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大人の歯列矯正は本当にやめたほうがいいのか?デメリットとメリットを詳しく解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「大人になってから歯列矯正を始めるのはやめたほうがいい」と言われることがあります。

 

特に年齢が上がると、歯茎や歯根に負担がかかるため、リスクが高まるという意見があります。

しかし、大人の歯列矯正は必ずしも避けるべきものではありません。

 

多くのケースでは、適切な治療を受けることで大きなメリットを得ることができるのです。

 

💡 この記事でわかること

✅ 大人の歯列矯正が「やめたほうがいい」と言われる理由
✅ 矯正治療のデメリット(費用・期間・痛みなど)
✅ 矯正をすることで得られるメリット(見た目・健康面など)
✅ 失敗しないための判断ポイント

矯正するべきか迷っている方は、ぜひ最後まで読んで「自分にとって本当に必要かどうか」を判断してみてください。

1. なぜ「大人の歯列矯正はやめたほうがいい」と言われるのか?

八重歯を矯正して後悔するケース

まず、「大人の歯列矯正はやめたほうがいい」という意見が出る背景には、年齢とともに歯や歯茎、顎骨の状態が変化することが関係しています。

 

子どもに比べて骨の代謝が遅くなるため、歯を動かす際に負担がかかりやすくなるのです。

また、大人は虫歯や歯周病などの問題を抱えていることが多いため、矯正の前にこれらの問題を解決する必要があることもあります。

 

次に紹介する理由から、大人の歯列矯正には慎重な判断が求められることがあります。

1-1. 歯肉退縮や歯根吸収のリスク

大人の歯列矯正で特に心配されるのが、歯茎の後退(歯肉退縮)歯の根が短くなる(歯根吸収)リスクです。

 

歯肉退縮

歯肉退縮とは、歯根の表面が露出した状態のことで、歯がしみたり、歯が長く見えたり、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなったりします。

特に、歯周病があると歯茎が弱くなっているため、歯肉退縮が起きやすくなります。 大人になってから矯正治療を始める場合は、このリスクを覚悟で、歯茎のケアをしっかり行うことが大切です。

 

歯根吸収

歯根吸収は、歯列矯正中に歯を動かす過程で負荷がかかり、歯の根っこ部分が溶けて消失したり、短くなってしまう現象です。

軽度であれば問題ありませんが、歯の根っこ部分が大幅に短くなると、歯がぐらつき、最悪の場合歯が抜け落ちてしまう可能性があります。

特に大人の場合、骨の代謝が遅いため、若年者に比べて歯根吸収のリスクが高まることが指摘されています。

1-2. 矯正よりも虫歯や歯周病治療を優先すべきケース

大人は、子どもに比べて虫歯歯周病の問題を抱えていることが多いです。

 

歯列矯正中は、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、これらの症状がある場合は、まずは治療を優先することが基本です。ただし、虫歯や歯周病の進行度や選ぶ矯正方法によっては、矯正治療と並行して対応できる場合もあります。

 

治療方針については、まず歯科医師に相談し、自分の状態に合った最適な方法を確認することが大切です。

1-3. 抜歯が必要な場合

大人の矯正治療では、スペースを確保するために抜歯が必要になることがあります。

 

特に、顎が小さい場合や歯のサイズが大きい場合、歯を並べるためのスペースが足りないことが多いです。

抜歯を行うことで、歯列を整えるためのスペースを作ることができますが、健康な歯を抜くことに対して抵抗を感じる方も多いでしょう。

 

抜歯によって口元が引っ込みすぎたり、治療期間が長くなることもあります。

これらのリスクを理解した上で、歯科医師としっかり相談することが大切です。

1-4. 矯正後の「後戻り」のリスク

歯列矯正を検討する際、多くの方が気にするのが 「後戻り」 です。
せっかく時間とお金をかけて矯正したのに、元の歯並びに戻ってしまったら意味がないですよね。

🦷 後戻りとは?
矯正治療で整えた歯並びが、元の位置に戻ろうとする現象 を「後戻り」といいます。

これは 矯正後の歯がまだ安定しておらず、周囲の組織が新しい歯並びに適応しきれていない ために起こるものです。

 

📌 後戻りが起こる原因

後戻りには、以下のような原因があります。

リテーナー(保定装置)の装着を怠った
→ 矯正後は、歯を安定させるために リテーナー(保定装置)を一定期間装着する必要があります。

指示通りに装着しないと、歯が元の位置に戻ってしまうリスクが高くなります。

舌の癖や歯ぎしりがある
→ 舌で歯を押す癖や、寝ている間の歯ぎしり・食いしばりがあると、歯に余計な力がかかり、歯が動きやすくなります。

矯正前の歯並びが極端に悪かった
→ 重度の不正咬合(出っ歯・受け口・ガタガタの歯並び)だった場合、元に戻ろうとする力が強く働き、後戻りしやすくなります。

成長や加齢による影響
→ 成長期の子どもとは違い、大人は成長が止まっているため後戻りしにくいと思われがちですが、実は 加齢による骨や歯茎の変化 で、少しずつ歯並びが変化することもあります。

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2. 大人の歯列矯正のデメリット

ここまで説明してきたように、大人の歯列矯正には特有のリスクがある一方で、年齢に関係なく歯列矯正全般に伴うデメリットもあります。

 

以下では、歯列矯正全般に共通するデメリットを見ていきましょう。

2-1. 治療期間が長い(1〜3年かかる)

歯列矯正は、1年から3年程度の長い治療期間が必要です。

 

特に大人の場合、骨の成長が完了しているため、歯が動くスピードが遅く、治療期間がさらに延びる可能性があります。

矯正治療を始める際には、治療期間中の生活の変化や日常生活への影響を十分に考慮しておくことが重要です。

2-2. 費用が高額(60万円以上かかることも)

歯列矯正は自由診療となるため、保険が適用されるケースは限られています。

 

そのため、治療費は矯正の方法や使用する装置によって異なりますが、高額になることが多いです。

 

詳しくはこちら:「大人の歯列矯正、費用はどれくらい?種類別の相場と分割払い・医療費控除の活用法

2-3. 痛み・違和感がある

歯列矯正では、歯を動かすために力を加える必要があるため、痛みを感じることがあります。

 

特に装置を調整した直後や、矯正器具が口内に当たって口内炎ができることもあります。

痛みの感じ方は個人差がありますが、矯正中に感じる不快感についてもあらかじめ理解しておく必要があります。

2-4. 仕事・日常生活への影響

大人が歯列矯正を検討する際、仕事や日常生活に支障が出るのでは?という不安を感じる方も少なくありません。

特に、接客業や営業職など人前で話す機会が多い方 にとっては、矯正装置の見た目や発音への影響が気になることも。

📌 仕事への影響が出やすいケース

​・ 矯正装置が目立つ

→ ワイヤー矯正の金属ブラケットは、特に営業職や接客業の方にとって気になる場合がある。

 

・ 発音が一時的に悪くなる

→ 舌側矯正(裏側矯正)では、「サ行」「タ行」が発音しづらくなることがある。

 

・ 痛みや違和感で集中力が低下

→ 矯正開始直後や調整後は、仕事に集中しにくいことも。

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3. 歯並びだけじゃない!大人の歯列矯正がもたらすメリット

一方、大人の歯列矯正には大きなメリットもあります。

矯正をすることで見た目が改善されるだけでなく、全身の健康や生活の質が向上することが期待できます。

 

ここでは、歯列矯正がもたらす代表的なメリットを紹介します。

3-1. 見た目がキレイになり、自信がつく

歯並びが整うことで、見た目が大きく改善されます。

 

整った美しい歯並びは、笑顔に自信を持つことができ、心理的な面でも大きな変化をもたらします。

 

特に、大人になってからの矯正は、仕事や日常生活においても自信を持って人と接することができるようになるため、精神的な健康にも良い影響を与えることがあります。

3-2. 噛み合わせが改善される

歯並びの乱れは、噛み合わせにも影響を与えることがあります。

 

噛み合わせが悪いと、食事の際に顎や筋肉に余計な負担がかかり、頭痛や肩こりの原因になることがあります。

 

歯列矯正によって噛み合わせが改善されると、筋肉の緊張が緩和され、これらの症状を軽減することが期待できます。

3-3. 虫歯や歯周病の予防になる

歯並びが悪いと、歯と歯の間に食べ物のカスが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

 

歯列矯正によって歯並びが整うことで、口腔ケアがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防に繋がります。

 

特に、大人になってからの矯正では、歯を長く健康に保つための重要な治療となることがあります。

3-4. 発音が改善し、話しやすくなる

歯並びの乱れは、発音にも影響を与えることがあります。

 

特にサ行やタ行の発音に問題がある場合、歯列矯正によって歯並びが整うことで発音が改善されることがあります。

 

発音が改善されることで、コミュニケーションがスムーズに行えるようになるため、仕事や日常生活でのストレスが軽減されます。

3-5. 消化吸収が良くなる

歯並びが悪いと、食べ物をしっかりと噛むことが難しく、消化器官に負担がかかることがあります。

 

歯列矯正によって噛み合わせが改善されると、食べ物を十分に咀嚼できるようになり、消化吸収がスムーズに行われるようになります。

 

これにより、胃腸の負担が軽減され、全身の健康状態が改善されることが期待できます。

3-6. 将来的な歯科治療費の節約に

大人の歯列矯正には、将来的な歯科治療費を抑える というメリットもあります。

歯並びが悪いと、歯磨きがしにくく虫歯や歯周病のリスクが高まるため、治療費がかさむ可能性があります。
しかし、矯正によって歯並びを整えることで、口腔内のケアがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防につながります。

その結果、将来的に必要となる歯科治療の回数が減り、トータルでの医療費を節約できる可能性があるのです。

👉 「矯正は費用が高い」と感じるかもしれませんが、長い目で見ると、口腔内の健康を維持し、余計な歯科治療費を抑えるための「予防投資」と考えることもできます。

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4. 大人の歯列矯正で後悔しないためのポイント

大人の歯列矯正を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

ここでは、後悔しないための3つのポイントを紹介します。

4-1. 矯正治療のリスクを理解する

大人の歯列矯正には、歯肉退縮歯根吸収治療期間の長さ費用の高さなど、いくつかのリスクがあります。

 

これらのリスクをしっかりと理解した上で治療を始めることで、矯正期間中に予期しないトラブルが起こっても冷静に対処できるようになります。

また、歯科医師と十分にコミュニケーションを取り、治療計画を立てることが大切です。

4-2. 信頼できる矯正歯科を選ぶ

歯列矯正は、長期にわたる治療となるため、信頼できる矯正歯科を選ぶことが重要です。

 

治療方法や費用について詳しく説明してくれるか、患者の質問に丁寧に答えてくれるかなど、クリニックの対応をしっかり確認しましょう。

 

また、口コミや評判だけでなく、実際に複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較することもおすすめです。

 

詳しくはこちら:「矯正歯科の正しい選び方|失敗しないためのポイントとよくある疑問も紹介

4-3. アフターケアを怠らない

矯正治療が終わった後も、リテーナー(保定装置)を使用して歯を正しい位置に固定する必要があります。

 

治療後のケアを怠ると、歯が再び動いてしまう「後戻り」が発生する可能性があります。

 

治療後1~2年はリテーナーを装着し、歯並びを安定させることが大切です。

4-4. 費用計画を立て、無理のない治療を

歯列矯正は高額な治療のため、事前に費用計画を立てることが後悔しないポイントです。

総額を把握する
歯科医院によって、トータルフィー制(総額固定)と都度払い(調整料がかかる)があります。追加費用が発生しないか事前に確認しましょう。

支払い方法を検討する
デンタルローンや医療費控除を活用すれば、月々の負担を抑えながら治療を進めることが可能です。

医療費控除を利用すると1年間に支払った医療費の一部が還付されるため、矯正治療の費用負担を軽減できます。

 

詳しくはこちら:「大人の歯列矯正で医療費控除を受ける方法|申請手順と注意点

追加費用もチェック
・矯正期間が延びた場合の延長費
・装置の破損や紛失時の再作製費
・保定装置の管理費用

細かい費用の内訳を確認し、無理のない支払い計画を立てることが大切です。

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5. 結論:大人の歯列矯正は決して遅くない

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大人の歯列矯正には、治療期間が長い、費用がかかる、痛みや違和感があるなどのデメリットがあります。

しかし、その一方で見た目の改善、噛み合わせの向上、口腔内の健康維持といった大きなメリットもあります。

「やめたほうがいい」と言われる理由を正しく理解し、自分の状況に合った選択をすることが大切です。

矯正治療で後悔しないためには、リスクを把握し、信頼できる歯科医院を選び、しっかりと計画を立てることが重要です。

大人になってからでも、適切な治療を受ければ美しい歯並びと健康的な口元を手に入れることができます。

矯正治療を検討している方は、まずは専門医に相談し、自分に合った治療法を見つけてください。

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