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子供の先天性欠如歯の矯正費用はいくら?相場・保険・治療法をやさしく解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「子供の歯がなかなか生えてこない」
「矯正が必要になるなら、いくらかかるの?」

そんな疑問や不安を感じている保護者の方に向けて、

・矯正治療にかかる費用相場と内訳
・子供の先天性欠如歯で、矯正が必要なケース
・保険が使える条件と医療費控除の活用方法
・治療の始め方と進め方、費用を抑えるコツ

について、わかりやすく解説します。

1. 子供の先天性欠如歯の矯正費用はいくら?【相場・内訳を解説】

子供の歯が生えてこない、歯の本数が少ないと言われたときに気になるのが「治療にどれくらいの費用がかかるのか」という点です。
先天性欠如歯の矯正治療は、欠如の本数や位置、選ぶ装置によって費用が大きく変わります。

ここでは、部分矯正と全体矯正それぞれの費用相場から、初期費用や毎回の調整費、保定装置代まで、費用の内訳をわかりやすく解説します。

1-1. 全体矯正・部分矯正の費用目安

子供の先天性欠如歯に対して行われる矯正治療は、「全体矯正」と「部分矯正」に大きく分かれます。
欠如している歯の位置や本数、周囲の歯並びへの影響によって治療範囲が異なるため、それに応じて費用も変動します。

 

矯正の種類費用相場(自費診療)適応ケースの例
部分矯正約10万〜50万円欠如が1〜2本で、咬み合わせや審美に大きな問題がない場合
全体矯正約60万〜100万円複数の歯が欠如し、歯列全体のバランス調整が必要な場合

※上記は自由診療(保険適用外)の一般的な相場です。装置の種類(ワイヤー/マウスピース)により価格は上下します。

先天性欠如歯の治療では、「歯が足りない部分を埋める」のか「隙間を閉じて全体を整える」のかによって方針が大きく変わるため、初診時にしっかりと相談することが大切です。

 

■参考記事:小児矯正の費用相場まとめ|装置別の違い・医療費控除・支払い方法まで解説

1-2. 欠如歯の本数・位置による価格の違い

費用に影響を与えるのは、「矯正装置の種類」や「治療の範囲」だけではありません。
実際には、欠如している歯の本数と位置も大きく関わってきます。

前歯が欠如している場合: 見た目への影響が大きく、審美性を重視した矯正が求められるため、費用が高くなる傾向に。

奥歯が欠如している場合: 噛み合わせの調整が必要なケースが多く、治療期間が長引く=費用が増える可能性があります。

1本欠如 vs. 複数本欠如: 欠如本数が増えるほど、補綴(将来的なブリッジやインプラント)も視野に入るため、トータル費用が高額になりやすいです。

「目に見える部分(=前歯)の欠如」は親子共に心理的負担が大きいため、見た目の違和感を少しでも減らすための矯正が優先されやすいという点も留意したいポイントです。

1-3. 初期費用・調整費・保定費などの内訳

矯正費用は「一括の総額」だけでなく、治療の進行にあわせて段階的に費用が発生します。

以下に、よくある費用の内訳を紹介します。

費用項目内容相場目安
初診料・診断料レントゲン・口腔内スキャンなど約5,000〜3万円
矯正基本料装置代+治療管理費部分矯正:約15〜60万円
全体矯正:約60〜120万円
調整費毎月の通院ごとにかかる月5,000〜1万円
保定装置代矯正後の後戻り防止(リテーナー)約2〜5万円

 

通院の頻度や地域によって差がありますが、トータルでは数十万〜100万円超の負担となることもあります。

 

ポイント

トータル費用だけで判断しない

「思ったより高い…」と感じる方もいるかもしれません。ただし、先天性欠如歯は “見た目” だけでなく “かみ合わせや発音・将来の補綴” にまで影響する症状です。費用だけで判断せず、「長期的なメリット」や「将来の医療費リスク軽減」も含めて考えることが大切です。

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2. 先天性欠如歯の矯正法とそれぞれの費用目安

先天性欠如歯の矯正治療にはいくつかの方法があり、選ぶ治療法によって費用も将来の治療計画も大きく変わります。

ここでは、代表的な3つの矯正アプローチと、それぞれのメリット・注意点・費用目安についてわかりやすく解説します。

2-1. 歯列矯正でスペースを閉じる治療

歯が欠如しているスペースを、矯正によって両隣の歯を移動させて閉じる方法です。
見た目の自然さと将来的な補綴の不要化を目指す治療法です。

【費用目安】
全体矯正になるケースが多く、約60万〜100万円程度が相場です(装置の種類によって変動)

【メリット】
・ブリッジやインプラントなどの補綴治療が不要になる可能性あり
・歯列全体が整うことで、見た目のバランスも向上

【デメリット】
・歯の移動量が大きくなるため、治療期間が長め(1.5〜3年)
・噛み合わせの調整が難しいケースもある

 

この方法は、成長期にスペースを閉じられるかどうかが大きな分かれ目になります。
特に前歯や目立つ位置の欠如では、見た目の回復にも有効です。

2-2. 将来の補綴に備えてスペースを維持する矯正

欠如部に将来インプラントやブリッジを入れることを前提とし、矯正でそのスペースを正確に維持する方法です。

【費用目安】
・矯正費用は部分矯正〜全体矯正で約15万〜80万円程度
・さらに補綴費用(インプラント1本あたり30万〜50万円程度)が追加される可能性あり

【メリット】
・歯を無理に動かさず、正確な位置に補綴が可能
・噛み合わせや顔貌への影響をコントロールしやすい

【デメリット】
・補綴を前提とするため、将来の治療費が追加で必要
・長期間にわたる治療管理が必要になることも

この治療法は、骨の成長が止まる18歳以降に補綴を予定しているお子さまに適しています。
長期計画を立てる必要があるため、矯正と補綴の両方に対応できる歯科医院を選ぶことが重要です。

2-3. 成長に合わせて行う一次矯正・二次矯正

子供の成長に応じて治療を2段階に分ける方法です。

一次矯正(6〜12歳頃): 顎の成長誘導や歯列の幅を広げる

二次矯正(12歳以降): 永久歯が生え揃った後に歯並び・噛み合わせを整える

【費用目安】
・一次矯正:約10万〜50万円程度
・二次矯正:約30万〜100万円程度
※医院によってはセット料金のプランもあり

【メリット】
・成長期の矯正により、抜歯を避けられる可能性が高まる
・歯の移動がスムーズに進み、仕上がりも自然

【デメリット】
・長期にわたるため、モチベーションの維持が必要
・二次矯正で改めて費用がかかるケースもある

この方法は、成長段階での柔軟な対応が可能になる一方で、トータル費用や治療期間が長くなる傾向もあります。
小児矯正に慣れた専門医との長期的な関係性が重要です。

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3. 子供の先天性欠如歯に矯正は必要?判断基準と治療が必要なケース

「先天性欠如歯」と診断されても、すぐに矯正が必要になるとは限りません。
子どもの発育状況や欠如歯の本数・位置によって、治療の必要性やタイミングは異なります。

ここでは、どんなケースで矯正が必要になるのか、治療を始めるかどうかを判断するポイントを具体的に解説します。

3-1. 欠如歯の位置と本数がカギを握る

先天性欠如歯はすべてのケースで矯正が必要というわけではありません。
判断のポイントとなるのは、欠如している歯の「本数」と「位置」です。

1本だけ奥歯が欠如している場合
→ 咬み合わせへの影響が少なければ、様子見や将来の補綴で対応することも可能です。

前歯や犬歯が欠如している場合
→ 見た目のバランスや発音への影響が大きく、矯正で隙間を整える治療が推奨されることが多いです。

複数本が左右非対称に欠如している場合
→ 歯列全体のバランスが崩れるため、咬み合わせや顔貌に悪影響を及ぼす可能性があり、矯正の適応となりやすいです。

歯列のバランスが崩れると、成長期のあごの発達にも影響するため、“経過観察”だけで済ませないほうがよい症例もあります。

3-2. 放置するとどうなる?先送りのリスク

先天性欠如歯を放置すると、以下のようなリスクが将来的に生じることがあります。

 

リスク内容
噛み合わせの悪化欠如部位に歯が倒れ込んで咬合異常に
隣の歯が傾くスペースが不自然に閉じて歯並びが乱れる
見た目のコンプレックス前歯や笑ったときに見える位置だと、心理的な負担が大きくなる
発音障害サ行・タ行などの発音がしにくくなるケースも
将来の補綴治療の難易度が上がる骨の成長が止まってからではインプラントなどの選択肢に制限がかかることも

 

小学生のうちは「気にしていない」ように見えても、中高生になると歯の見た目や会話のしやすさが一気に気になる時期に突入します。

将来の後悔を防ぐ意味でも、早めの対応が重要です。

3-3. 検診で指摘されたらまずすべきこと

学校検診や小児歯科で「歯が足りないかもしれません」と言われたら、次の3ステップで対応しましょう。

小児歯科または矯正専門医で精密検査を受ける
→ パノラマレントゲンなどで、未萌出か欠如かの正確な判断をつける必要があります。

矯正治療が必要なケースか診断してもらう
→ 歯並び全体・噛み合わせ・成長予測をもとに、今後の治療方針が示されます。

セカンドオピニオンも視野に入れる
→ 「本当に矯正が必要か迷う…」というときは、複数の専門家に相談するのもおすすめです。

成長段階にある子どもの治療は「今やるべきか、成長を待つべきか」の判断がとても重要です。

矯正専門医の診断を受け、メリットとデメリットを比較した上で納得して治療に踏み切ることが大切です。

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4. 治療時期と期間が費用にどう影響する?目安と注意点

先天性欠如歯の矯正では、「いつ治療を始めるか」が費用にも大きく影響します。

成長期のタイミングや治療期間の長さによって、治療法や装置が変わり、最終的なトータル費用が上下するためです。

4-1. 治療開始が早いと費用を抑えられるケースも

小学生のうちに一次矯正(予防的矯正)を行うことで、将来的な治療の複雑化を防げる可能性があります。

・顎の成長を利用して歯列を広げやすくなる
・抜歯や補綴(インプラント・ブリッジ)を回避できる場合も
・結果的にトータル費用を抑えられることがある

ただし、一次矯正だけで治療が完了するとは限らず、思春期以降に二次矯正が必要になる場合もあります。

4-2. 開始が遅れると補綴費用がかさむ可能性も

中学生以降に治療を始めた場合、骨格の成長がある程度落ち着いてしまっており、以下のような費用要素が増えることもあります。

・欠如部分へのインプラント・ブリッジ治療が前提になる
・矯正単体よりも補綴との複合治療で費用が高額に
・骨移植や矯正期間の長期化など、追加費用のリスクあり

矯正+補綴で合計100万円を超えるケースも珍しくありません。

4-3. 早期発見・早期治療のメリット

「様子見でもいいのでは?」と考える方もいますが、早めに相談・治療を始めることで、以下のようなメリットがあります。

 

メリット解説
顎の成長を活かせる歯列の拡大や位置調整がしやすく、抜歯リスクを減らせる
将来の治療費を抑えられる可能性長期的に見れば補綴や二次矯正が不要になるケースもある
心理的コンプレックスを軽減できる思春期に向けて、見た目の不安を抱える前に対応できる

 

早期治療の本当の目的は、「今すぐ歯を動かすこと」ではなく、成長の力を最大限に活かすための準備を整えることにあります。
子どもの発育に合わせて無理のない治療計画を立てることが、将来的に負担の少ないスムーズな矯正につながります。

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5. 子供の先天性欠如歯と矯正費用に関するよくある質問

矯正治療には高額な費用がかかることが多く、「保険は使えるの?」「医療費控除は対象?」といった疑問を持つ方も多いはずです。

とくに子供の先天性欠如歯においては、症状によって保険適用となるケースもあるため、しっかりと制度を理解しておくことが大切です。

Q1. 先天性欠如歯の矯正費用はどのくらいかかりますか?

A. 部分矯正で10万〜50万円、全体矯正で60万〜100万円が一般的な相場です。

ただし、欠如歯の本数・位置・治療法(スペースを閉じるか、補綴の準備をするか)によって費用は大きく異なります。
さらに通院ごとの調整費や保定装置代なども加算されるため、最終的な総額は医院でしっかり確認しましょう。

Q2. 子供の先天性欠如歯の矯正に保険や助成制度は使えますか?

A. 基本的に、矯正治療は自費診療(保険適用外)です。

ただし、特定の先天性疾患(例:唇顎口蓋裂など)がある場合は保険が適用されることがあります。
この場合は、「顎口腔機能診断施設」など特定の医療機関での治療が条件です。

一方で、単なる先天性欠如歯(歯が数本生えてこないなど)では保険が使えないケースが大半です。

ただし、自治体によっては子供の矯正費用を一部助成している場合もあるため、お住まいの市区町村の制度を確認してみましょう。

Q3. 医療費控除は使えますか?

A. はい、治療目的であれば医療費控除の対象になります。

先天性欠如歯に対する矯正治療は「咀嚼機能の回復」などが目的であれば、医療費控除の対象になります。

年間で10万円を超えた医療費(世帯合算可)に対して、確定申告で所得税の還付が受けられる可能性があります。
通院時の交通費(電車・バスなど)も対象になるため、領収書とあわせてメモしておくのが安心です。

 

■参考記事:子供の歯列矯正、医療費控除でいくら戻る?

Q4. 治療費は一括払いですか?分割も可能?

A. クリニックによっては分割払いやデンタルローンの導入もあります。

矯正治療は高額になりやすいため、一括払い・都度払い・分割払い(ローン)のいずれかを選べるケースが増えています。
金利や手数料の有無など、契約内容を事前にしっかり確認することが重要です。

医療費控除との兼ね合いで、支払うタイミング(年内か年明けか)を調整するだけで節税効果が変わることも。支払い方法は費用面でも治療計画でも、非常に重要な要素です。

Q5. 欠如歯が1本だけでも矯正は必要ですか?

A. 場合によっては必要です。

たとえ1本の欠如でも、隣の歯が傾いてきたり、噛み合わせが崩れたりする可能性があります。
特に前歯や犬歯など、見た目や機能に影響しやすい場所であれば、早めの矯正相談がおすすめです。
逆に奥歯の1本欠如で、噛み合わせや歯列に大きな影響がなければ経過観察にとどまることも。専門医による診断が大切です。

6. 子供の先天性欠如歯の矯正費用まとめ

子供の先天性欠如歯に対する矯正治療は、費用の幅が広く、治療法によって総額が大きく変わるのが特徴です。
部分矯正なら約10万〜50万円、全体矯正になると60万〜100万円以上かかることもあります。

また、治療は見た目だけでなく、噛み合わせ・発音・将来の補綴治療のしやすさにも関わるため、早期の判断が非常に重要です。

将来的なリスクや追加治療の負担を抑えるためにも、まずは専門医に相談し、適切なタイミングと治療内容を見極めることが大切です。

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