マウスピース矯正の治療中にアライナー(マウスピース)を作り直すことがあります。なぜ作り直すのでしょうか。失くしてしまったり、壊してしまったりすれば当たり前と思うかもしれません。しかし、別の理由からマウスピースを作り直すこともあります。
そこで今回は、マウスピース矯正で装置を作り直すケースについて解説します。さらに、作り直す費用の有無や注意点についても合わせて理解できます。
- 1.マウスピース矯正の基礎知識
- 1-1.マウスピース矯正とは
- 1-2.マウスピース矯正の種類と手順
- 1-2-1.一般的なマウスピース矯正の流れ
- 1-2-2.シミュレーションを活用するマウスピース矯正の流れ
- 2.マウスピースが作り直しになる原因【トラブル】
- 2-1.マウスピースの破損
- 2-2.マウスピースの紛失
- 3.マウスピースが作り直しになる原因【リファインメント】
- 3-1.シミュレーションの調整
- 3-2.奥歯の咬み合わせの調整
- 4.マウスピースの作り直し「まとめ」
1.マウスピース矯正の基礎知識
マウスピース矯正というと、透明な装置で矯正できるということは多くの方が知っています。しかし、マウスピース矯正装置を扱っているメーカーはいくつもあることはあまり知られていません。マウスピースメーカーにはそれぞれ特徴があり、費用面だけでなく治療システムにおいても違いがあるのです。
基本的には自由診療の矯正治療は、多くの方がわかりやすい費用面に注目する傾向があります。しかし大切なことは、費用よりも自分の症状に適している治療システムを選ぶことです。
1-1.マウスピース矯正とは
透明のマウスピースを利用して、歯並びをきれいに整える治療法です。
1日のうち約20時間以上の装着によって、少しずつ歯を移動していきます。約2週間ごとにマウスピースを交換しながら理想の歯並びを完成させます。症状や内容によって個人差がありますが、一般的な治療期間は約5ヶ月~3年ほどです。
現在では「目立たずに歯列矯正できる」という理由から、多くの方が選ぶようになりました。着脱が簡単で食事や歯磨きが行いやすく、生活面でのメリットも人気の理由です。ただし、歯並びやの状態によってはマウスピース矯正が適応しないケースもあります。
1-2.マウスピース矯正の種類と手順
マウスピース矯正といっても、メーカーによって治療方法や手順には違いがあります。わかりやすい点においては、治療システムに採用している医療機器が大きく異なると言えます。以下にそれぞれの治療の流れを解説していますのでご確認ください。
1-2-1.一般的なマウスピース矯正の流れ
一般的なマウスピース矯正は、通院のたびに印象採得(歯型をとる工程)を行います。その印象採得をもとに、その都度ごとに作製したマウスピースで少しずつ歯を移動する流れです。ただし、歯科技工士の経験や技術によって精度に違いがあるというリスクがあります。
治療の流れ
①レントゲンなどを利用した精密検査を行なって歯型を採る
↓
②患者さんの希望を聞きながら歯科医師が治療計画を立てる
↓
③歯科技工所でマウスピース型矯正装置を作製
↓
④治療を開始し、矯正装置は一定期間ごとに交換しながら少しずつ歯を移動
↓
⑤通院のたびに歯型の採って新たなアライナーを作製を繰り返す
↓
⑥治療の完了後、後戻りを防ぐための保定を行う
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1-2-2.シミュレーションを活用するマウスピース矯正の流れ
インビザラインやウィ・スマイルを代表とする、最新の医療機器を取り入れた治療システムです。口腔内を3Dのデジタル撮影を行い、患者さんに最適で高精度な撮影が可能になっています。そのため、より正確なシミュレーションができるため、予定の歯並びを再現しやすい特徴があります。
治療の流れ
①もとの歯並びや咬み合わせのデータをスキャンして3Dモデルの歯型を採る
↓
②患者さんの希望と3Dモデルによるシミュレーションを踏まえて治療計画を立てる
↓
③スキャンしたデータと治療計画をもとにマウスピース型矯正装置を作製
↓
④治療を開始し、矯正装置は一定期間ごとに交換しながら少しずつ歯を移動
↓
⑤3~6ヶ月に1回ほど、通院時に歯の移動を確認するための撮影を行う
↓
⑥治療の完了後、後戻りを防ぐための保定を行う
2.マウスピースが作り直しになる原因【トラブル】
矯正治療中には、様々な理由からマウスピースを作り直すことがあります。
治療計画の変更など避けられない場合を除き、トラブルが原因となるケースには注意が必要です。作り直している期間は治療が中断しますし、一般的には作製用の追加料金も発生します。自由診療のため違いはありますが、破損や紛失による作り直しの費用は10,000〜30,000円が相場です。
2-1.マウスピースの破損
基本的には割れることが少ない素材で作られていますが、使い方によって破損してしまうことがあります。
・適切に着脱していない
マウスピース矯正は、取り外しができるため食事や歯磨きも簡単に行える治療方法です。ただし薄く作られているため、外す際も装着の際も丁寧に行う必要があります。1日に何度も行うようになると、うっかり雑に扱って割れてしまわないよう注意が必要です。
・食いしばりや歯ぎしりの癖がある
アライナーは薄く作られているため、噛みしめてしまうと割れることがあります。自分では丁寧に扱っていても、食いしばる癖や寝ている間の歯ぎしりはコントロールできません。噛みしめてしまう癖のある方は、事前に歯科医師へ伝えるようにしましょう。
・歯並びの乱れかたによる影響
マウスピースは簡単には割れないように作られていますが、構造上の問題で薄くなっている部分があります。特に叢生(そうせい)のように大きく乱れている場合などは、マウスピースの厚みが薄い箇所があるのです。そのため、装着時など薄い部分に負荷がかかって割れてしまうことがあります。
2-2.マウスピースの紛失
アライナー(マウスピース)を紛失した場合は早めに作り直す必要があります。
取り外せるのは便利なのですが、紛失の理由としては便利なことが紛失の原因にもなるのです。外出時には専用のケースを持参し、食事の際は必ずケースへ保管する習慣をつけましょう。特にお酒の席では「飲む前にケースごとバッグにしまっておく」という習慣をおすすめします。
もし、マウスピースをなくしてしまった場合は、すぐに歯科医院へ連絡しましょう。時間を空けるほど後戻りしてしまうため、紛失に気づいた時点で連絡をすることがとても重要です。
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3.マウスピースが作り直しになる原因【リファインメント】
リファインメントとは改良や改善と訳され、「治療計画の改善」という意味になります。
マウスピース矯正の治療中に、改善を目的としてアライナーを作り直すことがあります。これは、マウスピースを破損したり紛失したりではなく、順調に治療が進んでいても起きるケースです。リファインメントは特に珍しいものではなく、大きの方が矯正治療中に数回の作り直しを経験します。
リファインメントで装置を作り直す場合は、患者さんに落ち度があるわけではないので追加費用はかからないケースが一般的です。
3-1.シミュレーションの調整
最先端のシミュレーションによる治療計画でも、人間の身体は予測しきれません。そのため、矯正治療が進むうちに当初の治療計画と歯の動きにズレが生じてくることがあるのです。ズレが生じた場合は装置と治療計画の両方を作り直します。
マウスピースの作り直しには、自己管理が影響するケースもあります。
マウスピース矯正は、1日に20時間以上の装着が義務付けられている治療法です。そのため、管理ができずに装着していない時間が長くなると、装置が浮いてしまって型が合わなくなることがあります。管理が原因で浮きが生じた場合は、作り直す費用がかかる可能性があるため注意が必要です。
3-2.奥歯の咬み合わせの調整
歯並びとは別に、奥歯の噛み合わせが合わない場合はマウスピースを作り直します。
矯正治療が進んでいくと、患者さん自身も歯並びが整ってきている実感を得ることができます。しかし、見た目には歯並びが整っていても奥歯の噛み合わせが整っていないことがあるのです。歯列矯正は審美性と健康が目的ですので、かみ合わせが悪い場合のマウスピースの作り直しは非常に重要になります。
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4.マウスピースの作り直し「まとめ」
アライナーを破損させたり、紛失してしまったりすればもちろん作り直します。また、矯正治療が順調に進んでいても作り直すことがあるケースがあることもおわかりいただけたと思います。これは歯科矯正治療が単なる見た目だけではなく、長期的な健康面の改善も目的としているからです。
マウスピース矯正を受ける際は、当記事で解説した注意点を踏まえて装置を扱いましょう。
ウィ・スマイルではマウスピースの作り直しも対応しております。
ウィ・スマイル矯正とは、マウスピース矯正を考えている患者さんと全国のクリニックをおつなぎする「ポータルサイトの名称」です。
「ウィ・スマイル矯正」というマウスピース装置が存在するわけではなく、カウンセリングの上で、その医院が提供している適切なマウスピース矯正をお選びいただくことになります。
料金は医院によって異なりますので、ご自身の治療したい医院の詳細をご確認ください。
またその他マウスピース矯正に関するお悩みをいつでも相談可能です。矯正についての悩み・不安は下の予約フォームよりお気軽にご相談ください!
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