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市販のマウスピースのメリット・デメリットは?歯科専用品との違いや選び方も解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン レッドダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「市販のマウスピースはどこで買える?」

「歯科医院で作るものとは何が違う?」

と気になっている方もいるのではないでしょうか。

市販のマウスピースは、ドラッグストアや通販などで手軽に購入でき、比較的費用を抑えやすいことが特徴です。

 

一方、マウスピースには歯ぎしり・食いしばり対策やスポーツ、ホワイトニング、歯列矯正などさまざまな用途があり、目的によって適したものは異なります。

 

本記事では、市販のマウスピースと歯科専用品の違いやメリット・デメリット、選び方、市販品で歯列矯正できるのかをわかりやすく解説します。使用中に痛みや違和感がある場合の相談目安についても紹介するので、マウスピース選びに迷っている方は参考にしてください。

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1. マウスピースは市販と歯科専用品でどう違う?

マウスピースには、ドラッグストアや通販などで購入できる市販品と、歯科医院で歯型や口腔内の状態を確認して作製する歯科専用品があります。市販品は手軽に入手できる一方、フィット感や使用後のフォローなどに違いがあります。

また、市販品のなかにも、購入後そのまま装着する既製タイプと、自分で成型するタイプがあります。

 

ここでは、市販のマウスピースを購入できる場所やタイプの違い、歯科専用品との主な違いを解説します。

1-1. 市販のマウスピースはドラッグストアや通販で購入できる

市販のマウスピースは、ドラッグストアやインターネット通販、商品によってはスポーツ用品店などで購入できます。歯科医院を受診せずに入手でき、購入後すぐに使い始めやすいことが特徴です。

 

ただし、「マウスピース」という名称でも、歯ぎしり・食いしばり対策、スポーツ用など商品によって使用目的は異なります。購入する際は、価格だけでなく、何のために使用する製品なのかを確認することが大切です。

 

なお、歯並びを動かすことを目的とした矯正治療は、市販のマウスピースを自己判断で使用するものではありません。歯列矯正を希望する場合は、歯科医院で相談しましょう。

1-2. 市販品には既製タイプと自分で成型するタイプがある

市販のマウスピースは、大きく分けて「既製タイプ」と「自己成型タイプ」があります。

既製タイプは、あらかじめ決められた形状のまま装着するため手軽ですが、自分の歯並びにぴったり合うとは限りません。

 

一方、自己成型タイプは、お湯などで素材をやわらかくし、自分の歯に合わせて形を整えて使用します。

 

タイプ 特徴 選ぶ際の確認ポイント
既製タイプ 購入後、そのまま使用できる サイズや装着感が自分に合うか
自己成型タイプ 自分の歯型に合わせて成型する 成型方法を正しく行えるか
歯科専用品 歯型や口腔内の状態を確認して作製する 歯科医師による調整・経過確認を受けられる

 

自己成型タイプでも、歯科医院で個別に作製するマウスピースと同じように適合するとは限りません。装着時に痛みや強い違和感がある場合は、無理に使用を続けず歯科医師へ相談しましょう。

 

市販のマウスピースと歯科専用品の主な違い

市販品と歯科専用品では、作製方法だけでなく、フィット感や使用中に問題が起きたときの対応にも違いがあります。

 

比較項目 市販のマウスピース 歯科専用マウスピース
作製方法 既製品または自分で成型 歯型や口腔内の状態をもとに作製
フィット感 個人差があり、合わない場合がある 個々の歯列に合わせて調整できる
費用 比較的安価 市販品より費用がかかる場合がある
調整 基本的に自分では適切な調整が難しい 必要に応じて歯科医院で調整できる
トラブル時 自分で受診先を探す必要がある 作製した歯科医院へ相談できる

 

市販品は、手軽さや費用面にメリットがあります。

一方、歯科専用品は、口腔内の状態を確認したうえで作製し、使用後も必要に応じて調整してもらえる点が大きな違いです。

 

どちらが適しているかは、使用目的や口腔内の状態によって異なります。特に、痛みや顎の違和感がある場合、歯ぎしり・食いしばりが強い場合、長期間の使用を考えている場合は、自己判断だけで選ばず歯科医師へ相談するとよいでしょう。

2. 市販のマウスピースのメリット・デメリット

市販のマウスピースは、比較的安価で購入しやすく、手軽に使い始められる点がメリットです。一方、自分の歯並びに十分フィットしない場合があり、長期間の使用には注意が必要です。

 

ここでは、市販のマウスピースのメリット・デメリットと、使用中に歯科医院へ相談したい症状の目安を解説します。

2-1. 市販のマウスピースのメリット

市販のマウスピースの大きなメリットは、費用を抑えながら手軽に使い始めやすいことです。ドラッグストアや通販などで購入できるため、歯科医院へ通院せずに入手できる商品もあります。

 

主なメリットは以下のとおりです。

✅ 比較的安価で購入できる

✅ ドラッグストアや通販などで入手しやすい

✅ 購入後すぐに使い始めやすい

✅ 歯科医院へ通院する手間がかからない

 

ただし、手軽さだけで選ぶのではなく、使用目的やサイズ、装着感が自分に合っているかを確認することが大切です。歯並びや噛み合わせの状態によっては、市販品が適していない場合もあります。

2-2.市販のマウスピースのデメリット

市販品は多くの人が使用できるように作られているため、一人ひとりの歯並びや噛み合わせに合わせて作製する歯科専用品と比べ、フィット感に差が出る場合があります。

 

市販品を使用する際は、次のような点に注意しましょう。

⚠ 歯並びに十分フィットしない場合がある

⚠ 特定の歯や歯ぐきに強く当たることがある

⚠ 装着時に痛みや違和感が生じる場合がある

⚠ 使用中の調整や経過確認を歯科医師から受けられない

 

自己成型タイプでも、歯科医院で個別に作製するマウスピースと同程度に適合するとは限りません。合わない状態で無理に使い続けず、装着感に問題がある場合は歯科医師に確認してもらいましょう。

2-3. 痛みや強い違和感がある場合は歯科医院へ相談する

市販のマウスピースを使用していて痛みや強い違和感が続く場合は、「慣れれば大丈夫」と自己判断して使い続けず、歯科医院へ相談しましょう。マウスピースの形やサイズが合っているかだけでなく、歯や歯ぐき、顎などに問題がないか確認してもらうことが大切です。

 

特に、次のような変化がある場合は注意が必要です。

⚠ 特定の歯や歯ぐきが痛む

⚠ 顎の痛みや強い疲労感が続く

⚠ 装着すると強い圧迫感がある

⚠ 外したあとも噛み合わせに違和感が残る

⚠ マウスピースが外れやすい、または装着しにくい

 

気になる部分があっても、自分でマウスピースを削ったり大きく形を変えたりするのは避けましょう。症状がある場合は歯科医師に相談し、市販品の使用を続けてよいかも含めて確認してもらうと安心です。

3. 市販のマウスピースを選ぶ際のポイント

市販のマウスピースを選ぶときは、以下の3点を意識すると失敗しにくいでしょう。

 

・フィット感

・素材

・メンテナンス方法

 

以下、それぞれを解説します。

3-1. フィット感

市販のマウスピースを選ぶ際は、歯に無理なくフィットするかを確認することが大切です。サイズや形状が合っていないと、装着中にずれたり外れたりするほか、特定の歯や歯ぐきに強く当たって痛みや違和感につながる場合があります。

 

装着したときに強い圧迫感がある、外れやすい、噛みにくいといった状態が続く場合は、無理に使い続けないようにしましょう。自己成型タイプであっても、自分の歯列に十分適合するとは限りません。

 

市販品でフィット感を得にくい場合や、長期間の使用を考えている場合は、口腔内の状態に合わせて作製・調整できる歯科医院のマウスピースについて相談するのがおすすめです。

3-2. 素材

市販のマウスピースは、おもにソフトタイプとハードタイプに分けられます。

 

ソフトタイプはゴム系のやわらかい素材で、装着時の圧迫感が少なく使い始めやすい点が魅力です。ただし、強い歯ぎしりや食いしばりがある場合、耐久面の限界から削れたり穴が空いたりすることもあります。

 

ハードタイプはレジン(樹脂)製で、変形しにくく耐久性があるのが特徴です。素材が硬いため、装着時の違和感がソフトタイプより出やすい傾向にあります。

 

市販のマウスピースを選ぶ際は、自分の噛む力や使用目的(軽度の対策か、しっかりした保護か)を基準に判断するとよいでしょう。

3-3. メンテナンス方法

マウスピースは口腔内で長時間使用するため、日々の清掃と適切な保管が欠かせません。汚れが残ったまま使用すると細菌が増えやすく、素材の劣化も早まります。

 

マウスピースを選ぶ際には、清掃や保管の手順がわかりやすく説明されているかを確認しましょう。多くの製品は、使用後に水洗いし、専用洗浄剤で汚れを落として乾燥させてから保管する方法を推奨しています。

 

メンテナンスの手順が複雑な製品は使用を続けにくいため、自分の生活スタイルのなかで無理なく継続できそうかを基準に選ぶと、長く快適に使用できるでしょう。

4. 市販のマウスピースで歯並びを矯正できる?

ドラッグストアや通販などで購入できる一般向けのマウスピースを、自己判断で歯を動かす目的に使用するのは避けましょう。歯列矯正に使用するマウスピース型矯正装置(アライナー)は、一人ひとりの歯並びや噛み合わせに合わせて治療計画を立てたうえで使用するものです。

 

ここでは、市販のマウスピースと矯正用マウスピースの違いや、歯並びを改善したい場合に歯科医師による診断が必要な理由を解説します。

比較項目 市販のマウスピース 矯正用マウスピース
主な目的 歯ぎしり・食いしばり対策など商品によって異なる 歯を計画的に移動させ、歯並びを整える
作製方法 既製品または自分で成型するタイプなど 歯型や口腔内のデータをもとに作製
治療計画 基本的になし 歯科医師が歯並び・噛み合わせを確認して立案
経過確認 自己管理が中心 治療中も歯科医師が経過を確認

4-1. 市販のマウスピースと矯正用マウスピースは目的が異なる

市販されているマウスピースには、睡眠中の歯ぎしり・食いしばりから歯を守るものや、スポーツ時の外傷を防ぐものなど、さまざまな種類があります。

一方、マウスピース矯正で使用するアライナーは、歯に計画的な力を加え、少しずつ位置を動かすための装置です。

 

見た目が似ていても、市販のマウスピースと矯正用マウスピースでは目的や設計が異なります。市販品を削ったり成型したりして、自己判断で歯並びを動かそうとするのは避けましょう。

歯並びを改善したい場合は、まず矯正歯科で自分の状態に合った治療方法を確認することが大切です。

4-2. 歯を動かす矯正治療には歯科医師による診断・治療計画が必要

マウスピース矯正では、単に歯型に合った装置を作ればよいわけではありません。歯や歯ぐきの状態、歯並び、噛み合わせなどを確認し、どの歯をどの方向へ、どの程度動かすのかを検討したうえで治療計画を立てます。

 

また、マウスピース矯正が適しているかどうかは歯並びによって異なり、ほかの矯正方法が検討される場合もあります。そのため、歯科医師が介在しない状態で市販品を使って歯を動かそうとせず、診察・検査を受けたうえで治療を始めることが重要です。

 

 

市販品ではなく矯正サービスを利用する場合でも、「安い」「通院が少ない」といった条件だけで選ぶのは避けましょう。

安いマウスピース矯正を選ぶ前に知りたい注意点も確認し、価格だけでなく治療範囲や診療体制まで比較することが大切です。

5. マウスピースの種類・使用目的

マウスピースの種類は、使用目的ごとに分かれています。

 

・睡眠時専用マウスピース(ナイトガード)

・歯列矯正用マウスピース

・ホワイトニング用マウスピース

・スポーツ用マウスピース

・顎関節症用マウスピース

 

それぞれ簡単に解説していきます。

5-1. 睡眠時専用マウスピース(ナイトガード)

睡眠中の歯ぎしりや食いしばりから歯を守るために使用するものです。

市販品と歯科専用品があり、いずれも以下のような効果を期待できます。

 

・歯のすり減りを防止する

・奥歯に集中する力を分散し、歯の破折や詰め物の破損・脱離を防止する

・顎関節にかかる負担を軽減する

 

ただし、市販品はフィット精度に限界があり、十分な効果を得られるとは限りません。ナイトガードを目的として市販品を選ぶ際は、耐久性が高く力を受け止めやすいハードタイプのほうが適しています。

 

 

ナイトガードは食いしばりによる歯や顎への負担を軽減するために役立ちますが、食いしばりそのものの原因がなくなるとは限りません。

食いしばりの原因と今日からできる改善・セルフケアも確認し、マウスピース以外の対策も取り入れてみましょう。

5-2. ホワイトニング用マウスピース

自宅で行なう「ホームホワイトニング」に使用するマウスピースです。

歯科医院で歯型を取り、専用のホワイトニング剤とセットで使用します。市販品も見られますが、適合精度の面では歯科医院で作るもののほうが優れており、歯科医のフォローも受けられるため、効果・安全性の両面で安心できます。

 

なお、歯科医院ではホワイトニング剤とは別に、マウスピース単体を作製してもらうことも可能です。

5-3. スポーツ用マウスピース

「マウスガード」とも呼ばれ、ラグビーやボクシングなど、ぶつかり合いが多発するスポーツで使用されます。

おもな目的は衝撃から歯や口腔内を守ることです。歯科医院や専門店ではカスタムメイド・オーダーメイドで作製でき、フィット感や安全性が高まります。

 

市販品もスポーツ用品店などで購入できますが、競技レベルで使用する場合は、保護性能の高いオーダーメイドタイプを選ぶほうが安心です。

5-4. 顎関節症用マウスピース

顎関節症の治療の一環として、顎関節への負担を減らす目的で使用するマウスピースです。

 

顎関節症は、「開口時に痛む」「口が開きにくい」「口の開閉時に顎から音がする」といった症状が見られる疾患で、マウスピースはこれらの症状を緩和するために用いられます。歯科医院で作るオーダーメイドタイプが一般的で、症状に合わせた微調整も可能です。

 

顎関節症には複数のタイプがあり、治療方針も異なります。悪化を防ぐためにも、市販品を自己判断で使うのは避け、まず歯科医を受診することが重要です。

 

 

顎の痛みや口の開けにくさ、顎を動かしたときの音などがある場合は、マウスピースだけを自己判断で選ぶのではなく、顎関節症の症状・原因と治療方法を確認するとともに、歯科医院で状態を診てもらいましょう。

6. 長期使用・確かな効果を望むなら歯科医に相談するのがおすすめ

歯科医院で作るマウスピースは、フィット感・耐久性ともに優れ、長期間の使用に適しています。

 

歯ぎしりや食いしばりが強い場合でも、歯や顎関節をしっかり守れるため、高い効果を期待できるでしょう。使用中にトラブルや違和感が生じても、歯科医によるフォローを受けられ、必要に応じて調整や修理が行なえる点も安心材料です。

 

「効果をきちんと実感したい」「長く使い続けたい」という方、歯ぎしり・食いしばりが強い方にとっては、歯科専用のマウスピースを検討する価値があります。

7. まとめ|市販のマウスピースは目的と適合性を確認し、必要に応じて歯科医院へ相談しよう

市販のマウスピースは、ドラッグストアや通販などで手軽に購入でき、比較的費用を抑えやすい点がメリットです。一方、既製タイプや自己成型タイプでは、自分の歯並びに十分フィットしない場合もあるため、使用目的や装着感を確認して選ぶことが大切です。

 

市販品を使用する際は、特定の歯や歯ぐきが痛む、顎の痛みや強い違和感が続く、外したあとも噛み合わせに違和感が残るといった症状がないか確認しましょう。気になる症状がある場合は、自分でマウスピースを削ったり無理に使い続けたりせず、歯科医師へ相談してください。

 

また、マウスピースには、歯ぎしり・食いしばり対策やスポーツ、ホワイトニングなど、目的に応じたさまざまな種類があります。なかでも、市販のマウスピースと歯を動かすための矯正用マウスピースは目的や設計が異なります。

 

市販のマウスピースではなく、歯並びを実際に動かすマウスピース矯正を検討する場合は、料金だけでなく、対応できる症例や通院頻度、歯科医師によるフォロー体制まで比較することが大切です。

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