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歯列矯正の医療費控除の申請方法|対象費用・書き方・戻ってくる金額を解説

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

歯列矯正は費用が高額になりやすいため、「医療費控除を使えるのか」「実際にはいくら戻るのか」と気になる方も多いでしょう。

とくに、大人の矯正やマウスピース矯正、部分矯正は対象になるのか、交通費やローンで支払った費用まで申告できるのか、判断に迷いやすいところです。

 

この記事では、歯列矯正が医療費控除の対象となる条件対象になる費用・ならない費用還付額の計算方法必要書類や申請手順までわかりやすく解説します。

治療費の負担を考える際の参考として、ぜひ最後までご覧ください。

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1. 歯列矯正は医療費控除の対象になる?

歯列矯正の費用は、治療目的や症状によって医療費控除の対象になるかどうかが異なります。
機能改善を目的とする場合は対象となることがありますが、見た目のみを整える場合は対象外となることがあります。

 

ここでは、歯列矯正が医療費控除の対象になる条件について解説します。

1-1. 大人の歯列矯正が医療費控除の対象になるケース

大人の歯列矯正でも、噛み合わせや咀嚼発音などの機能を改善するために必要な治療であれば、医療費控除の対象となる可能性があります。

 

たとえば、歯並びの乱れによって食べ物を噛みにくい、正しく発音しにくいなど、日常生活に支障が生じているケースです。

 

一方で、出っ歯や受け口、開咬といった歯並びの名称だけで、対象になるかどうかが決まるわけではありません。治療によって見た目も整う場合であっても、主な目的が機能改善であるかが重要です。治療目的を確認したいときは、歯科医師の診断内容や治療計画を確認しましょう。

1-2. 子どもの歯列矯正が医療費控除の対象になりやすい理由

子どもの歯列矯正は、顎や歯の正常な成長を促すために必要と判断される場合医療費控除の対象となることがあります。成長期の不正咬合を放置すると、噛む機能や発音、顎の発育などに影響を及ぼす可能性があるためです。

 

なお、子どもの矯正であれば、すべて対象になるとは限りません。年齢だけでなく、歯並びや噛み合わせの状態、治療を始める目的などを踏まえて個別に判断されます。小さな子どもの通院に保護者の付き添いが必要な場合は、公共交通機関を利用した付き添い交通費も対象となることがあります。

1-3. 審美目的の歯列矯正は医療費控除の対象外

歯並びをきれいに見せるなど、容貌を整えることだけを目的とした歯列矯正は原則として医療費控除の対象外です。

 

たとえば、就職や結婚などをきっかけに、見た目を改善する目的で受ける矯正は、審美目的と判断されることがあります。

 

もっとも矯正治療では、見た目の改善と噛み合わせなどの機能改善が同時に得られるケースも少なくありません。広告に「美容矯正」などと書かれているかだけで判断せず、実際の症状や治療目的を確認することが大切です。
判断に迷う場合は、歯科医院で治療内容を確認し、税務上の扱いは所轄の税務署に相談しましょう。

1-4. マウスピース矯正や部分矯正でも対象になる?

マウスピース矯正や前歯だけを動かす部分矯正でも、噛み合わせや口腔機能を改善するために必要な治療と認められれば医療費控除の対象となる可能性があります。自由診療であることや、装置が目立ちにくいことだけを理由に対象外になるわけではありません。

 

一方、軽度の歯並びを見た目だけ整えることが主な目的の場合は、審美目的と判断されることがあります。

 

医療費控除の可否は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正といった装置の違いではなく、診断された症状と治療目的をもとに判断される点を押さえておきましょう。

 

 

低価格のマウスピース矯正を検討するときは、表示されている料金だけでなく、治療できる範囲や追加費用、通院体制なども確認することが大切です。

キレイラインについて不安な口コミを見かけた方は、悪い評判が生まれた背景と、契約前に確認したいポイントを整理しておきましょう。

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2. 歯列矯正の医療費控除で対象になる費用・ならない費用

歯列矯正では、装置代だけでなく、治療に必要な検査や処置、通院にかかった交通費なども医療費控除の対象になる場合があります。

一方、治療と直接関係しない費用は、歯科医院へ支払ったものであっても対象外となることがあります。

 

ここでは、医療費控除の対象になる費用ならない費用について解説します。

 

治療方法 主な適応 費用の目安 治療期間・持続性 主なリスク・注意点
マウスピース矯正 前歯の位置や噛み合わせが
関係しているケース
全体矯正
60万~100万円程度
半年~2年半程度 適応できる症例が限られる、
装着時間を守る必要がある
ワイヤー矯正 前歯の圧下や大きな歯の移動が
必要なケース
表側矯正
60万~130万円程度
1~3年程度 痛み、口内炎、装置が目立つ、
歯磨きしにくい
アンカースクリューを
用いた矯正
前歯を効率的に圧下する必要があるケース 矯正費用に追加料金が
かかる場合がある
1~3年程度 痛み、腫れ、感染、
アンカースクリューの脱落
ボツリヌストキシン治療 上唇を引き上げる筋肉の働きが
強いケース
数万円程度 効果は数か月程度 効果が一時的、左右差、
表情の違和感など
歯肉整形 歯肉が歯を覆い、
歯が短く見えるケース
2万~11万円程度 施術は1日、
回復には数週間程度
出血、腫れ、痛み、後戻りなど
歯冠長延長術 歯肉や歯槽骨が歯を覆っているケース 3万~18万円程度 回復まで
数週間~数か月程度
出血、腫れ、知覚過敏、
歯根が露出する可能性
上唇粘膜切除術 笑ったときに上唇が
大きく持ち上がるケース
医院によって異なる 回復まで数週間程度、
後戻りする場合がある
腫れ、出血、傷跡、
上唇の動かしにくさ、後戻り
外科的矯正治療 上顎骨の垂直的な過成長など、
骨格的な要因が大きいケース
保険適用では総額
40万~60万円程度が目安
自由診療では大きく異なる
術前・術後矯正を含め
2~4年程度
入院、全身麻酔、出血、腫れ、
しびれ、感染など

 

※医療費控除の対象になるかどうかは、治療目的や支出内容によって個別に判断されます。判断に迷う費用は、所轄の税務署などへ確認しましょう。

2-1. 検査料・診断料・矯正装置代・調整料

歯列矯正を始める前の精密検査やレントゲン撮影、診断料、矯正装置代、定期的な調整料などは、治療に必要な費用として医療費控除の対象になる可能性があります。自由診療であっても、それだけを理由に対象外になるわけではありません。

 

また、歯を動かした後の状態を安定させる保定装置や、治療後の経過観察にかかる費用も、治療計画に含まれる必要な処置であれば対象となる場合があります

 

ただし、歯科医院の料金表と税務上の対象範囲は必ずしも一致しないため、領収書の項目や治療内容を確認しておきましょう。

2-2. 矯正治療に必要な抜歯・虫歯治療・薬代

矯正治療のために行う小臼歯や親知らずの抜歯、治療前の虫歯・歯周病治療なども、歯を安全に動かすために必要と判断された場合は、医療費控除の対象になる可能性があります。矯正歯科とは別の歯科医院で処置を受けた場合も、領収書を保管しておきましょう。

 

矯正中の痛みや炎症に対して歯科医師から処方された鎮痛薬、抗菌薬なども、治療に直接必要なものであれば対象となることがあります

 

一方、本人の希望だけで行う処置や、美容・予防を主な目的とする費用は対象外となるケースがあるため注意が必要です。

2-3. 電車・バス・付き添いの交通費

歯列矯正の通院に利用した電車やバスなどの公共交通機関の費用は医療費控除に含められる場合があります。交通系ICカードを利用して領収書が残らない場合は、通院日、利用区間、交通費を一覧にして記録しておくと、確定申告の際に集計しやすくなります。

 

また、小さな子どもが一人で通院できず、保護者の付き添いが必要なケースでは、付き添った人の公共交通機関の費用も対象になる可能性があります。

 

ただし、自家用車のガソリン代や駐車場代、高速道路料金は、通常、医療費控除の対象には含まれません。

2-4. 診断書発行料と紹介状の費用は扱いが異なる

医療費控除の申告に使用するため、歯科医院に診断書を発行してもらった場合その文書料は治療そのものに必要な費用ではないため原則として控除の対象外となることがあります。診断書を用意すれば、発行料も含めて申告できるとは限りません。

 

一方、別の医療機関で診療や処置を受けるために必要な診療情報提供書や紹介状は、診療の一環として扱われ、対象となる可能性があります。書類の名称だけで判断するのではなく、治療に必要な書類なのか、確定申告のためだけに発行したものなのかを確認することが大切です。

3. 歯列矯正の医療費控除はいくら戻る?計算方法とシミュレーション

医療費控除は、支払った矯正費用がそのまま返ってくる制度ではなく、一定額を所得から差し引いて税負担を軽減する制度です。

実際に軽減される金額は、医療費や所得税率などによって異なります。

 

ここでは、医療費控除額の計算方法と、矯正費用別のシミュレーションを解説します。

3-1. 歯列矯正の医療費控除額を求める計算式

医療費控除額は、その年に支払った対象医療費から、保険金などで補填された金額と10万円を差し引いて計算します。総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく「総所得金額等の5%」を差し引きます。

 

また、自分の矯正費用だけでなく、生計を一にする家族のために支払った医療費も合算できる場合があります。医療費控除額の上限は200万円です。なお、ここで算出するのは還付金額ではなく、所得から差し引ける金額である点に注意しましょう。

出典(国税庁:医療費を支払ったとき(医療費控除))

 

🔹医療費控除額の計算

(年間に支払った対象医療費-保険金などで補填される金額)-10万円
総所得金額等が200万円未満の場合:上記の10万円を「総所得金額等の5%」に置き換える

 

※計算結果がマイナスになる場合、医療費控除額は0円です。

3-2. 控除額と実際に戻ってくる金額は同じではない

医療費控除額は、所得税や住民税を計算する際の所得から差し引かれる金額です。そのため、医療費控除額が50万円になっても、50万円がそのまま振り込まれるわけではありません。

 

所得税の軽減額は、医療費控除額に申告者の所得税率を掛けた金額が一つの目安です。所得税率は課税所得に応じて5〜45%に分かれているため、同じ矯正費用を支払っていても軽減額は異なります。また、住民税については、翌年度の税額が軽減される形で反映されるのが一般的です。

出典(国税庁:所得税の税率)

 

3-3. 歯列矯正費用30万円・60万円・100万円の還付額シミュレーション

矯正費用以外の対象医療費がなく、保険金などによる補填もない場合を想定して、税負担の軽減額を試算します。総所得金額等は200万円以上とし、医療費から10万円を差し引いて医療費控除額を求めています。

 

所得税の軽減額は医療費控除額に所得税率を掛けて算出した概算です。実際には課税所得、ほかの所得控除、復興特別所得税、住民税の地域差などによって金額が変わるため、参考値として確認してください。

出典(国税庁:所得税の税率)

 

年間の対象医療費 医療費控除額 所得税率5%
の場合
所得税率10%
の場合
所得税率20%
の場合
住民税の
軽減目安
30万円 20万円 約1万円 約2万円 約4万円 約2万円
60万円 50万円 約2万5,000円 約5万円 約10万円 約5万円
100万円 90万円 約4万5,000円 約9万円 約18万円 約9万円

 

たとえば、年間の対象医療費が60万円で所得税率が10%の場合、所得税は約5万円、住民税は約5万円軽減され、合計では約10万円が一つの目安になります。

 

ただし、医療費控除を適用することで税率区分が変わるケースもあるため、正確な金額は確定申告書等作成コーナーや税務署で確認しましょう。

 

 

医療費控除による負担軽減の目安を把握したら、各サービスの治療費や対応範囲も比較してみましょう。

マウスピース矯正は、料金だけでなく、追加費用の有無や通院頻度、対応できる歯並びなどにも違いがあります。
マウスピース矯正サービスおすすめ7選の料金・特徴を比較する

4. 歯列矯正の医療費控除は支払い方法・申告者で変わる

歯列矯正の費用は、現金・クレジットカード・デンタルローンなど、支払い方法によって医療費として計上する時期が異なる場合があります。
また、家族の治療費を誰が支払ったかによって申告できる人も変わります

 

ここでは、支払い方法ごとの違いと、家族分を申告する際の考え方を解説します。

 

支払い方法 医療費として計上する
時期の考え方
主な注意点
現金・銀行振込 実際に支払った年 支払日と領収書を確認する
クレジットカード カードで決済した年 口座からの引き落とし年とは
異なる場合がある
デンタルローン 信販会社が立替払いした年 金利や手数料は対象外
院内分割払い 各年に実際に支払った金額 年をまたぐ場合は
年ごとに分けて計上する

 

※契約内容や支払いの仕組みによって扱いが異なる可能性があります。判断に迷う場合は、歯科医院で支払い内容を確認したうえで、所轄の税務署や税理士へ相談しましょう。

4-1. 現金・銀行振込・クレジットカードで支払った場合

現金や銀行振込で矯正費用を支払った場合は、原則として実際に支払った年の医療費として申告します。支払日と金額が分かるように、歯科医院の領収書や振込明細を保管しておきましょう。

 

クレジットカードの場合は、口座から引き落とされた日ではなく、歯科医院でカード決済をした年に計上する考え方が一般的です。分割払いやリボ払いを選択しても、治療費本体は決済年の対象となる場合があります。

ただし、カード会社へ支払う分割手数料やリボ手数料は対象に含まれません。

 

🔹保管しておきたいもの

・歯科医院の領収書
・銀行の振込明細
・クレジットカードの利用明細
・治療費の内訳が分かる契約書

4-2. デンタルローンを利用した場合

デンタルローンでは、信販会社が患者に代わって治療費を歯科医院へ立替払いし、患者が信販会社へ分割で返済します。この場合、信販会社が立替払いをした年に治療費本体の全額を医療費として計上する考え方が一般的です。

 

翌年以降もローンの返済が続いていても、返済額を年ごとに医療費控除へ計上する方法とは異なります。また、ローンの金利、保証料、事務手数料などは治療費ではないため、控除の対象外です。領収書が発行されない場合に備え、契約書や支払明細を保管しましょう。

 

🔹デンタルローンで確認する項目

・信販会社が立替払いした日
・治療費本体の金額
・金利・手数料の金額
・ローン契約書や利用明細の有無

4-3. 院内分割払いで年をまたぐ場合

歯科医院へ治療費を直接分割で支払う院内分割では、原則として各年に実際に支払った金額をその年の医療費として申告します。治療契約を結んでいても、まだ支払っていない金額は、その年の医療費に含められない場合があります。

 

たとえば、60万円の治療費を2年間で30万円ずつ支払った場合は、それぞれの年に30万円を計上する考え方です。支払いが複数年に分かれると、年ごとに医療費控除の基準額が差し引かれるため、一括払いとは控除額が異なる可能性があります。

 

支払い例 1年目に計上する金額 2年目に計上する金額
治療費60万円を一括払い 60万円 0円
治療費60万円を2年で分割 30万円 30万円

 

※医療費控除だけを理由に支払い方法を決めるのではなく、手数料の有無や毎月の負担も含めて検討することが大切です。

 

 

毎月の負担を抑えられる低価格なマウスピース矯正もありますが、安さだけで選ぶと、治療範囲やサポート体制が希望と合わない場合があります。

契約前には、基本料金に含まれる内容や追加費用、治療中のフォローまで確認しておきましょう。

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4-4. 家族の医療費は誰が申告する?

医療費控除では、自分の医療費だけでなく、生計を一にする配偶者や子ども、親族のために支払った医療費も合算できる場合があります。同居していなくても、生活費や学費、療養費などを継続して負担している家族は、「生計を一にする」と認められるケースがあります。

 

ただし、家族の中から申告者を自由に選べるわけではありません。原則として治療を受けた人ではなく実際に医療費を支払った人が申告します。所得税率が高い人ほど税負担の軽減額が大きくなる場合もありますが、支払者や納税額によって結果は異なります。

 

🔹家族分を申告する前のチェック項目

□ 家族と「生計を一にしている」か
□ 誰が治療費を実際に支払ったか
□ 家族全員の医療費を同じ年で集計しているか
□ 領収書やカード明細の名義・支払者を確認したか
□ 保険金などで補填された金額を差し引いたか

5. 歯列矯正の医療費控除を申請する方法と必要書類

歯列矯正の医療費控除を受けるには、必要な書類を準備し、原則として確定申告を行います。

マイナポータルに反映されない自費診療費や交通費は、手動での入力が必要になる場合があります。

 

ここでは、必要書類と明細書の書き方、e-Taxによる申請方法を解説します。

 

医療費控除を申請する基本的な流れ

🔹STEP1
医療費に関する資料を集める(領収書・契約書・交通費の記録を整理する)

🔹STEP2
年間の対象医療費を集計する(家族分や補填された金額も確認する)

🔹STEP3
医療費控除の明細書を作成する(医療を受けた人・医院ごとにまとめる)
🔹STEP4
確定申告書を作成する(e-Tax、郵送、税務署への持参から選ぶ)
🔹STEP5
申告後も資料を保管する(領収書などは所定の期間保管する)

 

※勤務先で年末調整を受けている会社員も、医療費控除を受けるには原則として別途申告が必要です。

5-1. 歯列矯正の医療費控除に必要な書類

医療費控除を申請する際は、医療費控除の明細書や所得に関する情報マイナンバー関係書類還付金の振込先が分かるものなどを準備します。給与所得者は、源泉徴収票に記載された内容も確定申告書の作成に必要です。

 

矯正費用の領収書は提出しない場合でも、申告内容の確認を求められたときに提示できるよう保管しておきます。クレジットカードの利用明細、デンタルローンの契約書、交通費の記録なども、支払額や支払時期を確認する資料として整理しましょう。

 

申請前に準備したいもの

書類・情報 用途・注意点
医療費控除の明細書 対象医療費や補填額を記載する
所得に関する情報 源泉徴収票などをもとに入力する
マイナンバー関係書類 本人確認やe-Taxで使用する
還付先の口座情報 申告者本人名義の口座を確認する
歯科医院の領収書 提出しない場合も保管が必要
ローン契約書・カード明細 支払金額や決済日を確認する
交通費の記録 通院日・区間・金額をまとめる

5-2. 医療費控除の明細書の書き方

医療費控除の明細書には、「医療を受けた人の氏名」「病院や歯科医院の名称」「医療費の区分」「支払った金額」「保険金などで補填された金額」を記載します。家族分を合算する場合は、患者ごと・医療機関ごとに整理しておくとスムーズです。

 

電車やバスなどの交通費も対象になる場合がありますが、領収書が発行されないこともあります。通院日、利用区間、金額を記録し、年間分を集計しておきましょう。高額療養費や治療費を補填する保険金を受け取った場合は、該当する医療費から差し引きます。

 

明細書へ記載する主な項目

✅ 医療を受けた人の氏名
✅ 歯科医院などの名称
✅ 医療費の区分
✅ その年に支払った金額
✅ 保険金などで補填された金額
✅ 医療費通知に記載されていない交通費など

5-3. スマートフォン・e-Taxで申請する手順

スマートフォンから申請する場合は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用します。画面の案内に従い、給与などの所得情報、医療費控除額、還付金の振込先などを入力し、e-Taxで送信する流れです。

 

マイナンバーカード方式を利用する際は、対応するスマートフォンやマイナンバーカード、利用者証明用電子証明書の暗証番号などが必要です。マイナポータル連携を利用すれば、取得できる医療費通知情報を自動入力できますが、送信前に対象者や金額を確認しましょう。

スマートフォン申請のチェック項目

□ マイナンバーカードを用意した
□ 電子証明書の暗証番号を確認した
□ 源泉徴収票などの所得情報を用意した
□ 医療費や交通費を年間分集計した
□ 還付先となる本人名義の口座を確認した
□ 自動入力された内容に漏れや重複がないか確認した

5-4. 自費の歯列矯正費用はマイナポータルに反映されない場合がある

マイナポータルから取得できる医療費通知情報には、保険診療の医療費が反映されます。一方、自由診療で行った歯列矯正の費用や電車・バスなどの交通費は自動で表示されない場合があるため注意が必要です。

 

マイナポータル連携を利用した後も、歯科医院の領収書やローン契約書、交通費の記録と照合し、反映されていない費用は手動で追加します。保険診療の抜歯や虫歯治療が自動入力されている場合は、同じ費用を重ねて入力しないよう確認しましょう。

 

費用・情報 マイナポータルへの反映 対応
保険診療の抜歯・虫歯治療 反映される場合がある 金額や対象者を確認する
自費の歯列矯正費用 反映されない場合がある 領収書をもとに手動入力する
電車・バスの通院交通費 原則として自動反映されない 通院記録をもとに追加する
デンタルローンで支払った費用 自動反映されない場合がある 契約書や明細で支払額を確認する
家族の医療費情報 設定により取得できる場合がある 代理人設定や対象者を確認する

 

自動取得された情報だけで申告を完了させるのではなく、年間の領収書や支払記録と照らし合わせることが、入力漏れや二重計上を防ぐポイントです。

6. 歯列矯正の医療費控除で失敗しないための注意点

歯列矯正の医療費控除では、診断書の扱いや領収書の保管、保険金の差し引きなどで間違いが生じることがあります。
対象になるか自己判断しにくいケースもあるため、申告前に必要な情報を整理することが大切です。

 

ここでは、医療費控除を申告する際に注意したいポイントを解説します。

6-1. 歯列矯正の医療費控除に診断書は必要?

歯列矯正の医療費控除を申告する際、診断書の提出が一律に必要とされているわけではありません。医療費控除の明細書や領収書などをもとに申告できる場合もあります。

 

ただし、大人の矯正など、機能改善と審美目的のどちらに当たるか判断しにくいケースでは、税務署から治療内容を確認できる資料を求められる可能性があります。診断書を用意しても必ず認められるとは限らないため、発行前に所轄の税務署へ確認するとよいでしょう。

6-2. 領収書は提出せず5年間保管する

医療費控除では、原則として領収書を確定申告書に添付する代わりに、「医療費控除の明細書」を提出します。ただし、申告内容の確認を求められた際に提示できるよう、領収書は確定申告期限の翌日から5年間保管する必要があります

 

歯科医院の領収書だけでなく、クレジットカードの利用明細、デンタルローンの契約書、交通費の記録なども一緒に整理しておきましょう。マイナポータルの自動取得分と手入力した自費診療分を分けて保管すると、重複や入力漏れを確認しやすくなります。

保管しておきたい資料

✅ 歯科医院の領収書
✅ 治療費の契約書・内訳書
✅ カード利用明細・ローン契約書
✅ 通院交通費の記録
✅ 保険金や給付金の支払通知書

6-3. 高額療養費や保険金で補填された金額は差し引く

高額療養費や民間保険の給付金など、治療費を補填するお金を受け取った場合はその金額を対象となる医療費から差し引いて医療費控除額を計算します。窓口で支払った金額をそのまま申告すると、控除額を多く計算してしまう可能性があります。

 

顎変形症などに対する矯正治療では、一定の条件を満たすと保険診療や高額療養費制度の対象になるケースがあります。

 

ただし、外科手術を伴う矯正がすべて保険適用になるわけではありません。補填額や制度の対象範囲は、加入する健康保険や税務署へ確認しましょう。

6-4. 歯列矯正の医療費控除を申告し忘れた場合

会社員などが医療費控除の申告を忘れていた場合でも、一定期間内であれば還付申告によって過去分を申請できるケースがあります。対象年の領収書や源泉徴収票などを準備し、支払った年ごとに手続きを行います。

 

複数年分の矯正費用を、現在の年の医療費としてまとめて申告することはできません。

 

また、すでに確定申告を済ませている年については、還付申告ではなく「更正の請求」など別の手続きが必要になる場合があります。申告方法が分からないときは、税務署へ確認しましょう。

6-5. 医療費控除の対象か迷ったら税務署に確認する

歯科医院では、歯並びや噛み合わせの状態、治療目的、費用の内訳などを確認できます。一方、実際に医療費控除が認められるかどうかは、申告内容をもとに税務上判断されます。

 

特に、大人の部分矯正や軽度の不正咬合、審美性と機能改善の両方を目的とする治療は、対象可否を自己判断しにくいケースがあります。治療内容は歯科医師へ確認し医療費控除の扱いについては所轄の税務署や税理士へ相談すると安心です。

7. まとめ|歯列矯正の医療費控除は治療目的と支払い方法を確認しよう

歯列矯正にかかった費用は、噛み合わせや咀嚼発音などの機能改善を目的とした治療であれば医療費控除の対象になる可能性があります。一方、見た目を整えることだけが目的の場合は、対象外と判断されることがあります。

 

控除の対象には、矯正装置代だけでなく、治療に必要な検査料や調整料、抜歯費用、公共交通機関を利用した通院費などが含まれる場合があります。ただし、デンタルローンの金利や分割手数料、自家用車のガソリン代、駐車場代などは、原則として対象に含まれません。

 

また、医療費控除額と実際に戻ってくる金額は同じではありません。所得税の還付額や翌年度の住民税の軽減額は、申告者の所得や税率によって異なります。現金、クレジットカード、デンタルローン、院内分割払いでは医療費を計上する年が異なる場合もあるため、支払日や契約内容を確認しておきましょう。

 

申告に備えて、歯科医院の領収書や治療費の契約書、ローンの利用明細、交通費の記録などを整理しておくことも大切です。マイナポータルを利用する場合でも、自費の矯正治療費や交通費が自動で反映されないことがあるため、手元の資料と照らし合わせて入力漏れや重複がないか確認しましょう。

 

歯列矯正が医療費控除の対象になるか迷う場合は、まず歯科医院で歯並びや噛み合わせの状態治療目的を確認してください。税務上の取り扱いについては、自己判断せず、所轄の税務署や税理士へ相談すると安心です。

 

ウィ・スマイルでは、マウスピース矯正に対応する歯科医院を検索でき、治療方法や費用について相談できます。歯並びや噛み合わせが気になる方は、お近くの提携クリニックで診査を受け、自分に矯正治療が必要か、どのような治療方法が適しているかを確認してみましょう。

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