- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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笑ったときに見える八重歯を、周囲から「かわいい」と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。一方で、八重歯をそのままにしていて問題がないのか、不安を感じることもあるでしょう。
実は八重歯には、虫歯や噛み合わせのトラブルなどのリスクが潜んでいる場合があります。
この記事では、八重歯がかわいいと言われる理由や体への影響、矯正方法を解説します。八重歯の矯正治療を検討している方はぜひ参考にしてください。
- 1. 日本で八重歯が「かわいい」と言われる理由
- 1-1. 日本における八重歯は「愛嬌」の一つ
- 1-2. 海外での八重歯に対する価値観
- 2. 八重歯ができる3つの原因
- 2-1. 遺伝による影響
- 2-2. 成長期の習慣や環境の影響
- 2-3. 歯の生え変わり時期の影響
- 3. 八重歯を放置することで起こりうるリスク
- 3-1. 虫歯や歯周病のリスクが高まる
- 3-2. 噛み合わせのトラブルが起きる
- 3-3. 発音や顔のバランスに影響する
- 4. 八重歯を矯正するメリット
- 4-1. 見た目の改善
- 4-2. 噛む能力の向上
- 4-3. 長期的な口腔内の健康維持
- 4-4. 頭痛や肩こりなど体の不調が改善する可能性
- 5. 八重歯の歯列矯正の方法
- 5-1. マウスピース矯正
- 5-2. ワイヤー矯正
- 6. まとめ|かわいいが八重歯を治療するか悩んでいる方は歯科医に相談を
1. 日本で八重歯が「かわいい」と言われる理由
笑ったときにふと見える八重歯に対して、かわいらしいといった印象を持つ日本人は多いでしょう。一方で、こうした評価は世界共通ではなく、特に欧米では八重歯に対する見方が大きく異なります。
なぜ日本では八重歯が好意的に受け止められやすいのか、そして海外ではどのような価値観を持たれているのかをご紹介します。
1-1. 日本における八重歯は「愛嬌」の一つ
日本で八重歯が「かわいい」と言われる背景には、八重歯から愛嬌や親しみやすさを感じるからと考えられます。歯列矯正が広く普及する前、八重歯をチャームポイントにして活躍していた芸能人が多くいたことも、「八重歯=かわいい」という価値観を作った要因といえるでしょう。
さらに、日本が誇る文化である漫画やアニメの世界でも、八重歯を持つキャラクターが登場し、魅力的な存在として描かれることがあります。こうした表現を通じて、八重歯は欠点ではなく個性の一つとして、前向きに受け止められやすい雰囲気が育まれてきました。
1-2. 海外での八重歯に対する価値観
一方、欧米では八重歯は歯並びの乱れと見なされることが多く、矯正治療で整えることが一般的です。美しい歯並びは一種のステータスでもあり、矯正せずに放置することは、経済的余裕のなさや自己管理能力のなさと結びつけられる場合もあります。
特に、キリスト教文化の影響が強い地域では、八重歯がドラキュラを連想させるとして、あまり良い印象を持たれないことが多いようです。韓国や中国などアジア圏の国でも歯並びを重視する地域はあり、日本のように八重歯を魅力としてとらえる文化は比較的珍しいといえるでしょう。
2. 八重歯ができる3つの原因
そもそも八重歯とは、上顎の歯の一部が、本来の位置より外側に飛び出すように生えている状態を指します。本来生えるはずの位置に、十分なスペースを確保できなかったことがおもな原因です。特に、前歯から3番目にあたる犬歯に起こりやすくなっています。

ではなぜ、上顎の歯列のスペースが不足してしまうのでしょうか。おもな原因を3つに分けて見ていきましょう。
2-1. 遺伝による影響
八重歯の形成には、遺伝的な要素が関係しているケースが少なくありません。家族に八重歯の方が多い場合、歯が生えるスペースが歯列に不足しやすい傾向があります。
例えば、顎が小さい・歯そのものが大きいといった特性が親から子へ受け継がれると、結果的に歯が生えるための十分なスペースを確保しにくくなります。
2-2. 成長期の習慣や環境の影響
食習慣や口周りの癖も、八重歯の形成にかかわっています。
現代の食事はやわらかい食べ物が中心になりがちで、噛む回数や噛む力が減少しやすくなっています。その結果、顎の発達が十分に進まず、歯が並ぶためのスペースが不足する原因になるのです。
また、頬杖をつく・指しゃぶりをするなどの癖は、歯や顎にかかる力に偏りが出て、歯列の形を変えてしまう原因になりかねません。
さらに、口呼吸の癖がある場合も注意が必要です。口呼吸が習慣化すると舌の位置が下がり、歯列の成長が妨げられ、歯が並ぶスペースを狭めてしまう可能性があります。
2-3. 歯の生え変わり時期の影響
八重歯ができるかどうかは、永久歯へと生え変わる時期の状態も大きく影響します。乳歯がなかなか抜けずに長く残っていると、永久歯が生えるための場所を確保できず、歯が外側へずれやすくなります。
特に犬歯は、永久歯のなかでも生えるタイミングが遅い歯です。犬歯が生えるときには周囲の歯がすでに生えているため、スペースが不足しやすいのです。
一方で、乳歯を早い段階で失ってしまった場合も安心はできません。隣り合う歯が空いたスペースに動いてしまい、あとから生えてくる犬歯のためのスペースがなくなることがあります。
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3. 八重歯を放置することで起こりうるリスク

日本では、八重歯は「かわいい」と好意的に受け止められますが、歯科的な視点で見ると注意すべき点も少なくありません。
ここからは、八重歯を放置した場合に考えられるおもなリスクを整理します。
3-1. 虫歯や歯周病のリスクが高まる
八重歯があると歯が重なっている部分が多くなり、歯ブラシの毛先が届きにくくなります。その結果、汚れやプラーク(歯垢)が残りやすく、毎日ケアしていても清掃が不十分になりがちです。
こうした状態が続くと、虫歯や歯肉炎になったり、歯周病のリスクが高まったりします。また、外側に出た八重歯が唇や頬の内側に触れやすくなり、口内炎を繰り返しやすくなることもあります。
3-2. 噛み合わせのトラブルが起きる
実は、犬歯はほかの歯よりも根が長く、横から加わる力を受け止めるクッションのような役割を担っています。しかし、犬歯が本来の位置にないと、この役割が十分に機能しません。その結果、犬歯の代わりに、奥歯にかかる負担が増えてしまうのです。
さらに、犬歯には歯の左右の動きを導く「犬歯誘導」という役割もあります。こちらが機能しないと、歯が擦り減りやすくなり、噛み合わせの悪化を招きます。咀嚼がうまくできないことで、消化不良につながるリスクも高まるでしょう。
八重歯によって口が閉じにくくなって口呼吸が増えると、口腔内の乾燥や口臭の悪化につながることも考えられます。
3-3. 発音や顔のバランスに影響する
八重歯によって前歯の並びが不規則になると、空気の抜け方や舌の動きに影響し、一部の音が発音しにくくなることがあります。また、歯が突出していることで口もとが前に突き出たように見え、横顔のバランスが崩れやすくなるでしょう。
さらに、八重歯が唇に当たって口もとの動きがぎこちなく見える場合もあります。こうした見た目の変化から、人前で思いきり笑えなくなったり、自分の口もとに自信が持てなくなったりすることもあります。
4. 八重歯を矯正するメリット

八重歯は矯正によって改善するケースが多数あります。特に、留学やグローバル企業への就職など海外での活動を視野に入れている場合、矯正しておいて損はないでしょう。
八重歯を矯正することで得られる具体的なメリットを紹介します。
4-1. 見た目の改善
八重歯を矯正することで、飛び出していた歯が本来あるべき位置に収まり、歯列全体のバランスが整います。その結果、自然に笑えるようになり、口もとが明るく見えます。
正面だけでなく、顔を横から見たときのシルエットもすっきりするでしょう。八重歯に対するストレスが軽減されることで自己肯定感が高まり、人と話す場面でも表情が豊かになって、コミュニケーションでの印象が良くなることが期待できます。
4-2. 噛む能力の向上
矯正によって噛み合わせが整うと、左右の歯をバランス良く使えるようになります。食べ物をしっかり噛み砕けるようになるため、消化にも良い影響を与えるでしょう。
また、噛む機能が改善されることで顎の動きが安定し、食事の際に疲れにくくなる点もメリットの一つです。噛む力が均等に分散されることで奥歯への負担が軽減され、歯全体の寿命が延びやすくなります。
4-3. 長期的な口腔内の健康維持
歯がきれいに整列すると歯磨きがしやすくなり、磨き残しが減って虫歯や歯周病を予防しやすくなります。清潔な口腔環境を保ちやすくなるため、口臭のリスクも軽減されるでしょう。
また、八重歯が唇や頬の粘膜を傷つけることも少なくなるはずです。正しい噛み合わせが維持されることで顎関節への負担が減り、歯の摩耗や欠けが起こりにくくなるため、生涯にわたる歯の健康維持が期待できます。
4-4. 頭痛や肩こりなど体の不調が改善する可能性
人間は物を噛むとき、頭部の左右にある「側頭筋」を使います。しかし、噛み合わせが悪いと側頭筋が過緊張を起こし、血行不良が常態化して、頭痛や肩こりの原因になる場合があります。噛み合わせが整えば側頭筋への負担が偏りにくくなるため、頭痛や肩こりが軽減されるかもしれません。
ほかにも、片側のみ負荷がかかる噛み方は、体の重心のずれや全身の筋肉疲労、頸椎への負担となる場合がありますが、これらの症状も矯正による改善が期待できます。
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5. 八重歯の歯列矯正の方法
八重歯の矯正治療は、おもにマウスピース矯正とワイヤー矯正の2つです。どちらも、歯を少しずつ動かして歯列を整える点は共通していますが、見た目や適応範囲、治療の進め方に違いがあります。
歯並びの状態や生活スタイルによって適した方法は異なるため、事前に歯科医師と十分に相談し、自分に合った矯正方法を選ぶことが重要です。
5-1. マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を歯に装着し、一定期間ごとに新しい装置へ交換することで、段階的に歯を動かしていく矯正方法です。見た目や日常生活への影響を重視したい方に選ばれることが多い治療法です。
| メリット | 装置が透明なため目立ちにくい 食事や歯磨きの際に取り外せて衛生的 |
| デメリット(注意点) | 歯列が複雑な症例では適用できない場合がある 装着時間を守らないと効果が出にくくなるため、自己管理が必要 |
| 期間の目安 | 約9ヵ月~3年 |
| 費用の目安 | 約55万円~130万円 |
5-2.ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面に固定したブラケットにワイヤーを通し、少しずつ力を加えながら歯を動かす矯正方法です。
幅広い歯並びの乱れに対応でき、重度の八重歯でも治療効果が期待できます。
ブラケットをつける位置によって「表側矯正」と「裏側矯正」があり、装置を裏につける裏側矯正のほうが技術を要します。
| メリット | 矯正力が強い 軽度から重度まで幅広い症例に対応できる |
| デメリット(注意点) | 装置が目立ちやすい 調整時に痛みが出ることがある |
| 期間の目安 | 表側矯正:1年4ヵ月~3年2ヵ月 裏側矯正:1年8ヵ月~3年 |
| 費用の目安 | 表側矯正:60万円~140万円 裏側矯正:100万円~160万円 |
6. まとめ|かわいいが八重歯を治療するか悩んでいる方は歯科医に相談を
八重歯は、日本では愛嬌や個性として好意的に受け止められていますが、虫歯や噛み合わせのトラブルを招きやすい側面もあります。遺伝や成長期の習慣、生え変わりのタイミングなど、複数の要因が重なって生じるもので、状態は人それぞれです。
見た目と健康の両面から考えると、八重歯の矯正治療は検討する価値があるといえます。まずは自分の八重歯の状態を正しく知り、歯科医に相談しながら、長期的なお口の健康を目指しましょう。
八重歯の矯正を検討するなら、信頼できるクリニック選びが大切です。「ウィ・スマイル」のポータルサイトでは、マウスピース矯正を検討している方に、信頼できるクリニックを紹介しています。お気軽にアクセスしてみてください。
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