
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

マウスピース矯正(インビザラインなど)は、目立たず快適な治療方法として多くの人に選ばれています。
しかし、治療期間中はさまざまなライフスタイルの変化に対応する必要があり、とくに社会人にとって避けて通れないのが「飲み会」への対応です。
飲み会は職場の付き合いや友人との交流、特別なイベントとして大切な時間ですが、マウスピース矯正中にはいくつか注意すべきポイントがあります。
本記事では、マウスピース矯正中の飲み会の影響、トラブルを避けるコツ、装着時間の管理方法などを紹介します。
- 1.飲み会には要注意?!マウスピース矯正の基本的なルール
- 1-1.食事・飲み物はマウスピースを外す必要がある
- 1-2.アルコール類は装着したままNG
- 2.飲み会時のマウスピース取り扱いの注意点
- 2-1.マウスピースの保管方法に注意
- 2-2.飲み会後は必ず歯磨き&マウスピース洗浄を
- 2-3.装着時間の確保を意識する
- 2-4.周囲への説明も一つの選択肢
- 3.マウスピースの紛失や装着忘れ対策
- 3-1.専用ケースにすぐしまう
- 3-2.装着忘れしないようにアラームを
- 4.飲み会参加前に準備しておきたいアイテム
- 5.まとめ:マウスピース矯正中でも飲み会OK!でも注意が必要
1.飲み会には要注意?!マウスピース矯正の基本的なルール

マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明なアライナーを使って歯並びを整えていく治療方法です。
最大の特徴は、ワイヤー矯正と異なり取り外しができる点ですが、それゆえに正しい使い方を守ることが治療の成功に大きく影響します。
マウスピース矯正の基本的なルールについて、見ていきましょう。
1-1.食事・飲み物はマウスピースを外す必要がある
マウスピース矯正で、マウスピースを装着する基本ルールのひとつが「水以外の飲食時には必ずマウスピースを外すこと」です。
これは非常に重要なポイントで、理由は主に以下の3つに分けられます。
【着色を防ぐため】
マウスピースは透明で目立たないのが魅力ですが、コーヒーや紅茶、赤ワインなどの色の濃い飲み物を飲んだ場合、その色素がマウスピースに移ってしまう可能性があります。
着色すると見た目が悪くなり、人と話すときに気になるだけでなく、汚れの原因にもなります。
【変形や劣化を防ぐため】
マウスピースは熱に弱い性質があります。
たとえば、熱いスープやお茶を飲むと、アライナーの形が変わってしまい、歯に正しくフィットしなくなる恐れがあります。
変形してしまうと予定通りに歯が動かず、治療計画に支障が出てしまいます。
【口腔内の衛生を保つため】
食べ物のカスや糖分がマウスピース内に閉じ込められたままになると、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病、口臭の原因になります。
特に食後すぐにマウスピースを装着してしまうと、歯とマウスピースの間が不衛生な状態になるため注意が必要です。
そのため、飲み会などの食事が伴うシーンでは、マウスピースを取り外して参加することが基本になります。
外したまま長時間過ごすことになるため、治療の進行を妨げないように、装着時間の管理や工夫が重要になります。
1-2.アルコール類は装着したままNG
飲み会といえば、食事と同様にお酒も楽しみのひとつですが、アルコールをマウスピースを装着したまま摂取するのは避けたほうがよいとされています。
特に注意したいのが、以下の3つの理由です。
【糖分と酸による歯への悪影響】
ビールやカクテル、ワインには糖分や酸が多く含まれているため、マウスピースを装着したまま飲むと、その成分が歯とマウスピースの間に閉じ込められてしまい、虫歯や歯のエナメル質の損傷を引き起こす可能性があります。
糖分が多いほど細菌が活性化しやすく、酸によって歯が溶ける「酸蝕症」のリスクも上がります。
【アライナーの変質・劣化の可能性】
アルコールの中には、アライナーの素材であるプラスチック樹脂に影響を与える成分が含まれている場合があります。
例えば、高濃度のアルコールやカクテルに含まれるリキュールの成分が、マウスピースにダメージを与えて変色・劣化させてしまうリスクもゼロではありません。
これによりフィット感が損なわれたり、透明性が低下するおそれがあります。
【飲んでいるうちに無意識に食事を始めてしまう】
飲み会の場では、つい会話に夢中になったり、酔いがまわって気が緩んだりすると、マウスピースを装着したまま食べたり飲んだりしてしまうケースが多く見られます。
これが積み重なると、マウスピースの衛生面や矯正効果に大きな悪影響を与えることになります。
つまり、飲み会でアルコールを摂取する場合は、マウスピースを外してから飲むことが絶対条件です。
加えて、飲み会が終わったあとは、必ず歯磨きや口内洗浄を行い、清潔な状態で再装着することが大切です。
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2.飲み会時のマウスピース取り扱いの注意点

飲み会は、仕事の付き合いや友人との交流など、避けられないシーンのひとつです。
マウスピース矯正中でも、ストレスをためずに社会生活を送るためには、飲み会時の工夫と準備が欠かせません。
飲み会中のマウスピースの取り扱いについて、注意点を見ておきましょう。
2-1.マウスピースの保管方法に注意
飲み会の場ではマウスピースを一時的に外すことになりますが、その際に気をつけたいのが「保管方法」です。
ティッシュにくるんで置いてしまうと、うっかり捨ててしまうことがよくあります。カバンの中へそのままポンっと入れてしまって、忘れてしまうことも。
紛失すると再作成が必要となるため、注意しなければなりません。
2-2.飲み会後は必ず歯磨き&マウスピース洗浄を
飲み会が終わった後は、歯磨きをしてからマウスピースを再装着することが重要です。
お酒や食事で口内環境が悪化したまま装着すると、細菌が繁殖し、虫歯や歯周病、口臭のリスクが高まります。帰宅後すぐに歯磨きできない場合でも、うがいだけはしておき、できるだけ早めに丁寧な歯磨きを行いましょう。
マウスピースも軽くブラシで洗い流すことで、雑菌やニオイを防げます。
2-3.装着時間の確保を意識する
飲み会が長引くと、マウスピースの装着時間が不足してしまい、矯正効果に影響を及ぼすことがあります。
マウスピースは1日の合計装着時間(20〜22時間)を守れるよう調整することが大切です。
そのため、飲み会が予定されている日は、前後の時間でしっかりとマウスピースを装着するなどの対策が必要となります。
2-4.周囲への説明も一つの選択肢
職場の飲み会などでは、「矯正治療中で食べられない」「ちょっと外してきます」とひと言伝えるだけでも、気持ちがぐっと楽になる場合があります。
無理に隠そうとせず、オープンにすることで周囲の理解を得やすくなり、自分自身の行動にも余裕が出てきます。
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3.マウスピースの紛失や装着忘れ対策

先述したように、マウスピース矯正中は飲み会時に注意したい点がいくつかあります。
中でも特に注意したい、マウスピースの紛失や装着忘れについて、対策方法を知っておきましょう。
3-1.専用ケースにすぐしまう
酔った勢いでどこに置いたか忘れてしまった、ティッシュに包んで捨ててしまった、というケースを避けるため、取り外したらすぐに専用ケースにしまう習慣を身につけましょう。
飲み会では特にテンションが上がりやすい場面なので、最初にしっかりと収納しておくことが大切です。
3-2.装着忘れしないようにアラームを
帰宅後に酔ってそのまま寝てしまい、マウスピースを装着し忘れるという失敗も多く見られます。
これを防ぐために、寝る直前にアラームをセットしたり、家に帰る前にトイレなどで装着する癖をつけることが有効です。
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4.飲み会参加前に準備しておきたいアイテム

飲み会を快適に乗り切るために、以下のアイテムを準備しておくと安心です。
・マウスピース専用ケース
衛生的に保管するために必須です。
外で食事をする機会、歯磨きをすることがある場合には持ち歩きましょう。
・携帯用歯ブラシ&歯磨き粉
再装着時の口内ケア用として持っておきましょう。
・マウスウォッシュや歯間ブラシ
歯磨きは難しい場面では、マウスウォッシュだけでもしておくのがいいです。
菜装着する前に歯間ブラシなどで見える汚れをさっと落とし、マウスウォッシュでうがいしましょう。
・ウェットティッシュ
マウスピースを再装着する際には、清潔な手で行います。
口周りも綺麗にするなどにも便利なので、ウェットティッシュを持っておくといいでしょう。
・小さなミラー
鏡のない場所、狭いトイレなどでもマウスピースを装着しやすくするため、小さなミラーも持っておくといいですね。
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5.まとめ:マウスピース矯正中でも飲み会OK!でも注意が必要

マウスピース矯正中は、日々の生活にさまざまな制約が生じます。その中でも「飲み会」は多くの人が悩みがちなシーンです。
しかし、いくつかの基本的なルールとちょっとした工夫を心がけることで、矯正治療と飲み会をうまく両立させることは十分可能です。
矯正治療は数ヶ月から年単位にわたる長期戦です。その過程で、完全にプライベートの楽しみを排除してしまうと、ストレスがたまり、結果として治療へのモチベーションも下がってしまうことがあります。
ただし、治療の質と結果を保つために必要な注意点をしっかり押さえておくことが前提。
正しい知識と行動を身につけ、紛失や装着忘れをしないように習慣づけていきましょう。
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