リテーナーとは、歯列矯正によって歯を動かす治療が完了した後に使用する装置のことです。
歯列矯正には、マウスピース矯正やワイヤー矯正などさまざまな方法がありますが、どの矯正方法を選んでも、治療後には必ずリテーナーの装着が必要です。
「せっかく歯列矯正が終わったのに、まだ装置をつける必要があるの?」
「リテーナーってどんなもの?」
「どれくらいの期間リテーナーをつけ続けなきゃいけないの?」
「リテーナーの費用はどれくらいかかるの?」
歯列矯正を検討している方にとって、これらの疑問は気になるポイントですよね。この記事では、リテーナーが必要な理由、種類、装着期間、費用などについて、わかりやすくご説明していきます!
- 1 歯列矯正後に欠かせないリテーナーとは?
- 1.1 「保定装置」とも呼ばれる、歯の位置が元に戻るのを防ぐための装置のこと
- 1.2 なぜ必要?矯正後にリテーナーの装着が欠かせない理由
- 2. リテーナーの種類と参考費用を確認しよう
- 2.1 マウスピースタイプリテーナー
- 2.2 ワイヤータイプ(リンガル)リテーナー
- 2.3 ベッグタイプリテーナー
- 2.4 ホーレータイプリテーナー
- 3 リテーナーはどのくらいの期間装着すればいいの?装着時間や期間にルールはある?
- 3.1 リテーナーの装着期間の参考目安
- 3.2 リテーナーの1日の装着時間の参考目安
- 4 リテーナーに関するQ&A
- 4.1 リテーナーを装着するときに痛みは感じる?
- 4.2 リテーナーの正しい清掃方法は?
- 4.3 リテーナーを装着していても後戻りすることはあるの?
- 4.4 リテーナーを正しく装着して、美しい歯並びを長く維持しよう!
1 歯列矯正後に欠かせないリテーナーとは?
「リテーナー」という言葉を初めて耳にする方も多いかもしれませんが、実は歯列矯正において非常に重要な役割を担っています。
では、なぜリテーナーが必要なのか、その基本を一緒に確認していきましょう。
1.1 「保定装置」とも呼ばれる、歯の位置が元に戻るのを防ぐための装置のこと
リテーナーは、歯列矯正で動かした歯を新しい位置に安定させるための装置です。
矯正治療が終わった後、そのまま放置してしまうと、せっかく整えた歯並びが再び元に戻ってしまう「後戻り」が発生することがあります。
リテーナーは、この「後戻り」を防ぐための装置です。
歯列を安定させ、動かないように固定する役割があるため、「保定装置」とも呼ばれています。リテーナーには、マウスピースタイプやワイヤータイプなど、さまざまな種類があります。
1.2 なぜ必要?矯正後にリテーナーの装着が欠かせない理由
矯正治療で動かした歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」は、歯が動くメカニズムに深く関係しています。
歯が動くメカニズム
意外に感じるかもしれませんが、歯列矯正で歯が動くのは、歯自体が単純に別の場所へ移動するわけではありません。
実際には、歯の周りの骨が溶けたり再生したりすることで、歯が少しずつ動いていくのです。
矯正治療が終わったばかりの歯の周辺組織は、骨の作り替えがまだ完了していないため、非常に不安定です。
このため、歯が元の位置に戻ろうとする力が働きやすく、後戻りが起こりやすいのです。せっかく整えた美しい歯並びが後戻りしてしまうと、再度矯正治療が必要になることもあります。
その結果、再び時間と費用をかけて治療を行わなければならなくなる可能性があるのです。
矯正治療が終わった後でも、歯科医師の指示に従ってリテーナーを装着すれば、後戻りのリスクを大幅に減らせ、再治療の必要性も低くなります。
治療が完了したのに、さらに装置を装着し続けるのは少し面倒に感じるかもしれませんが、歯科医師の指導を守り、リテーナーをしっかり使って、美しい歯並びを維持しましょう。
2 リテーナーの種類と参考費用を確認しよう
リテーナーにはいくつかの種類があり、どのタイプが処方されるかやその費用は、歯科医院によって異なります。治療を始める前にリテーナーの種類を確認しておくと、治療後の流れがスムーズに理解できるでしょう。
ここでは、代表的な4種類のリテーナーの特徴をご紹介します。
2.1 マウスピースタイプリテーナー
マウスピースタイプのリテーナーは、簡単に着脱できるため、日常生活の中でも使いやすいのが特徴です。特に、前歯のねじれや軽度の歯列矯正後の後戻りを防ぐのに高い効果を発揮します。
さらに、透明な素材で作られているため、装着していてもほとんど目立たず、見た目を気にすることなく使える点が多くの人に支持されています。このため、特に審美的な面を重視する方に人気です。
ただし、他のリテーナータイプと比べると、素材の耐久性がやや低い傾向があります。そのため、適切にケアをしながら使用しないと、変形や劣化が早まることがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
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2.2 ワイヤータイプ(リンガル)リテーナー
固定式リテーナーは、取り外しができないタイプで、前歯の歯並びを矯正した後の後戻り防止に非常に効果的です。歯の裏側にワイヤーを接着するため、外から装置が見えないというメリットがあり、見た目を気にせず使える点が魅力です。
また、装着の手間がなく、歯を安定させやすいのも利点です。しかし、ワイヤーの部分は歯磨きが難しく、磨き残しが発生しやすいため、丁寧なケアが必要です。加えて、定期的な歯科医院でのチェックやメンテナンスが重要となります。
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2.3 ベッグタイプリテーナー
ベッグタイプリテーナーは、裏側がプラスチック製、表側が金属製ワイヤーで作られており、特に抜歯を伴う矯正治療後の後戻り防止に効果的です。このリテーナーは着脱が可能で、歯列全体をしっかりとカバーできるため、広く使われています。
ただし、表側に金属ワイヤーが通るため、見た目に目立ちやすく、装着初期には違和感を感じることがあります。しかし、多くの人が使ううちに慣れ、安定した歯並びを維持できるのが特徴です。
2.4 ホーレータイプリテーナー
ホーレータイプリテーナーは、ベッグタイプリテーナーと同様に、裏側がプラスチック、表側が金属製のワイヤーで作られ、着脱可能なタイプのリテーナーです。両者は似ていますが、保定範囲に違いがあり、ベッグタイプが歯列全体を覆うのに対し、ホーレータイプは主に前歯を保定することに特化しています。このため、ホーレータイプは装着部分が少なく、ベッグタイプよりも見た目に目立ちにくいという利点があります。
ホーレータイプリテーナーは、着脱が簡単であるため、食事や歯磨きの際には取り外せるという利便性もあります。また、前歯のみを固定するデザインのため、装着時の違和感が少ないと感じる人も多いです。
しかし、前歯部分に金属ワイヤーが露出するため、完全に目立たないわけではありません。特にマウスピースタイプと比較すると、金属の存在感が気になる方もいるかもしれません。そのため、見た目を重視する場合は注意が必要です。
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3 リテーナーはどのくらいの期間装着すればいいの?装着時間や期間にルールはある?
「リテーナーが必要なのはわかったけど、実際にどのくらいの期間装着すればいいの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
矯正治療後の歯並びを維持するために欠かせないリテーナーですが、どれくらいの期間や1日の装着時間が必要なのか、気になるところですよね。ここでは、リテーナーの装着期間や1日に必要な装着時間について、詳しく解説していきます。
3.1 リテーナーの装着期間の参考目安
リテーナーは、動かした歯列周辺の組織が完全に安定するまで装着を続けるのが一般的です。
多くの歯科医院では、矯正治療にかかった期間と同じくらいの期間、つまり2~3年程度を目安にリテーナーを装着することが推奨されています。ただし、歯周組織の安定には個人差があり、リテーナーの装着期間も人によって異なります。自己判断で装着をやめてしまうと、後戻りのリスクが高まるため、必ず歯科医師の指示に従い、適切な期間装着を続けることが重要です。
また、歯は年齢を重ねても微妙に動き続けるため、実際にはリテーナーを一生装着し続けるのが理想的とされています。
3.2 リテーナーの1日の装着時間の参考目安
一般的に、保定治療の初期段階では、リテーナーを1日20時間以上装着することが推奨されています。この期間は、歯が新しい位置に安定するために非常に重要です。
その後、歯科医師による経過観察に基づき、少しずつ装着時間を短縮していくのが一般的です。後戻りが認められない場合、多くの歯科医院では装着時間を就寝時のみとすることが許可されます。
最初の1年間は1日20時間以上の装着を推奨し、歯列に問題がなければ2年目以降は就寝時を含めて8時間以上の装着が推奨されています。装着時間の管理が、安定した歯並びを維持するために欠かせないポイントとなります。
また、保定治療期間中の通院頻度は歯科医院によって異なりますが、
・最初のうちは3ヶ月に1度程度の短い間隔で通院
・歯周組織が安定してきたら6ヶ月に1度に減らす
のようにしだいに通院間隔が長くなるところが多いようです。
保定治療期間中の通院時には、歯列の後戻りや歯周組織の状態、咬み合わせを確認します。
もし異常が見つかった場合、すぐに対応してもらえますが、通院を怠ると発見が遅れ、後戻りのリスクが高まります。最悪の場合、再度歯列矯正が必要になる可能性もあります。
保定治療期間中は、決められた通院頻度をしっかり守り、定期的に歯科医師による口腔チェックを受けることが、後戻りを防ぐために非常に重要です。
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4 リテーナーに関するQ&A
あまり馴染みのない装置かもしれませんが、実は歯列矯正後に重要な役割を果たすリテーナー。
ここでは、リテーナーについてさらに理解を深めるために、よくある質問とその回答を詳しく紹介します。
4.1 リテーナーを装着するときに痛みは感じる?
リテーナー(保定装置)は、歯を動かすための装置ではなく、矯正後の整った歯並びを維持し、後戻りを防ぐためのものです。そのため、矯正中のような強い痛みはほとんど感じません。
※痛みの感じ方には個人差があります。
ただし、着脱式のリテーナーを長時間外したままにすると、再装着時に歯が押し戻されるような違和感や窮屈さを感じることがあります。
理想の歯並びを維持するためにも、リテーナーの装着を忘れずに行うことが大切です。
4.2 リテーナーの正しい清掃方法は?
リテーナーは、特に初期の段階では長時間装着するため、歯や口腔内の健康を守るためにも、常に清潔に保つことが大切です。
清掃方法は、取り外し可能なタイプと固定式のタイプで異なりますので、それぞれに適した方法でお手入れを行い、トラブルを防ぎましょう。毎日のケアが、後戻りを防ぐためにも欠かせません。
着け外しができるタイプ
代表的な種類には、マウスピースタイプ、ベッグタイプ、ホーレータイプなどがあります。
これらは、歯を動かすマウスピースと同様に、専用の洗浄剤に浸けたり、歯ブラシで優しく磨いて汚れを取り除くことが大切です。
着け外しができないタイプ
ワイヤータイプなどの取り外しができない固定式リテーナーは、接着部分に汚れが溜まりやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。
歯磨きの際には、リテーナーの細部まで丁寧に磨き、汚れをしっかり落とすことを心がけましょう。
4.3 リテーナーを装着していても後戻りすることはあるの?
リテーナーを装着することで、後戻りのリスクを大幅に減らすことができます。
しかし、「リテーナーを装着していたのに後戻りしてしまった」というケースも、まれに起こることがあります。
たとえば、リテーナーを決められた時間装着しなかった場合、後戻りのリスクが高まります。リテーナーは、歯科医師から指示された装着時間や期間をしっかり守ることが基本です。
さらに、リテーナーが変形していたり、口呼吸や頬杖といった歯並びに悪影響を与える癖が原因で、再び歯が動いてしまうこともあります。
保定治療中は定期的に通院し、歯科医師に口腔内をチェックしてもらうことで、後戻りを早期に発見し、防ぐことができます。
4.4 リテーナーを正しく装着して、美しい歯並びを長く維持しよう!
リテーナーは、矯正治療で整えた歯並びを維持するために欠かせない装置です。
リテーナーの装着期間や時間は歯科医師やクリニックの方針によって異なりますが、一般的には矯正治療が終わった直後は毎日1日20時間以上装着する必要があります。せっかく時間と費用をかけて手に入れた美しい歯並びが後戻りしてしまうと、とても残念な気持ちになるでしょう。
理想の歯並びを手に入れたら、歯科医師の指示を守り、リテーナーをしっかり装着して、美しい歯並びを長く維持しましょう!
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