
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「子供の歯列矯正って本当に必要なの?」
「やめた方がいいケースってあるのかな?」
と迷っている親御さんは少なくありません。
歯並びや噛み合わせは将来の健康や印象に大きく関わるため、矯正治療を検討するご家庭も年々増えています。
しかし一方で、治療に伴う痛みや時間、費用、そして何より子供本人の気持ちなど、慎重に検討すべきポイントが多いのも事実です。ネット上でも「矯正をやめた」「やらなくてよかった」という声がある中で、何が正解なのか悩んでしまいますよね。
この記事では、
・ 歯列矯正をやめた方がいい」とされるケース
・ 治療によるリスク
・ 親として知っておきたい判断基準
などをわかりやすく解説します。
お子さんの将来を考えるうえで、大切なヒントになる内容をお届けしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- 1. 矯正をやめた方がいいとされるケースとは?
- 1-1. 子供が強く拒否・治療に協力できないとき
- 1-2. 矯正によるストレス・副作用が大きいとき
- 1-3. 家庭の負担(費用・時間)が大きく継続困難なとき
- 1-4. 医師との信頼関係や説明が不十分なとき
- 2. 子供の矯正治療で“失敗しないための事前準備”
- 2-1. 「なぜ矯正が必要なのか」を明確にしているか
- 2-2. 顔貌や横顔の変化について説明を受けているか
- 2-3. 家族と子供の同意・理解が得られているか
- 2-4. セカンドオピニオンを受けて比較しているか
- 3. 子供の歯列矯正とは?基礎をおさらい
- 3-1. 子供の矯正の目的とメリット
- 3-2. 矯正を始める時期の目安(Ⅰ期・Ⅱ期)
- 3-3. 成長期に治療するメリット
- 4. 矯正をやめる判断で気をつけたいこと
- 4-1. 放置した場合のリスクと将来の影響
- 4-2. 一時中断・再検討という選択肢もある
- 4-3. 家族で共有して判断することが大切
- 5. まとめ|やめる・続けるは“今”だけで決めなくてOK
1. 矯正をやめた方がいいとされるケースとは?

この章では、実際に「矯正をやめた方がいい」と判断されるケースを紹介します。
治療を続けることでかえって悪影響がある可能性もあるため、注意深く見極めることが大切です。
1-1. 子供が強く拒否・治療に協力できないとき
歯列矯正は半年から数年にわたる長期的な治療であり、子供の継続的な協力が欠かせません。しかし、マウスピースの装着を嫌がる、痛みで装置を取り外してしまう、通院を極端に嫌がるといった反応があると、治療の継続は非常に難しくなります。
子供の意思を無視して治療を強行すると、治療結果が思わしくないばかりか、歯科治療そのものに対する恐怖心やストレスが長期的に残る可能性も。まずは子供の気持ちを丁寧に確認し、治療を始めるタイミングや方法を見直すことが大切です。
1-2. 矯正によるストレス・副作用が大きいとき
口腔内の痛みや違和感は、子供にとって非常に大きなストレスとなることがあります。特に食事や睡眠に影響が出てしまうと、日常生活の質が下がり、気分の不安定さや情緒面への悪影響も考えられます。
また、矯正器具による口内炎、発音のしづらさなどが続くことで、学校生活や人間関係に支障が出ることも。こうした副作用が強く現れている場合には、治療の中断や別の方法の検討が必要になるかもしれません。
1-3. 家庭の負担(費用・時間)が大きく継続困難なとき
矯正治療は費用の面だけでなく、通院や日常のケアなど時間的な負担も大きいものです。ご家庭の経済状況やライフスタイルによっては、「続けたくても続けられない」現実があることも。
家族の中で無理が積み重なると、治療の途中で中断することになり、費用面でも結果的に非効率になってしまう可能性があります。治療前に継続可能な環境かどうかをしっかり話し合い、必要に応じてタイミングを見直す選択も重要です。
1-4. 医師との信頼関係や説明が不十分なとき
歯列矯正は、医師との継続的なやりとりが必要不可欠です。そのため、治療計画や装置の選択理由、予測される変化などについて十分に説明がないと、親子ともに不安を抱えたまま治療が進んでしまいます。
質問しても曖昧な回答が続く、話を聞いてもらえない、説明が専門用語ばかりで理解できない、といった不信感がある場合は、別の歯科医師に相談する(セカンドオピニオン)ことも視野に入れてよいでしょう。
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2. 子供の矯正治療で“失敗しないための事前準備”

この章では、治療を始める前に確認しておきたい準備項目を解説します。
矯正をやめたくなる原因の多くは、実は“スタート前の準備不足”が影響していることも。後悔しないためのチェックポイントを整理しましょう。
2-1. 「なぜ矯正が必要なのか」を明確にしているか
医師から「矯正した方がよい」と言われた理由が自分の中で整理されていないと、途中で「本当に必要だったのか?」と不安になってしまいます。単なる見た目改善なのか、噛み合わせ・発音・虫歯予防など、目的を明確にしておくことはとても大切です。
また、家族間でもその認識が共有されていないと、治療を支える協力体制がうまくいかなくなることもあります。
2-2. 顔貌や横顔の変化について説明を受けているか
矯正によって歯の位置が変わると、横顔の印象(Eライン)や口元のバランスも変化します。抜歯の有無によっても見た目は大きく変わるため、どのような仕上がりを目指すのか、事前にシミュレーションを見せてもらうことが重要です。
仕上がりイメージが共有されていると、途中での「こんなはずじゃなかった…」というミスマッチも防げます。
2-3. 家族と子供の同意・理解が得られているか
矯正は本人だけでなく、家族の協力も必要です。装置の管理や通院サポート、モチベーションの維持など、家庭全体の支えがあってこそ継続できます。
特にお子さん自身が「矯正したい」と納得していない場合、無理にスタートすると挫折の可能性も高まります。事前に本人の気持ちをしっかり確認することが、治療の成否を分ける鍵になります。
2-4. セカンドオピニオンを受けて比較しているか
矯正は歯科医によって治療方針が大きく異なることもあります。一つのクリニックの意見だけで即決せず、複数の医院で説明を受けて比較してみるのがおすすめです。
治療費や装置の種類だけでなく、説明の丁寧さや相性の良さも含めて判断することで、「納得して始められる治療」が見えてきます。
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3. 子供の歯列矯正とは?基礎をおさらい

この章では、そもそも子供の歯列矯正とはどういったものなのか、その目的や治療のタイミングについて解説します。
基本を押さえることで、矯正を検討する意味や意義が明確になります。
3-1. 子供の矯正の目的とメリット
子供の矯正治療の主な目的は、見た目の美しさだけではありません。歯並びや噛み合わせを正しく整えることで、咀嚼機能や発音、さらには虫歯・歯周病予防といった口腔の健康全体に好影響をもたらします。
特に成長期の子供は顎の骨も柔軟で、歯が動きやすいため、治療がスムーズに進みやすいというメリットがあります。また、将来的に抜歯のリスクを減らせる場合もあります。
3-2. 矯正を始める時期の目安(Ⅰ期・Ⅱ期)
子供の矯正は「Ⅰ期治療(6〜12歳頃)」と「Ⅱ期治療(12歳以降)」の2段階に分かれます。
Ⅰ期治療は、顎の成長をコントロールすることで歯が並ぶスペースを確保する治療で、早期介入により重度の不正咬合を防ぐ効果が期待できます。
Ⅱ期治療は永久歯が生えそろってから、ワイヤーやマウスピースを使って歯並びを整える治療です。
子供の成長や歯の状態により、どの時期にどんな治療が必要かは異なるため、早めの相談がカギとなります。
3-3. 成長期に治療するメリット
成長期に矯正治療を行うことで、歯や顎の動きがスムーズに進みやすく、短期間で効果を実感できるケースもあります。また、成長とともに矯正することで顔の骨格形成にも良い影響が期待され、将来の横顔バランスやEラインの整い方にもつながるといわれています。
大人になってからの矯正に比べて選択肢も多く、費用や通院回数も抑えられる傾向にあります。
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4. 矯正をやめる判断で気をつけたいこと

この章では、矯正を途中でやめるかどうか判断するときに、見落としがちなリスクや注意点を解説します。
「やめた方がいいかも…」と思ったときに、冷静に判断するための材料として参考にしてください。
4-1. 放置した場合のリスクと将来の影響
矯正を中断した場合、治療途中で止まった歯の動きが不自然なままになったり、元の位置に戻ろうとする“後戻り”が起きたりするリスクがあります。さらに、噛み合わせが悪いまま成長すると、顎関節や発音、食生活に影響が出る可能性も。
また、一度始めた矯正を中断することで、次に治療を再開するときに再調整が必要になり、結果として費用や期間がさらに増えてしまう場合もあるため注意が必要です。
4-2. 一時中断・再検討という選択肢もある
矯正を完全にやめてしまう前に、「一時中断」という柔軟な選択肢もあります。子供の精神的・身体的負担が大きくなってきた場合には、一定期間治療をお休みして、成長を待ってから再開するのも一つの手です。
また、担当の歯科医師と相談することで、矯正のゴール設定や治療計画を一部見直すことも可能です。無理に治療を続けるのではなく、状況に応じて適切な判断をしていきましょう。
4-3. 家族で共有して判断することが大切
矯正治療の継続や中止は、子供本人だけでなく家族全体に関わることです。経済的な負担や通院スケジュール、子供のモチベーションなど、さまざまな視点から冷静に話し合いを重ねていくことが重要です。
「もう無理かも…」と思ったときこそ、焦らず立ち止まり、納得できる判断ができるよう家族で支え合うことが、後悔のない選択につながります。
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5. まとめ|やめる・続けるは“今”だけで決めなくてOK

歯列矯正は、お子さんの将来を見据えた重要な選択ですが、必ずしも「今すぐ始めなければならない」「一度始めたら絶対に続けなければならない」というものではありません。
治療の目的や時期、お子さんやご家庭の状況に応じて柔軟に判断することが何より大切です。そして、迷ったときは一人で抱え込まず、専門医の意見やセカンドオピニオンを積極的に活用しましょう。
「矯正をやめたほうがいいかも…」という気持ちは、決してネガティブな判断ではなく、よりよい選択を模索するための前向きなステップです。焦らず、納得できる形で矯正治療を進めていけるよう、しっかりとした情報と信頼できるサポートを味方につけていきましょう。
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