
- この記事の監修者
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歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
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「自分や家族の顔つきに違和感がある」「喉の痛みや鼻炎がなかなか治らない」など、顔周りの悩みを抱えている方もいるかもしれません。
これらに当てはまる場合、考えられる原因の一つが「アデノイド肥大」です。アデノイド肥大は、放置すると深刻な合併症を引き起こすこともあるため、早めに対処する必要があります。
この記事では、アデノイド肥大の基礎知識を踏まえつつ、主な症状や合併症、原因、治療法について解説します。この記事を読めば、アデノイド肥大への理解が深まるため、ぜひご一読ください。
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- 1. アデノイド肥大とは
- 2. アデノイド肥大の主な症状
- 3. アデノイド肥大の合併症
- 3-1. アデノイド顔貌
- 3-2. 滲出性中耳炎
- 3-3. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
- 3-4. 副鼻腔炎(蓄膿症)
- 4. アデノイド肥大の原因
- 4-1. 生理的肥大
- 4-2. 外的要因(感染症・アレルギー)
- 4-3. 遺伝的要因
- 5. アデノイド肥大の治療法
- 6. まとめ|アデノイド肥大は大人でも注意が必要!
1. アデノイド肥大とは

アデノイド肥大とは、喉のリンパ組織「アデノイド(咽頭扁桃)」が過剰に大きくなった状態のことです。
アデノイドは、鼻の奥の突き当たりに位置し、鼻と喉の境目にある「上咽頭」という場所にあります。しかし、口を開けても外からは見えません。そのため、アデノイドの状態を調べるには、レントゲンや内視鏡での検査が必要です。
一般的に、アデノイドは1歳を過ぎた頃から徐々に大きくなり、5~7歳頃にピークを迎えるのが特徴です。
そのあとは年齢を重ねるにつれて小さくなる傾向がありますが、大人になっても肥大が残る場合もあります。
また、大人になってから何らかの原因でアデノイドが大きくなることもあるため、子どもだけの問題ではありません。
肥大したアデノイドは気道や耳管を圧迫し、さまざまな症状や合併症を引き起こす原因となります。
2. アデノイド肥大の主な症状

アデノイド肥大が起こると、次のような症状が現れやすくなります。
● 鼻づまり
● 喉の痛み
● 発熱
● 頭痛
● 倦怠感
● 鼻声になる
● いびきをかく
● 口呼吸になる
● 口腔内の乾燥
● 睡眠中に呼吸が止まる
● 寝覚めが悪くなる
● 日中の強い眠気
● 集中力の低下
● 食べ物をスムーズに飲み込めない
これらの症状が長期間続くと、深刻な合併症を引き起こすおそれがあります。なるべく早めに医療機関を受診しましょう。
3. アデノイド肥大の合併症

アデノイド肥大によって起こりやすい主な合併症は、以下の4つです。
🔶 アデノイド顔貌
🔶 滲出性中耳炎
🔶 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
🔶 副鼻腔炎(蓄膿症)
それぞれの発症メカニズムや考えられるリスクについて以下で解説します。ぜひ参考にしてください。
3-1. アデノイド顔貌

アデノイド顔貌(がんぼう)とは、アデノイド肥大にともなう慢性的な口呼吸によって現れる特徴的な顔つきのことです。ただし、アデノイド顔貌とアデノイド肥大は同じものではないため、混同しないように注意しましょう。
アデノイド顔貌には、次のような顔の特徴が見られます。
● 常に口が開いている
● 下顎が引っ込んで小さく見える
● 鼻の下が長い
● 二重顎になっている
● 首と顔の境目がわかりにくい
● 出っ歯のように見える
● 歯並びが悪い
なお、アデノイド顔貌は「口ゴボ」や「出っ歯」と混同されることがありますが、実際は異なります。それぞれの違いを表形式でまとめましたので、併せてご確認ください。
特徴 | アデノイド顔貌 | 口ゴボ | 出っ歯 |
---|---|---|---|
口元の状態 | 口が開きがち 顎が引っ込んでいる | 口元が前に出ている | 上の前歯が前に出ている |
横顔の印象 | 顎が小さく見える Eラインのバランスが悪い | 唇が突出している 鼻と顎のバランスが悪い | 上顎前突 前歯が目立つ |
原因 | アデノイド肥大 口呼吸 舌の位置異常 | 骨格の形や歯並びの影響 | 遺伝 口呼吸 指しゃぶり |
アデノイド顔貌になると見た目が気になるだけでなく、噛み合わせが悪くなったり、口臭が強くなったりするなど、心身にさまざまな悪影響をおよぼす可能性があります。
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3-2. 滲出性中耳炎

滲出性(しんしゅつせい)中耳炎とは、鼓膜の奥にある「中耳腔」と呼ばれる部分に水(滲出液)が溜まる病気です。肥大したアデノイドが耳管を圧迫し、中耳腔が陰圧になることによって発症します。
滲出性中耳炎になると、聴力低下・耳鳴り・耳閉塞感といった症状が現れます。しかし、痛みや発熱がなく、はっきりとした自覚症状が出にくいため、特に子どもの場合は気付かないケースも少なくありません。
滲出性中耳炎を放置すると難聴が進行し、言語発達の遅れなどにつながることがあります。また、真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎など、より重い中耳炎を発症する可能性もあります。
大人の場合は、上咽頭がんが原因となっているケースもあるため、放置せずに早めに受診することが大切です。
3-3. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸がたびたび止まってしまう病気です。アデノイドが気道を塞ぎ、鼻呼吸がしにくくなることで発症します。
1時間につき5回以上のペースで無呼吸・低呼吸が見られる場合には、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群を発症すると、眠りの質が悪くなるのが特徴です。日中に強い眠気を感じたり、身体がだるくなったりするなど、日常生活に大きな悪影響をおよぼします。
また、血液中の酸素が不足することで、脳や心臓、血管に大きな負担がかかる点にも注意が必要です。その結果、脳卒中や心筋梗塞、狭心症、高血圧症など、より深刻な合併症を引き起こすリスクが高まります。

睡眠時無呼吸症候群は大人だけでなく、小さな子どもでも発症する病気です。子どもの場合、成長ホルモンの分泌量が低下し、心身の成長を妨げる可能性があります。
3-4. 副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎とは、鼻の周りにある「副鼻腔」の粘膜に炎症が生じる病気です。「蓄膿(ちくのう)症」とも呼ばれており、副鼻腔までアデノイドの炎症が広がることで発症します。
副鼻腔炎になると、副鼻腔のなかに溜まった異物の排出が困難になります。鼻水や膿が副鼻腔内に溜まって炎症が悪化し、慢性化しやすくなるでしょう。
鼻づまりや嗅覚低下などの症状が3ヵ月以上続く場合には、慢性副鼻腔炎と診断されます。発熱や痛みがないことが多いため、風邪による鼻炎やアレルギー性鼻炎と間違えないように注意が必要です。
4. アデノイド肥大の原因

アデノイド肥大が起こる主な原因は、大きく分けると以下の3つです。
🔵 生理的肥大
🔵 外的要因(感染症・アレルギー)
🔵 遺伝的要因
それぞれの原因について詳しく解説します。
4-1. 生理的肥大

子どもの成長にともない、アデノイドが一時的に大きくなるのは自然な現象です。特に5~7歳頃は免疫機能が活発に働くため、過剰な免疫反応によって大きくなる傾向にあります。
ただし、アデノイドの肥大は10歳頃から自然に小さくなるため、軽度であれば経過観察のみで問題ありません。肥大が重度の場合は、早めに治療を検討しましょう。
4-2. 外的要因(感染症・アレルギー)

アデノイドは免疫系の一部であり、ウイルスや細菌に感染すると、外部からの刺激によって炎症を起こす可能性があります。炎症が慢性的に続いた場合、アデノイドが大きくなる原因となります。
また、花粉・ダニ・ハウスダストなどのアレルゲンにも注意が必要です。アレルギー性鼻炎などを発症すると、アデノイドが刺激を受け、結果的に肥大化することがあります。
4-3. 遺伝的要因

両親や兄弟姉妹にアデノイド肥大の既往がある場合、子どもも発症する確率が高まります。過剰に免疫機能が働く体質をもっていると、アデノイドを含むリンパ組織が大きくなりやすいでしょう。
また、顔面の骨格構造によっても、アデノイド肥大が起こる場合があります。例えば、上顎が狭い方は口呼吸になりやすく、アデノイド顔貌をともなう肥大が起こる可能性があります。
5. アデノイド肥大の治療法
10歳未満の子どもであれば、成長とともにアデノイドが縮小します。多少の個人差はあるものの、急を要する重い症状がなければ、経過観察や投薬治療のみで済むケースがほとんどです。
一方、アデノイドが気道を圧迫していたり、大人になっても肥大が残っていたりする場合は、外科手術で取り除く必要があります。切除せず放置すると、滲出性中耳炎や睡眠時無呼吸症候群などの病気を引き起こすおそれがあるため注意しましょう。
アデノイド切除術は全身麻酔で行なわれ、出血以外の大きなリスクはほとんどありません。手術は1時間程度で終了し、入院期間は1週間程度となります。
中耳炎や副鼻腔炎がある場合は、ほかの病気や問題が原因となっている可能性もあるため、退院後も引き続き治療を受けることが大切です。
6. まとめ|アデノイド肥大は大人でも注意が必要!

アデノイド肥大は子どもによく見られる症状ですが、成長とともに自然と小さくなるケースがほとんどです。そのため、特に目立った症状がなければ、慌てて治療する必要はありません。
一方、日常生活に支障をきたす症状や合併症が現れたり、成長後もアデノイドの肥大が残っていたりする場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
また、アデノイド顔貌の治療法としては、歯列矯正も選択肢の一つです。歯科ポータルサイト「ウィ・スマイル」では、マウスピース矯正に特化した歯科医院を多数ご紹介していますので、ぜひご活用ください。
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