- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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過蓋咬合(かがいこうごう)は、上の前歯が下の前歯を深く覆ってしまう「深い噛み合わせ」のことを指します。
専門的にはディープバイトとも呼ばれ、放置すると歯や顎だけでなく全身の健康に影響を及ぼすこともある噛み合わせの一種です。
実際に、過蓋咬合に悩み歯列矯正を始めたことを公表している芸能人も少なくありません。
本記事では、噛み合わせの悩みから歯列矯正を公表した芸能人の事例を紹介しながら、過蓋咬合を放置した場合のリスクや代表的な矯正治療法について解説します。
- 1. あの人気芸能人も「噛み合わせが深い悩み」を公表していた
- 1-1. 千鳥のノブさん:番組内で語った「深い噛み合わせの悩み」
- 1-2. かまいたちの濱家さん:38歳から始めた歯列矯正をYouTubeで公表
- 2. 過蓋咬合は治療が必要?放置リスクと受診の目安
- 2-1. 放置した場合に考えられるリスク
- 2-2. 過蓋咬合は治した方が良い?
- 2-3. 受診の目安とセルフチェック
- 3. 過蓋咬合(深い噛み合わせ)の代表的な矯正治療
- 3-1. マウスピース矯正:目立ちにくく多くの芸能人から選ばれている矯正法
- 3-2. ワイヤー矯正:幅広い症例に対応
- 3-3. セラミック矯正:短期で見た目を整える審美治療
- 3-4. 骨格性の場合に必要となる外科的矯正
- 4. まとめ|過蓋咬合と芸能人の事例からわかる治療の大切さ
1. あの人気芸能人も「噛み合わせが深い悩み」を公表していた

過蓋咬合はディープバイトとも言われ、上の前歯が下の前歯が見えなくなるほど過剰に覆ってしまう「深い噛み合わせ」の状態のことを指します。
このような噛み合わせの悩みは、一般の方だけでなくテレビで活躍する芸能人も抱えていることがあります。
ここでは、本人が実際に番組や公式チャンネルで発言した内容をもとに、代表的な悩みや矯正治療を始めたきっかけについて紹介します。
1-1. 千鳥のノブさん:番組内で語った「深い噛み合わせの悩み」
人気お笑いコンビ千鳥のノブさんは、2021年12月17日放送の『人志松本の酒のツマミになる話』や2019年4月2日放送のAbemaTVのバラエティ「チャンスの時間」、2024年5月30日深夜放送のテレビ朝日系「アメトーーク!」などで、自身が歯列矯正を始めたことを公表しています。
本人も「下の歯が全員寝そべっている」と表現するほどで、噛みしめた時に下の前歯がほとんど見えなかったようです。
歯科医師に相談した際、放置すると「10年後にはこうなりますよ」と見せられたシミュレーション画像は「クシャおじさん」だったそうです。
総入れ歯のリスクまで指摘されたことで、ノブさんは40代にして目立ちにくいホワイトワイヤーを使った歯列矯正をスタートしました。
参考:
1-2. かまいたちの濱家さん:38歳から始めた歯列矯正をYouTubeで公表
人気芸人かまいたちの濱家さんは、2022年7月に公式YouTubeチャンネルや公式Xなどで歯列矯正を始めたことを公表しました。
濱家さんの歯並びは噛める面積が非常に狭く、食べ物をしっかり咀嚼できない「特殊な噛み合わせ」だったそうです。そのため、胃腸へ大きな負担をかけていることを歯科医師から説明され矯正治療を決意したといいます。
すでに前歯はセラミックで治療していたものの、部分的な見た目重視の治療だけでは噛み合わせ全体が整わず、歯への負担が強まるリスクがあると指摘され、セラミックを入れた歯も含めた全体矯正が必要として、ワイヤー矯正をスタートしました。
出典:
2. 過蓋咬合は治療が必要?放置リスクと受診の目安

テレビやYouTubeなどで公表された芸能人のエピソードからも分かるように、過蓋咬合(ディープバイト)は放置すると健康や見た目に影響する可能性がある噛み合わせです。
ここからは「放置した場合のリスク」「治療の必要性」「受診の目安」について解説します。
2-1. 放置した場合に考えられるリスク
軽度の過蓋咬合の場合は、日常生活に大きな支障をきたさないこともあるため、多くの方が自覚症状を感じにくく、気づかないうちに体へ負担をかけ続けている可能性があります。
深い噛み合わせの状態のまま放置すると、以下のような問題が起こるリスクがあります。
①歯へのダメージ
上の前歯が下の歯に深く覆いかぶさることで、通常よりも強い圧がかかり、下の前歯がすり減ったり欠けたりするリスクが高まります。
②顎関節症や頭痛など全身への不調
噛み合わせが深すぎると下顎の動きが制限され、顎関節に過度な負担がかかり、その結果、顎関節症・頭痛・肩こりの原因になることがあります。
③消化器への負担
芸能人の公表例でも見られるように、咀嚼が不十分なまま飲み込むことで胃腸に負担がかかり、消化不良を引き起こしやすくなります。
④歯周病や虫歯のリスク
深い噛み合わせは、下の歯に過剰な力をかけやすく、歯ぐきへのダメージが蓄積されます。
その影響から歯周病が進行しやすくなり、さらに前歯が乾燥しやすいため虫歯のリスクも高まります。
⑤見た目や発音への影響
過蓋咬合は、口元がしゃくれて見えたり、舌の動きが制限されることで「サ行」や「タ行」が発音しにくくなるケースもあり、会話のしづらさにつながることがあります。
また、噛み合わせが深いことで上の歯ぐきが目立ちやすくなり、ガミースマイルになりやすいといった見た目の悩みにつながることもあります。
芸能人の公表例でも、口元の見た目の影響をきっかけに矯正を始めたケースが見られます。
2-2. 過蓋咬合は治した方が良い?

過蓋咬合は軽度であれば自覚しにくいこともありますが、放置によるリスクを考えると、多くの場合は治療の検討が必要な噛み合わせといえます。
実際、芸能人が公表したケースでも、噛みにくさや顎関節への負担、見た目の変化などにつながり、健康面・心理面の両方に影響していることが明らかになっています。
さらに、ノブさんや濱家さんのように年齢を重ねてから矯正を始めた芸能人も少なくありません。
そのため、治療を始めるのに遅すぎるということはなく、将来のリスクを避けるためにも気になる方はできるだけ早めに歯科医師へ相談することが大切です。
2-3. 受診の目安とセルフチェック

芸能人の公表をきっかけに「自分も過蓋咬合かも?」と気になった方は、次のセルフチェックをしてみましょう。
セルフチェック(当てはまる項目に✔)
これらに複数当てはまる場合は、放置せず矯正歯科での相談を検討するのが安心です。
3. 過蓋咬合(深い噛み合わせ)の代表的な矯正治療

過蓋咬合は、噛み合わせの深さや症状の程度によって最適な治療法が異なります。
ここからは、実際にノブさんや濱家さんが行ったワイヤー矯正含め、目立ちにくい方法など代表的な矯正治療について解説します。
3-1. マウスピース矯正:目立ちにくく多くの芸能人から選ばれている矯正法
マウスピース矯正は、透明で取り外し可能な装置を使うため、装着していても目立ちにくいのが特徴です。
そのため、人前に出る機会が多い芸能人や接客業の方から選ばれることも多い矯正方法です。
ただし、過蓋咬合は噛み合わせが深い分だけ難症例とされることもあり、必ずしもマウスピース矯正だけで対応できるとは限りません。適応できるかどうかは歯科医師の診断が必要です。
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3-2. ワイヤー矯正:幅広い症例に対応
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていく治療法です。
幅広い症例に対応できるのが大きな特徴で、噛み合わせが深い過蓋咬合の改善にも有効とされています。実際に千鳥のノブさんやかまいたちの濱家さんも、この方法で矯正を始めています。
一般的な表側矯正のほか、歯の裏側に装置をつけて外から見えにくくする、裏側矯正(舌側)や、目立ちやすい上の歯は裏側、下の歯は表側に装置をつけるハーフリンガル矯正もあります。
3-3. セラミック矯正:短期で見た目を整える審美治療
セラミック矯正は、歯を削ってセラミック製の人工歯を被せることで、短期間で歯並びや見た目を整える方法です。
実際に、濱家さんもワイヤー矯正を始める前に前歯をセラミックで整えていたことをYouTubeにて公表しています。
ただし、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のように歯そのものを動かす治療ではなく、あくまで人工歯を被せることで見た目を整える審美的な治療です。
そのため、健康な歯を削る必要があり、歯の寿命を縮めるリスクもあります。
噛み合わせを根本から改善できるわけではないため、選択する際には十分な理解と注意が必要です。
3-4. 骨格性の場合に必要となる外科的矯正
過蓋咬合の中には、歯並びだけでなく顎の骨格そのものに原因があるケースがあります。
このような場合は、矯正装置だけでは十分に改善できないこともあり、外科手術を併用した外科的矯正が必要になることがあります。
術後にはマウスピースやワイヤー矯正で仕上げを行うのが一般的で、歯科矯正専門医と口腔外科医が連携した綿密な治療計画が欠かせません。
治療には時間がかかりますが、長期的には見た目と機能の両面で大きな改善が期待できます。
4. まとめ|過蓋咬合と芸能人の事例からわかる治療の大切さ

過蓋咬合は、見た目の問題だけでなく、噛む機能や顎関節、さらには全身の健康にも影響を与える可能性がある噛み合わせです。
実際に、千鳥のノブさんやかまいたちの濱家さんといった芸能人も、自身の深い噛み合わせの悩みや治療の経緯を公表しています。
その経験談からもわかるように、過蓋咬合は年齢に関係なく改善を目指すことができ、早めに改善することで将来の健康リスクを減らすことが可能です。
治療方法には、マウスピース矯正やワイヤー矯正などさまざまな選択肢があり、症例に合わせて適切な方法を選ぶことが大切です。もし「自分も当てはまるかも」と思ったら、まずは専門の歯科医に相談してみましょう。
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