- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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「大切な歯を傷付けずに磨きたい」という思いから、研磨剤なしの歯磨き粉を探している方もいることと思います。その一方で、「研磨剤なしで歯はきれいになるのだろうか?」「そもそも研磨剤って本当に歯に悪いの?」と疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、おすすめの研磨剤なしの歯磨き粉を紹介したうえで、研磨剤の基礎知識や、研磨剤なし歯磨き粉のメリット・デメリットについても解説します。ぜひ、自分に合った歯磨き粉選びの参考にしてください。
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- 1. 市販やインターネットで買える!おすすめの研磨剤なし歯磨き粉
- 1-1. シュミテクト トゥルーホワイト
- 1-2. 小林製薬 シコンコート
- 1-3. オーラルプラス 薬用歯磨剤ケアポリス
- 1-4. ウエルテック ジェルコート F
- 2. 歯磨き粉に入っている研磨剤の基礎知識
- 2-1. 研磨剤とホワイトニングの違い
- 2-2. 歯磨き粉における研磨剤成分の具体例
- 2-3. 「研磨剤なし」と書かれているのに研磨剤が入っていることも
- 3. 歯磨き粉は研磨剤なし・ありのどちらを選ぶべき?
- 4. 研磨剤に着目して歯磨き粉を選ぶときのポイント
- 4-1. RDA値に注目する
- 4-2. 粒子が細かく硬すぎない研磨剤を選ぶ
- 5. 研磨剤なし歯磨き粉のメリット
- 5-1. 歯の表面の摩耗を防ぐことができる
- 5-2. インプラント、セラミック治療中の人に優しい
- 5-3. 歯周病や知覚過敏の人に優しい
- 5-4. 子どもや赤ちゃんの歯も優しく磨ける
- 6. 研磨剤なし歯磨き粉のデメリット
- 6-1. 歯の着色汚れを落としにくい
- 6-2. 歯垢を除去しにくい
- 6-3. 歯の再石灰化を促しにくい
- 7. まとめ|歯磨き粉は研磨剤なし・ありを使い分けよう
1. 市販やインターネットで買える!おすすめの研磨剤なし歯磨き粉
まず、ドラッグストアやインターネット通販で気軽に購入できる研磨剤なし歯磨き粉について、おすすめの商品を4点ご紹介します。
1-1. シュミテクト トゥルーホワイト

「シュミテクト トゥルーホワイト」は、ポリリン酸ナトリウム配合処方により、歯垢やステインを化学的作用で浮かせて取り除く効果がある歯磨き粉です。
研磨剤を使って物理的に汚れを取り除くわけではないため、歯に刺激を与えにくいという特徴があります。知覚過敏の方にもおすすめです。
1-2. 小林製薬 シコンコート

「小林製薬 シコンコート」は、歯肉炎や歯槽膿漏の予防に適した歯磨き粉です。歯茎が後退すると歯根が露出しますが、露出した歯根面の虫歯を予防する効果もあります。また、口臭予防にもおすすめです。
研磨剤なしで歯を傷付けにくく、優しく磨けます。
1-3.オーラルプラス 薬用歯磨剤ケアポリス

「オーラルプラス 薬用歯磨剤ケアポリス」は、抗菌作用のあるプロポリスエキスが高濃度で配合されています。プロポリスエキスの効果で菌の働きを抑え、歯周病や口臭を防ぐ効果があります。
また、発泡剤不使用で泡立たないので、隅々までしっかり磨けるのがメリットです。研磨剤が入っていないため、歯や歯茎を傷付けることなくブラッシングできます。
1-4.ウエルテック ジェルコート F

「ウエルテック ジェルコート F」は、ジェル状の歯磨き粉です。殺菌成分により、虫歯や歯周病の原因を排除します。
ジェル状なので、歯と歯の間の細かいすき間に浸透しやすく、フッ素が表面にしっかりコーティングされやすいのが特徴です。
2. 歯磨き粉に入っている研磨剤の基礎知識

歯磨き粉に含まれる研磨剤とは、その名のとおり「歯の表面を磨いてなめらかにする」ものです。研磨剤で磨くことで、歯の表面に付いた歯垢や着色汚れを取り除いて清潔にし、本来の白さを取り戻す効果が期待できます。
歯をきれいにする効果があることから、研磨剤は「清掃剤」とも呼ばれます。
2-1. 研磨剤とホワイトニングの違い
「研磨剤は歯の白さを取り戻す効果が期待できる」と説明しましたが、ホワイトニングとは少し異なります。
研磨剤は、あくまでも歯表面の汚れを落とすものです。汚れを落とすことで、歯を白く見せる効果が期待できます。
一方、ホワイトニングを受けると、歯自体を白くすることができます。
2-2. 歯磨き粉における研磨剤成分の具体例
歯磨き粉の研磨剤で使われている成分にはさまざまなものがあり、例として次のようなものが挙げられます。
- 含水ケイ酸
- 無水ケイ酸
- 炭酸カルシウム
- シリカ
- リン酸カルシウム
- 酸化アルミニウム
- 酸化チタン
- ピロリン酸ナトリウム
- ポリリン酸ナトリウム
- ヒドロキシアパタイト
- ハイドロキシアパタイト
2-3.「研磨剤なし」と書かれているのに研磨剤が入っていることも
「研磨剤なし」「研磨剤フリー」と書かれた歯磨き粉なのに、商品パッケージの成分表に、前述した研磨剤成分が記されていることがあります。
これは、研磨剤が含まれてはいるものの、その量がごくわずかで歯を削る効果はないということです。その場合、研磨剤としてではなく「粘結剤」や「基材」、「薬用成分」などのほかの役割を果たしています。
3. 歯磨き粉は研磨剤なし・ありのどちらを選ぶべき?
結局、歯磨き粉は研磨剤ありとなしのどちらを選ぶとよいのでしょうか?これは、一概にどちらが良いとはいえず、歯の状態や目的によって異なります。
「歯や歯茎が弱っており、少しでも優しく磨きたい」という方には、研磨剤なしの歯磨き粉がおすすめです。もしくは、研磨剤のなかでも研磨力が弱めの成分を選びましょう。
コーヒーや紅茶を飲むことが多く、着色汚れ(ステイン)を除去したい方には、研磨剤ありの歯磨き粉がおすすめです。普段は研磨剤なしの歯磨き粉を利用して、週1~2回は研磨剤ありの歯磨き粉で磨くというように、両者を併用するのも効果的です。
ただし、歯の汚れをしっかり落とすには、歯磨き粉の種類よりも正しい磨き方で磨くことが最も重要です。1本ずつ丁寧にブラッシングすることを心がけ、歯と歯茎の間、奥歯の溝などに磨き残しがないようにしましょう。
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4. 研磨剤に着目して歯磨き粉を選ぶときのポイント
「研磨剤の効果で歯をきれいにしたいけれど、歯が傷付かないか不安」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そんな方のために、研磨剤ありで、なるべく歯に優しい歯磨き粉の選び方をご紹介します。
4-1. RDA値に注目する
研磨剤ありの歯磨き粉を選ぶ際は、まずRDA値に注目しましょう。RDA値は、正確には「Radioactive Dentin Abrasion」といい、研磨剤の強さを数値で示した指標です。
RDA値は、数値が高いほど研磨作用が強くなります。歯に優しい歯磨き粉を購入したい方は、RDA値がなるべく低いものを選びましょう。
目安として、70~100程度が一般的な市販の歯磨き粉で、70以下は歯に優しい歯磨き粉、100以上は研磨力が強い歯磨き粉と判断できます。
4-2. 粒子が細かく硬すぎない研磨剤を選ぶ
研磨剤ありの歯磨き粉を選ぶ際、粒子が細かく歯よりもやわらかい成分が入ったものを選ぶと、歯を傷付けにくく汚れのみを落とすことができます。
粒子が大きい研磨剤や、歯よりも硬い成分の研磨剤が入った歯磨き粉を使用すると、歯の表面や歯茎を削ってしまう恐れがあります。歯の表面が傷付くと、汚れが表面に入り込んでむしろ取れにくくなってしまいます。
具体的には、無水ケイ酸、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムは硬くて粒子が大きいため、避けたほうがよいでしょう。
5. 研磨剤なし歯磨き粉のメリット

ここからは、研磨剤が入っていない歯磨き粉を使用するメリットをご紹介します。
5-1. 歯の表面の摩耗を防ぐことができる
研磨剤が入った歯磨き粉でも、歯のエナメル質よりやわらかい成分のものであれば、基本的に歯が摩耗することはありません。しかし、研磨剤入り歯磨き粉の使用頻度が高い場合や、強い力でブラッシングする習慣がある場合、エナメル質が少しずつ減って歯が薄くなってしまう恐れがあります。
特に、酸性のものを食べたあとはエナメル質がもろくなっているため、なるべく研磨剤が入っていない歯磨き粉を使いましょう。
5-2. インプラント、セラミック治療中の人に優しい
研磨剤が入っていない歯磨き粉は、歯や詰め物を傷付けにくく、優しく磨くことができます。そのため、インプラントやセラミック治療中で歯が敏感な状態の方にも非常におすすめです。
5-3. 歯周病や知覚過敏の人に優しい
研磨剤なしの歯磨き粉は、知覚過敏の方にもおすすめです。硬くて粒子が大きい研磨剤入りの歯磨き粉を常用していると、歯のエナメル質が削られ、象牙質がむき出しになるリスクがあります。象牙質が露出すると、刺激が神経に伝わりやすくなり、知覚過敏の症状が悪化してしまうでしょう。
また、研磨剤入りの歯磨き粉が歯周ポケットを傷付け、歯周病が悪化する恐れもあります。研磨剤なしの歯磨き粉は刺激が少ないため、歯周病の方でも安心して磨けます。
5-4. 子どもや赤ちゃんの歯も優しく磨ける
乳歯は、永久歯と比べてエナメル質が薄くデリケートです。研磨剤が入っていない歯磨き粉であれば、赤ちゃんや子どもの繊細な乳歯や歯茎も優しく磨いてあげることができます。
6. 研磨剤なし歯磨き粉のデメリット
続いて、研磨剤が入っていない歯磨き粉のデメリットについてもご紹介します。
6-1. 歯の着色汚れを落としにくい
研磨剤が入っていない歯磨き粉でも、食べかすや汚れを取り除くことはできます。しかし、歯に付いた着色汚れ(ステイン)は、研磨剤入りでないとなかなか落ちにくいでしょう。
お茶やジュースをよく飲む人やタバコを吸う人は、定期的に研磨剤入りの歯磨き粉を使わないと、着色汚れが落ちにくくなってしまうかもしれません。
6-2. 歯垢を除去しにくい
研磨剤は、歯の表面を削って歯垢を落とす効果があります。研磨剤が入っていない歯磨き粉は、歯垢を除去しにくいのがデメリットといえます。
ただし、研磨剤入りの歯磨き粉で頻繁にゴシゴシ強く磨いていると、歯を削りすぎて傷付けてしまい、逆に歯垢が付きやすくなってしまうリスクもあるため、注意が必要です。
6-3. 歯の再石灰化を促しにくい
研磨剤には、リン酸カルシウムや炭酸カルシウムなど、歯の再石灰化を促す働きを持った成分もあります。
歯の再石灰化とは、酸によってエナメル質から溶け出したカルシウムやリン酸が、再び歯に取り込まれて歯が修復されることです。再石灰化によって虫歯になりかけた歯を元に戻し、健康な歯を保つことができます。
研磨剤が入っていない歯磨き粉は、この再石灰化を促しにくいのもデメリットの一つといえるでしょう。
7. まとめ|歯磨き粉は研磨剤なし・ありを使い分けよう
本記事では、研磨剤なし歯磨き粉のおすすめ商品や、研磨剤の基礎知識、メリット・デメリットをご紹介しました。
歯磨き粉の研磨剤の有無は、一概にどちらが良いとはいえません。歯や歯茎の状態、求める効果に合わせて研磨剤なし・ありを使い分けることをおすすめします。
歯磨きをして美しい歯を目指している方のなかには、「歯並びが良くないせいで、磨くのが難しい」というお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。歯科矯正で歯並びを整えることで、磨き残しのリスクが減り、理想の口もとに近づくことができます。
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