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マウスピース矯正が痛くて死にそう!今すぐできる対処法と痛みが続く期間・受診の目安

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン レッドダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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「マウスピース矯正が痛くて死にそう」と感じるほどの痛みがあるとき、いちばん知りたいのは「このまま我慢してよいのか」ということではないでしょうか。

 

マウスピース矯正は、少しずつ形の違うマウスピース型の装置を交換しながら歯を動かす治療です。装着を始めた時期や新しい装置に替えた直後などに、歯が締め付けられるような痛みや圧迫感が出ることがあります。ただし、強い痛みのすべてが治療に伴う自然な反応とは限りません。歯ぐきや顔の腫れ、発熱、呼吸や飲み込みのしづらさがある場合や、痛み止めを使っても痛みが治まらない場合は、早めの受診が必要です。

 

この記事では、まず我慢せず受診すべき症状を整理したうえで、今すぐ試せる対処法、痛みが続く期間の考え方、痛みが起こる原因、痛みが続くときの相談の仕方を順にご紹介します。

1. マウスピース矯正が痛くて死にそう!我慢せず受診すべき症状は?

マウスピース矯正では、歯に力がかかることで圧迫感や痛みが出る場合があります。一方で、激しい痛みを「矯正中だから仕方がない」と決めつけてしまうと、虫歯や歯ぐきの炎症、感染、装置の不具合といった別の原因に気づくのが遅れるおそれがあります。

英国の公的医療サービスであるNHSの歯痛に関する情報を参考に、症状ごとの対応の目安を整理すると、次のようになります。

症状の例 考えられる状態 取るべき行動
口の中や首の腫れで、呼吸・飲み込み・会話が難しい。目のまわりや首が腫れている 歯のトラブルに伴う腫れが広がっているなど、緊急性が高い可能性がある状態 歯科医院の予約を待たず、救急車を呼ぶ(119番)などして、すぐに医療機関を受診する
頬やあごが腫れている。発熱がある。歯ぐきが赤い。口の中にいやな味がある。特定の歯だけ、噛んだときに強く痛む。痛み止めを使っても痛みが治まらない 虫歯、歯ぐきなどの歯周組織の炎症、感染、装置の不具合など、矯正の力以外が関係している可能性 できるだけ早く担当の歯科医院に連絡し、診てもらう
新しいマウスピースに替えた直後などに、歯全体が押されるような鈍い痛みや締め付け感があり、時間とともに和らいでいる 歯に矯正の力がかかったことに伴う痛みの可能性 2章の対処法を試しながら経過をみる。不安がある場合や痛みが増す場合は担当医に相談する

この表は、症状の見当をつけるための目安であり、診断の代わりになるものではありません。当てはまるかどうか迷う場合や、表にない症状がある場合は、自己判断せずに担当の歯科医師へ相談してください。

1-1. 強い痛みが続く・眠れない場合は担当医に相談する

痛みで眠れない、食事がとれない、痛み止めを使っても改善しないといった状態は、生活に支障が出ている強い痛みです。「数日たてば治まるはず」と決めつけず、早めに担当の歯科医院へ連絡しましょう。

 

NHSは、一般的な歯痛について、痛みが2日以上続く場合や、鎮痛薬を飲んでも治まらない場合に歯科を受診するようすすめています。矯正治療中は、マウスピースを交換したタイミングなどによって痛みの経過が異なることもあるため、日数だけで判断せず、痛みの強さや生活への影響もあわせて相談することが大切です。

 

連絡するときは、痛みの強さ、いつから痛むのか、どのくらい続いているか、どの歯が痛むのかを伝えると、相談がスムーズになります。マウスピースを交換した時期や、最近装着の仕方を変えたかどうかも、あわせて伝えられるとよいでしょう。

1-2. 歯ぐきの腫れ・発熱・特定の歯だけの激痛には注意

矯正による圧迫感とは別に、虫歯、歯ぐきなどの炎症、感染が痛みに関わっている場合もあります。

 

たとえば、頬や歯ぐきが腫れている、熱がある、特定の1本だけ噛んだときに強く痛む、といった症状は、歯科医師による確認が必要です。NHSも、発熱や噛んだときの痛み、歯ぐきの赤み、口の中のいやな味、頬やあごの腫れを伴う歯痛では、歯科を受診するよう案内しています。

 

とくに注意が必要なのは、目のまわりや首が腫れている場合や、口の中・首の腫れによって呼吸や飲み込み、会話が難しい場合です。このようなときは、歯科医院の予約を待たず、救急車を呼ぶなどして、すぐに医療機関を受診してください。

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2. マウスピース矯正の痛みがつらいときの対処法5選

ここでは、痛みがつらいときに自宅で取り入れやすい対処法を紹介します。いずれも一時的に不快感をやわらげるための工夫であり、痛みを完全になくせるものではありません。1章で触れたような症状がある場合は、対処法を試す前に歯科医院へ連絡してください。

2-1. 痛み止めは用法・用量を守って使用する

歯科医院から痛み止めが処方されている場合は、その指示に従って服用します。

 

市販の鎮痛薬を使う場合は、添付文書に書かれた用法・用量を守りましょう。年齢、持病、妊娠・授乳中かどうか、ほかに飲んでいる薬、アレルギーの有無によって使える薬が異なるため、迷うときは薬剤師や医師に確認してください。

 

自己判断で量を増やす、複数の薬を重ねて飲む、長期間飲み続けるといった使い方は避けましょう。痛み止めを使っても痛みが治まらない場合は、薬で様子をみ続けるのではなく、歯科医院を受診してください。NHSも、歯痛への一時的な対処として鎮痛薬の使用を挙げる一方で、鎮痛薬で治まらない痛みは歯科を受診する目安としています。

2-2. 柔らかい食事を選び、歯への負担を減らす

噛むと痛いときは、硬いものや噛み切りにくいものを無理に食べないようにします。おかゆ、豆腐、卵料理、やわらかく煮た野菜やスープなど、噛む力があまり必要ない食品がおすすめです。

 

NHSも、痛みのある歯で噛むことを避けて柔らかい食事をとるよう案内しており、甘いもの、とても熱いもの、とても冷たいものも控えるようすすめています。

 

食事のときにマウスピースを外すかどうかなど、装置の使い方は、担当医から受けた指示を守ってください。

痛みがあるときの食事の選び方や、おすすめの食べ物をもっと知りたい方は、歯列矯正中の痛みを和らげる食事法と注意点、おすすめの食べ物を紹介した記事も参考になります。

2-3. 頬の外側を冷やす場合は刺激を与えすぎない

痛む部分の頬の外側を冷やすと、ズキズキとした不快感が一時的にやわらぐと感じる方もいます。ただし、効果の感じ方には個人差があり、冷やせば痛みが治まるとは限りません。

 

冷やす場合は、保冷剤を肌に直接当てたり、長時間冷やし続けたりせず、タオルなどで包んで短時間にとどめましょう。冷たい水を口に含む方法は、歯がしみることがあるため、しみる感覚がある方には向きません。冷たい刺激で痛みが強くなるときは、すぐにやめてください。

2-4. マウスピースが歯ぐきに当たる場合は歯科医院に相談する

マウスピース矯正の痛みには、歯が押されるような圧迫感の痛みとは別に、マウスピースの端が歯ぐきや頬・舌の粘膜に当たって生じる痛みがあります。後者では、同じ場所に繰り返し傷や赤みができたり、ヒリヒリとした痛みが続いたりすることがあります。装置が変形・破損している場合も、歯ぐきなどに当たりやすくなります。

 

このような場合は、マウスピースの端をハサミややすりで自分で削る、切るといった加工をせず、担当の歯科医院へ相談してください。装置の形が変わってしまうと、治療計画どおりに使えなくなるおそれもあります。状態を確認してもらうことで、原因に合った対応を受けられます。

2-5. 痛いからと自己判断で装着時間を減らさない

痛いからといって、自己判断でマウスピースを頻繁に外したり、外した状態を長く続けたりすることは避けましょう。

 

装着時間や交換のタイミングは治療計画によって異なり、装着時間が足りないと、治療が計画どおりに進みにくくなる場合があります。

 

装着すること自体が難しいほど強く痛むときや、はめたときの違和感が強いときは、無理に押し込んで使い続けず、使い方について早めに担当医へ確認してください。痛い間の装置の扱い方は、治療計画によって答えが変わるため、担当医から指示を受けることが大切です。

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3. マウスピース矯正の痛みはいつまで続く?ピークと期間の目安

「いつまで我慢すればいいのか」は、痛みがつらいときにいちばん気になる点です。痛みの出方や続く期間には個人差が大きく、何日で治まると言い切ることはできません。そこでここでは、日数だけで考えるのではなく、痛みが出やすい時期と、痛みの変化の見方を整理します。

3-1. 治療開始直後やマウスピース交換直後は痛みが出ることがある

痛みが出やすいのは、治療を始めてマウスピースを初めて装着したときや、新しいマウスピースに交換したときです。マウスピースの形に合わせて歯に力がかかるため、歯が締め付けられるような圧迫感や、噛んだときの痛みを感じることがあります。

 

痛みを強く感じる時期や、和らぐまでの期間は、人によって、また治療の段階によっても幅があります。交換のたびに同じ程度の痛みが出るとは限らず、ほとんど感じない段階もあれば、強く感じる段階もあります。前回と比べて極端に強い痛みが出たときや、いつもと違う痛み方をするときは、担当医に伝えておきましょう。

3-2. 痛みが徐々に和らぐ場合と長引く場合の違い

日数よりも注目したいのは、痛みが時間とともにどう変化しているかです。痛みが少しずつ和らぎ、食事や会話に支障がなくなってきているのであれば、2章の対処法を取り入れながら経過をみていく方法もあります。

 

一方で、痛みが改善せず強くなっている場合や、眠れない・食事がとれないなど生活に支障が出ている場合は、担当医への相談をおすすめします。「何日たったから正常」「何日たったから異常」と日数だけで決めることはできないため、痛みの強さや変化、腫れや発熱といったほかの症状もあわせて見ることが大切です。

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4. マウスピース矯正が痛い原因は?症状・タイミング別に解説

痛みの原因は、マウスピース矯正で歯に力がかかることだけとは限りません。

 

NHSは、歯痛の原因として、虫歯、歯の膿瘍(膿のたまり)、歯の亀裂や破損、詰め物の不具合、感染、矯正装置のトラブル、歯周病、歯ぎしりなどを挙げています。

 

そのため、「どんなときに」「どこが」「どのように」痛むのかを整理しておくと、担当医に相談するときにも役立ちます。ここでは、押されるような痛み、着脱時の痛み、一部分だけの痛みに分けて説明します。ご自身で原因を判断するためのものではなく、相談の手がかりとしてお読みください。マウスピースの端が当たって痛む場合については、2-4をご覧ください。

4-1. 歯が締め付けられる・噛むと痛いのはなぜ?

歯は、歯根膜というクッションのような組織を介して、歯を支える骨(歯槽骨)につながっています。マウスピースによって歯に力が加わると、歯のまわりの組織に圧迫や引っ張りが生じ、歯が締め付けられるような感覚や、噛んだときの痛みとして感じることがあります。新しいマウスピースに交換した直後など、歯への力が新しくかかるタイミングで出やすい痛みです。

 

ただし、噛むと痛いという症状は、虫歯や歯周組織の炎症など、ほかの歯科の問題でも起こります。歯の移動に伴う痛みだと思い込まず、1章で整理した症状がないかを確認し、気になる点があれば担当医に相談してください。

4-2. マウスピースを外すとき・つけ直すときに痛い原因

着脱のときに痛みを感じる場合、歯に一時的に強い力がかかっている、マウスピースと歯の適合状態が影響している、といったことが考えられます。マウスピースを外している時間が長かった場合には、再び装着したときに装置が歯に合いにくく感じることもありますが、原因はそれだけとは限りません。

 

着脱のときに強く痛むからといって、無理に引っ張ったり、押し込んだりするのは避けてください。歯や装置に余計な負担がかかるおそれがあります。着脱時の痛みが繰り返し出る場合は、歯科医院で装置の状態を確認してもらいましょう。

4-3. 一部の歯だけ痛い・マウスピースが浮いている場合

特定の歯だけが痛む場合や、マウスピースが歯から浮いているように見える場合があります。

 

マウスピースが歯に合っていないことが関係している可能性もありますが、歯や歯ぐきなどの歯周組織に問題がある場合も考えられます。見た目だけで原因を見分けることは難しいため、歯科医師による確認が必要です。

 

痛みや浮きが気になるからといって、自己判断で交換の時期を早めたり、マウスピースを加工したりするのは避けましょう。どの歯が痛いか、いつからマウスピースが浮いているように感じるかを、担当医に伝えてください。

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5. マウスピース矯正の痛みが続く場合はどうする?

痛みが続くと、「このまま治療を続けられるのだろうか」「いったんマウスピースを外してもいいのだろうか」と不安になるものです。痛みを我慢し続けることが目的ではありません。痛みの原因を確認し、治療計画も含めて担当医と話し合うことが大切です。

5-1. 痛みが強い場合はマウスピースを外してもいい?

痛みが強いときにマウスピースを外してよいかどうかは、一律には言えません。治療の段階や装置の状態によって、適切な対応が異なるためです。

 

前のマウスピースに戻すのか、新しいものを使い続けるのか、いったん装着をお休みするのかといった判断も、自己判断で決めず、担当医の指示を受けましょう。

 

強い痛みがある、マウスピースが割れたり変形したりしている、はめたときの違和感が明らかに強いといった場合は、速やかに歯科医院へ連絡してください。連絡するときは、いま装置をどのように使っているかも伝え、指示を受けるようにします。なお、腫れや発熱など1章の症状がある場合は、装置の扱いよりも受診を優先してください。

5-2. 痛みが改善しない場合は治療計画の見直しを相談する

痛みが続くときは、マウスピースの適合状態、交換スケジュール、歯や歯ぐきの状態などを、歯科医院で確認してもらいましょう。診察では、次のような点を相談すると話が進みやすくなります。

相談したいこと 質問の例
今の痛みが治療の段階で想定されるものか この痛みは、現在の治療段階で想定されるものですか?
装置の状態や交換の時期 マウスピースの状態や、交換のタイミングを確認する必要がありますか?
痛む歯や歯ぐきの状態 痛む歯や歯ぐきに、虫歯や炎症などの問題がないか確認してもらえますか?
痛みが強いときの装置の扱い方 痛みが強いとき、マウスピースはどのように使えばよいですか?
治療計画や進め方の調整 痛みが続く場合、治療計画や進め方を調整することはできますか?

治療計画を見直す必要があるかどうかは、診察や装置の確認をふまえて、担当医が判断します。治療方法や歯科医院を変えることを考える前に、まずは今の痛みの原因と、これからの進め方について担当医と話し合ってみましょう。

5-3. マウスピース矯正とワイヤー矯正では痛みに違いがある?

マウスピース矯正は痛みが少ない治療として紹介されることもありますが、痛みの感じ方は人によって異なり、マウスピース矯正でも痛みが出ることがあります。装置によって、歯にかかる力のかかり方や、痛み以外の負担(口の中の違和感、装置が粘膜に当たることなど)の性質は異なります。どちらの痛みが強いかは、歯並びの状態、治療計画、個人差などによって変わるため、一概には言えません。

 

痛みだけで治療方法を決めるのではなく、歯並びの状態、治療の目的、適応、装置の管理のしやすさ、通院の頻度なども含めて、歯科医師と相談しましょう。症例によっては、マウスピース矯正が適応にならない場合や、別の装置のほうが合う場合もあります。

 

マウスピース矯正を選ぶ場合も、サービスごとに特徴や料金、サポート体制は異なります。治療方法を比べるときと同じように、サービスの違いも整理したうえで検討したい方は、【徹底比較】マウスピース矯正サービスおすすめ7選|特徴・料金・選び方ガイドも参考になります。

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まとめ|マウスピース矯正が痛くて死にそうなときは、無理せず歯科医師に相談しよう

マウスピース矯正では、装着を始めた時期や新しい装置に交換した直後に、痛みや圧迫感が出ることがあります。しかし、強い痛みのすべてが治療に伴う自然な反応とは限りません。歯ぐきや顔の腫れ、発熱、呼吸や飲み込みのしづらさがある場合や、痛み止めを使っても痛みが治まらない場合は、我慢せずに早めに歯科医院へ連絡してください。状況によっては、救急での対応が必要です。

 

用法・用量を守った痛み止めの使用、柔らかい食事、無理のない範囲での冷却などの対処法は、あくまで一時的な工夫です。痛みの原因や続く期間には個人差があり、装着時間や装置の扱い、治療計画の見直しは、自己判断せずに担当医へ相談しましょう。

 

現在治療中で痛みが強い方は、まず担当の歯科医院へ連絡し、痛みの状況と、いま装置をどのように使っているかを伝えてください。これからマウスピース矯正を検討している方は、痛みが出たときの相談体制、診療の進め方、ご自身の歯並びが治療の適応になるかを、事前に歯科医師へ確認しておくことをおすすめします。

 

WE SMILEでは、提携している歯科医院を比較しながら検討することもできます。

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