
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「マウスピース矯正が痛すぎて、もう耐えられない…」
そんな切実な声が、知恵袋などの掲示板に多く寄せられています。
矯正治療を始めたものの、予想以上の痛みに戸惑い、日常生活に支障をきたしている方も少なくありません。
この記事では、マウスピース矯正中に感じる痛みの原因や、痛みが正常な範囲かどうかの判断基準、そして痛みを和らげるための具体的な対処法をご紹介します。
痛みに悩む方が少しでも安心して治療を続けられるよう、専門的な視点から解説していきます。
- 1. 「痛い、死にそう…」知恵袋に投稿されたリアルな声
- 1-1. 矯正開始初日に感じた激痛
- 1-2. 生活に支障が出るほどの痛みに戸惑う声
- 1-3. 続けるかやめるか…悩む相談も多数
- 2. マウスピース矯正で痛みが出るのはなぜ?
- 2-1. 歯が動くことによる痛み
- 2-2. 噛み合わせたことによる痛み
- 2-3. マウスピースの縁があたる痛み
- 2-4. アタッチメントによる痛み
- 2-5. 顎間ゴムによる痛み
- 2-6. 歯が後戻りすることによる痛み
- 3. この痛み、正常?それとも異常?判断の目安
- 3-1. 数日で軽減するなら「正常の範囲」
- 3-2. 1週間以上続く・眠れない・腫れる場合は要注意
- 3-3. 合わないマウスピースの可能性も?
- 4. 「痛くて無理…」そんなときの対処法5選
- 4-1. 市販の痛み止めを適切に使う
- 4-2. 装着時間を徐々に慣らしていく
- 4-3. 食事は柔らかいもの中心にする
- 4-4. 冷たいもので痛みをやわらげる
- 4-5. 痛みや違和感はすぐに歯科医院へ相談
- 5. 痛みで挫折しそうなとき、どう向き合う?
- 5-1. 理想の歯並びを思い出してみる
- 5-2. 医師に気持ちを伝えて、プランを見直す
- 5-3. 他の矯正方法に切り替えるという選択も
- 6. まとめ|矯正の痛みは“乗り越え方”で変わる
1. 「痛い、死にそう…」知恵袋に投稿されたリアルな声

この章では、マウスピース矯正中の痛みに関する「リアルな悩みの声」を知恵袋の投稿から紹介し、多くの方がどのようなシーンで痛みを感じ、不安を抱えているのかを明らかにしていきます。
1-1. 矯正開始初日に感じた激痛
マウスピース矯正を始めて最初に多くの方が直面するのが、「想像以上の痛み」です。とくに装着初日は、歯が動き始める影響でズーンとした鈍痛や、ズキズキと響くような痛みが出ることがあります。
知恵袋では、
「初日から歯がズキズキして眠れなかった」
「装着した瞬間、痛みで涙が出た」
といった、耐えがたい痛みに戸惑う声が多く見られます。
歯が移動することによる“矯正痛”は、マウスピース矯正に限らず、ワイヤー矯正でも起こるものですが、初めての矯正体験では特に大きな不安を呼び起こします。
1-2. 生活に支障が出るほどの痛みに戸惑う声
痛みが強く出ると、日常生活への支障が生じることもあります。特に食事中や会話時の不快感は、思った以上にストレスになります。
知恵袋では、
「ご飯が食べられないくらい歯が痛い」
「話すと歯がジンジンしてつらい」
といった体験談が複数見られ、痛みの強さに驚く方が多い印象です。
このような一時的な痛みが「矯正あるある」であると知らずに始めた方ほど、想定外の苦痛に精神的な負担を感じてしまうケースが多いようです。
1-3. 続けるかやめるか…悩む相談も多数
痛みが長引いたり、痛みの理由が分からなかったりすると、「この矯正、本当に自分に合ってるの?」と疑問を持つようになります。
中には、
「一週間経っても痛みが引かず不安」
「つらすぎて、このまま続けていいのかわからない」
といった、“継続か中止か”の選択で悩む声も少なくありません。
このような相談投稿には、多くの共感コメントや体験談が寄せられています。ひとりで悩まず、同じ経験をしてきた他人の声や、専門家の意見を取り入れることが、気持ちの整理につながるはずです。
マウスピース矯正は、見た目のメリットや衛生面での快適さがある一方で、思わぬ“痛みの壁”にぶつかることがあります。
次の章では、「なぜマウスピース矯正で痛みが出るのか?」を医学的な視点からわかりやすく解説していきます。
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2. マウスピース矯正で痛みが出るのはなぜ?

この章では、マウスピース矯正中に痛みが生じる主な原因を解説します。
痛みのメカニズムを理解することで、不安を軽減し、適切な対処が可能になります。
2-1. 歯が動くことによる痛み
マウスピース矯正では、歯に持続的な力を加えて徐々に理想的な位置へ移動させます。この過程で、歯を支える歯槽骨が吸収・再生を繰り返し、歯根膜が圧迫されるため、鈍い痛みや違和感を感じることがあります。
特に、矯正開始直後やマウスピースを新しいものに交換した直後は、痛みが強くなる傾向があります。この痛みは通常、2〜3日で軽減し、1週間ほどで慣れることが多いです。
2-2. 噛み合わせたことによる痛み
矯正中は歯根膜が敏感になっているため、食事中に硬いものを噛んだり、強く噛み締めたりすると、歯に過度な圧力がかかり、痛みを感じることがあります。
特に、前歯で硬い食べ物を噛む際に鈍痛を感じることが報告されています。このような場合は、柔らかい食事を選ぶなどの工夫が有効です。
2-3. マウスピースの縁があたる痛み
マウスピースの縁が歯茎や頬の粘膜に当たることで、痛みや口内炎を引き起こすことがあります。
特に、マウスピースの研磨が不十分で縁が尖っている場合や、アタッチメントが粘膜に接触する場合に不快感が生じやすいです。このような場合は、歯科医師に相談してマウスピースの調整を行うことが推奨されます。
2-4. アタッチメントによる痛み
マウスピース矯正では、歯にアタッチメントと呼ばれる小さな突起物を装着することがあります。これにより、マウスピースが歯にしっかりとフィットし、効果的な矯正が可能になります。
しかし、アタッチメントが頬の内側や舌に接触することで、違和感や痛みを感じることがあります。特に、マウスピースの着脱時に引っかかりを感じる場合は、注意が必要です。
2-5. 顎間ゴムによる痛み
矯正治療の一環として、上下の歯にゴムをかけて噛み合わせを調整する「顎間ゴム」を使用することがあります。顎間ゴムは歯に追加の力を加えるため、装着初期に痛みを感じることがあります。
この痛みは通常、数日で軽減しますが、長引く場合は歯科医師に相談することが重要です。
2-6. 歯が後戻りすることによる痛み
マウスピースの装着時間が不足すると、移動した歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が生じることがあります。この際、再度マウスピースを装着すると、歯に強い力がかかり痛みを感じることがあります。
後戻りを防ぐためには、1日20〜22時間の装着時間を守ることが重要です。
このように、マウスピース矯正中の痛みにはさまざまな原因があります。
次の章では、これらの痛みに対する具体的な対処法について詳しく解説していきます。
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3. この痛み、正常?それとも異常?判断の目安

マウスピース矯正中の痛みには「自然な反応」と「トラブルの兆候」があります。
この章では、正常な痛みと異常な痛みの違いを見分けるポイントを紹介し、受診の判断に役立てていただけるよう解説します。
3-1. 数日で軽減するなら「正常の範囲」
マウスピース矯正では、歯が動き始める際に圧迫感や痛みを感じるのはよくあることです。とくに、装着初日やマウスピースを新しいものに交換した直後は、歯の根元にズーンとした鈍い痛みを覚えることがあります。
こうした痛みは、通常2〜3日で軽減し、1週間以内にはほとんど気にならなくなるケースが一般的です。痛みが徐々にやわらぎ、食事や会話が問題なくできるようであれば、これは身体が矯正の力に順応してきている証拠といえるでしょう。
このような「一時的な痛み」は、治療が順調に進んでいるサインでもあるため、過度に心配しすぎず、適切にケアしながら様子を見ていくことが大切です。
3-2. 1週間以上続く・眠れない・腫れる場合は要注意
一方で、痛みが長く続いたり、明らかに通常とは異なる痛みが出てきた場合は注意が必要です。
以下のような症状がある場合は、できるだけ早めに歯科医院へ連絡を取りましょう。
・痛みが1週間以上続く
・痛みが強く、日常生活に支障が出ている
・鋭い痛みや拍動をともなう痛みがある
・顔の腫れや発熱、歯ぐきの腫れや出血がある
・食事ができない、眠れないほどの痛みが続く
これらは、マウスピースの適合不良や、歯周トラブル、あるいは根の炎症や神経の問題など、放置すると悪化するケースもあるため、速やかな対応が必要です。
3-3. 合わないマウスピースの可能性も?
マウスピースは患者ごとにオーダーメイドで製作されますが、次のような要因で「合っていない」と感じることがあります。
・装着時に強い違和感がある
・マウスピースの縁が歯ぐきに当たって痛い
・アタッチメントにうまくフィットしない
・頬の粘膜や舌にすれて口内炎ができる
これらのケースでは、自己判断で無理に我慢するのではなく、歯科医院でマウスピースの調整や再作製の相談をすることが重要です。
矯正は「我慢が必要な治療」と思われがちですが、痛みを感じたときこそ、医師に相談してより良い治療環境を整えることが、治療成功の近道になります。
次の章では、こうした痛みに対して今すぐ実践できる対処法を具体的にご紹介します。
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4. 「痛くて無理…」そんなときの対処法5選

この章では、マウスピース矯正中の痛みに悩んでいる方がすぐに実践できる、具体的なセルフケアや緩和策を5つ紹介します。
自宅でできる対処法を知っておくことで、不安やストレスを少しでも軽減することができます。
4-1. 市販の痛み止めを適切に使う

どうしても痛みが我慢できないときは、無理をせずに市販の鎮痛薬に頼ることも一つの方法です。ロキソニン(ロキソプロフェン)やカロナール(アセトアミノフェン)などの解熱鎮痛薬は、矯正による歯の圧迫痛にも効果があります。
ただし、服用前には必ず説明書を読み、空腹時を避けるなど、正しい服用方法を守ることが大切です。体質や持病によっては服用できない薬もあるため、心配な方は薬剤師や医師に相談するようにしましょう。
痛みが薬を飲んでも改善しない場合や、毎回痛み止めに頼らないと耐えられないほどの痛みが続く場合は、マウスピースの調整や治療方針の見直しが必要なサインかもしれません。
4-2. 装着時間を徐々に慣らしていく
矯正開始初期の段階や、マウスピースを交換した直後は特に痛みを感じやすいため、無理せず装着時間を段階的に伸ばしていくのも一つの方法です。
最初は1〜2時間ごとに休憩を入れながら装着し、徐々に長時間に慣れていくことで、歯への負担を和らげながら順応させることができます。
ただし、マウスピース矯正の効果を得るには、1日20〜22時間の装着が必要不可欠です。慣れてきたらできるだけ長時間装着できるよう、スケジュールを調整していきましょう。
4-3. 食事は柔らかいもの中心にする
痛みが強い時期には、歯やアタッチメントにかかる負担を減らすため、食事内容も工夫が必要です。おかゆ、スープ、卵料理、柔らかい煮物など、噛む力をあまり必要としないものがおすすめです。
また、前歯で噛むと特に痛みが出やすいため、なるべく奥歯でゆっくり噛むことを意識しましょう。冷たいものや酸味のある食材は、しみる場合もあるので避けた方が無難です。
矯正中で痛みがあるときの食事、おすすめの食材やレシピも紹介!
以下の記事をご覧ください。
4-4. 冷たいもので痛みをやわらげる
歯の痛みがズキズキと強く感じるときは、患部を冷やすことで神経の感覚を一時的に鈍らせ、痛みを軽減することができます。
冷たい水でゆっくりうがいをする、冷えたおしぼりを頬に当てる、氷水を少量含むなど、やりやすい方法で行ってみてください。ただし、知覚過敏がある方やしみやすい方は逆効果になることもあるため、慎重に様子を見ながら試しましょう。
4-5. 痛みや違和感はすぐに歯科医院へ相談
「この痛み、普通じゃないかも…」と感じたときは、できるだけ早く担当の歯科医師に相談しましょう。マウスピースの縁が当たっていたり、歯の移動方向が適切でなかったりすることで痛みが出ている可能性もあります。
早めに対処すれば、装置の微調整で痛みがすぐに軽減されることも多いです。我慢して無理に矯正を続けてしまうと、歯や歯ぐきを傷めてしまうリスクもあるため、“少しでも違和感を覚えたら相談”を習慣にしましょう。
次の章では、痛みが原因で「続けられないかも…」と悩んでいる方に向けて、心のケアや選択肢の見直しについて解説していきます。
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5. 痛みで挫折しそうなとき、どう向き合う?

この章では、痛みがつらくて「矯正をやめたい」と感じている方に向けて、心の持ち方や選択肢の見直し方を紹介します。無理せず、自分に合った方法で乗り越えるヒントをお届けします。
5-1. 理想の歯並びを思い出してみる
「なぜ矯正を始めたのか?」
その理由をもう一度思い返してみましょう。綺麗な笑顔、自信のある口元、しっかり噛める健康的な歯並び──。
矯正は時間も痛みも伴う治療ですが、その先には「人生を変えるかもしれない結果」が待っています。つらいときこそ、最初のモチベーションを思い出すことが乗り越える力になるはずです。
5-2. 医師に気持ちを伝えて、プランを見直す
「もう我慢できないかも」と思ったときは、一人で抱え込まず、担当の歯科医師に今の状態や気持ちを正直に伝えてみてください。
矯正治療にはいくつかの進め方があります。装着期間の工夫、交換スケジュールの調整、補助的な処置など、痛みを和らげる方法が見つかることもあります。
「治療方針は絶対に変えられない」と思わずに、柔軟に相談してみることが大切です。
5-3. 他の矯正方法に切り替えるという選択も
もし何度も挫折しそうになっている場合は、「そもそもマウスピース矯正が合っていない可能性」も考えましょう。
特に、自己管理が難しい、痛みが毎回つらすぎる、装着時間を確保しづらいといったケースでは、ワイヤー矯正やハーフリンガル矯正のほうが向いている場合もあります。
矯正方法はひとつではありません。「続けるための選択肢を持つこと」も大切な視点です。
次章では、この記事のまとめとして「矯正の痛みとどう向き合っていくか」をやさしく振り返ります。
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6. まとめ|矯正の痛みは“乗り越え方”で変わる

マウスピース矯正は、見た目の自然さや取り外しのしやすさが魅力の治療法ですが、想像以上の痛みに悩まされる方も少なくありません。
本記事では、知恵袋のリアルな声をもとに、痛みの原因や正常・異常の判断基準、すぐに試せる対処法、そして痛みに向き合うための心の持ち方まで、幅広くご紹介しました。
痛みを我慢することが美徳ではなく、「無理をしない」「相談する」「自分に合った方法に切り替える」という選択ができるかどうかが、矯正治療を成功に導くカギとなります。
この記事が、マウスピース矯正に挑戦しているあなたの背中を、少しでも優しく押す存在となれば幸いです。
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