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「ドライマウス」かも!?口の中が乾燥する原因と対策法【ネバネバ感・口臭】

丹谷聖一
丹谷聖一
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人聖礼会理事長。ICOI国際インプラント学会認定医・指導医、日本口腔インプラント学会認定医・専門医、臨床研修指導医、インプラントフェロー認定、iACD歯科総合認定医・研究指導医。
https://www.us-shika.com/

「最近、なんだか口の中が乾燥して不快…。毎日歯磨きをしているのにネバつきが気になるし、ちょっとした口臭も心配。これってもしかして『ドライマウス』?」と思ったことはありませんか?
ドライマウスとは、唾液の分泌が不足し口の中が乾燥する症状を指しますが、放置するとむし歯や歯周病といったリスクが高まります。唾液はお口の中を潤わせるだけでなく、口内の健康を守る重要な役割を担っています。

この記事では、ドライマウスの原因や症状改善方法についてわかりやすく解説していきます。

1. ドライマウスとは?その症状と口腔内への影響

ドライマウスは、唾液分泌量が低下してお口が乾燥する状態を指し、日本ではおよそ4人に1人がドライマウスの可能性があると言われています。唾液が少なくなると、口内環境が崩れやすくなるため、注意が必要です。
以下に、具体的な症状とその影響を見ていきましょう。

ドライマウスの代表的な症状

・唾液がネバつき、泡状になる


唾液の粘度が上がるため、口の中がネバネバし不快感が増します。

・舌や口の中の乾燥とひび割れ

唾液が不足すると舌が乾燥しやすくなり、ひび割れや荒れた状態が現れます。

・口臭の発生

唾液が持つ抗菌作用が低下し、口内の細菌が増えやすくなるため、口臭が強くなりやすくなります。

・むし歯・歯周病のリスク増加

唾液には口内を清潔に保つ自浄作用があり、唾液が減少することでむし歯や歯周病のリスクが高まります。

・口腔カンジダ症のリスク

唾液が少ないと、カビの一種であるカンジダ菌が繁殖しやすくなり、口内が白く見えることもあります。

 

ドライマウスが長引くとこれらの症状が複合的に現れ、食事や会話にまで影響を及ぼすことも少なくありません。

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2. ドライマウスの原因

ドライマウスの原因は複数あり、生活習慣や体質加齢、さらには病気が関係する場合もあります。
以下に主な原因とそれぞれの対策方法を詳しく見ていきましょう。

2-1. 口呼吸

口呼吸は、口内の乾燥を引き起こす主な原因の一つです。鼻呼吸ができずに口で呼吸をしていると、唾液が蒸発しやすくなり、ドライマウスの原因になります。口呼吸の原因には以下のようなものがあります。


・鼻づまり

花粉症やアレルギー性鼻炎、鼻の病気などにより鼻が詰まると、口呼吸になりがちです。


・歯並びの問題

出っ歯などで口が完全に閉じられないと、無意識に口呼吸になることがあります。


・筋力の低下

口周りの筋力が低下すると、口を閉じる力が弱まり、口が開いた状態になりがちです。

このような原因がある場合は、口呼吸を鼻呼吸に切り替えることが重要です。

2-2. 食生活の変化

噛む回数が少ない食生活も唾液の分泌不足に関係しています。食べ物を噛む回数が少ないと、唾液腺が刺激されず唾液の分泌量が減少しやすくなります。柔らかい食べ物が多いと感じる場合は、食材選びを工夫し、よく噛むことを意識するだけでもドライマウスの予防につながります。

2-3. アルコールと喫煙

アルコールには利尿作用があり、体内の水分が減少するため、唾液の減少につながります。また、喫煙は血流が悪化し唾液の分泌が抑えられる原因の一つです。特に喫煙の際に交感神経が刺激され、緊張状態が続くことで唾液の量が減少し、粘り気のある唾液が多く分泌されることもあります。

2-4. ストレス

ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、ドライマウスの原因になることがあります。自律神経にはリラックスしているときに働く「副交感神経」と、緊張やストレスがかかったときに働く「交感神経」があり、交感神経が優位になると唾液が減少します。ストレスの多い生活が続くと、ドライマウスのリスクが高まります。

2-5. 加齢や病気、薬の副作用

加齢によっても唾液の分泌量は自然に減少します。また、糖尿病や腎不全などの病気の影響や、それに伴う薬の副作用が原因でドライマウスが発症することもあります。持病がある方や薬の影響が考えられる場合は、かかりつけの医師に相談することが大切です。

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3. ドライマウスのセルフチェック

ドライマウスは、ただの喉の渇きと勘違いされることがあり、気付きにくい症状です。以下の項目をチェックしてみて、複数該当する場合はドライマウスの可能性があります。


・水やお茶を頻繁に飲む

・飴やガムを欠かせない

・夜間に口の渇きで目が覚める

・舌がヒリヒリしたり刺激を感じやすい

・パンなどの乾いた食べ物が飲み込みにくい

・むし歯や口内炎ができやすい

・口臭が気になる

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4. ドライマウスの改善法

ドライマウスの症状がある場合、できるだけ早めに対策を取りましょう。以下に、改善に役立つ具体的な方法を紹介します。

4-1. 口呼吸の改善

口呼吸が原因の場合、まずは鼻呼吸に切り替える習慣を身につけることが大切です。口周りの筋力を鍛えるあいうべ体操などの口腔筋機能療法(MFT)も効果的です。


あいうべ体操のやり方

1.「あー」と口を大きく開ける

2. 「いー」と横に口を広げる

3. 「うー」と口を前に突き出す

4. 「べー」と舌をできるだけ下に出す


これを1セットとして1日30回行うと良いでしょう。筋力の向上や唾液腺への刺激にも役立ちます。

4-2. 唾液腺マッサージ

唾液腺を刺激して唾液の分泌を促すマッサージを、日常の隙間時間に取り入れるのもおすすめです。


・耳下腺
:頬の上部を優しく回しながら刺激する

・顎下腺:あごの下を指で順番に押す

・舌下腺:あごの下から押し上げるように優しく刺激する


これらのマッサージを行うことで唾液が出やすくなります。注意点として、唾液腺に疾患がある場合は医師の指示に従いましょう

4-3. 適切な食生活

噛む回数を増やすことは、唾液の分泌を促すために非常に効果的です。食事の際には、しっかりと噛むことを意識し、唾液腺を活性化させましょう。特におすすめの食品は以下の通りです。


・根菜類

にんじんやごぼう、大根などの根菜は、適度な硬さがあり、噛むことで唾液腺を刺激します。サラダや煮物などで手軽に摂取できるため、日常の食事に取り入れやすい食材です。


・ナッツ類

アーモンドやクルミなどのナッツ類も唾液腺を刺激しますが、塩分が多いものは控え、無塩タイプのナッツを選ぶのがおすすめです。小腹が空いたときの軽食としても便利です。


・こんにゃく

こんにゃくは低カロリーかつ歯ごたえがあるため、しっかり噛む必要があり、唾液の分泌を助けます。煮物やサラダの具材として使うと、毎日の食事に無理なく取り入れられます。


また、ドライマウスが強い場合、あまり噛まずに食べられる柔らかい食品が好まれることがありますが、それでも噛むことを意識するのが大切です。例えば、豆腐やスクランブルエッグなど、柔らかくても口の中でしっかり噛み砕くことで唾液腺が刺激され、唾液が分泌されやすくなります。食材の硬さに関わらず、意識的に「一口で20〜30回噛むこと」を目指してみましょう。

4-4. 湿度管理

室内の湿度を保つこともドライマウス対策に有効です。乾燥した空間では唾液の蒸発が早まり、口内が乾きやすくなります。そこで、加湿器を使って部屋の湿度を適切に管理しましょう。


・理想的な湿度

室内の湿度は、40〜60%が理想です。湿度が40%を下回ると空気が乾燥しやすく、ドライマウスの症状が悪化しやすくなります。一方、湿度が高すぎるとカビが繁殖しやすくなるため、湿度計を使ってこまめに調整するのがおすすめです。


・加湿器の活用

特に冬場や乾燥しやすい季節には加湿器を利用すると良いでしょう。加湿器を持っていない場合は、濡れタオルを部屋に干したり植物を置くことで湿度を保つことも可能です。

・寝室の環境

寝ている間に口が乾く場合は、寝室の湿度を上げるのも効果的です。また、乾燥防止のため、就寝時に口を閉じるためのテープを貼る方法や、鼻呼吸トレーナーを活用することもドライマウス対策のひとつです。

 

湿度管理は部屋全体の空気環境を整えることで、日中だけでなく睡眠時の乾燥予防にもつながります。特にエアコンや暖房を使用する際には、湿度をしっかり保つことを心がけましょう。

4-5. 保湿剤やガムの利用

ドライマウス対策として、口内の保湿を助けるケア製品やガムを活用する方法も効果的です。保湿剤は、簡単に口内の乾燥を和らげることができるため、日常生活の中で取り入れやすい方法です。


・口腔保湿剤

市販の口腔保湿ジェルやスプレーは、唾液に似た成分を含んでいるため、乾燥しやすい時に使うことで口内を潤わせる効果があります。使い方も簡単で、外出時や仕事中などでも手軽に使用できる点がメリットです。


・マウスジェルやリンス

専用のマウスジェルやリンスは、保湿成分が含まれており、乾燥した口内をしっとりと保ちます。特に就寝前や乾燥がひどい時に使用すると効果的です。


・キシリトールガム

ガムを噛むことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。キシリトールガムを選ぶと、唾液が出やすくなるだけでなくむし歯予防にも効果的です。糖分が入っていないガムは、歯への負担が少ないため、日常的に噛むことができます。ガムを噛む習慣がない場合も、休憩時や食後のリフレッシュに取り入れると良いでしょう。


特にドライマウスの症状がひどい時や乾燥が気になる季節には、こうした保湿剤やガムの使用が効果的です。また、こまめに水分を補給することで、口内の潤いを保つことができるので、水分摂取もあわせて意識すると良いでしょう。

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5. ドライマウスを予防する日常生活の工夫

日常生活でもドライマウスを予防するための工夫を取り入れましょう。

 

・水分を十分にとる
少量ずつ頻繁に水分を補給することで、口内の乾燥を防ぎます。


・刺激の少ない食品を選ぶ

酸味や辛味の強い食品を控えめにすると口内の乾燥を防ぎやすくなります。


・適度な運動でリラックス

運動や深呼吸でリラックスすることで、唾液分泌が改善される場合があります。

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6. 医師や歯科医への相談

ドライマウスの症状が長く続き、生活に支障が出る場合は、歯科医院や医師への相談も検討しましょう。
歯科医院では唾液量を測定したり、唾液腺を刺激して唾液分泌を促す治療を受けることができます。原因が特定できない場合や他の症状がある場合には、内科医や専門医に相談し、総合的なアプローチを探ることも大切です。

6-1. 唾液量の測定方法

歯科医院では、唾液量の測定によりドライマウスの診断や症状の程度を把握します。主な測定方法は以下の通りです。


・ガムテスト

ガムを一定の時間(通常5分間)噛み、その間に分泌される唾液の量を測定する方法です。唾液量が一定の基準を下回る場合、ドライマウスの可能性が高いと診断されます。ガムテストは簡便かつ即時に行えるため、診断の初期段階でよく使われる方法です。


・サクソンテスト

ガーゼを口の中に入れ、1分間噛んだ後、ガーゼに吸収された唾液の重さを測定する方法です。このテストも手軽で、唾液の量を定量的に把握できるため、ドライマウスの診断に役立ちます。


・シェーグレン症候群検査

唾液量が極端に少ない場合には、シェーグレン症候群と呼ばれる自己免疫疾患の可能性もあります。シェーグレン症候群は、唾液腺や涙腺などの分泌腺に異常が生じることで乾燥症状が発生する病気です。必要に応じて、以下のような検査を行います。

 唾液腺造影検査
造影剤を唾液腺に注入し、X線で唾液腺の形状や唾液の流れを確認します。

 唾液腺シンチグラフィー
放射性物質を用いて唾液腺の機能や唾液の流れを観察します。

 血液検査
自己抗体や炎症の有無を調べ、自己免疫疾患の診断を補助します。

これらの測定により、唾液分泌の状態やドライマウスの原因が把握しやすくなり、
より的確な治療計画を立てることができます。

6-2. 唾液腺を刺激する治療方法

唾液の分泌を促すための治療は、ドライマウスの症状緩和に役立ちます。以下は、歯科医院で行われる主な治療法です。


・唾液腺刺激療法(MFT)

口腔筋機能療法(MFT)は、口周りの筋肉をトレーニングすることで、唾液腺の機能を活性化させる方法です。特に「あいうべ体操などの舌や口を使った運動を組み合わせることで、唾液腺への刺激を高め、唾液の分泌を促します。歯科医院での指導に基づいて、自宅で日常的に行うことが推奨されています。


・唾液分泌促進薬の処方

必要に応じて、唾液の分泌を助ける薬(唾液分泌促進薬)が処方されることもあります。これらの薬は唾液腺の機能を刺激し唾液の量を増やす効果があります。また、漢方薬が使用される場合もあり、自然な形で唾液分泌の促進をサポートします。どの薬を使うかは医師の診断に基づきますが、日常的なケアと併用することで効果を高められます。


・保湿剤の使用

口内を保湿するジェルやスプレーが処方されることもあります。これらの保湿剤は唾液に似た成分を含んでおり、口の中をしっとりと保つ効果があります。口内の乾燥を和らげることで、不快感を軽減し日常生活での快適さが向上します。


・その他の外科的治療

唾液腺の機能が大きく低下している場合や特定の障害がある場合には、唾液腺の開口部を広げる処置などの外科的治療が検討されることもあります。ただし、一般的には症状が重い場合に限られるため、多くの患者さんにとっては日常的なケアと内科的な治療が優先されます。


以上のように、医師や歯科医による診断や治療を受けることで、ドライマウスの原因を正確に把握し、適切な治療方法を選択することが可能です。早めの受診と適切な対処により、ドライマウスの症状を軽減し、日常生活をより快適に過ごせるようサポートします。

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7. ドライマウスを予防して快適なお口を守ろう!

ドライマウスは、症状が軽いうちから対応することで快適な口内環境を保つことができます。唾液はお口の健康を支える重要な役割を果たしているため、乾燥が気になる場合は自分に合った対策を取り入れましょう。
ぜひ、日常のちょっとした心がけで、お口の潤いを守り、健やかな口内環境を保ちましょう。気になる症状があれば早めに歯科医院で相談して、よりよいケア方法を見つけてください。

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