「滑舌が悪いのは歯科矯正で改善できる?」
「矯正の治療中はスムーズに話すことができないかも」
ネット上には様々な情報があふれていますが、実際にはどのような関係があるのでしょうか。滑舌と歯科矯正の関係性については、正しい情報を知って治療を行うことが大切です。
そこで当記事では、滑舌の改善と矯正治療の効果について解説します。さらに、歯科矯正の治療中に話しづらくなるという問題についても理解できるようになります。
- 1.滑舌を良くするための2つの方法
- 1-1.矯正歯科治療
- 1-2.滑舌・発音トレーニング
- 2.矯正歯科治療の3つの方法
- 2-1.マウスピース矯正
- 2-2.表側矯正(ワイヤー矯正)
- 2-3.舌側矯正(裏側矯正)
- 3.歯列矯正は治療中に滑舌が悪くなる?
- 3-1.矯正装置によって滑舌や発音が悪くなることがある
- 3-2.歯科矯正治療中の滑舌の改善方法
- 4.矯正治療で滑舌は改善する?「まとめ」
1.滑舌を良くするための2つの方法
滑舌の改善にはどんな方法があるのでしょうか。
一般的に滑舌が悪くなる原因は、歯ならびの悪さや舌の筋力の低下です。または、歯並びと舌の筋肉の両方が原因で滑舌に影響している場合もあります。
滑舌に影響している原因には個人差があるため、症状に適した方法で改善を行うことが大切です。
1-1.矯正歯科治療
歯並びや骨格が原因で滑舌が悪い場合は、歯科矯正によって改善が期待できます。
原因としてはいくつかの症状が、滑舌の悪さにつながると判断されます。滑舌に影響する歯並びは、不規則に乱れる叢生(そうせい)やすきっ歯、出っ歯、開口などが代表的です。これらの症状は、話すときに息が抜けてしまうため滑舌が悪くなります。
特にサ行がうまく発音できず、受け口の場合も同じような症状が見られます。歯科矯正の治療によって正常の歯並びに整うと、息が抜ける隙間がなくなり滑舌が改善します。
1-2.滑舌・発音トレーニング
歯ならびに問題がない場合は、舌の筋肉が影響しているケースがあります。舌は筋肉でつくられていて、発音には非常に重要な役割を持っています。ですから舌の筋力が弱いと、正しい発音ができない単語が出てきてしまうのです。
本来の舌は、口を閉じた際に上顎にぴったりと触れている状態が正常な位置です。しかし舌の筋力が弱い人は、下顎側に下がってしまい上顎に触れていません。これを低位舌と呼び、常に舌の位置が下側の歯に触れている状態にあります。
低位舌の場合、舌を上顎につけて発音するタ行やナ行などの滑舌が悪くなるのです。低位舌の改善は、定期的なトレーニングによって改善できます。
・舌のトレーニング
舌の上でガムを丸める運動や、上顎に押し付けて薄くのばすと舌の筋肉が鍛えられます。また、大きく口を開けて「あ・い・う・べ」と発音し「べ」のときに舌を大きく出す練習も有効です。
・発音のトレーニング
早口言葉は発音の練習に適しています。また、口を大きく動かして母音だけで行う発声練習も、表情筋の改善に有効なトレーニングです。
2.矯正歯科治療の3つの方法
歯科矯正の治療方法には、主にマウスピース矯正とワイヤー矯正があります。
それぞれ対応している歯ならびに加え、メリットやデメリットにも違いがあります。
治療方法は希望どおりに選ぶこともできますが、お口の状態に適している治療方法がとても大切です。
2-1.マウスピース矯正
アライナーという透明のマウスピースを利用して、歯列を整える矯正方法です。
フルオーダーで作製されたマウスピースを約2週間ごとに交換しながら、少しずつ歯を移動させていきます。治療期間は症状によって個人差はありますが、5ヶ月~3年ほどで歯並びと同時に滑舌の改善が期待できます。
・マウスピース矯正のメリット
透明の装置がフィットしているため、周りの人に気付かれにくい審美性に優れた治療法です。さらに、マウスピース矯正は装置の着脱が簡単にできるという特徴があります。この点がワイヤー矯正とは大きく違っていて、毎日の食事や歯みがきに負担がありません。
・マウスピース矯正の注意点
治療中は1日20時間以上の装着が必要なため、つけ忘れなどの管理には注意が必要です。また、歯ぎしりや食いしばりの癖のある人はマウスピースを破損させてしまう可能性があります。
目立たずに歯科矯正できるマウスピース矯正ですが、症状によって治療できない可能性もあります。気になることがある場合は気軽にクリニックへ相談してみましょう。
2-2.表側矯正(ワイヤー矯正)
ワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを利用した治療法です。歯の表面につけたブラケットに、ワイヤーを通して少しずつ歯を移動します。治療中は月に1度のペースで通院し、状態を確認しながらワイヤーを調整してきれいな歯列に整えます。
・ワイヤー矯正のメリット
ワイヤー矯正は、複雑な歯ならびなどのあらゆる症状に対応できます。ですから、マウスピース矯正では難しいと診断を受けた場合でも歯列の矯正が可能です。
・ワイヤー矯正の注意点
治療している間は金属の装置が目立ってしまうため、審美的にあまり好まない人もいます。
審美性のために白色や透明の装置(審美ブラケット)もありますが、金属よりも費用が高額になるため注意が必要です。
2-3.舌側矯正(裏側矯正)
舌側矯正はリンガル矯正とも呼ばれ、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する治療法です。
・舌側矯正のメリット
ワイヤー矯正なのに目立たないという審美性に優れた治療法です。
・舌側矯正のデメリット
舌側矯正は、舌を動かせる範囲が狭くなる特徴があります。また、舌が装置で傷ついてしまうことや、歯みがきしにくいなどケアが難しい治療法です。
費用については、ブラケットを裏側に装着する難易度が高いため高額になる傾向があります。費用を抑えたい場合は、ハーフリンガルという治療法が可能です。気付かれやすい上の歯を舌側矯正で行い、笑っても目立たない下の歯をワイヤー矯正にして費用を抑えます。
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3.歯列矯正は治療中に滑舌が悪くなる?
歯科矯正の治療中に、滑舌が悪くなるという話を聞いたことはないでしょうか。
歯ならびをきれいにしたくても、滑舌が気になって治療を迷うこともあるかもしれません。特に接客業の方や、英会話を学習している人などは気になる要素と言えます。
3-1.矯正装置によって滑舌や発音が悪くなることがある
歯科矯正を行うと一時的に滑舌が悪くなることがあります。特に舌側矯正の場合は、舌が装置にあたって発音しにくい傾向があります。舌を置くスペースが減り、動かす範囲も狭くなるため慣れるまでは装置が邪魔に感じるのです。
ただし、矯正中の影響は舌側矯正に限らず、表側の矯正や、マウスピース矯正でも影響がないわけではありません。マウスピースはオーダーのためフィットしていますが、慣れるまでは滑舌に影響することがあります。そのためいずれの矯正方法であっても、治療の初期は、一時的に舌の動きにくさを感じやすいのです。
3-2.歯科矯正治療中の滑舌の改善方法
装置がある状態でも、会話や食事を繰り返すうちに舌が慣れてきます。一般的には、治療の開始が始まって1週間から1ヶ月ほどで改善されることが多いです。また、治療と同時に舌のトレーニングを並行しても良いでしょう。
もし、数ヶ月が過ぎても滑舌に不安がある場合は、装置の変更も含め、治療方針の見直しが必要かもしれません。その際は気軽に歯科医師と相談しましょう。
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4.矯正治療で滑舌は改善する?「まとめ」
滑舌の悪さは、乱れた歯ならびや舌の筋力の弱さが主な原因です。しかし、矯正の治療中にも滑舌に少なからず影響があるという側面があります。同時に、治療開始からしばらくするうちに違和感が減ることもお分かりいただけたと思います。
もしも、治療中にどうしても違和感がある場合は、歯科医師への相談をおすすめします。治療法を変えたり、舌のトレーニングの指導を受けたりするなど、安心して矯正治療を進めましょう。
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