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出っ歯は押してたら治る?実は逆効果かもしれない理由と正しい治し方

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「出っ歯が気になるけど、矯正は高いし時間もかかりそう…」
そんなふうに悩んでいて、ふと「前歯を押してたら治るんじゃない?」と思ったことはありませんか?

実際にSNSやネット掲示板では、「指で出っ歯を押してたらマシになった気がする」という投稿も見かけます。
自己流でなんとか治せるなら、それに越したことはない——そう思うのも無理はありません。

でも、歯は適切な方法で力をかけないと、思わぬ方向に動いたり、歯ぐきや歯の根を傷めてしまうリスクもあるのです。

では、出っ歯はやっぱり自力では治らないのでしょうか?

この記事では、
✔ 「出っ歯を押していれば治った」は本当か?
✔  自己流で歯を動かすリスク
✔  専門的に見た“正しい出っ歯の治し方”

について、わかりやすくお伝えしていきます。
「自分のやり方、間違ってない?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 「出っ歯を押してたら治った」は本当?

SNSやネット上では、「前歯を指で押してたら出っ歯が少し治った気がする」といった体験談が投稿されることもあります。
本当に押すだけで歯が動いて、出っ歯が改善することなんてあるのでしょうか?

ここでは、そうした“自己流で治した”という声が本当なのかどうか、歯の動く仕組みや実際のリスクも踏まえてわかりやすく解説します。

1-1. SNSやネットでよく聞く「押してたら治った」体験談

「子どもの頃、気になっていた前歯を指で少しずつ押していたら、いつの間にか出っ歯がマシになった」
「寝る前に舌で前歯をぐっと押すクセがあったけど、気づいたら少し引っ込んだ気がする」

 

そんな投稿を、SNSやネットの掲示板で見かけたことはありませんか?

最近では「矯正しなくても、出っ歯は自分で治せる」というような体験談が広まりやすく、
中には「半年くらい毎日続けたら変わった」など、あたかも成功したかのように見える話もあります。

ですが、こうした体験の多くは、実際には一時的な角度の変化や主観的な印象にすぎないことがほとんど。
中には「出っ歯が治ったと思ったけど、噛み合わせが悪くなってしまった」という声もあります。

歯は確かに力をかけると動くことがありますが、
方向・力加減・期間を誤ると、かえって歯並びや歯の健康を損なうリスクも。

1-2. 出っ歯を押すと本当に歯が動く?

たしかに歯は、持続的な力が加わることで少しずつ動く性質があります。

これは矯正治療の原理にもなっており、適切な力を一定方向に加えることで、骨のリモデリング(再構築)が起き、歯が動くのです。

しかし重要なのは、「その力が適切かどうか」「安全にコントロールされているかどうか」という点。

自己流で指や舌で押しても、力の加わる方向や強さ、時間がバラバラでコントロールできないため、逆に歯並びやかみ合わせを悪化させるリスクがあります。

 

同じように、「口ゴボ(口元全体が前に出ているような状態)」に悩み、セルフケアやトレーニングで改善しようとする方も多いですが、自力での改善には限界があるのが実情です

👉 口ゴボを自力で治す方法や、セルフケアでどこまで対応できるのかを知りたい方は、下記も参考にしてみてください。
口ゴボを自力で治す方法はある?セルフケア・トレーニングの効果や限界を解説!

1-3. 歯が動く仕組みと、矯正で動かす力の違いとは?

矯正治療では、歯の移動に必要な適切な力の加減・方向・持続時間がすべて計算されて設計されています。

たとえば、マウスピース矯正では数十枚〜百枚以上のアライナー(透明な装置)を使って、少しずつ歯を動かす工程が段階的に組まれています。

一方、自己流で力をかけると、歯根や歯ぐきに負担がかかり、歯が傾いたり歯肉が下がったり、最悪の場合は歯の寿命を縮めてしまう可能性も。

つまり、「歯を押せば動く」は半分正解ですが、“正しく動かさないと危険”ということがもっと重要なのです。

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2. 自己流で出っ歯を押すとどうなる?年齢別リスクと影響

出っ歯が気になるあまり、自己流で「とりあえず押してみよう」と考える方も少なくありません。

ですが、その行為が思わぬトラブルを引き起こす可能性も…。
ここでは、子どもと大人、それぞれのリスクをわかりやすく解説します。

2-1. 子どもの場合:成長に悪影響を与える可能性

子どもは顎の骨や歯の根がまだ成長途中のため、軽い力でも歯が動きやすい特徴があります。

 

その分、不自然な力(例:指や舌で押す)を繰り返すことで、歯並びが悪化したり、骨の発育に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

とくに「舌で前歯を押す癖(舌癖)」があると、無意識のうちに出っ歯が悪化してしまうケースも。
子どものうちは「様子を見よう」ではなく、早めに歯科医院でチェックすることが重要です。

2-2. 大人の場合:かえって歯並びが悪化することも

大人になると、歯や骨の代謝が落ちるため、自己流で押してもそう簡単に動くものではありません。

 

しかし、無理な力をかけることで、歯に微細なダメージを与えたり、歯ぐきが下がる歯根が吸収されるといったリスクが高まります。

「ちょっとマシになった気がする」と思っても、実は前歯が傾いただけで、かみ合わせが悪化していた…というケースも少なくありません

2-3. 無意識の「舌癖」や「口呼吸」も出っ歯の原因に?

実は「押して治す」どころか、無意識の癖が出っ歯の原因になっていることもあります。

たとえば、舌で前歯を押す癖口呼吸頬杖などの日常的な習慣が、前歯を前方に押し出し続けてしまうのです。

つまり、「直そうとして押す」以前に、日常の無意識な動作が出っ歯の原因になっている可能性があるということです。
まずは自分の癖を客観的に見直すことから始めましょう。

 

👉 出っ歯の原因について詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください:
出っ歯の本当の原因とは?骨格性・歯性の違いと年齢別の治療&予防を徹底解説

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3. 出っ歯は自然に治る?放置するリスクも要注意

「矯正しなくてもそのうち治るかも…」そんな希望を持つ方も多いですが、実際にはどうなのでしょうか?

 

ここでは、子どもと大人、それぞれの出っ歯が自然に治る可能性と、放置することによるデメリットを解説します。

3-1. 子どもは成長で治る可能性がある?

お子さんの出っ歯に関しては、「顎の成長とともに改善する場合」もたしかにあります。

ただし、これは「たまたま治る」ことがあるだけで、自然治癒が確実なわけではありません。

むしろ「様子を見る」といって何年も放置している間に、舌癖や口呼吸が定着して症状が悪化することもあるため、成長期の早期相談が重要です。

3-2. 大人は自然に治ることは基本的にない

一方、大人の出っ歯は自然に改善することはまずありません

歯の位置は骨にしっかり固定されており、自己修正されることはほぼないのが現実です。

しかも、歯並びやかみ合わせは年齢とともに少しずつ変化していくため、放っておくとむしろ悪化してしまう可能性すらあります

3-3. 出っ歯を放置するとむしろ悪化するケースも

出っ歯をそのままにしておくと、見た目の問題だけでなく、口が閉じにくい・唇が乾燥する・発音が不明瞭になる・虫歯歯周病になりやすいなど、様々なリスクが高まります。

また、噛み合わせのバランスが崩れると、顎関節症頭痛・肩こりなど、全身の不調にもつながることも。
「矯正はまだいいかな」と考える前に、専門家の意見を聞いておくと安心です。

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4. 出っ歯はどうやって治すのが正解?専門家がすすめる治療法

「出っ歯って、やっぱり矯正しないと治らないのかな…」
そう思いながらも、どんな治療法があるのかまではよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

出っ歯の治療にはいくつかの選択肢があり、症状の程度や原因によって、向いている方法は人それぞれです。
マウスピース矯正やワイヤー矯正、小児矯正など、よく行われる出っ歯の治療法について、専門的な視点からわかりやすくご紹介します。

 

■ 出っ歯の治療法ごとの特徴や費用感をまとめた出っ歯の直し方ガイドもぜひ参考にしてください。

4-1. 軽度ならマウスピース矯正で目立たず治療できる

前歯の角度が少し前に出ている程度の軽度の出っ歯であれば、マウスピース矯正で対応できるケースもあります。

透明で目立たず、取り外し可能なため、日常生活に支障をきたしにくいのが大きな魅力です。
特に「見た目を改善したい「部分的に整えたい」というニーズが強い方には、前歯だけの部分矯正プランも人気です。

 

👉 詳しくは、下記の記事でくわしく解説しています。
マウスピース矯正で出っ歯は治せる?適応範囲・費用・注意点まで徹底解説!

4-2. 中〜重度の場合はワイヤー矯正や抜歯が必要なことも

突出の度合いが強い場合や、歯列にスペースがない場合は、歯を並べるために抜歯が必要になることもあります。

また、マウスピースでは対応が難しいケースでは、ワイヤー矯正で精密にコントロールする治療が検討されることもあります。
骨格に問題がある出っ歯には、外科的矯正(手術)を併用することもあり、まずは専門医による正確な診断が不可欠です。

4-3. 子どもは小児矯正(成長誘導)で改善することもある

お子さんの出っ歯は、成長期の力を活かして改善できる可能性があります。

たとえば「上顎の成長を抑えつつ、下顎の成長を促す」といった調整が可能なため、小児期に矯正を始めると負担が少なく済むケースも。

出っ歯の進行を予防したり、悪習癖を改善するためにも、早期の受診がベストです。

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5. 出っ歯を押して治すのは効果的?よくある質問と答えまとめ

「出っ歯は押して治せるの?」そんな疑問にお答えするため、よくある質問とその答えをまとめました。

Q1. 出っ歯を押してたら本当に治ったという人もいますが、大丈夫?

一時的に歯の位置が動いたように見えることもありますが、自己流の力では正しい方向に動かせず、かえって歯並びを悪化させることがあります。

Q2. 子どもの出っ歯は放っておいても大丈夫?

成長とともに改善するケースもありますが、悪化するリスクもあるため、小児歯科や矯正専門医で早めに相談を。

Q3. マウスピース矯正で前歯だけでも出っ歯は治せる?

軽度の出っ歯であれば部分矯正で対応できる場合があります。

診断で可能か確認しましょう。

 

👉 出っ歯にマウスピース矯正がどこまで有効か、詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください。
マウスピース矯正で出っ歯は治せる?適応範囲・費用・注意点まで徹底解説!

Q4. 出っ歯矯正の費用はどのくらいかかりますか?

部分矯正なら30〜60万円程度、全体矯正なら60〜120万円ほどが目安です。
医院や治療内容によって異なります。

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6. まとめ:出っ歯を押して治すのはNG。正しい方法で改善を

マウスピース矯正に向けた精密検査をおすすめしたい方

「出っ歯を指や舌で押していたら、なんとなく治った気がする」
そんな体験談をきっかけに、自己流で治そうとする方もいるかもしれません。

確かに、歯は継続的な力で動くことがありますが、押す力の方向や強さを誤ると、歯並びが悪化したり、歯や歯ぐきを傷めるリスクもあるため注意が必要です。

出っ歯を本当に改善したい場合には、分の歯並びやかみ合わせの状態に合わせて、専門的な診断を受けた上で治療方針を決めることが大切です。

マウスピース矯正や部分矯正など、目立たずに治療できる方法もあるため、まずは気軽に相談してみるのがおすすめです。

自己流ではわからない「出っ歯の本当の原因」や「正しい治療法」を知ることが、将来的な後悔を防ぐ第一歩になります。

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