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赤ちゃんが舌を出す理由とは?歯並びへの影響や対処法を解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

赤ちゃんが舌を出す仕草は、成長の一環としてよく見られる行動です。

しかし、親御さんの中には「これって普通のこと?」「歯並びに影響はないの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、赤ちゃんが舌を出す理由とともに、歯科的な視点からの影響や注意点を詳しく解説します。赤ちゃんの健康な口腔発達をサポートするための知識を身につけましょう。

1. 赤ちゃんが舌を出す理由

赤ちゃんが舌を出す行動にはさまざまな理由があります。

遊びや生理的な反応、成長の一環として自然なものであることがほとんどですが、口腔機能の発達に関わる重要な動作 でもあります。

 

ここでは、それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。

1-1. 遊びや自己表現としての行動

1-1-1. 赤ちゃんの遊びや好奇心

赤ちゃんは生まれながらにして、周囲の世界に興味を持っています。舌を出す行動もその一環で、自分の体の動きを確かめたり、外部の刺激に反応したりするため に行われます。

特に、鏡に映る自分の姿を見て舌を出す赤ちゃんも多く、これは自己認識の発達の表れです。

 

 

1-1-2. 模倣行動とコミュニケーション

親や兄弟が舌を出す動きをすると、それを真似することがあります。これはコミュニケーションの発達の一部であり、非言語的なやりとりを通じて社会性を育む大切なプロセスです。

特に言葉を話し始める前の赤ちゃんにとって、舌の動きは表現手段のひとつとなります。

1-2. 生理的な原因

1-2-1. お腹が空いているサイン

授乳や離乳食の時間が近づくと、舌を出すことで空腹をアピールすることがあります。これは原始反射の一つであり、本能的な行動 です。

 

 

1-2-2. 歯の生え始め

歯が生え始めると、むずがゆさを感じ、舌で歯茎を刺激する動きが見られます。この時期は口腔内の感覚が敏感になり、無意識に舌を出すことが増えます。また、舌を前に出して歯茎をこすったり、異物感を確認することもあります。

 

 

1-2-3. 口腔機能の発達と舌の動き

赤ちゃんの舌は、噛む・飲み込む・発音するための重要な役割を担っています。

正常な口腔機能の発達過程で、舌を前に出すことは一時的に見られるものですが、過剰に続く場合は歯並びや発音に影響を与える可能性があるため注意が必要です。

 

特に、

舌突出癖(ぜつとっしゅつへき):

舌を前に出す癖があると、開咬(前歯が噛み合わない状態)や出っ歯の原因になる。

 

口呼吸の習慣化:

舌の位置が低くなり、常に口が開いていると、歯並びや顎の成長に影響を及ぼす可能性がある。

1-3. 心理的な背景

1-3-1. 認知発達と感情表現

赤ちゃんは成長とともに感情表現が豊かになります。

舌を出すことで楽しい、嬉しいといった気持ちを伝えることもあります。また、「興味がある」「退屈している」「困惑している」などの感情を示すサイン としても使われることがあります。

 

中には、無意識にストレスを発散するために舌を出す赤ちゃんもいるため、頻繁に見られる場合は生活環境や刺激の変化にも注目してみるとよいでしょう。

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2. 舌を出す赤ちゃんの健康チェックリスト

赤ちゃんが舌を出すことは成長の一環ですが、頻繁すぎる場合や特定の症状が伴う場合は、健康面での問題が潜んでいる可能性もあります。

 

ここでは、舌を出す赤ちゃんに関するチェックポイントを紹介します。

2-1. 注意すべき病気や症状

2-1-1. 鼻づまりと口内の怪我

鼻づまりがあると、口呼吸をするために舌が自然と前に出ることがあります。また、口の中に傷や炎症があると、舌を出して違和感を和らげようとすることもあります。

 

 

2-1-2. クレチン症の可能性

クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)は、舌が大きくなることで常に舌が前に出る症状が見られることがあります。

気になる場合は、早めに小児科医に相談しましょう。

2-2. チェックリスト形式での健康状態確認

2-2-1. 親が行う簡易健康診断

・舌を出す頻度が極端に多くないか?

・口呼吸が習慣化していないか?

・食事の際に飲み込みにくそうな様子はないか?

 

 

2-2-2. 緊急時の対応方法

舌の動きや形に異常が見られる場合は、小児科や歯科医を受診しましょう。

 

・舌が異常に大きく腫れている、または青紫色に変色している場合は、すぐに医療機関に連絡し、適切な処置を受けましょう。

・飲み込みにくさや呼吸困難が見られる場合は、緊急対応が必要なこともあるため、早急に救急医療を受診することをおすすめします。

・舌を頻繁に噛んでいる、または傷がついている場合は、痛みや感染のリスクを考慮し、歯科医に相談しましょう。

2-3. 乳歯の生え方と舌の関係

舌の動きは乳歯の正しい生え方にも影響を与えます。

 

例えば、

・舌突出癖があると、前歯が前方に傾いてしまうことがある

・口呼吸の習慣がつくと、顎の発達が不十分になり、歯列が乱れやすくなる

・正しい舌の動きができないと、発音の発達にも影響する可能性がある

 

赤ちゃんの舌の使い方に違和感がある場合は、早めに小児歯科を受診し、適切な指導を受けることが大切です。

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3. 月齢ごとの舌を出す理由

赤ちゃんが舌を出す理由は、成長の過程で変化していきます。月齢ごとの特徴を理解することで、正常な発達の範囲かどうかを判断する手助けになります。

 

以下では、各月齢ごとの舌を出す行動の理由を解説します。

3-1. 0〜3ヶ月の赤ちゃんが舌を出す理由

この時期の赤ちゃんは、授乳時に乳首を探すための「ルーティング反射(探索反射)」が活発に働きます。これは本能的な動作であり、授乳をスムーズに行うために重要な役割を果たします。

また、口周りの感覚が敏感で、無意識に舌を動かすことが多いです。

3-2. 3〜6ヶ月の赤ちゃんが舌を出す理由

赤ちゃんは周囲のものに興味を持ち始め、口に入れて確かめる行動が増えます。舌の動きも活発になり、舌を前に出すことで物を触れたり、味を感じたりします。

また、この時期には「舌を突き出す反射」が残っていることが多く、離乳食の開始に影響を与えることもあります。

3-3. 6〜9ヶ月の赤ちゃんが舌を出す理由

離乳食が始まる時期であり、舌の使い方が大きく変わります。

舌を前後に動かすだけでなく、食べ物をすり潰したり飲み込んだりする動作が発達していきます。舌の位置が正しくないと、食べ物をうまく口の奥に運べず、むせることが増えることもあります。

3-4. 9〜12ヶ月の赤ちゃんが舌を出す理由

この時期には発語の準備が始まり、舌を使った音の発声が増えます。「バ」「ダ」「マ」などの発音が頻繁に見られるようになります。

 

また、舌の位置が適切でない場合、発語の遅れや滑舌の問題が出ることもあります。口の周りの筋肉と舌の動きを意識して育てることが重要です。

3-5. 離乳食との関係

舌を正しく使えないと、食べ物をうまく飲み込めず、口腔機能の発達に影響を与える可能性があります。

特に舌を前に出しすぎる場合、「舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)がある可能性があり将来的に開咬(前歯が噛み合わない状態)や発音障害の原因になることもあります。離乳食を与える際には、舌の動きに注意しながら適切な食べ方を促すことが大切です。

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4. 赤ちゃんが舌を出すことによる影響

赤ちゃんが舌を出す行動には、歯並びや健康、発達に影響を与える可能性があります。

ここでは、それぞれのリスクについて詳しく解説します。

4-1. 舌突出癖が歯並びに与える影響

舌を前に出す習慣が続くと、開咬(前歯が噛み合わない状態)や出っ歯になりやすいとされています。

特に、舌が常に前に出ていると、前歯を押し出してしまうため、将来的に矯正治療が必要になることもあります。

 

また、舌の位置が低すぎると顎の発達にも影響を及ぼし、歯並び全体のバランスが崩れる原因になることがあります。

4-2. 感染リスク

口を開けることが多いと、口内が乾燥しやすくなり、細菌感染のリスクが高まることがあります。

口の中の適度な湿度は細菌の増殖を抑える役割を果たしていますが、口呼吸が習慣化していると、虫歯や歯肉炎になりやすくなります。

 

また、舌を頻繁に出していると、手や周囲の物と接触する機会が増え、細菌やウイルスに感染するリスクも高まります。

4-3. 発達障害との関連性

舌の動きが極端に少ない、または過剰な場合、口腔機能の発達遅延や発音障害と関連している可能性があります。舌の動きがうまくコントロールできないと、言葉の発音に影響を及ぼし、コミュニケーションの発達に遅れが出ることもあります。

特に、「サ行」や「タ行」の発音が苦手な場合、舌の動かし方が適切でない可能性があり、言語療法士や小児歯科医の診察を受けることが望ましいでしょう。

 

また、過剰に舌を出す場合、自閉症スペクトラム障害(ASD)や口腔感覚過敏との関連が指摘されることもあります。発達面で気になる点がある場合は、専門医と相談しながら、適切なサポートを受けることが重要です。

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5. 赤ちゃんの舌を出す行動に対する対処法

ポイント

赤ちゃんの舌を出す行動は、成長の一環として自然なものですが、長期間続く場合や頻繁に見られる場合は、口腔機能の発達に影響を及ぼす可能性があります。

 

ここでは、赤ちゃんの舌の動きをサポートするための対処法を詳しく紹介します。

5-1. 遊びとエクササイズによる対処

赤ちゃんの舌の動きを適切に発達させるためには、遊びやエクササイズを取り入れることが効果的です。

 

舌を引っ込める遊び:

鏡を見せながら、親が舌を出したり引っ込めたりする動作を見せ、赤ちゃんが真似できるように促します。

 

ストローを使ったトレーニング:

ストローで飲むことで、舌を正しく動かす練習になります。

 

離乳食の硬さを調整:

柔らかいものだけでなく、少しずつ噛む動作を促す食べ物を取り入れ、舌の適切な動きを促進します。

5-2. 授乳中の対処法

授乳時の舌の動きは、赤ちゃんの口腔機能発達に重要な役割を果たします。適切な授乳姿勢を取ることで、正しい舌の動きをサポートできます。

 

正しい授乳姿勢の確認:

赤ちゃんが深く吸いつけるよう、乳首の位置を調整し、適切な舌の動きを促します。

 

哺乳瓶の乳首の選択:

舌を正しく動かせるよう、赤ちゃんに適した形状の乳首を選ぶことが大切です。

 

吸う力を鍛える工夫:

頻繁に舌を出してしまう場合、授乳の際に赤ちゃんが適切に吸えるか確認し、必要に応じて哺乳の方法を調整します。

5-3. 舌の動きが気になる場合の歯科チェックポイント

赤ちゃんの舌の動きが過度に前に出る場合や、長期間続く場合は、歯科的な問題が関係していることもあります。

以下のチェックポイントを確認し、必要に応じて専門家の診察を受けましょう。

 

・口が常に開いているか?

・舌の位置が低く、歯並びに影響を与えていないか?

・発音や食事の際に舌を過度に使っていないか?

・舌小帯(舌の裏のヒダ)が短すぎる、または長すぎる兆候があるか?

 

もしこれらの兆候が見られる場合は、小児歯科や耳鼻咽喉科を受診し適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

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6. まとめ

歯並びは遺伝で決まる?乳歯と永久歯の歯列への影響と矯正の必要性

赤ちゃんが舌を出す行動は多くの場合、正常な発達の一環です。

しかし、長期間続く場合や口呼吸を伴う場合は、歯並びや発音に影響を与える可能性があるため、小児歯科での診察を検討することをおすすめします。

 

歯科的な視点からも、赤ちゃんの口腔発達をしっかり見守りましょう!

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