歯列矯正を行なったことで、人中(じんちゅう・にんちゅう)が伸びてしまったという話があります。
簡単にご説明すると、鼻下から上唇に伸びている縦の溝を人中と呼びます。人中は口元の印象に影響する箇所で、短いほうが若く活発な印象になるとされています。そのため、歯列矯正を考えている人にとって、人中との関係が気になるところかもしれません。
そこで当記事では、歯列矯正による人中への影響について症例をもとにご説明します。また、矯正治療による効果のポイントもご紹介しますので、歯列矯正を検討されている人はぜひ参考にしてください。
- 1.人中によって顔の印象は変わる?
- 1-1.人中が顔の印象に与える影響
- 2.人中と歯並びの関係
- 2-1.歯並びによって人中が長く見えることがある
- 3.歯列矯正によって人中の長さを変えられる?
- 3-1.歯列矯正は人中の長さを変える治療ではない
- 3-2.歯列矯正後に人中が長くなったと感じるケース
- 3-3.抜歯矯正と人中の関係
- 4.歯列矯正で歯並びを整えるメリット
- 4-1.歯列のコンプレックスを解消できる
- 4-2.自分の表情に自信を持って生活できる
- 4-3.魅力的なEラインで全体が整う
- 4-4.噛み合わせを改善できる
- 5.歯列矯正と人中の関係「まとめ」
1.人中によって顔の印象は変わる?
人中とは、鼻下から上唇に伸びている縦の溝の部分です。では、人中によって顔の印象にはどのような影響があるのでしょうか。
通常、自分の顔を鏡で見るときは正面が多く、真横から確認することはあまりないと思います。しかし、顔の印象は横顔のバランスも左右するため、人によっては人中が印象に影響する可能性があります。
1-1.人中が顔の印象に与える影響
人中が長い場合、唇の上がのっぺりと見えてしまい、悪い印象を与えてしまうというデメリットがあります。人中は短いほうが若く見えると言われており、症状によってはコンプレックスに繋がってしまう人もいます。特に、年齢を重ねるにつれて唇が下がることから、人中短縮という美容整形を受けるケースも増えています。
2.人中と歯並びの関係
歯並びが人中の長さに影響する関係について解説します。歯列の乱れには、以下のように様々な症状があります。
・八重歯などの叢生(そうせい)
・出っ歯(上顎前突)
・口ゴボ
・受け口(オープンバイト)
・開咬(かいこう)
上記すべての症状が人中に影響するわけではありません。また、同じ乱れ方をしているからといっても程度や角度などには個人差があります。そのため、人中が長く見えるのは歯並びの状態+個人差によるものです。
2-1.歯並びによって人中が長く見えることがある
人中が長く見えやすい歯並びは、出っ歯や口ゴボがあげられます。出っ歯は上の前歯が前に突出しているため、口を閉じる際に人中が引き伸ばされて長く見えます。口ゴボも口周りがモコっとしているため、口を閉じる際に人中が伸びやすい症状です。
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3.歯列矯正によって人中の長さを変えられる?
基本的に、歯列矯正は人中の長さを変えるために行う治療ではありません。そのため、矯正治療をしたとしても人中の印象には変化がないこともあります。
3-1.歯列矯正は人中の長さを変える治療ではない
人によっては、歯科矯正を受けた後に人中が変化したように見えるケースがあります。
例えば出っ歯や口ゴボの人は、上の歯が邪魔で唇が閉じにくいケースがあります。自然に閉じられない場合、力を入れて閉じるので人中が伸びて見えてしまいます。そのため、歯科矯正を行うと自然に口が閉じるようになり、人中の印象が変わることがあります。
3-2.歯列矯正後に人中が長くなったと感じるケース
矯正治療を行なって、逆に人中が伸びてしまったと感じる人もいます。この現象は、歯の並ぶスペースが関係している可能性があります。
例えば、抜歯が必要な状態を非抜歯で矯正すると、歯が前方に押し出されるように口元が盛り上がるリスクがあります。すると、歯列は整っても出っ歯に似た状態になってしまい、人中が伸びて見えるのです。そのため、完成した歯並びが事前にシミュレーションできるクリニックを選ぶことが大切です。
3-3.抜歯矯正と人中の関係
叢生や重度の出っ歯など、歯が収まりきらないと歯科医師が判断した場合は抜歯でスペースを確保します。多くの場合、犬歯の次にある4番の歯(第一小臼歯)の抜歯が一般的です。その結果、歯科矯正によって突出していた前歯が奥に後退して人中の印象が変わることがあります。
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4.歯列矯正で歯並びを整えるメリット
歯科矯正には、マウスピース矯正・ワイヤー矯正・裏側矯正(舌側矯正)があり、希望する矯正装置で施術が受けられます。また、矯正歯科治療は見た目の問題だけでなく、健康面や精神面など様々な改善が可能です。
4-1.歯列のコンプレックスを解消できる
乱れている歯並びに悩みを持つ人は多いです。笑うときに唇を閉じたまま笑ったり、手で口元を隠したりしてしまうなど、人によって深刻な悩みになることもあります。歯並びが気になっている方は、矯正歯科や歯科医院での相談やカウンセリングをおすすめします。
4-2.自分の表情に自信を持って生活できる
歯科矯正で歯並びが綺麗になると、精神面で良い効果が得られる可能性があります。
歯並びの乱れが原因で、自分に自信を持てないという人がいらっしゃいます。人前で自然に笑えなかったり、写真を撮るのが好きになれないというケースもあります。口元のコンプレックスが要因となり、人によっては消極的な性格になってしまうのです。
4-3.魅力的なEラインで全体が整う
歯列矯正によって、Eラインが整う効果が得られることがあります。
Eラインとは、鼻先とあごの先端を結ぶ線のことで、横顔の美しさを判断する際の目安です。日本人の場合は唇がラインに触れるか、少しラインの内側にある状態を理想とされています。歯列の乱れが原因で、Eラインよりも唇が出ている人は歯列矯正によって人中やEラインが整う可能性があります。
4-4.噛み合わせを改善できる
歯列が乱れている場合、上下の噛み合わせに悪影響を与えている場合があります。
噛み合わせがズレている人は、片側の奥歯で噛む癖があるため顎関節に負担がかかります。そのため、噛み合わせのズレを放置した場合、顎関節の痛みや骨格が歪むリスクがあります。骨格の歪みは、人中に関係なく見た目の印象にも影響しますので注意しましょう。
5.歯列矯正と人中の関係「まとめ」
今回は、矯正歯科治療の効果と人中の関係について解説しました。ご説明した通り、矯正治療による人中の変化は、症状によって起こる可能性があるということになります。そのため、歯列矯正は人中の変化を目的として行う治療ではありません。
一方で、「人中が伸びてしまったらどうしよう」と心配になってしまう人もいるかもしれません。口元にお悩みのある人は、まずはクリニックでのカウンセリングをおすすめします。
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