- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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舌磨きは口臭対策としてよく知られていますが、「本当に必要なのか」「正しいやり方がわからない」「やりすぎて舌を傷めないか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、舌磨きは方法や頻度を間違えると逆効果になることもあります。一方で、正しく行なえば、歯磨きだけでは取りきれない汚れをケアでき、口腔内を清潔に保てるようになります。
本記事では、舌磨きの正しいやり方を中心に、舌磨きの効果、適切な頻度、やりすぎによるリスク、舌ブラシと歯ブラシの違いまでを紹介していきます。
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- 1. 舌磨きの正しいやり方
- 1-1. 舌磨きは“奥から手前”が基本
- 1-2. 舌ブラシは軽い力で1〜3ストローク程度
- 1-3. 舌の中央から左右の順番でやさしく行なう
- 1-4. 嘔吐反射を抑えるコツ
- 2. そもそも舌磨きとは?
- 2-1. 舌苔(ぜったい)とは?
- 2-2. 舌磨きをする目的
- 2-3. 舌磨きは“やりすぎない”のが大切
- 3. 舌磨きの頻度は?毎日やってもいいの?
- 3-1. 目安は1日1回 or 2〜3日に1回
- 3-2. 舌の状態によって頻度は調整
- 3-3. 痛み・赤みがある日は舌磨きを中止する
- 4. 舌ブラシと歯ブラシの違い
- 4-1. 舌専用ブラシ
- 4-2. 歯ブラシ
- 4-3. 舌ブラシの選び方
- 5. 舌磨きの効果を高めるコツ
- 5-1. 舌磨き前にうがいをする
- 5-2. 舌ケアジェルを併用する
- 5-3. 唾液量UPで舌苔の再発を予防
- 6. 舌磨きをしてはいけない・控えるべきケース
- 6-1. 舌が赤い・痛い・腫れているとき
- 6-2. 口内炎や傷があるとき
- 6-3. 舌の溝が深い人
- 7. 舌磨きだけじゃない!口臭予防のための総合ケア
- 7-1. 歯周病・虫歯ケア
- 7-2. 唾液を増やす生活習慣
- 7-3. マウスウォッシュの正しい使い方
- 7-4. 舌の位置
- 8. 舌ケアはマウスピース矯正とも相性が良い理由
- 8-1. マウスピース装着中は口が乾きやすく舌苔が増えやすい
- 8-2. 舌ケアを習慣化すると矯正中の口臭トラブルを予防できる
- 8-3. 正しい舌位置(スポット)が歯並びの安定にもつながる
- 9. まとめ|正しい舌磨きは、優しく・短く・適度にがポイント
1. 舌磨きの正しいやり方

舌磨きは「なんとなく自己流」で行なってしまいがちですが、実は基本となる順番や力加減があります。まずは、舌に負担をかけずに汚れを落とす正しい方法を確認しましょう。
1-1. 舌磨きは“奥から手前”が基本
舌磨きの基本は、舌の奥(喉側)から手前に向かって汚れを押し出すことです。
舌苔は奥にたまりやすいため、手前にかき出すイメージで行なうと効率的です。前後に往復させる必要はなく、一方向のみのストロークにすることで舌への刺激を抑えられます。
1-2. 舌ブラシは軽い力で1〜3ストローク程度
舌磨きでは、強くこする必要はありません。舌苔は軽く触れるだけでも十分に取れます。舌の表面はデリケートな粘膜でできているため、力を入れすぎると傷つきやすくなります。
1カ所につき1〜3ストローク程度、やさしくなでる感覚で行なうとが大切です。
1-3. 舌の中央から左右の順番でやさしく行なう
舌磨きは、中央→右→左の順番で行なうのがおすすめです。
舌の幅に合わせて3回程度で十分であり、同じ場所を何度も磨く必要はありません。部位ごとに一度ずつ軽く当てることで、摩擦を減らし、舌への負担を減らしながらケアができます。舌全体に均等にブラシを当てることが大切です。
1-4. 嘔吐反射を抑えるコツ
舌の奥を触ると嘔吐反射が出やすいため、最初は中央寄りから始めると安心です。また、鼻でゆっくり息を吸いながら行なうことで反射を和らげやすくなります。舌磨きの間は呼吸を意識的にするようにしましょう。
舌ブラシは立てず、水平に近い角度でそっと当てることも反射を軽減するポイントです。ゴシゴシと磨かず、優しく撫でるように磨くようにしましょう。
2. そもそも舌磨きとは?

正しい舌磨きを理解するためには、「舌苔とは何か」「なぜ舌磨きが必要なのか」を知っておくことが大切です。
2-1. 舌苔(ぜったい)とは?
舌苔とは、食べかす・細菌・古い粘膜細胞などが舌の表面に付着した汚れのことです。白っぽく見えるのが特徴で、特に朝起きた直後は唾液分泌が減るため増えやすくなります。
舌苔は誰にでも自然につくもので、異常ではありません。
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2-2. 舌磨きをする目的
舌磨きの目的は、舌の表面に付着した舌苔をやさしく取り除き、口腔内を清潔に保つことです。舌苔には細菌や食べかすが含まれており、これらが分解されることで口臭が発生しやすくなります。特に舌の奥に残った舌苔は、歯磨きだけでは落としきれないことも少なくありません。
そのため舌磨きは、舌の汚れを無理なく除去するための補助的なオーラルケアとして取り入れることが大切です。歯磨きと併用することで、口臭予防やお口全体の清潔維持につながります。
2-3. 舌磨きは“やりすぎない”のが大切
舌の表面は薄い粘膜で覆われており、非常に傷つきやすいです。やりすぎると炎症を起こし、逆に舌苔が増える悪循環につながることもあります。舌磨きで最も大切なのは「適度に・優しく」を守ることです。
3. 舌磨きの頻度は?毎日やってもいいの?

舌磨きは回数が多ければ良いわけではありません。舌の状態に合わせた頻度を知ることが、トラブル予防につながります。
3-1. 目安は1日1回 or 2〜3日に1回
舌磨きの頻度は、多くても1日1回が基本です。舌の表面は刺激に弱いため、回数を増やしすぎると傷つく原因になります。
舌苔の量は体調や生活環境によって変わるため、個人差があるのが特徴です。舌苔は寝ている間に増えやすいので、朝のケアとして歯磨きとセットで行なうと、無理なく習慣化しやすくなります。
3-2. 舌の状態によって頻度は調整
寝起きや疲れているとき、口の中が乾燥しているときは舌苔が増えやすくなります。そのような日は舌磨きを取り入れても問題ありませんが、毎日必ず行なう必要はありません。
舌がきれいな状態の日は、無理に磨かなくても大丈夫です。違和感やヒリつきを感じるときは、頻度を減らす判断も大切です。舌の状態を見ながら、柔軟に調整しましょう。
3-3. 痛み・赤みがある日は舌磨きを中止する
舌の痛みや赤みは、摩擦や乾燥、風邪などが原因で起こることがあります。その状態で舌磨きを行なうと、炎症が悪化する恐れがあります。違和感がある日は、舌磨きを中止して舌を休ませましょう。休息日を作ることは大切です。
症状が落ち着いてから、やさしいケアを再開するのが基本。痛みが長く続く場合は、歯科や医療機関への相談も検討してください。
4. 舌ブラシと歯ブラシの違い
舌磨きに使う道具によって、舌への負担やケアのしやすさは大きく変わります。舌専用ブラシと歯ブラシの違いを整理し、それぞれの特徴を確認していきましょう。
4-1. 舌専用ブラシ

舌専用ブラシは、やわらかい樹脂素材など、舌にやさしい設計になっています。表面をなでるだけで汚れが取れる構造のため、摩擦を最小限に抑えられます。初めて舌磨きをする方には、舌ブラシの使用が安全で失敗しにくいです。
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4-2. 歯ブラシ
歯ブラシは毛先が鋭く、舌に使うと摩擦が強くなりがちです。特に奥を磨くと、嘔吐反射が起こりやすいというデメリットがあります。緊急時を除き、日常的な舌磨きにはあまり向いていません。
4-3. 舌ブラシの選び方
舌ブラシを選ぶ際は、舌へのやさしさと使いやすさを重視することが大切です。柔らかい素材、広めのヘッド、持ちやすい形状が基本のポイントになります。やさしく当てやすい形が初心者向けです。
また、舌ケアジェルを併用できるかどうかも、事前に確認しておくと安心です。
5. 舌磨きの効果を高めるコツ

舌磨きは、少しの工夫を加えるだけで、より効果的かつ安全に行なうことができます。毎日のケアに取り入れやすいポイントを確認しておきましょう。
5-1. 舌磨き前にうがいをする
舌磨き前に、水やマウスウォッシュで軽くうがいをすると、舌苔が柔らかくなります。乾燥した状態で磨くと舌を傷つけやすいため、事前のうがいは大切なひと工夫です。
5-2. 舌ケアジェルを併用する
舌ケアジェルを使うことで、ブラシとの摩擦を減らすことができます。ミントなどの香味があるタイプは、ケア後の爽快感も得られます。
5-3. 唾液量UPで舌苔の再発を予防
舌苔は、唾液が不足すると増えやすくなります。水分補給やガム、舌のストレッチなどを取り入れることで、再発予防につながります。
舌磨きだけで改善しない場合もあるため、総合的なケアが重要です。
6. 舌磨きをしてはいけない・控えるべきケース

舌磨きは万能なケアではなく、状態によっては控えたほうがよい場合もあります。
トラブルを避けるために、注意すべきケースを確認しておきましょう。
6-1. 舌が赤い・痛い・腫れているとき
舌に赤みや痛み、腫れがある状態は、炎症が起きているサインです。その状態で舌磨きを行なうと、摩擦によって症状が悪化する恐れがあります。
違和感がある間は無理にケアをせず、舌を休ませることが大切です。痛みや赤みが完全に落ち着いてから、舌磨きを再開しましょう。
6-2. 口内炎や傷があるとき
口内炎や舌の傷がある場合、舌磨きの刺激によって痛みが強くなりやすくなります。治りかけの状態でも、こすってしまうと回復が遅れることがあります。
症状がある間は舌磨きを中断し、自然に治るのを待つことが基本です。口内炎が長引く場合は、歯科や医療機関への相談も検討しましょう。
6-3. 舌の溝が深い人
舌の表面に溝が多い人は、汚れが溝の奥に入り込みやすい傾向があります。ただし、そんな溝に入った舌苔を完全に取り切ることは難しく、強くこするような無理なケアは舌を傷つけやすく、逆効果です。届く範囲をやさしくなでるようにケアしましょう。日常的には、舌磨き以外の口腔ケアも併せて行なうことが大切です。
7. 舌磨きだけじゃない!口臭予防のための総合ケア

口臭対策には、舌磨きだけでなく、口腔全体を意識したケアが欠かせません。
日常生活で意識したいポイントを確認しましょう。
7-1. 歯周病・虫歯ケア
口臭の原因として最も多いのは、実は舌苔ではなく歯周病だといわれています。歯周病や虫歯があると、歯茎の炎症や細菌の増殖によってニオイが発生しやすくなります。そのため、舌磨きだけでは口臭が改善しないケースも少なくありません。
気になる症状が続く場合は、歯科でのチェックを受けることも大切です。
7-2. 唾液を増やす生活習慣
唾液には、口の中を洗い流し、細菌の増殖を抑える働きがあります。よく噛んで食べる、水分をこまめにとる、ガムを噛むといった習慣は、唾液分泌を促す身近な方法です。
一方で、ストレスや口呼吸は唾液量を減らし、舌苔が増えやすくなる原因になります。日常生活を見直すことも、舌苔の再発予防にもつながります。
7-3. マウスウォッシュの正しい使い方
マウスウォッシュは使いすぎると、殺菌作用によって口の中が乾燥し、かえって口臭を招くことがあります。舌磨きの直後ではなく、日常の補助的なケアとして取り入れるのがおすすめです。アルコール入りは爽快感が強い反面、刺激や乾燥を感じやすい場合もあります。口の乾きが気になる方は、ノンアルコールタイプを選ぶと安心です。
7-4. 舌の位置
理想的な舌の位置は、舌先が上顎の前方に軽く触れる「スポット」と呼ばれる位置です。舌が下がった状態が続くと、口呼吸になりやすく、口の中の乾燥や口臭の原因になります。
正しい舌の位置を意識することで、唾液が行き渡りやすくなります。口臭予防だけでなく、歯並びの安定にも役立つ点が大きなメリットです。
8. 舌ケアはマウスピース矯正とも相性が良い理由

マウスピース矯正中は、お口の環境が変化しやすく、舌ケアの重要性が高まります。矯正中ならではの視点で見ていきましょう。
8-1. マウスピース装着中は口が乾きやすく舌苔が増えやすい
マウスピース矯正中は、唾液の流れが弱くなりがち。その結果、舌苔が増えやすくなります。
そんな矯正中に舌磨きを取り入れることで、口腔内を清潔に保ちやすくなります。
8-2. 舌ケアを習慣化すると矯正中の口臭トラブルを予防できる
マウスピース内はニオイがこもりやすいため、マウスピースのケアに舌ケアをプラスすれば口臭対策にもつながります。
それぞれのケアが生活習慣の一部になるくらいに、習慣化していくようにしましょう。
8-3. 正しい舌位置(スポット)が歯並びの安定にもつながる
舌の位置は、歯列の後戻りにも影響します。舌ケアによって舌の動きが整うと、スポットを保ちやすくなります。矯正中に舌の位置を意識して過ごすことは、口臭や歯並びなどいろんな面でメリットがあります。
9. まとめ|正しい舌磨きは、優しく・短く・適度にがポイント

舌磨きは、奥から手前へ、短時間でやさしく行なうことが基本です。やりすぎや強すぎは逆効果になるため、舌の状態を見ながら無理なく続けましょう。
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