の歯並びに対する意識の違い
- 3-2. 整った歯並びの印象
- 3-3. 乱れた歯並びの印象
- 4. かわいいからと出っ歯を放置するリスク
- 4-1. 口呼吸になりやすい
- 4-2. 虫歯や歯周病になりやすい
- 4-3. 胃腸に負担がかかりやすい
- 4-4. 顎に負担がかかりやすい
- 4-5. 滑舌が悪くなりやすい
- 4-6. 睡眠時に口が開いたままになりやすい
- 5. 出っ歯を矯正するメリット
- 5-1. 上顎前突(出っ歯)
- 5-2. 正中離開・空隙歯列(すきっ歯)
- 5-3. 叢生(歯列のガタツキ
- 5-4. 開咬(オープンバイト)
- 5-5. 下顎前突(受け口)
- 5-6. 過蓋咬合(過剰に深い噛み合わせ)
- 5-7. 切端咬合(前歯の先端同士が当たる状態)
- 5-8. 交叉咬合(上下の歯が互い違いに噛み合う状態)
- 6. まとめ
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1. 出っ歯が「かわいい」といわれる理由

出っ歯(上顎前突)は、上の前歯が前に突き出している状態を指します。
一般的に美しい横顔の条件とされる「Eライン」は、鼻の先と顎を結ぶ線上に唇が収まっている状態です。出っ歯はこのラインよりも唇が前に出ていることが多く、見た目のバランスを崩す原因となります。
ただし、軽度の出っ歯の場合は、愛嬌があってかわいらしいという印象を周囲に与えることがあります。上の前歯2本だけが多少出ている程度であれば、小動物のようでかわいいととらえられることもあるでしょう。
また、全体の歯並びが整っている人や、愛嬌があってよく笑う人も、軽度の出っ歯ならかわいらしい印象を与えやすいといえます。
2. 「歯並びは悪いけどかわいい」とされる人の特徴

一部の人は、多少歯並びが乱れていても魅力的と感じられることがあります。
以下にそのケースを挙げます。
2-1. 八重歯(乱杭歯)がある人
日本において、八重歯は「かわいらしい」「愛嬌がある」と評価されやすい特徴の一つです。特に笑顔になったときに八重歯が少し見える様子には、親しみやすさや幼さが感じられることが多く、若い方を中心に好感を持たれやすい傾向があります。
しかし、八重歯は叢生(そうせい)と呼ばれる不正咬合の一種で、顎が小さく歯が重なって生えることで起こります。年齢とともに「清潔感がない」「歯磨きがしにくい」と感じることも増えてくるでしょう。
また、海外では一般的に、歯並びの乱れは美しさや健康面でマイナスな要素ととらえられます。八重歯は「ヴァンパイアトゥース」とも呼ばれ、矯正治療の対象となるケースも少なくありません。
八重歯をどうするかは個人の価値観によりますが、健康上のリスクも考慮したうえで判断することが大切です。
2-2. 笑顔に愛嬌がある人
出っ歯でも、いつもニコニコと親しみやすい笑顔でいる人や、内面の明るさが魅力として際立っている人は、多少の歯並びの乱れがかえって「個性」として愛嬌につながり、かわいいと思われることが多くあります。
こうした方は歯並びに関係なく好意的に見られやすく、性別を問わず好印象を持たれやすい傾向があります。内面の明るさや魅力が外見の印象をカバーし、歯並びの乱れさえも魅力の一部としてとらえられるのです。
2-3. 顔立ちが整っている人
目鼻立ちが整っている人は、多少の歯並びの乱れがあっても全体的なバランスが良いため、「かわいい」と感じられやすい傾向があります。
しかし、顔立ちが整っている場合、歯並びが悪いことがより際立つため、「口元だけが残念」と思われることも少なくありません。特に横顔のバランスや口元の印象に敏感な方は、矯正することでさらなる魅力を引き出せる可能性があります。
3. 歯並びの印象による影響

歯並びは人の第一印象やイメージに大きく影響します。
ここでは、日本と海外における歯並びに対する意識の違いや、歯並びが与える具体的な印象を解説します。
3-1. 日本と海外の歯並びに対する意識の違い

日本と海外では、歯並びに対する価値観や考え方に大きな違いがあります。
特に欧米では、歯並びが悪いことは「貧困の象徴」とされることが多く、幼少期から矯正治療を行なうのが一般的です。
一方、日本では「八重歯がかわいい」とされる文化が根強く残っています。しかし、近年は日本でも国際化の影響で歯並びへの意識が高まっており、大人の歯列矯正が増えています。
3-2. 整った歯並びの印象
歯並びが整っていることで、相手に好意的な印象を与えられます。
🔵清潔感がある
歯がきれいに並んでいると、隅々まで手入れが行き届いているように見え、清潔なイメージを与えます。
🔵上品なイメージ
整っているものは、乱れたものよりも清潔で上品な印象を与えやすいです。
🔵明るくポジティブな印象
歯並びが整うことで自信を持って笑えるようになり、それが積極的で明るい人柄として映ります。
3-3. 乱れた歯並びの印象
一方、歯並びが乱れていると、以下のような印象を持たれることがあります。
🔴親しみやすい
多少の歯並びの乱れは、「親しみやすさ」や「愛嬌がある」ととらえられることもあります。
🔴不潔な印象
歯が重なり合っている部分は歯磨きがしにくく、汚れが溜まりやすいため、不潔なイメージを与えてしまうことがあります。
🔴幼い印象
特に日本では、歯並びの乱れが幼さやかわいらしさにつながると感じられるケースが多いです。
4. かわいいからと出っ歯を放置するリスク

家族や友人から「出っ歯や八重歯がかわいい」といわれることもあるでしょう。
しかし、かわいいからと歯並びの乱れ放置すると、さまざまなリスクが生じるおそれがあります。
4-1. 口呼吸になりやすい

出っ歯や八重歯だと唇をうまく閉じられず、口呼吸になりやすくなります。口呼吸が習慣化すると、口の乾燥により口内環境が悪化し、虫歯や歯周病のリスクが高まるほか、口臭の発生にもつながります。
また、ウイルスや細菌が体内に侵入し、風邪やアレルギー症状が出やすくなるケースもあるため注意が必要です。
さらに、口呼吸は口元の筋力低下を招くため、放置すれば出っ歯がさらに悪化する危険性もあります。
4-2. 虫歯や歯周病になりやすい

出っ歯や八重歯などの歯並びの乱れがあると歯磨きがしにくく、歯の隙間に汚れが溜まることで、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
特に、前歯の裏側や歯茎の境目は磨き残しが多くなりがちで、自分では汚れを落としきれないこともあります。
4-3. 胃腸に負担がかかりやすい

歯には食べ物を細かく砕く役割があります。歯並びが乱れていると、上下の歯が当たるときにずれが生じて、食べ物をうまく噛み切ったりすり潰したりすることが難しくなります。
しっかりと噛み潰せないうちに飲み込むと、胃や腸が食べ物を消化するのに時間がかかり、結果として胃腸に負担がかかるのです。
また、噛む回数が減ると消化を助ける唾液の分泌量も減り、消化器官に負担をかけ続ける要因にもなります。
4-4. 顎に負担がかかりやすい

顎関節症と歯並びには密接な関係があります。上下の噛み合わせがずれると、噛む力のバランスが崩れて顎関節に負担がかかりやすくなり、顎関節症を引き起こすおそれがあるのです。
顎関節症になると、顎の痛みのほか、頭痛や肩こりなどの症状が現われることもあります。また、左右の噛み合わせのバランスが崩れ、顔の歪みにつながるケースもあります。噛み合わせは一度悪くなるとどんどん進行するため、早めの対処が肝心です。
4-5. 滑舌が悪くなりやすい

歯並びは、発音する際の唇や舌の位置に影響します。歯並びの乱れにより上下の歯に本来ないはずの隙間ができると、発音や滑舌に悪影響をおよぼします。
これは、特定の音を発音する際に舌が前歯の後ろに当たりにくくなったり、歯の隙間から息が漏れたりするためです。
出っ歯の場合、特にサ行やタ行、英語のthの発音がしにくくなります。
4-6. 睡眠時に口が開いたままになりやすい

歯並びの乱れにより口が閉じにくくなると、睡眠時に口が開いたままになりやすくなります。
口が開いた状態で寝ていると、下顎や舌の位置が下がりやすくなり、気道が圧迫されます。結果的に、いびきが酷くなったり、睡眠時無呼吸症候群になったりするリスクが高まるでしょう。
出っ歯が重度の場合は特に気道が狭まりやすく、症状の悪化につながるため、できるだけ早く改善することが大切です。
5. 出っ歯を矯正するメリット

歯並びが悪い状態、不正咬合(ふせいこうごう)は、見た目だけでなく健康にも影響することが多いです。
以下は、特に矯正が推奨される不正咬合の種類です。
5-1. 上顎前突(出っ歯)
上の前歯が前に突き出している状態です。鼻の先と顎を結ぶ線上(Eライン)に唇が収まると美しい横顔とされますが、出っ歯はこのラインから前に唇が出ていることが多く、見た目のバランスを崩すことがあります。
また、食べ物をうまく噛めず胃腸に負担がかかったり、口呼吸になりやすく虫歯や歯周病のリスクが高まったりする原因にもなります。
5-2. 正中離開・空隙歯列(すきっ歯)
歯と歯の間に隙間ができている状態を指します。日本人は顎が小さいため、すきっ歯になりやすい傾向にあります。すきっ歯は前歯が目立つ部分なので、気にする方も多いです。
すきっ歯の多くは矯正によって簡単に改善できます。部分矯正により短期間・低価格で治療できるケースもあります。
5-3. 叢生(歯列のガタツキ)
歯が不規則に重なり合って生えている状態で、八重歯もこれの一種です。
叢生は見た目の影響だけでなく、歯磨きがしにくいため虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、噛み合わせの悪さにより、肩こりや頭痛、消化不良など全身の不調につながることもあります。
5-4. 開咬(オープンバイト)
上下の前歯が噛み合わない状態です。噛む力が奥歯に偏ってしまい、奥歯に負担がかかって歯が欠けたり抜けたりするリスクが高まります。
5-5. 下顎前突(受け口)
下の歯が上の歯よりも前に出ている状態です。顎の筋肉や噛み合わせに負担がかかりやすく、発音や食事にも影響が出ることがあります。
5-6. 過蓋咬合(過剰に深い噛み合わせ)
奥歯を噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯に被さり、上の前歯で下の前歯がすべて隠れてしまう状態です。噛み合わせが深くなるため、顎関節症を引き起こすリスクがあります。
5-7. 切端咬合(前歯の先端同士が当たる状態)
上下の前歯の先端同士がぶつかる噛み合わせです。通常は上の歯が下の歯に2mmほど被さっていますが、切端咬合の場合、上下の前歯の先同士が噛み合わさっています。噛んだときに歯先に力がかかるため、歯の欠けや割れが生じることがあります。
5-8. 交叉咬合(上下の歯が互い違いに噛み合う状態)
奥歯を噛み合わせたときに、上下の歯が互い違いに噛み合う状態を指します。顔の左右のバランスが崩れたり、顎が変形したりするリスクがあるため注意が必要です。子どもの場合は、6〜10歳頃からの早期治療が効果的です。
6. まとめ|出っ歯の矯正は専門医に相談を!
出っ歯(上顎前突)とは、上の前歯が前に突き出している状態です。出っ歯は一般的に美しい横顔の条件とされるEラインよりも唇が前に出ているケースが多く、見た目のバランスを損ないかねません。
ただし、軽度であれば「愛嬌があってかわいい」という印象を与えることもあります。
それでも、歯並びの乱れを放置すると、健康上のさまざまな問題を引き起こすおそれがあるため注意が必要です。出っ歯は口呼吸を誘発しやすく、虫歯や歯周病のリスクを高めます。また、食べ物をうまく噛み潰せないことで胃腸に負担がかかったり、顎関節症や滑舌の悪さにつながったりすることもあります。
矯正治療は見た目のコンプレックスが解消されるだけでなく、全身の健康改善にもつながるのがメリットです。
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