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食いしばりのボトックス治療は保険適用になる?費用相場や施術の流れも解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

食いしばりを改善する方法の一つとして、ボトックス治療があります。

しかし、「ボトックス治療は保険適用になるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

 

食いしばりにおけるボトックス治療は、原則自己負担です。ただし、一定の条件を満たす場合には医療費控除の対象となり、費用負担が軽減できるケースもあります。

 

この記事では、食いしばりにおけるボトックス治療について、医療費控除との関連性や費用の目安治療のメリットやデメリットまで詳しく解説します。

 

食いしばりをボトックス治療で改善させたいとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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1. 食いしばりのボトックス治療は、原則保険適用外

歯科医院では、食いしばりや歯ぎしりの症状改善を目的として、ボツリヌストキシン注射、いわゆるボトックス治療が行われることがあります。

 

食いしばりにおけるボトックス治療は、原則として保険適用外であり、治療費は全額自己負担です。

 

そもそも、ボトックス治療とは、ボツリヌス菌から作られるたんぱく質の一種「ボツリヌストキシン」を使った製剤を注射する治療法です。ボツリヌストキシン製剤には、筋肉の動きを一時的に抑制する効果があります。

 

歯ぎしりや食いしばりで過度に緊張している咬筋(噛む筋肉)にボトックス治療を行なうことで、緊張が和らぎ、歯や顎への負担を軽減できます。

2. 保険適用外だが医療費控除の対象になるケースはある

食いしばりのボトックス治療にかかる費用は自己負担が原則ですが、治療目的によっては医療費控除の対象になります。

その場合は、確定申告を行なうことで、所得税の還付や住民税の減額を受けられます。

2-1. ボトックス治療が医療費控除の対象となるケース

医療費控除の対象となるのは、あくまで「治療を目的としたもの」です。

 

そのため、以下の目的でボトックス治療が行われた場合は、医療費控除の対象となる可能性があります。

 

【医療費控除の適用になる例】

・食いしばりや歯ぎしりによって、歯が大幅にすり減ったりひびが入ったりしている場合

・顎関節症で痛みが生じている場合

 

一方、美容や健康増進のみを目的とする場合は、病気の治療ではないため医療費控除は受けられません。

2-2. ボトックス治療で医療費控除を受けるための注意点

医療費控除を受けるには、確定申告の際に自身で手続きを行なう必要があります。

 

控除の対象になるのは、自身や家計を同一とする家族が1年間に支払った医療費の合計額が10万円を超える(総所得金額等が200万円未満の方の場合は、総所得金額等の5%を超える)場合です。

医療費や所得に応じて、所得税の還付や住民税の減額を受けられるため、忘れずに申告しましょう。

 

医療費控除を受けるには、支払いを示す領収書が必要です。医療費控除が適用されるか気になる方、申告内容に不明点がある方は、税務署や税理士に相談しましょう。

3. 食いしばりでボトックス治療をする場合の治療費の目安は?

食いしばりにおけるボトックス治療の費用相場は、2~9万円が目安です。

 

金額に開きがある理由には、食いしばりの症状の重さや口腔内の状況に応じて、必要な投与量が変わってくることが挙げられます。

また、歯科医院が使用しているボツリヌストキシン製剤の種類によっても、価格は大きく異なります。

 

施術後のトラブルを避けるためにも、どのような製剤を使用するのか、必要な投与量はどの程度なのかなどを、カウンセリング時に費用と合わせて確認すると安心です。

 

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4. 歯科医院でのボトックス治療のおもな流れ

ここでは、歯科医院でボトックス治療を行なう際の一般的な流れを見ていきましょう。

4-1. 口腔内の状況を確認する

施術の前に、歯科医師による診察が行なわれます。

噛み合わせや歯の状況をチェックし、食いしばりの程度や顎への負担の度合いなどを確認し、ボトックス治療が適切かどうかを総合的に判断します。

4-2. ボトックスを注入する

治療が決定したら、ボトックス治療に移ります。注入前に、痛みを最小限にするための表面麻酔を塗布するのが一般的です。

麻酔が効いたあと、適切な位置を確認したうえでボツリヌストキシン製剤を注入します。

 

所要時間は約10~15分と、短時間で終了します。

4-3. 施術後、3日~1週間程度で効果が表れる

ボトックス治療後、3日~1週間程度で徐々に咬筋の緊張が和らいでいきます。

個人差はありますが、治療による効果は3~6ヵ月程度持続します。

 

継続的な効果を希望する場合は、歯科医師と相談のうえ、定期的にボトックス治療を行なうとよいでしょう。

 

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5. 食いしばりをボトックスで治療するメリット

食いしばりをボトックスで治療するメリットは、おもに次の3つです。

5-1. 歯や顎関節への負担が軽減できる

咬筋が緩むことで顎関節の痛みが和らぐのは、食いしばりにおけるボトックス治療の最大のメリットです。

顎関節や歯への負担が減るため、歯の破損や摩耗を防いで歯の寿命を延ばすことにもつながります。

 

さらに、食いしばりによって引き起こされる肩こりや頭痛が軽減するなどの、副次的な効果も期待できます。

夜間の食いしばりや歯ぎしりが減ることで、睡眠の質の向上にも役立つでしょう。

5-2. 気軽に取り入れやすい

ボトックス治療の処置時間は10~15分程度と短いため、忙しい方でも受けやすいでしょう。

 

食いしばり対策としてよく知られるマウスピース治療のように、日常的に装着する手間はなく、器具を管理する必要もありません。

効果は長くても6ヵ月程度で薄れるため、「まずは一回試してみたい」という気持ちで、気軽に始められるのも大きなメリットといえるでしょう。

5-3. 美容効果も期待できる可能性がある

歯科クリニックでのボトックス治療は、口腔機能全体を考えて行なわれる治療です。

とはいえ、使用する製剤の作用自体は、美容治療で使用されるものと同じです。

 

そのため、ボツリヌストキシン製剤を注射することで、フェイスラインがスッキリするといった美容効果が期待できる可能性もあります。

 

ただし、美容効果は治療の主目的ではなく、あくまで副産物であることは理解しておきましょう。

6. 食いしばりをボトックスで治療するデメリット

食いしばりをボトックスで治療する際は、デメリットも確認しておきましょう。

6-1. 効果を維持するには定期的な施術が必要

ボトックス治療の効果が持続するのは一般的に3~6ヵ月程度で、永続的ではありません

個人差はありますが、製剤を注入してから3日程度で効果が出始め、1週間程度で安定します。

 

食いしばりの症状を抑え続けるためには、定期的に歯科医院で施術を受ける必要があります。

また、その都度治療費がかかることも覚えておきましょう。

6-2. 一時的に違和感を覚えることがある

ボトックス治療は筋肉の働きを一時的に抑制するため、施術直後から数日間にわたり、軽い違和感を覚える方がいます。

 

特に、施術直後は噛む力が弱く感じたり、一時的に顎がだるく感じたりする方がいるのも事実です。

しかし、多くは時間の経過とともに軽減していきます。また、注射による治療であるため、まれに注入部位に内出血や腫れが出たり、わずかに痛みを伴ったりする場合がありますが、これらも多くは一時的なものです。

 

副作用や違和感について正しく理解したうえで、施術を受けましょう。

7. ボトックス治療以外に食いしばりを改善する方法

ここまでボトックス治療について紹介してきましたが、ほかにも食いしばりを改善できる方法があります。

7-1. 生活習慣の改善

食いしばりの原因がストレスや緊張による筋肉の過緊張である場合、日常生活を見直すことが改善につながる可能性があります。

 

歯を食いしばっていると気付いたときや、緊張を感じたときに、顔周りのストレッチやマッサージをして、咬筋を緩める工夫をしてみましょう。

7-2. マウスピース治療

ボトックス治療と同様に、食いしばりや歯ぎしりの治療法として一般的に知られている方法の一つがスプリント療法、いわゆるマウスピース治療です。

 

就寝時に「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースを装着することで、食いしばりによる歯や顎へのダメージを軽減します。

ナイトガードは、口腔内の型取りをして作るオーダーメイドが基本です。作成に時間はかかりますが、慣れれば違和感も少なく、装着するだけで効果が得られる点が特徴です。

 

歯科医師が必要な治療だと判断すれば保険適用されるため、費用を抑えられる場合があります。

 

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7-3. 歯列矯正

歯並びの乱れや噛み合わせの悪さが、食いしばりや歯ぎしりの原因になることもあります。

 

その場合は、歯列矯正で歯並びを整え、一部の歯や顎にかかっている負担を分散させることで、食いしばりは軽減されます。

 

歯列矯正は治療に時間と費用がかかるため、即効性のある解決策ではありません。

しかし、噛み合わせを整えることで、食いしばりの原因自体を取り除くことが目指せます

8. いしばりのボトックス治療に関するよくある質問

食いしばりのボトックス治療を検討する方が抱きやすい疑問点について、Q&A形式で見ていきましょう。

Q1. 歯ぎしりにもボトックスは効くの?

ボトックス治療は、食いしばりだけではなく歯ぎしりにも有効です。

 

食いしばりと歯ぎしりはどちらも咬筋の過度な緊張が関係しているため、同じような治療効果を期待できます。

歯ぎしりが原因となる顎関節の不快感や、肩こり・頭痛などの症状改善も見込めるでしょう。

Q2. ボトックスで表情が不自然になったりしないの?

ボトックス治療は、咬筋の筋肉を緩める効果があります。

そのため、注入量や注入位置が不適切だと、表情を作る筋肉に影響が出て、一時的に表情が不自然になる可能性はゼロではありません

 

治療を行なう際は、知識と技術力がある経験豊富な歯科医師や歯科医院を選ぶことが大切です。

Q3. ボトックス治療後の食事で気を付けることはある?

基本的に、食事について特別な制限はありません。

ただし、施術後の食事中には、違和感やだるさを覚えるケースがあることは覚えておきましょう。

 

また、治療当日の飲酒は血行を促進させ、腫れや内出血などを悪化させてしまう可能性があるため、避けるのが賢明です。

Q4. ボトックス治療は何歳から受けられる?

多くのクリニックでは、18歳未満の方にボトックス治療はできないとしています。

 

ただし、クリニックによっては、15歳以上65歳未満であれば施術可能としている場合もあります。

また、妊娠中の方や授乳中の方、アレルギーをお持ちの方などは、安全上の理由から避けるべきとされていますので、事前に歯科医師に確認してください。

9. まとめ|食いしばりの改善を目的としたボトックス治療は、原則保険適用外!

食いしばりの症状を軽減するためのボトックス治療は、基本的には全額自己負担です。

しかし、医師が必要な治療だと判断した場合には、医療費控除の対象となることもあります。

 

費用の相場は2~9万円と幅があり、症状の重さや使用する製剤によって異なります。

治療時には、費用はもちろん、副作用についても理解したうえで、信頼できる歯科医院に依頼しましょう。

 

食いしばりの原因が噛み合わせにある場合、歯列矯正によって歯並びを整えて、根本的な改善を目指すことも可能です。

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