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妊娠中にホワイトニングはできる?安心して歯を白く保つセルフケア4つと注意点

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

妊娠中に「ホワイトニングはしても大丈夫?」「もししてしまったら赤ちゃんに影響は?」と不安に思う方も少なくありません。

 

結論として、妊娠中や授乳中は薬剤を使ったホワイトニングは控えるのが安心です。

とはいえ、歯の白さをキープしたい方に向けて、薬剤を使わずに取り入れられるセルフケア方法があります。

 

本記事では、妊娠中にホワイトニングを避けるべき理由と、薬剤を使わず安全に歯を白く保つ4つの方法をわかりやすく解説します。

1. 妊娠中のホワイトニングは安全?

妊娠中にホワイトニングをしても安全かどうかは、多くの妊婦さんが不安に感じるポイントではないでしょうか。

 

結論として、妊娠中や授乳中の歯のホワイトニングは推奨されていません

 

ホワイトニングには、大きく分けて以下の2種類があります。

 

  • 薬剤で歯そのものを漂白して白くする方法
  • 歯の表面に付着した汚れを取り除いて見た目を明るくする方法

 

このうち、妊娠中に気をつけたいのが「漂白タイプのホワイトニング」です。

オフィスホワイトニングやホームホワイトニングに使われる薬剤が、胎児や母体にどのような影響を及ぼすか十分な研究データがなく、安全性が確立されていないためです。

 

ただし、通常の歯科治療(検診・クリーニング・虫歯治療・歯科用X線や局所麻酔)は妊娠中でも安全とされており、むしろ口腔ケアを積極的に受けることが推奨されています。

 

では、なぜホワイトニングが妊娠中に避けるべきとされるのか、詳しい理由については次章で紹介します。

2. 妊娠中にホワイトニングを避けるべき3つの理由

ホワイトニングは、審美目的の治療であり緊急性が低いため、出産後や授乳終了後に行うことが望ましいとされています。

 

ここからは、妊娠中にホワイトニングを避けた方が良いとされる理由を3つに分けて解説します。

2-1. 薬剤が与える胎児への影響は十分にわかっていないため

ホワイトニングで使用される主な薬剤は、過酸化水素や過酸化尿素といった漂白成分です。

 

これらの成分は歯の表面から内部へ浸透することで歯を白くする効果を発揮しますが、妊娠中にこうした薬剤が母体の体内を通じて胎児にどのような影響を及ぼすかについて、信頼できる研究データは十分に揃っていません。

 

これまでのところ、ホワイトニングが原因で妊婦さんや胎児に明確な悪影響があった事例は確認できませんが、「安全である」と断言できる十分な根拠も、「危険である」と示す確かな証拠も存在しないのが現です。

そのため、妊娠中や授乳中のホワイトニングは控えるのが望ましいといえます。

 

特にホワイトニングは虫歯治療のように健康維持のために行う必須の処置ではなく、見た目を整えることを目的とした審美的な施術です。

母体と赤ちゃんの健康を第一に考えるなら、妊娠中だけでなく授乳期間もホワイトニングは控えておくのが安心です。

2-2. 副作用による体調への影響

ホワイトニングで使用される薬剤は、歯を白くする効果がある一方で、妊娠中は次のようなリスクが高まりやすいです。

 

🔴知覚過敏や歯肉の刺激

一時的に治まることも多いが、妊娠中は体調変化で強く出やすい。

 

🔴つわりや胃の不快感を悪化させる可能性

薬剤の味や匂いが吐き気を誘発することがある。

 

🔴誤飲のリスク

つわり時の不快感と重なり、薬剤を誤って飲み込む恐れがある。

 

🔴免疫力の低下による感染リスク

妊娠中は免疫が下がりやすく、軽度の炎症や感染でも重症化の可能性がある。

 

こうした体調への負担を考えると、妊娠中にホワイトニングを行うメリットは少なく、出産・授乳後まで延期するのが安心です。

2-3. 口内環境が乱れやすいため

妊娠中はホルモンの変化や免疫力の低下により、口腔内の環境が不安定になりやすい時期です。

 

厚生労働省でも、妊娠期は「つわり」による嗜好変化や歯みがきの困難により、むし歯や歯周病のリスクが高まると示されています。

出典:厚生労働省:妊産婦における 口腔健康管理の重要性

 

さらに、日本歯科医師会も、妊娠時に起こりやすい口内の変化として以下を挙げています。

 

  • 歯肉に腫れや出血がある
  • 冷たいものや熱いものがしみる
  • 歯や歯肉に痛みがある
  • 唾液が粘っこい感じがする
  • 気分が悪く、歯みがきができない
  • 食事回数が増えて、歯垢が溜まりやすく感じる

出典:日本歯科医師会:妊娠時の歯やお口のケア

 

こうした症状は妊娠期に多くの方が経験しますが、放置すると歯周病やむし歯の進行につながる可能性があります。

 

そのため、妊娠中はホワイトニングなどの見た目を整える処置よりも、歯科検診やクリーニングといった日常的な口腔ケアを優先することが大切です。

3. 妊娠に気づかずホワイトニングしてしまった時の対応策

「妊娠に気付かずにホワイトニングをしてしまった」「赤ちゃんへの影響は大丈夫?」

と不安に思う方も少なくないでしょう。

 

先述でも述べた通り、これまでにホワイトニングが原因で妊婦さんや胎児に重大な健康被害が報告された事例はありません。

そのため、1回の施術ですぐ胎児へ悪影響を及ぼす可能性は極めて低いと考えられます。

 

過度に心配しすぎると、かえってストレスが母体に悪影響を及ぼすこともありますので、まずは冷静に対応することが大切です。

 

ただし、妊娠中や授乳中のホワイトニングは安全性が確立されていないため、妊娠が分かった時点で施術を中止するのが安心です。

もし歯の痛みや歯肉の炎症など気になる症状が出た場合は、歯科医師や産婦人科医に相談することをおすすめします。

4. 妊娠・授乳中でも安全に歯を白くする方法

妊娠中や授乳中はホワイトニング薬剤の使用が推奨されませんが、大切なイベントを控えていて、「少しでも歯を白く見せたい」と考える方も多いでしょう。

 

ここからは、妊娠中や授乳中でも安全に実践できる、ホワイトニング以外の歯を白く保つ方法を4つ紹介します。

4-1. 歯科医院でクリーニング(PMTC・ステイン除去)を受ける

妊娠中は薬剤を使ったホワイトニングができないため、歯科医院でのクリーニングが安心かつ効果的な方法です。

 

クリーニングで得られる効果

🔵ステイン除去

コーヒー・紅茶・タバコなどによる着色を落として本来の白さを回復

 

🔵歯周病予防

歯垢や歯石を除去し、妊娠中に起こりやすい歯肉炎や歯周病を防ぐ

 

🔵口臭予防

歯石や着色の蓄積を防ぐことで口臭リスクを減らせる

 

妊婦健診と合わせて定期的に歯医者でのクリーニングを受けるのがおすすめです。

 

また、将来的にホワイトニング効果を高めたい方は、歯並びを整えることで着色汚れが付きにくくなるため、矯正と併せたケアもおすすめです。

 

■関連記事:妊娠中の歯列矯正はできる?治療の注意点・影響・おすすめの方法を徹底解説!

4-2. ホワイトニングサロンの利用

ホワイトニングサロンには歯科医師や歯科衛生士がいないため、過酸化水素や過酸化尿素といった漂白効果の強い薬剤を扱うことはできません。

 

その代わりに使われているのが、一般的に母体や胎児への影響が少ない成分とされているポリリン酸ナトリウムなどの成分です。

これは歯の表面に付着した着色汚れを浮かせて落とす作用があり、歯本来の色を引き出すことができます。

 

ただし、歯自体を漂白するわけではないため、効果は限定的で、持続期間も数日〜数週間と短めです。

それでも、低刺激で母体や胎児への影響が少ない方法として、妊娠中や授乳中の方にとって安心して取り入れやすいのが特徴です。

4-3. ホワイトニング効果のある市販品の活用

市販のホワイトニング用品をうまく活用すれば、自宅で無理なく歯を明るく見せる工夫ができます。

 

ただし、海外製のホワイトニングケア用品には過酸化物を含むものもあるため、購入前には必ず成分を確認することが大切です。

 

🔶ホワイトニング歯磨き粉

市販のホワイトニング歯磨き粉には、ポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ハイドロキシアパタイトといった成分が含まれているものがあります。

これらは歯の表面に付着したステインを浮かせて除去したり、再付着を防ぐ働きがあり、日常的に使うことで歯を明るく見せる効果が期待できます。

 

なお、研磨剤が含まれているものは歯の表面を傷つける可能性があるため、低研磨タイプや研磨剤が含まれていない商品を選ぶと安心です。

 

🔶ホワイトニング用マウスウォッシュ

ホワイトニング用マウスウォッシュは、すすぐだけで口臭ケアと着色防止ができる手軽なアイテムです。

歯磨きがしにくい妊娠初期や、つわりでブラッシングがつらい時期でも取り入れやすいのがメリットです。

 

妊娠中は刺激に敏感になりやすいため、アルコールフリータイプを選ぶと安心です。

 

ホワイトニング効果のあるマウスウォッシュについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

マウスウォッシュにホワイトニング効果はある?おすすめ市販品・選び方・正しい使い方まで解説

 

🔶ホワイトニングシート・歯のマニキュア(ホワイトコート)

・ホワイトニングシート

薬剤や成分を含んだシートを歯に貼り付けて、表面の汚れを落としたりコーティングする仕組み

 

・歯のマニキュア(ホワイトコート)

専用の樹脂を歯に直接塗布し、コーティングすることで塗った直後から歯を白く見せられる仕組み

 

どちらも歯を漂白するのではなく、歯の表面をコーティングして一時的に歯を白く見せる方法のため、効果は長続きしませんが、結婚式や写真撮影など、特別なイベント前には効果的な方法といえます。

 

さらに、事前に歯科医院でクリーニングを受けてから使用するとより自然な仕上がりになります。

 

■関連記事:【2025年最新版】ホワイトニングシートの正しい使い方と注意点|効果・貼り方・製品の違いも徹底解説

4-4. 食生活で着色を防ぐ工夫

妊娠中は薬剤を使ったホワイトニングができないため、普段の食生活で着色を防ぐことが大切です。

・色の濃い飲食物に注意

コーヒー・紅茶・カレーなどは黄ばみの原因になるため、摂取後はうがいを忘れずに。

・酸性食品の後はすすぎを徹底

柑橘類や炭酸飲料はエナメル質を弱めるため、水ですすぎ時間をおいてから歯磨きすると安心。

・唾液を増やす工夫

キシリトールガムや乳製品は唾液を促し、汚れの付着を防げます。

・こまめな水分補給

口内を潤すことで汚れや着色を防ぎ、口臭予防にもつながります。

5. 妊娠中のホワイトニングに関するよくある質問

妊娠中や授乳中は、歯の白さの保ち方や口腔ケアについて不安や疑問を抱く方も少なくありません。

 

ここからは、よくある質問についてわかりやすく紹介します。

Q1. 妊娠中期ならホワイトニングしても大丈夫?

A. 妊娠中期(安定期)であっても推奨されません

 

理由は、ホワイトニング薬剤(過酸化水素や過酸化尿素)が胎児に与える影響について十分な研究データがなく、安全性が確立されていないためです。

ホワイトニングは緊急性のある治療ではないため、出産や授乳が落ち着いてから検討するのが安心です。

Q2. ホワイトニングシートは妊娠・授乳中でも使える?

A. 国内製など漂白成分を含まない製品なら比較的安心です

 

ホワイトニングシートは薬剤を含ませたシートを歯に貼り付けて汚れを落とすセルフケアで、国内品の多くは低刺激です。

ただし妊娠中は歯茎が敏感になりやすいため、長時間の使用や強い成分の商品は避けましょう。

 

海外ブランド(CrestやColgateなど)は漂白薬剤を含むものが多いため、妊娠・授乳期は控えるのが無難です。

Q3. 海外製のホワイトニンググッズを使用しても大丈夫?

A. 妊娠・授乳中に海外製品を使うことはおすすめできません

 

先ほど紹介したように、海外製品には、過酸化水素や過酸化尿素など漂白作用の強い薬剤が含まれるものが多く、安全性が十分に確認されていないためです。

また、日本の薬機法の規制対象外となるため、成分濃度が国内製品より高い場合もあります。

 

そのため、国内で販売されている漂白成分を含まない市販品や歯科医院でのクリーニングといった安全性の高い方法を選ぶのが安心です。

 

安全なセルフケア方法については、4-3章「ホワイトニング効果のある市販品の活用」で詳しく解説しています。

6. まとめ|妊娠中のホワイトニングは延期が安心!今できるケアから始めよう

妊娠中のホワイトニングは、薬剤の安全性が確立されていないため、出産や授乳が落ち着いてから行うのが安心です。

 

妊娠期は体調やホルモンの影響で口内環境も不安定になりやすいため、まずは歯科検診やクリーニング市販の低刺激なケア用品食生活の工夫など「今できる安全なケア」を取り入れることが大切です。

 

また、歯並びが乱れていると磨き残しや着色汚れが増え、虫歯や歯周病のリスクにもつながります。

妊娠中はホワイトニングができない期間ですが、この機会に歯並びを整えることで、将来的な口元の美しさや健康維持につながります。

 

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