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インビザラインのアタッチメントは目立つ?役割と装着時の注意点、取れたときの対処法

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

近年、マウスピース型矯正インビザライン治療に適応する症例が格段に増え、歯列矯正を必要とする患者さんの選択肢が広がっています。

歯に小さな突起「アタッチメント」を装着すると聞き、不安や疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。

 

アタッチメントは治療を効率的に進めるための重要な補助パーツですが、絶対に装着が必要というわけではありません。

 

歯に近い色でほとんど目立たず、痛みも慣れれば違和感程度になることが一般的です。着色しやすい食事や丁寧な口腔ケアなど、注意点もそう多くありません。

 

この記事では、アタッチメントの役割や種類、装着時期について解説。日常生活での注意点、見た目や痛みに関する疑問への回答もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

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1. インビザラインで使用するアタッチメントとは?

インビザライン治療では、歯並びをより効率的に整えるためのアタッチメントと呼ばれる補助パーツを使用するのが一般的です。

まずは、インビザラインの概要やメリット、アタッチメントの特徴を見ていきましょう。

1-1. そもそもインビザラインとは

インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置(以下、アライナーという)を使って歯並びを整えていく治療法です。「Invisible(透明)」と「Aligner(矯正装置)」を組み合わせて名付けられました。

 

1990年代後半にアメリカのアライン・テクノロジー社で提供が始まり、今では世界100ヵ国以上で提供されています。

 

透明で装着していても目立ちにくいこと、取りはずしが可能衛生的な状態を保ちやすいこと、金属アレルギーがある方でも安心して使えることが大きな特徴です。

 

また、日常会話や食事への影響が少ないのもメリットの一つです。

一般的には、おおむね1〜2週間ごとに新しいアライナーに交換し、少しずつ歯を理想的な位置へ動かしていきます。

 

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1-2. アタッチメントはインビザライン治療の重要な補助パーツ

アタッチメントとは、インビザライン治療で必要に応じて歯の表面に取り付けられる小さな樹脂製の突起のことです。

 

コンポジットレジンと呼ばれる歯科用の素材で作られており、大きさはおよそ3〜5mmほどです。

 

歯の色に近く、目立ちにくいですが、前歯に装着する場合は少し気付かれやすくなります。

形や大きさ、取り付ける位置や数は、一人ひとりの症状や治療計画に合わせて決められます。

 

アタッチメントは、必ず使わなくてはいけないものではありませんが、取り入れられるケースがほとんどです。

アライナーの固定を強固にし、治療をスムーズに進めるための重要な補助パーツです。

2. インビザライン治療におけるアタッチメントの役割

アタッチメントには、インビザライン治療をより正確に、そして効率良く進めるための大切な役割があります。

 

おもに「アライナーをしっかり固定すること」と「歯の移動をコントロールすること」の2つです

 

ここからは、アタッチメントの役割とその有用性について説明していきます。

2-1. マウスピース型矯正装置をしっかりと固定する

アタッチメントは、アライナーが歯にしっかり密着した状態で固定するようにサポートします。

 

アライナー自体はアタッチメントがなくても装着できますが、浮いてしまったり滑ってしまったりすることがあります。

密着性が十分でないと、歯根まで矯正力が伝わらなくなり、思うような効果が得られにくくなります。

 

歯の表面にアタッチメントを付けることで、アライナーが滑るのを防ぎ、歯にきちんと固定することができます

2-2. 歯の移動をコントロールする

ワイヤー矯正に比べると、インビザラインでは歯を思った方向に動かすことが難しい場合があります。

 

しかし、アタッチメントを装着することによって、歯の移動をコントロールする力が格段に向上します

歯根までしっかりと矯正力を伝えられるようになるのに加えて、歯に伝わる力を細かく調整できるようになり、ねじれや傾きがある複雑な歯並びにも対応可能になります。

 

このように、アタッチメントは歯を効果的に移動するために重要な役割を果たしています。

3. インビザライン治療でアタッチメントを使用することによって得られる効果

前述のとおり、アタッチメントを取り入れることで、インビザライン治療の幅は大きく広がります。

 

歯根ごと歯全体を動かしたり(ルートコントロール)、歯を回転させたりと、複雑な移動ができるようになり、これまで対応が難しかった症例にもインビザライン治療を適用できるようになりました。

 

歯の移動をある程度コントロールできるようになったことで、治療効果が向上し、治療期間の短縮にもつながりました。

アタッチメントを使用することで得られる効果は、患者さんにとって大きなメリットとなっています。

 

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4. インビザライン治療におけるアタッチメントの種類

インビザライン治療で使われるアタッチメントには、大きく分けて「通常アタッチメント」と「最適アタッチメント」の2種類があります。それぞれ特徴や設計方法が異なり、症例に応じて使い分けられています。

4-1. 通常アタッチメント

通常アタッチメントは、歯科医師が患者の歯や骨格の状態に合った治療計画を立て、それに沿うよう手動で設置するものです。

 

形状には、長方形や楕円形、傾斜付き長方形があり、大きさや厚みの調整も可能です。

アタッチメントの作用面(アクティブサーフェス)を最大限に活かせるように設計するなど、治療効果を高める工夫がなされています。

4-2. 最適アタッチメント

最適アタッチメントは、アライン・テクノロジー社の提供する専用のシミュレーションソフトを使って、インビザライン全体の設計段階で自動的に設計されるアタッチメントで、担当医師の確認を経て、アライン・テクノロジー社が作製します

 

個々の歯冠形態や三次元的な移動イメージに合わせて、アタッチメントの形や大きさ、デザインがカスタムに設計されます。

 

また、最適アタッチメントでは、不要な力がかかることを避けるため、力を加える部分(アクティブサーフェス)と区別して、力を加えない部分(ノンアクティブサーフェス)が設けられているのも特徴です。

 

最適アタッチメントには、目的に合わせて次のような種類があります。

アタッチメントの種類装着のおもな目的
ルートコントロール用歯根に力をかけて歯の傾きや前歯の隙間を改善する
回転用ねじれている歯を正しい向きに回転させる
アンカレッジ用抜歯後に生じたスペースをコントロールし、歯の移動を安定させる
オープンバイト用上下の前歯が噛み合わない開咬を改善するために前歯を挺出させる
ディープバイト用過蓋咬合を改善するために下顎前歯や小臼歯を挺出させ、咬み合わせを整える

5. インビザライン治療でアタッチメントを装着する時期や期間

インビザラインの治療では、アライナーを定期的に作り替えながら、少しずつ歯を動かしていきます。

 

おおよそ1〜2週間ごとに新しいアライナーに交換しますが、アタッチメントは、2〜3個目のアライナーを装着するタイミングで取り付けられるのが一般的です。

 

インビザラインの治療期間は人によって異なりますが、目安としてはおよそ1年半から3年ほどです。

 

一度装着されたアタッチメントは、基本的に治療が完了するまで取りはずされることはありません。

また、アタッチメントの装着は歯科医師が行なうもので、患者自身で着脱することはできません。

6. インビザライン治療でアタッチメントを装着する際の注意点

ここまでで、アタッチメントは治療効果を高めるうえでとても大切なツールだとわかっていただけたと思います。

 

ここからは、アタッチメントと上手に付き合っていくために、日常生活で意識しておくべきおもな注意点を4つ紹介します。

6-1. 着色に注意する

アタッチメントは歯の色に近い樹脂で作られていますが、表面がわずかに多孔質で、実は着色しやすい素材です。

コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレーなど色の濃い飲食物を口にすると、変色する可能性があります。

 

変色すると見た目に影響する場合があるので、着色しやすい飲食物の摂取はなるべく控えたほうが無難でしょう。口腔ケアの徹底も大切です。

6-2. 口腔内を傷付けないよう注意する

食事や歯磨きはアライナーをはずして行ないますが、その状態だと、アタッチメントが直接、唇や頬、舌に当たるので、口腔内を傷付けてしまう場合があります。

 

小さな傷でも、口内炎などにつながることもあるため注意が必要です。

矯正用のワックスを使うと口の粘膜を保護できます。適宜、使用するとよいでしょう。また、担当医師に相談することも有効です。

6-3. 適切なブラッシングを行なう

アタッチメントを付けると、歯の表面に凹凸ができるため、アタッチメントを使用しない場合に比べて汚れが落としにくくなります。

 

残った汚れを放置すると虫歯歯周病のリスクが高まるため、しっかりとした口腔ケアが必要です。

特にアタッチメントの周囲は、丁寧で適切なブラッシングを心がけましょう。

 

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6-4. ホワイトニングは避ける

インビザラインの治療中でもホワイトニングを受けることはできますが、できれば治療前や矯正後の保定期間に行なうとよいでしょう。

 

人工物であるアタッチメントはホワイトニングでは白くならず、歯だけが白くなってしまうためです。

アタッチメントを取りはずしたときに、色むらが生じている可能性もあります。

 

インビザライン治療中のホワイトニングは、避けたほうが無難です。

 

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7. インビザライン治療中にアタッチメントが取れてしまった場合

アタッチメントが取れることはそうそうありませんが、取れてしまっても、すぐに治療に支障が出るわけではありません。

あせらず、まずはクリニックに相談すると安心です。

 

定期通院の日が近ければ、その際に再装着することで問題ないケースもありますが、自己判断せず、事前に連絡しておくことが望ましいでしょう。

 

なお、アタッチメントの再装着は、担当のクリニックでしかできません

放置してしまうと、治療計画に影響してくる可能性もあるので適切な対処が必要です。

8. インビザライン治療のアタッチメントに関するよくある質問

アタッチメントは、インビザライン治療を成功させるための重要な補助装置ですが、その使用をためらう方もいらっしゃるでしょう。

 

ここでは、気になりがちな見た目や痛みについて、よくある質問とその答えをまとめました。

Q1. アタッチメントは目立つ?

アタッチメントは歯の色に近い樹脂で作られているため、ワイヤー矯正のブラケットのように大きく目立つということはありません

 

前歯のような目立ちやすい場所に装着した場合でも、透明度の高い素材を利用するなどの工夫により、自然な見た目をキープできます。

それでも、まったく装着していない状態と比べれば、多少の審美性の低下はあります。その点は留意が必要です。

Q2. アタッチメントを装着すると痛みがある?

アタッチメントを装着すると、矯正の力がよりしっかり歯に伝わるため、痛みを感じる場合があります。

ただし、多くの場合は、違和感がある程度で自然に慣れていきます

 

痛みが強くなかなか消えない場合には、医師に相談して痛み止めの処方などを受けましょう。

9. まとめ|アタッチメントの働きでインビザラインをよりスムーズに進めよう

アタッチメントは、歯の移動をコントロールするための重要な補助パーツで、インビザライン治療をスムーズに進めるために重要な役割を果たしています。

 

医師が設計する通常アタッチメントと、専用のシミュレーションソフトで自動設計される最適アタッチメントの2種類があり、歯列や骨格などの状態に応じて使い分けられます。

 

アタッチメントを装着した場合は、着色や口内トラブルに注意し、ブラッシングを丁寧に行なうことが大切です。正しいケアを心がけて、理想の歯並びに向けた矯正を着実に進めましょう。

 

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