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正しい舌の位置とは?歯列への影響や改善トレーニングを徹底解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「正しい舌の位置がよくわからない」「舌の位置は重要だと聞いたが、どういうことなのか」と疑問を持つ方は多いのではないでしょうか?

 

舌の位置は、歯並びや噛み合わせはもちろん、呼吸のしやすさや顔の輪郭にも影響します。舌が本来あるべき位置からずれていると、歯列の乱れや口呼吸、いびきなどのトラブルを引き起こす原因にもなるため注意が必要です。

 

この記事では、理想的な舌の位置や歯並びに与える影響、自宅でできる改善トレーニング(MFT)などを解説します。

 

これから歯並びを整えたい方や健康を保ちたい方にも役立つ内容のため、参考にしてください。

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1. 正しい舌の位置とは

まずは、理想的な舌の位置と間違った舌の位置である「低位舌」について詳しく見ていきましょう。

1-1. 理想的な舌の位置は前歯の少し後ろ

理想的な舌の位置は、舌先が上の前歯のすぐ後ろにある「スポット」に軽く触れ、舌全体が上顎にぴったり沿っている状態です。この位置を自然に保てると、鼻呼吸がしやすくなります

 

舌の正しい位置がわからない場合は、一度唾を飲み込んでみましょう。飲み込む瞬間、自然と舌が上顎にぴたりとくっつきます。この状態をキープできるよう意識してみてください。

 

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1-2. 舌の位置が低い状態は「低位舌(ていいぜつ)」

舌が正常な位置より低い状態を「低位舌」と呼びます。具体的には、舌全体が上顎についておらず、舌が真ん中や下顎にある状態です。舌先が上顎に触れていても、舌全体が上顎にくっついていなければ正しい位置とはいえません。

 

舌の側面に歯形がつきやすい方や、舌先が下の前歯についている方は、低位舌の可能性があります。これらは、舌の筋力が不足して舌全体を持ち上げられないことが原因です。

2. 正しい舌の位置が大切な3つの理由

ここでは、正しい舌の位置を知るべき3つの理由を解説します。

2-1. 舌の位置は歯並びを支える重要な要素

普段は意識しないかもしれませんが、舌は食べ物を噛んで飲み込むときや話すときなど、私たちの日常生活のなかで重要な働きをしています。

 

また、歯並びを口の中から整えることも舌の役割の一つです。舌が正しい位置にあると、舌の圧力が適切に働いて歯を自然なアーチ状に成形できます。

 

特に成長期には、舌が上顎に圧力を加えて上顎の成長を促します。結果、顎が十分に成長して、歯がきれいに並ぶスペースが確保されるのです。

2-2. 舌の位置が乱れると歯列が乱れる原因になる

歯並びの乱れは、遺伝や骨格が原因だと考える方もいるでしょう。しかし、舌の位置が影響しているケースも少なくありません。

 

例えば、下の前歯を舌で押し続けていると、受け口や出っ歯になるリスクが高まります。また、成長期に舌が正しい位置になかった場合、顎が十分に成長せず歯がガタつく要因にもなります。

2-3. 矯正後の後戻り防止にも舌の位置が関係する

歯並びは、一度きれいに整えたとしても変化する可能性があります。矯正治療後に舌の位置が正しくない状態が続くと、歯が再び動く「後戻り」の原因となるため注意が必要です。

 

矯正を考えている方や矯正中の方は、整えた歯並びを維持するためにも、舌の位置に気を付けましょう。今は整った歯並びでも、舌の位置が原因で乱れる可能性もあります。

3. 舌の位置が正しくないかも?と考えられる6つのサイン

以下の6つのサインに心当たりがある場合は、舌の位置が正しくない可能性があります。

3-1. 前歯が出てきたり隙間が広がってきたりした

以前は気にならなかった歯並びがずれてきたと感じる場合、無意識のうちに舌で歯を押して歯並びを崩している可能性があります。

 

舌で押し出す力はわずかなものだと感じるかもしれません。しかし、舌による圧力が間違った場所にかかる状態が続くと、出っ歯(上顎前突)すきっ歯受け口などを引き起こす原因となります。

3-2. 口呼吸が癖になっている

鼻づまりがないのに口呼吸をしている場合、舌の位置が下がっていることで自然な鼻呼吸が妨げられているかもしれません。

 

舌が下がった状態ではぽかん口、つまり日常的に口が開きやすくなり、慢性的な口呼吸に陥ってしまいます。

3-3. 発音がしにくい・滑舌が悪い

サ行(さしすせそ)タ行(たちつてと)が発音しにくいと感じる場合も、舌の位置が乱れている可能性があるでしょう。

 

低位舌が続くと舌の筋力が低下するため、動きが鈍くなって発音に悪影響をおよぼします。

3-4. 食事中に噛みにくさや飲み込みにくさを感じる

舌には食べ物を唾液と混ぜ、飲み込みやすい状態にする重要な役割があります。

 

しかし、舌の筋力が低下してしまうと嚥下がスムーズにできません。その結果、食事中にむせたり飲み込みづらさを感じたりすることがあります。

3-5. いびきをかきやすい

舌の位置が下がると気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。

 

ひどい場合には、低呼吸睡眠時無呼吸症候群を引き起こすため、放置するのは危険です。

3-6. 風邪を引きやすい

舌の位置が低いと口呼吸になりがちです。口呼吸では、鼻の粘膜でウイルスや雑菌をブロックできません。また、低位舌だと唾液の分泌が減り、口の中が乾燥することで風邪を引きやすくなります。

4. 舌の位置が原因で起こりやすい歯列トラブルの例

舌の位置が正しくない状態が続くと、歯並びや噛み合わせに影響を与えてトラブルを引き起こすおそれがあります。ここでは、よくあるトラブルとして2つの例を見ていきましょう。

4-1. 上顎前突(出っ歯)

舌で前歯を押し出してしまうと、前歯や上顎全体が前に突き出る「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」になる可能性が高まります。いわゆる出っ歯の状態です。

 

出っ歯は、見た目の劣等感だけにおさまりません。噛み合わせがずれる口元が閉じにくくなるなど機能的な問題を引き起こすリスクもあります。

 

笑ったときに歯茎が目立つ「ガミースマイル」にもなりやすくなるため注意が必要です。

 

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4-2. 開咬(かいこう)

開咬(かいこう)」はオープンバイトとも呼ばれ、口を閉じたときに上の歯と下の歯が前歯部分で噛み合わない状態です。

 

前歯が開いていると、食事の際に食べ物を噛み切りにくく奥歯に負担が集中します。その結果、奥歯の損傷を引き起こすだけではなく、咀嚼が足りず胃腸に負担をかけてしまうこともあります。

 

また、不正な噛み合わせのまま食事を続けてしまうと、顎関節への負担が増し顎関節症を引き起こすリスクも高まるでしょう。

 

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5. 自分でできる!舌の位置を改善できるトレーニング(MFT)を紹介!

舌の位置は、日々意識してトレーニングを続けることで改善できる可能性があります。

 

舌や口の周りの筋肉を正しく使えるように鍛えるトレーニングは、MFT(口腔筋機能療法)と呼ばれます。矯正治療と並行して行なうことも可能です。

 

ここでは、自宅で簡単にできるトレーニング方法を紹介します。

5-1. あいうべ体操

「あー」「いー」「うー」「べー」と口を大きく動かす体操です。それぞれ3秒キープしながら発声しましょう。その際、声は出さなくても構いません。

 

ポイントは、なるべく大きく口を動かすことです。ただし、口を動かすとき、顎に痛みや違和感がある場合は、無理せずにできる範囲で行ないましょう。1日10回を目安に継続することで舌の筋力を鍛えられます。

5-2. 舌回しトレーニング

あいうべ体操と同様、気付いたときに気軽にできるトレーニングです。口を閉じた状態で、舌を歯茎の外側をなぞるようにぐるっと一周させます。

 

時計回り、反時計回りと左右対称に行ないましょう。それぞれ10回ずつが目安です。小顔効果が期待できる体操でもあります。

5-3. ポッピング

舌を正しい位置である「スポット」に置き、上顎に舌を吸いつけたあと「ポンッ」と音を立てて離す運動です。10回繰り返してみましょう。

 

その際、舌の筋を伸ばすことを意識してみてください。低位舌が習慣化している場合は舌を上げる筋力が衰えていますが、ポッピングを繰り返すことで筋力を鍛えられます。

5-4. ガムトレーニング

ガムを使った舌のトレーニング法です。ガムをやわらかくなるまで噛み、舌の上で丸めます。舌を上顎に押しつけ、ガムを貼りつけてみましょう。

 

舌でぐっと上顎に圧を加えて、ガムを広げるように意識するのがポイントです。ガムがあることで上顎に圧をかけやすくなります。

6. 舌の位置に関するよくある質問

ここでは、舌の位置に関して気になる質問にお答えします。

 

Q1. 舌を正しい位置にできない場合はどうしたらいい?

舌の位置は、トレーニングを根気強く続けることで改善できるケースが多くあります。先ほど紹介したように、舌の筋力を鍛える「あいうべ体操」や「ポッピング」などのMFT(口腔筋機能療法)を定期的に続けることが大切です。

 

もし自力で改善が難しいときは、歯科医院への相談も可能です。矯正治療を検討中で舌の位置も気になる場合は、歯並びも含めてカウンセリングを受けるとよいでしょう。

Q2. 舌の位置が間違っている状態でも矯正できる?

正しい舌の位置ではないからといって、矯正治療ができないことはありません。

 

例えば、マウスピース矯正ではリテーナーによって歯列全体が保護されるため、矯正中は舌の影響を受けにくくなります。矯正を進めるなかで口腔内への意識が高まり、舌の位置が自然に改善されることもあるでしょう。

Q3. 子どもにとっても舌の位置は重要?

大人と同様に、子どもも舌の位置が正しくないと、歯並びや噛み合わせ、発音、滑舌に影響をおよぼす可能性があります。

 

お子さんの口が常に開いている、滑舌が悪いなどのサインがあれば、セルフトレーニングを試してみるとよいでしょう。

 

成長期は、矯正装置を使うことで舌の位置を改善しやすい時期です。上顎の成長を促進して歯が並ぶスペースを確保できるため、気になる場合は早めにクリニックで相談しましょう。

Q4. 舌の位置を正しくすることで顔が変わるって本当?

舌は顔周りの筋肉とつながっており、舌の筋力が低下すると顔全体がたるみやすくなります。

 

正しい舌の位置を保つことには、歯並びの安定だけではなく二重あごやほうれい線の改善フェイスラインの引き締めなど美容面でのメリットもあります。

7. まとめ|正しい舌の位置を意識してみよう

舌の位置は、歯並びや噛み合わせ、呼吸、発音、さらには顔の印象にも影響を与える重要な要素です。舌の位置が気になる方は、まず舌が「スポット」にあるかをセルフチェックしてみましょう。

 

低位舌の方でも「あいうべ体操」や「舌回し」などのMFTトレーニングを続けることで、舌の位置を改善できる可能性があります。

 

すでに歯列に影響が出ていて矯正を検討中の方は、早めにクリニックに相談することをおすすめします。「ウィ・スマイル」では、LINEやWebで信頼できる矯正医を見つけることが可能です。初診料も無料のため、まずはお気軽にご相談ください。(※一部医院は有料)

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