
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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矯正治療や親知らずの抜歯を受けると、「抜歯後の食事はどうすればいいの?」と心配になる方も多いですよね。
今回は、抜歯後の食事のタイミングや注意点、おすすめのメニューについてわかりやすく解説していきます。
また、すでに抜歯を終えたばかりの方もぜひ参考にしてください。
- 1. 抜歯後の食事はいつからOK?安全に食事をするためのポイント
- 1-1. 麻酔が切れるまでは食事を控える
- 1-2. 抜歯当日でも食事は可能
- 1-3. 食事の際の姿勢にも気をつけよう
- 1-4. 回復の段階ごとの食事のポイント
- 2. 抜歯後に避けたい食べ物や飲み物
- 2-1. 抜歯後にNGな食べ物・飲み物
- 2-2. 抜歯後に積極的に摂りたい栄養素
- 2-3. 食事の温度に関する注意点
- 3. 抜歯後でも安心して食べられるおすすめのメニュー
- 3-1. 回復段階別のおすすめメニュー
- 4. 抜歯後のお口のケアも忘れずに
- 4-1. 歯みがきは優しく行う
- 4-2. 口の傷に食べ物が詰まったときの対処法
- 4-3. 抜歯後の傷口を守るための注意点(血餅の役割)
- 5. まとめ:抜歯後も無理なく食事を楽しんで、快適な口内環境を保とう
1. 抜歯後の食事はいつでも大丈夫?

どのタイミングで食事ができるのか、多くの患者さんの不安の一つにあるでしょう。
しかし、抜歯後は基本的に当日から食事を摂ることが可能です。 尚、抜歯した部分の歯ぐきには穴が空いている状態ですので、傷口を傷つけないように配慮する必要があります。
食事を安全に楽しむために、次のポイントに気を付けましょう。
1-1. 麻酔が切れるまでは食事を控える
一般的に局所麻酔の持続時間は2〜3時間程度とされており、この間は感覚が麻痺しています。そのため、麻酔がかかっている間に食事をしてしまうと、口の中を噛んでしまったり、熱いものを飲んで火傷になってしまう危険があります。麻酔が完全に切れるまで食事は控えるようにしましょう。
1-2. 抜歯当日でも食事は可能
「抜歯当日は食事ができないのでは?」と不安に思う方もいるかも知れませんが、抜歯当日でも食事は可能です。
矯正治療での抜歯:
比較的軽い処置であることが多く、痛みが少ない場合が多いため、当日からでも食事ができることがよくあります。
親知らずの抜歯:
歯の位置や状態によっては、歯ぐきを切開したり骨を削ったりする場合もあり痛みが強く出やすいです。そのため、食事をするときは抜歯した側を避けて噛むように注意し、特に温かいものや刺激のある食べ物は控えるようにしましょう。
1-3. 食事の際の姿勢にも気をつけよう
食事するときの姿勢も抜歯後の回復に影響します。食事中はゆっくりと噛むように心がけましょう。
また、口を大きく開ける動作は歯を抜いた後の痛みを引き起こす可能性があるため、ゆっくりと食べることを心がけましょう。
1-4. 回復の段階ごとの食事のポイント
抜歯後の回復段階に応じて、適切な食事を摂ることが重要です。
回復期間 | 食事のポイント |
抜歯当日 | 柔らかく、噛む必要のない食事(スープ、ゼリー、ヨーグルト) |
1〜3日目 | 少しずつ噛める食事(おかゆ、豆腐、よく煮込んだ野菜) |
4〜7日目 | 歯応えのある食事を少しずつ(柔らかい魚、スクランブルエッグ) |
1週間以降 | 通常の食事に戻す(ただし硬いものや刺激物は控える) |
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2. 抜歯後に避けたい食べ物や飲み物

「麻酔が切れたから何でも食べられる」というわけではなく、抜歯後のデリケートな口内の環境に合わせた食事選びが必要です。
以下のような食べ物や飲み物は、傷口を悪化させる恐れがあるので、しばらくは控えるようにしましょう。
2-1. 抜歯後にNGな食べ物・飲み物
硬いものや尖ったもの:
根菜、せんべい、フランスパンなどの硬い食材は噛む際に強い力がかかり、傷口に負担をかけるリスクがあります。小魚の骨なども避けましょう。
香辛料やスパイスが消えたもの:
カレーやキムチなどの辛い料理は、血流を促進して腫れや出血が起こります。抜歯後は特に刺激の少ない食事を選びましょう。
粘着性のある食べ物:
餅、キャラメル、ガムなど、歯や歯ぐきにくっつきやすい食べ物は、傷口に付着し、治癒を遅らせる可能性があります。
アルコール:
アルコールは血行を促進し出血を伴うリスクがあります。 また、アルコール自体が傷口に刺激を与えるため、抜歯後の飲酒は控えてください。
ストローの使用:
ストローを使って飲み物を飲むと、吸う力で血餅(かさぶたのような血の塊)が出ることがあります。飲み物はコップからゆっくりと飲みましょう。
タバコ:
ニコチンには血管を収縮させる作用があり、治癒を遅らせる可能性があります。抜歯後の回復を早めるため、禁煙をおすすめします。
2-2. 抜歯後に積極的に摂りたい栄養素
傷の治りを早めるためには、以下の栄養素を意識して摂ることが大切です。
・タンパク質(豆腐、鶏肉、卵、魚) → 傷の回復を促す
・ビタミンC(柑橘類、ブロッコリー、ピーマン) → 免疫力を高める
・ビタミンA(にんじん、ほうれん草、かぼちゃ) → 粘膜の回復を助ける
・亜鉛(牡蠣、ナッツ、レバー) → 組織の修復を促進
2-3. 食事の温度に関する注意点
抜歯後の傷口は非常に敏感なため、食事の温度には特に注意が必要です。極端に熱い食べ物や飲み物は、傷口を刺激し痛みを引き起こす可能性があります。
また、冷たすぎるものも血流の低下を招き、治癒が遅れる原因になることがあります。
適切な食事の温度目安
温かい食事:
体温(約37℃)程度が理想的。スープやおかゆは少し冷ましてから食べる。
冷たい食事:
氷やアイスクリームのような極端に冷たいものは避け、室温程度の冷たい食品にとどめる。
飲み物:
熱いお茶やコーヒーは控え、ぬるま湯や常温の飲み物を選ぶ。
傷口を守るために、食事の温度は常に慎重に調整し、無理のない範囲で摂取することが大切です。
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3. 抜歯後でも安心して食べられるおすすめのメニュー

抜歯後は、傷口に負担をかけない柔らかい食べ物が理想的です。 以下に、抜歯後におすすめの食事をいくつかご紹介します。
3-1. 回復段階別のおすすめメニュー
抜歯後は、傷口の治癒を促しながら栄養を補給するため、回復の段階に応じた適切な食事を選ぶことが大切です。
前述したように、麻酔が切れた後の食事では噛む負担を減らし、傷口に刺激を与えないことが重要です。
以下の表では、抜歯後の回復段階ごとにおすすめの食事をまとめています。できるだけ消化が良く、口腔内を傷つけないメニューを選び、無理のない範囲で食事を摂取しましょう。
回復期間 | おすすめメニュー |
抜歯当日 | ポタージュスープ、ゼリー、ヨーグルト、豆腐 |
1〜3日目 | おかゆ、味噌汁(具なし)、蒸し野菜、バナナ |
4〜7日目 | 柔らかい白身魚、スクランブルエッグ、煮込みうどん |
1週間以降 | 普通の食事に戻す(ただし硬いものは控える) |
また、食事の際には、抜歯した側で噛まないようにし、飲み込みやすい状態にする工夫をすると、より快適に食事ができます。
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4. 抜歯後のお口のケアも忘れずに

抜歯後は食事だけでなく口腔内のケアもとても大切です。傷口を清潔に守ることで、感染リスクを軽減し早期回復につながります。
次のポイントを意識して、抜歯後のケアをしっかりと実践していきましょう。
4-1. 歯みがきは優しく行う
抜歯後も口内を清潔に過ごすために歯みがきは必要です。また、ヘッドが小さなタフトブラシを使うと、磨きにくい部分もケアしやすくなります。
4-2. 口の傷に食べ物が詰まったときの対処法
「食べ物が傷口に詰まってしまった」という経験がある方もいるかもしれません。
このような場合、歯ブラシやつまようじで無理に取ろうとすると、傷口を悪化させる原因となってしまうこともあります。マウスウォッシュを使用して優しくゆすぐようにしましょう。
4-3. 抜歯後の傷口を守るための注意点(血餅の役割)
抜歯後の傷口には「血餅(けっぺい)」と呼ばれる血の塊ができ、これが傷の回復を助けます。
血餅が剥がれると「ドライソケット」と呼ばれる強い痛みを伴う状態になるため、以下の点に注意してください。
・うがいを強くしない
・ストローを使わない
・硬いものを食べるときは慎重に
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5. まとめ:抜歯後も無理なく食事を楽しんで、快適な口内環境を保とう

抜歯後の食事は少し気を使う必要がありますが、適切なタイミングと食事内容を選べば無理なく回復を目指せます。食事に気を配りつつ、清潔な口内環境を守って治癒をスムーズに進めましょう。
不安なことや気になる点があれば、一歩踏み出し歯科医師にご相談してみてください。日々のケアを大切にしながら、健康的な生活をサポートしていきましょう。
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