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顎関節症を一瞬で治す方法はある?今すぐできる対処・NG行動と受診目安

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

「顎が急に痛くなった」「口を開けるとカクカク音がする」「口が開きにくい」などの症状があると、できるだけ早く治したいと感じる人も多いでしょう。なかには、「顎関節症を一瞬で治す方法はないか」とマッサージやストレッチを探している人もいるかもしれません。

 

本記事では、顎関節症を一瞬で治す方法があるのかをはじめ、症状別のセルフケア避けたい自己流の対処歯科医院を受診する目安について解説します。

顎関節症用のマウスピースとマウスピース矯正の違いも紹介するので、今の症状にどう対応すべきか迷っている方は参考にしてください。

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1. 顎関節症を一瞬で治す方法はある?

顎関節症には複数の病態があるため、誰にでも当てはまる「一瞬で完治する方法」があるとはいえません。一方で、顎への負担を減らすことで痛みや違和感が軽くなる場合はあります。

 

ここでは、「症状が楽になること」と「顎関節症が治ること」の違いや、症状を放置せず歯科医院へ相談したほうがよいケースについて解説します。

1-1. 顎関節症の痛みが一瞬で軽くなっても「治った」とは限らない

顎への負担を減らしたり安静にしたりすることで、痛みや違和感が一時的に軽くなる場合があります。しかし、症状が和らいだからといって、顎関節症そのものが治ったとは限りません。

 

顎関節症には、咀嚼筋の痛みや顎関節の痛み、関節円板のずれ、関節を構成する骨の変化など、さまざまな病態があります。そのため、状態を確認するには問診や顎の動き・痛みの検査必要に応じて画像検査などが行われます

 

「数秒のマッサージで治る」「顎を押せば元に戻る」といった自己流の対処に頼らず痛みを繰り返す口が開きにくいなどの症状がある場合は歯科医院へ相談しましょう

1-2. 症状を放置せず受診すべきケース

顎やその周辺の筋肉に生じる一時的な痛みは、自然に軽くなることもあります。ただし、「自然に改善する場合がある」ことと、「何もしなくても必ず治る」ことは同じではありません。

 

特に、強い痛みが続く口が開きにくい症状を何度も繰り返すといった場合は、自己判断で放置せず歯科医院へ相談することが大切です。顎の痛みや開口障害は顎関節症以外の病気でもみられることがあり、症状によっては鑑別が必要になります。

 

顎関節症の初期治療による症状の消失や機能回復は、重症度による違いはあるものの、おおよそ1〜3か月が目安とされています。「すぐ治らないから悪化している」と決めつけず、症状に合った対処を続けることが大切です。

2. 【症状別】顎関節症の治し方|セルフケアと歯科受診の目安

顎関節症では、「顎が痛い」「口が開きにくい」「顎を動かすと音がする」といった症状がみられます。症状によって適した対応は異なるため、自己流で一律にマッサージなどを行うのは避けましょう。

 

ここでは、代表的な症状ごとに、自宅でできる対処と歯科医院へ相談する目安を解説します。

2-1. 顎がカクカク・パキパキ鳴る

口を開閉したときに「カクカク」「パキパキ」と音がする症状は、顎関節内にある関節円板のずれや、顎関節を構成する骨の変化などによって起こる場合があります。

 

痛みや口の開けにくさがないか確認する

音がするからといって、顎を何度も鳴らしたり、手で強く押したりする必要はありません。まずは、音だけなのか痛みや口の開けにくさも伴っているのかを確認しましょう。

 

痛みや開口障害がある、症状が悪化しているといった場合は、自己流で顎を動かし続けず、歯科医院へ相談することが大切です。

2-2. 口を開ける・噛むと顎が痛い

口を開けたときや食べ物を噛んだときの痛みは、顎関節そのものだけでなく顎を動かす咀嚼筋に生じている場合もあります。両方に痛みを感じるケースもあるため、まずは顎への負担をできるだけ減らしましょう。

 

痛みがあるときは顎を休ませる

日常生活では、次のような工夫が負担軽減につながります。

  • 硬い食べ物を控える
  • 長時間噛み続ける食事を避ける
  • 上下の歯が触れていることに気付いたら離す

 

強い痛みが続く場合や症状が改善しない場合は、マッサージなどを繰り返すのではなく、歯科医院で状態を確認してもらいましょう。

2-3. 急に口が開かない・開けにくい

顎関節症では、関節円板のずれや咀嚼筋の痛みなどによって、口を大きく開けにくくなる「開口障害」が起こる場合があります。ただし、口が開かない症状は顎関節症だけにみられるものではありません。

 

無理に口を広げず、受診を優先する

「大きく開けば元に戻る」と考えて、痛みを我慢しながら無理に顎を動かすことは避けましょう。開口障害は、炎症や腫瘍など別の病気でも起こる場合があります。

 

特に、急に口が開かなくなった、強い痛みを伴う、症状が改善しないといった場合は、自己判断でセルフケアを続けず、歯科医院などの医療機関へ相談してください。

3. 顎関節症の痛みを和らげるセルフケアと3つの対処法

顎関節症の症状があるときは、「一瞬で治そう」と無理に顎を動かすのではなく、まず顎関節や筋肉への負担を減らすことが大切です。日常生活のちょっとした癖を見直すだけでも、症状が軽くなる場合があります。

 

ここでは、今日から取り入れやすい3つのセルフケアについて解説します。

3-1. 硬い食べ物・大きな食べ物・長時間の咀嚼を避ける

顎に痛みがあるときは、硬い食べ物や大きく口を開けて食べるもの、長時間噛み続ける食事をできるだけ避けましょう。こうした食事は、顎関節や咀嚼筋への負担を増やし、痛みを強める場合があります。

 

顎に負担をかけにくい食べ方を意識する

症状がある間は、やわらかく食べやすいものを選び一口の大きさも小さめにすると負担を減らしやすくなります

 

ただし、「顎をまったく動かさないほうがよい」という意味ではありません。症状の程度によって適した対応は異なるため、痛みが続く場合は歯科医院で相談しましょう。

3-2. 食いしばり・歯の接触に気付いたら上下の歯を離す

集中しているときや緊張しているときなどに、無意識のうちに上下の歯を接触させていることがあります。こうした状態が続くと、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかる場合があります。

 

「歯が触れている」と気付いたら離す

日中は、ときどき口元の状態を確認してみましょう。上下の歯が触れていたら、無理に力を入れずそっと離すよう意識します。

 

なお、食いしばりだけが顎関節症の原因とは限りません。症状にはさまざまな要因が関係するため、痛みや開けにくさが続く場合は自己判断せず歯科医院へ相談してください。

 

 

日中の食いしばりや歯の接触が気になる場合は、顎への負担を減らす生活習慣もあわせて見直してみましょう。食いしばりの原因と今日からできる改善方法を参考に、姿勢や日常の癖も確認してみてください。

3-3. 頬杖や姿勢など顎に負担をかける習慣を見直す

普段何気なく行っている頬杖や、長時間の猫背なども、顎やその周囲に負担をかける要因になる場合があります。特に同じ姿勢を長く続けている人は、日常生活の癖を一度見直してみましょう。

 

顎への負担につながる習慣をチェックする

  • 頬杖をつくことが多い
  • スマートフォンやパソコンを見る時間が長く、前かがみになりやすい
  • 緊張しているときに顎や口元へ力が入りやすい

こうした習慣がある場合は、できる範囲で姿勢や力の入り方を意識することが大切です。ただし、生活習慣の見直しだけで症状が改善するとは限らないため、痛みが続く場合は受診を検討しましょう。

4. 顎関節症をマッサージやストレッチで一瞬で治そうとするのは危険?

顎関節症では、マッサージやストレッチなどの理学療法が行われることがあります。ただし、すべての症状に同じ方法が適しているわけではなく、自己流で強く押したり、無理に口を開けたりするのは避けたほうがよいでしょう。

 

ここでは、セルフケアとして行う際の注意点と、医療者の指導を優先すべき理由について解説します。

4-1. 顎を強く押す・無理に口を開ける自己流の治し方は避ける

「顎を押せば元の位置に戻る」「痛くても大きく開けば治る」と考えて、強い力を加えるのはおすすめできません。口が開きにくい症状は、顎関節症だけでなく別の病気でも起こることがあるため、原因を確認せずに無理な操作を続けるのは避けましょう。

 

自己流で行わないほうがよい対処

  • 顎を手で強く押す
  • 痛みを我慢して大きく口を開ける
  • 何度も顎を鳴らして動きを確かめる
  • 強い刺激を繰り返し加える

特に、急に口が開かなくなった場合や強い痛みがある場合は、セルフケアよりも歯科医院などの医療機関への相談を優先してください

4-2. 顎関節症のマッサージ・ストレッチは症状に合わせて行う

顎関節症の治療では、マッサージなどの物理療法や、ストレッチ・下顎可動化訓練などの運動療法が行われる場合があります。ただし、症状や病態によって適した方法は異なるため、「○秒行えば治る」といった一律の方法で考えないことが大切です。

 

医療者から指導を受けた方法を優先する

マッサージやストレッチを行う場合は、歯科医師などから方法や強さ頻度について指導を受けその内容に沿って行いましょう

 

痛みが強い、口が開きにくい、セルフケアを続けても改善しないといった場合は、自己判断で負荷を増やさず、いったん受診して現在の状態を確認することが重要です。

 

 

セルフケアで改善しない場合は、症状に応じてマウスピースを使った治療や薬物療法などが検討されることもあります。顎関節症の治し方と歯科で行う治療方法も確認し、自分の症状に合った対応を検討しましょう。

5. 顎関節症と似た症状の病気もある

顎の痛みや口の開けにくさがあっても、必ずしも顎関節症とは限りません。似た症状は、ほかの歯科疾患や医科疾患でもみられることがあります。

 

ここでは、顎関節症の代表的な症状と受診先について解説します。

5-1. 顎関節症の代表的な3症状

顎関節症では、主に「顎が痛む」「口が開きにくい」「顎を動かすと音がする」といった症状がみられます。これらは単独で現れる場合もあれば、複数の症状を同時に感じる場合もあります。

 

顎関節症でみられる代表的な症状

  • 口を開けたり噛んだりすると顎や周囲の筋肉が痛む
  • 口を大きく開けにくい、開く範囲が狭くなったと感じる
  • 口の開閉時に「カクカク」「パキパキ」などの音がする

 

ただし、これらの症状だけで顎関節症と判断することはできません。症状が続く場合は、歯科医院で状態を確認してもらいましょう。

5-2. 口が開かない・強い痛みが続くなら別の病気にも注意

口が開かない、顎の強い痛みが続くといった症状は、顎関節症以外の病気でも起こることがあります。たとえば、炎症や腫瘍などによって開口障害が生じるケースもあるため、「顎関節症だろうと決めつけないことが大切です。

 

症状が続く場合は自己流の対処を中断する

痛みを我慢してストレッチを続けたり、顎を強く押したりしても、原因が異なれば適切な対処にはなりません。
症状がなかなか改善しない、徐々に悪化している、強い痛みや開けにくさが続いている場合は、医療機関を受診して原因を確認しましょう。

5-3. まずはかかりつけ歯科・近くの歯科医院に相談する

顎関節症が疑われる場合は最初から専門外来を探さなければならないわけではありません。まずは、かかりつけの歯科医院や通いやすい近隣の歯科医院へ相談するとよいでしょう。

 

必要に応じて専門医療機関へ紹介される

歯科医院では、問診や顎の動き、痛みの状態などを確認し、必要に応じてレントゲンなどの検査が行われます。より専門的な診察や検査が必要な場合には、専門医や大学病院などを紹介してもらうこともあります。
「どこへ行けばよいかわからない」と受診を先延ばしにせず、まず身近な歯科医院へ相談することが大切です。

6. 顎関節症はマウスピースや歯列矯正で治る?治療の違いを解説

顎関節症の治療で使われるマウスピースと、歯並びを整えるマウスピース矯正は、同じ「マウスピース」でも目的が異なります。また、噛み合わせを変えれば顎関節症がすぐに治るとは限りません。

 

ここでは、それぞれの治療の違いや、顎の症状と歯並びの両方が気になる場合の考え方について解説します。

6-1. 顎関節症用マウスピースとマウスピース矯正は目的が違う

顎関節症の治療では、歯列を覆う「スタビリゼーション型アプライアンス」と呼ばれる装置を使用する場合があります。これは、睡眠時の歯ぎしりなどによる咀嚼筋の緊張や、顎関節への負担を軽減することなどを目的としたものです。

 

一方、マウスピース矯正は歯に力を加えて少しずつ移動させ、歯並びや噛み合わせを整える治療です。

種類 主な目的
顎関節症用のアプライアンス 咀嚼筋の緊張や顎関節への負担を軽減する
マウスピース矯正 歯を移動させて歯並び・噛み合わせを整える

見た目が似ていても役割は異なるため、「マウスピースなら何でも顎関節症に有効」と自己判断せず、症状に応じた装置を歯科医師と相談することが大切です。

6-2. 顎関節症の発症直後に噛み合わせを削る・変える治療を急がない

顎関節症が起こると、炎症や顎関節内の状態などによって、一時的に「噛み合わせが変わった」と感じる場合があります。そのため、発症して間もない段階で歯を削ったり、噛み合わせを大きく変えたりする治療を急ぐ必要はありません。

 

まずは顎関節の状態を確認する

日本顎関節学会でも、発症後早期には噛み合わせの治療を行わないことが案内されています。
噛み合わせに違和感があっても、ここを削ればすぐ治る」と自己判断するのではなくまず歯科医院で顎の状態を診てもらいそのうえで必要な治療を検討しましょう。

 

 

顎の症状が落ち着いたあとに噛み合わせの改善が必要と診断された場合は、歯列矯正が選択肢になることもあります。ただし、マウスピース矯正にも向いている症例とそうでない症例があります。マウスピース矯正で噛み合わせを治す方法と悪化するリスクも確認したうえで、歯科医師と治療方法を相談しましょう。

6-3. 歯並びが気になる場合も、まず顎の症状を歯科で確認する

顎の痛みや口の開けにくさに加えて、歯並びや噛み合わせが気になる人もいるでしょう。ただし、マウスピース矯正は顎関節症を治すことを目的とした治療ではないため、矯正治療を顎関節症の診断や治療の代わりに考えないことが大切です。

 

顎の診察後に矯正治療の必要性を相談する

まず歯科医院で現在の顎の症状について診察を受けその後歯並びや噛み合わせも改善したい場合に矯正治療について相談するとよいでしょう。

 

マウスピース矯正が適しているかどうかは歯並びや口腔内の状態によって異なるため、歯科医師の診断を受けて治療方法を検討することが重要です。

 

 

顎の症状について診察を受けたうえで歯列矯正を検討する場合は、治療費だけでなく、対応できる歯並びや通院頻度、診療体制も比較して選ぶことが大切です。マウスピース矯正サービスおすすめ7選の料金・特徴を比較するの記事も、治療方法や相談先を検討する際の参考にしてください。

7. まとめ|顎関節症を一瞬で治そうとせず症状に合った対処をしよう

顎関節症は、「一瞬で治す方法」を探して無理に顎を動かすよりも、今ある症状に合わせて適切に対処することが大切です。痛みがあるときは、硬い食べ物や長時間の咀嚼を避け、食いしばりや頬杖など顎に負担をかける習慣を見直してみましょう。

 

一方で、強い痛みが続く、急に口が開かなくなった、症状がなかなか改善しないといった場合は、自己流のマッサージやストレッチを続けず歯科医院へ相談してください。顎の痛みや開口障害は、顎関節症以外の病気でも起こることがあります。

 

また、顎関節症の治療で使われるアプライアンスと、歯並びを整えるマウスピース矯正は目的が異なります。まずは顎の症状を歯科医院で確認し、そのうえで歯並びや噛み合わせも気になる場合に、矯正治療について相談するとよいでしょう。

 

ウィ・スマイルでは、マウスピース矯正に対応している提携クリニックの情報を比較できます。顎の症状について診察を受けたうえで、歯並びや噛み合わせについても相談したい場合は、クリニック選びの参考として活用してみてください。

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