ブログ

ブログ

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/

1.矯正器具とは

歯の矯正に使われる器具は、単に歯をまっすぐに並べるためのものではありません。噛み合わせのバランスを整え、食事や会話を快適にするためにも欠かせない大切な器具です。

 

矯正器具には「固定式」と「取り外し式」があり、それぞれに特徴や使い心地の違いがあります。どちらが自分に合っているかは、目的やライフスタイルによって変わってきます。また、年齢や骨の成長段階に応じて、矯正器具が変わることも少なくありません。

 

次項から、これらの矯正器具の種類と違いについて詳しく解説します。

1-1.固定式と取り外し式の違い

固定式の矯正器具は、歯に直接取り付けるため、自分で取り外せないことが特徴です。おもな矯正方法としてワイヤー矯正があり、歯にブラケット(小さな金具)を直接接着し、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていきます。取り外さないことで常に歯に力をかけられるため、効果が安定しやすいことがメリットです。

 

一方、取り外し式の器具は、食事や歯磨きのときに自分で外せるタイプです。代表的なのはマウスピース型の矯正器具で、取り外せるため衛生的であることがメリットといえます。

 

また、透明な素材を使うため見た目が自然です。ただし、決められた装着時間を守らないと十分な効果を得にくいため、自己管理が大切になります。

1-2.成長期と成人期で使う器具の違い

矯正に使う器具は、年齢や骨の成長段階によっても異なります。成長期における小児矯正では、大人と同じ器具のほか、顎の発育を調整して歯並びを整える器具の使用も一般的です。

 

拡大床や機能的矯正器具と呼ばれる器具を使い、骨格の成長をコントロールしながら、歯がきれいに並ぶスペースを作ります。まだ骨がやわらかい成長期だからこそ使用できる矯正器具です。

 

一方、成人矯正ではすでに骨の成長が完了しているため、おもに歯そのものを動かす器具を使用します。ワイヤー矯正やマウスピース矯正などが代表的で、見た目や生活習慣に合わせて選べます。

2.よく使われる矯正器具3種類とその特徴

ひと口に「矯正器具」といっても、その種類や特徴はさまざまです。ここでは、よく使われている代表的な3種類の器具を紹介します。それぞれに見た目、効果、使い心地の違いがあり、自分の希望やライフスタイルに合わせて選べます。

2-1.表側ワイヤー器具(マルチブラケット)

表側ワイヤー器具(マルチブラケット)を用いたワイヤー矯正は、最も一般的な矯正方法です。歯の表面に小さなブラケットを取り付け、そこにワイヤーを通して力をかけ、歯を少しずつ動かしていきます。

 

固定式で常に力が作用するため矯正力が強く、多くの症例に対応できます。細かい調整をしやすく治療精度が高いことから、実績が多く信頼性が高い方法です。

 

一方で、歯の表側に器具を付けるため目立ちやすいことがデメリットです。取り外しができないため、歯磨きなどのケアが難しく、虫歯や歯肉炎のリスクが高まりやすいといえます。また、金属が口のなかに触れることで違和感や刺激が生じるケースもあります。

 

ブラケットの素材とそれぞれの特徴は次のとおりです。

金属ブラケット:丈夫なため歯を動かしやすい

セラミックブラケット:白く目立たない

プラスチックブラケット:目立たないが変色する場合がある

セルフライゲーションブラケット:摩擦が少なく痛みが軽減される

 

・関連記事

表側矯正のメリット・デメリット|裏側矯正との違いと選び方を徹底解説

2-2.裏側ワイヤー器具(リンガルブラケット)

歯の裏側(舌側)に装着するブラケットで、表から見えないことが最大の特徴です。唇に器具が触れないため口もとがすっきりし、自然な見た目を維持しながら治療を進められる傾向にあります。そのため、人と接する機会が多い方や、できるだけ矯正器具を目立たせたくない方に選ばれています。

 

一方で、歯の裏側に装着したブラケットが舌に触れるため、発音しづらいと感じる場合がある点に注意が必要です。また、歯の裏側にブラケットがあり見えにくいため、歯磨きなどのケアをより念入りに行なう必要があります。

 

さらに、裏側に装着する分、調整に時間がかかりやすく、表側矯正に比べて費用も高めです。

 

なお、上の歯を裏側矯正、下の歯を表側矯正にするハーフリンガルという方法もあり、見た目の良さと快適さを両立しやすくなっています。

 

・関連記事

裏側矯正とは?メリット・デメリット・費用・治療期間を徹底解説!

2-3.マウスピース型矯正器具(インビザラインなど)

マウスピース型矯正器具とは、歯にかぶせる形で装着する透明なマウスピース型の矯正器具です。段階的に歯を動かすマウスピース矯正(インビザライン)で使用されます。

 

マウスピースを数回作り直し、少しずつ理想の歯並びへと歯を動かしていきます。矯正力がやや弱いため、軽度から中等度の歯並びの乱れに適した矯正方法です。重度の歯並びの乱れ(叢生)や骨格的なズレが大きいケースでは、対応が難しいこともあります。

 

マウスピース型矯正器具は、透明で目立ちにくい点がメリットです。食事や歯磨きのときに外せるため衛生的に保ちやすく、金属を使わないので金属アレルギーの心配もありません。

 

ただし、効果を出すには1日20時間以上の装着が必要で、自己管理が欠かせません。また、マウスピースを紛失、破損しないように注意しながら使うことが求められます。

 

・関連記事

マウスピース矯正の方法とは?仕組み・流れ・向き不向きまでわかりやすく解説!

3.顎の成長を利用した矯正器具とその特徴

ここまで紹介した矯正器具は、歯に力をかけて少しずつ動かし、歯並びを整える矯正方法で使用するものです。一方で、成長期にある子どものための矯正では、顎の発育を利用した治療も行なわれます。

 

ここでは、成長期の矯正でよく使われる代表的な器具と、その特徴を紹介します。

3-1.拡大床(拡大プレート装置)

拡大床は、子どもの顎が発育途中で動きやすいことを利用し、歯並びの土台となる顎を横方向に広げるための器具です。上顎や下顎の歯列の幅を少しずつ広げていくことで、歯がきれいに並ぶスペースを作り出します。

 

器具の中央には小さなネジが付いており、これを定期的に少しずつ回すことで、顎の骨に力をかけて広げていきます。特に、乳歯列期や乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に効果を発揮しやすいのが特徴です。

 

この方法によって、抜歯をしなくてもきれいに歯を並べられるケースもあります。ただし、拡大床は自分で脱着やネジの調整を行なうタイプであるため、装着時間や調整方法などの使い方のルールをきちんと守ることが大切です。

3-2.機能的矯正器具・上顎前方牽引装置(MPAなど)

機能的矯正器具(バイオネーター)とは、歯そのものではなく顎の成長方向をコントロールするための器具です。骨格的な不正咬合(歯並び、噛み合わせが悪い状態)を骨の成長を利用して改善する目的で使用されます。

 

このように、子どもの骨格的な成長をコントロールする矯正装置には、ほかにもムーシールド、ヘッドギア、上顎前方牽引装置(MPA:Maxillary Protraction Appliance)などがあります。

 

例えば上顎前方牽引装置(MPA)は、上顎の骨の成長を前方に促すことで、下顎が前に出て見える「受け口(下顎前突)」の改善が可能です。

 

これらの装置は、顎の骨がまだやわらかく、変化を受け入れやすい成長期だからこそ十分な効果を発揮します。そのため、適切な時期を逃さず始めることが重要です。また、取り外しができるタイプの器具も多く、効果を出すには決められた装着時間を守ることも欠かせません。

 

・関連記事

子どもの顎を広げるマウスピース矯正とは?方法・効果・費用をやさしく解説!

4.その他の矯正器具の種類と特徴

矯正治療では、基本的なワイヤーやマウスピースのほかにも、症状や目的に応じてさまざまな補助器具が使われます。代表的な器具には、次のようなものがあります。

 

アンカースクリュー(矯正用インプラント):顎の骨に埋め込み、歯を動かすための固定源として使う小型のネジ。しっかりとした力をかけられるため、これまで難しかった歯の動きも実現しやすくなります。

 

急速拡大装置(RPE):骨の発育を利用して上顎を短期間で広げる装置。顎の幅を広げることで、歯が並ぶスペースを確保するのに役立ちます。拡大床は上下の顎に使えて取り外せますが、急速拡大装置は上顎にのみ装着する固定式装置です。

 

リンガルアーチ:上顎や下顎の歯列の内側に装着するワイヤーおよび金属板で、歯の移動の補助や、ほかの装置を装着する治療の土台作りを目的とした器具です。

 

これらの器具は、年齢や症状に合わせて単独または組み合わせて使われ、より精密な治療に役立てられます。

 

・関連記事

アンカースクリューを使用した矯正の費用は?必要性や痛み・リスクまで解説

急速拡大装置とは?治療による顔の変化、メリット・デメリット、注意点も解説

5.保定装置(リテーナー)の種類と特徴

矯正治療後の歯には、元の位置へ戻ろうとする「後戻り」の性質があります。この後戻りを防止するために装着する装置が保定装置(リテーナー)です。

 

保定期間は一般的に1〜2年程度、または矯正治療にかかった期間と同じくらいが目安とされています。保定期間は矯正で整えた歯並びを安定させ、長く維持するために欠かせません。

 

保定装置(リテーナー)はおもに3種類あります。それぞれの特徴を紹介します。

5-1.取り外し式クリアタイプ(透明マウスピース型)

取り外し式クリアタイプは、透明なマウスピース型のリテーナーです。矯正用のマウスピースと同じように歯にかぶせる形で使用しますが、装着時の見た目が自然です。また、食事や歯磨きのときに取り外せるため衛生的でもあります。

 

ただし、決められた装着時間を守らないと効果が薄れてしまうため、自己管理がとても重要です。また、プラスチック素材のため、強い歯ぎしりなどで割れたり削れたりすることもあります。

5-2.取り外し式プレートタイプ(ワイヤー付きの可撤式リテーナー)

取り外し式プレートタイプは、アクリル樹脂のプレートにワイヤーが付いた保定装置です。前歯をワイヤーで支え、奥歯をプレート部分でしっかり固定する構造になっています。

 

耐久性が高く、安定した保定効果が得られるのが大きなメリットです。一方で、装置の厚みやワイヤーによって発音に違和感を覚える場合があり、慣れるまで少し時間がかかることもあります。

 

また、表側にワイヤーが見えるため、見た目が気になる方にはやや不向きかもしれません。

5-3.固定式フィックスタイプ(貼り付けワイヤー型)

固定式のリテーナーは、前歯の裏側に細いワイヤーを接着して固定するタイプの装置です。常に装着した状態のため、高い保定効果を得られる点がメリットです。付け忘れがないこともメリットといえるでしょう。

 

ただし、ワイヤーが歯の裏側にあるため、フロス(糸ようじ)が通しづらく、清掃が難しいデメリットがあります。汚れがたまりやすくなるため、定期的な歯科検診とクリーニングが欠かせません。

 

まれにワイヤーが外れたり折れたりすることもあるため、その際は早めに歯科医院で再装着してもらう必要があります。

 

・関連記事

リテーナー(保定装置)とは?矯正後の保定期間、装置の種類、お手入れ方法

6.まとめ|矯正器具の種類や特徴を知って、自分に合った矯正方法を選ぼう

矯正治療は、見た目を整えるだけでなく、噛み合わせや健康にも深くかかわる大切なステップです。器具の特徴を理解しておくことで、治療中の不安を減らし、納得して前に進むことができます。自分に合った方法を見つけ、信頼できる歯科医と一緒に理想の笑顔を目指しましょう。

 

矯正治療を検討している方は、信頼できる歯科医院を簡単に探せる「ウィ・スマイル」をぜひご利用ください。全国の厳選された矯正歯科と提携しており、痛みが少なく目立ちにくいマウスピース矯正に対応しています。あなたに最適な治療法を提案してくれる歯科医院を、「ウィ・スマイル」で見つけましょう。

\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/

  • LINE相談
  • 24時間WEB予約
  • クリニックを選ぶ

最新記事

いつも笑顔で輝いていられるから あのキラキラした人もウィスマイル

まずはご相談を。

LINEにて「ご質問・ご相談」を受けています。
新店舗の予約待ちもできます。

LINE登録

24時間WEB予約

お近くの医院を選べます。

24時間WEB予約

「予約ができない医院」で予約を希望の方は、
「LINE相談」にて、LINE登録ください。

PAGETOP