- この記事の監修者
-
歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブルーダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/
食いしばり改善のボトックス治療にデメリットはある?リスクや向いている人を紹介

歯ぎしりや食いしばりによる顎の疲れや歯の磨り減りなどに悩んでいる人にとって、ボトックスは気になる治療法の一つではないでしょうか。
しかし、なかには副作用や顔つきの変化などを懸念して踏み出せないといった人もいるかもしれません。実際に注射の頻度や薬剤の投与量を誤ると、噛みにくさや見た目の変化などが起きる可能性があります。
このコラムでは、食いしばりに対するボトックス治療の基本から具体的なデメリット・リスク、ボトックス治療が向いている人の特徴までを、わかりやすく解説します。
- 1.食いしばりを改善するボトックス治療とは?
- 2.食いしばり改善のボトックス治療におけるデメリットやリスク
- 2-1.治療直後の腫れ・痛み・内出血・違和感
- 2-2.噛む力の低下・食べにくさ・顎の疲れ
- 2-3.顔がこける・たるみなど見た目が変化するリスク
- 2-4.アレルギー反応が出るリスク
- 2-5.短期間で繰り返すと効果が出にくくなる可能性がある
- 2-6.繰り返し注射による筋萎縮・輪郭変化が起こる可能性がある
- 2-7.根本原因そのものにアプローチできない
- 2-8.効果を持続させるための費用負担が大きい
- 2-9.妊娠中や授乳中は治療が受けられない
- 3.食いしばり改善にボトックス治療が向いている人の特徴
- 3-1.ほかの治療法による効果をより高めたい
- 3-2.食いしばりと見た目改善の両方を希望している
- 3-3.気軽に食いしばりの改善治療をはじめてみたい
- 4..まとめ|食いしばり改善のボトックス治療はデメリットを知ったうえで自分に合うかを判断しよう
1.食いしばりを改善するボトックス治療とは?

歯科医院におけるボトックス治療とは、咬筋などの筋肉にボツリヌストキシン製剤を注射し、筋肉の働きを一時的に弱め、噛む力をコントロールする治療法です。
咬筋の過剰な収縮を抑え、顎関節や歯への負担を減らすことで、痛みやこわばりの軽減を目指します。
おもには、食いしばりや歯ぎしりの改善、顎関節症の治療補助などを目的とします。
また、ボトックス治療は、ガミースマイルやエラ張りなど、見た目の改善効果も期待できる治療法です。
通常、3日~1週間で徐々に効果が出始め、2週間~1ヵ月程度で最大の効果を感じやすいでしょう。効果は永続的ではなく、数ヵ月で徐々に薄れていくため、一定間隔での再注射が前提となります。
・関連記事
2.食いしばり改善のボトックス治療におけるデメリットやリスク

治療時間が短い、食いしばりや歯ぎしりの改善だけでなく見た目の改善も期待できるなど、メリットの多いボトックス治療ですが、デメリットやリスクもあります。
ここでは、食いしばり改善のボトックス治療における、おもなデメリットやリスクについて解説します。
2-1.治療直後の腫れ・痛み・内出血・違和感
ボトックスの注射部位に、以下の症状が発生することがあります。
・腫れ
・痛み
・内出血
・違和感 など
しかし多くは一時的なもので、数日~1週間ほどで改善するものです。また、注射直後に頭痛が起こることもありますが、24時間以内に消失することがほとんどです。
症状がなかなか治まらない場合は、一度担当医師に相談しましょう。
2-2.噛む力の低下・食べにくさ・顎の疲れ
咬筋にボトックスを打つと噛む力が弱まり、以下のように感じることがあります。
「硬いものが噛みにくい」
「顎が疲れやすい」
これは、ボトックス治療が咬筋の過剰な収縮を抑え、顎関節や歯への負担を減らすことで効果を得ているため起こる症状です。
また、投与量が多すぎたり個人差により筋肉が過度に弛緩したりすると、食事のしづらさが強く出る可能性もあります。これらも一時的なもので、時間がたつと自然に改善することがほとんどです。
ただし、症状が強い場合は投与量や注射頻度の見直しも必要になるため、一度担当医師に相談しましょう。
2-3.顔がこける・たるみなど見た目が変化するリスク
咬筋が急激にやせることで、フェイスラインがこけたり頬のたるみが目立ったりする可能性はあります。そんな見た目の変化から、以下のように感じてしまうかもしれません。
「老けた」
「やつれた」
特に40代以降の人や、もともと皮膚のハリが少ない人は、筋肉を弱めすぎると皮膚が余り、たるみにつながりやすい傾向にあるようです。
また、ボトックスを打つ位置や深さが適切でないと、次のような違和感が出ることもあります。
「笑顔が引きつる」
「左右のフェイスラインが非対称になる」
以上のような見た目の変化や違和感は、薬剤の注入量の調整で、ある程度防ぐことは可能です。
そもそも一時的なもので、多くのケースで時間がたつと自然に改善します。
2-4.アレルギー反応が出るリスク
ボトックス治療はまれに、次のようなアレルギー反応が出る場合があります。
・赤み
・痒み
・腫れ など
1週間程度で解消する場合がほとんどですが、症状が出た場合はすぐ医師に相談しましょう。
なお、ボツリヌストキシン製剤には「ヒト血清アルブミン」というたんぱく質が含まれているケースが多くみられます。この物質にアレルギーがある場合は、「ヒト血清アルブミン」が含まれた製剤を使用する治療は受けられません。
2-5.短期間で繰り返すと効果が出にくくなる可能性がある
ボトックス治療は短期間で注射を繰り返すと、抗体ができてしまう可能性があります。そうなると、ボツリヌストキシン製剤が体内に入ってきても抗体によって無効化されてしまい、効果を得られなくなってしまいます。
そのためボトックス注射は、3ヵ月以上間隔を空けることが推奨されています。
2-6.繰り返し注射による筋萎縮・輪郭変化が起こる可能性がある
ボトックス注射を過剰に打つと筋肉が萎縮しすぎて輪郭が変わり、フェイスラインが細く見える一方、頬がこけたり皮膚がたるんだりして、老けて見えてしまう原因となることがあります。
回数や薬剤量を医師と相談することが大切です。
2-7.根本原因そのものにアプローチできない
ボトックス治療は、噛む力を弱める「対症療法」です。
ストレス・噛み合わせ・生活習慣など、食いしばりの根本原因そのものにアプローチする治療と併用して行なうことが推奨されます。
2-8.効果を持続させるための費用負担が大きい
ボトックス治療の効果は永続的ではないため、効果を持続させたい場合、数ヵ月に一度のペースで再治療の必要があります。
加えてボトックス治療は原則として自費診療となるため、保険診療と比較すると費用は高額になりがちです。
例えば、食いしばりの根本原因にアプローチする保険適用の治療と併用して行なうなどで、費用を抑えることは可能でしょう。
・関連記事
2-9.妊娠中や授乳中は治療が受けられない
胎児や乳児への影響が出る可能性があるため、妊娠中または授乳中にボトックス治療は受けられません。
さらに精子や卵子に影響する可能性も否定できないため、男女問わず妊活中の場合も、施術後3ヵ月経過するまでは避妊する必要があります。
3.食いしばり改善にボトックス治療が向いている人の特徴

ここまでボトックス治療のデメリットやリスクについてみてきましたが、ではボトックスはどのような人に向いている治療法なのでしょうか。
ここでは、ボトックス治療がどのような人に向いているのかについて解説します。
3-1.ほかの治療法による効果をより高めたい
前述のとおり、ボトックス治療はあくまでも対症療法であり、根本原因にアプローチするものではありません。
そのため、現在、食いしばりの治療を受けていて、今の治療法による効果をより高めたいと感じている人にボトックス治療は向いているでしょう。
また、ほかの治療法を試しているものの、十分な改善効果が実感できないといった人にもおすすめです。
例えば、噛み合わせの治療(矯正治療)において、筋肉が硬くなっていると噛み合わせの位置調整が難しく、治療期間が長くなることがあります。そのような場合にボトックス治療を併用すると、筋肉の緊張が緩和されることで、スムーズな改善が期待できます。
3-2.かの治療法による効果をより高めたい
食いしばりの改善と見た目の改善を同時にしたい人にも、ボトックス治療は向いています。食いしばりの症状改善とともに、あくまでも副産物的なものですが、フェイスラインがスッキリしたり、エラ張りが改善されたりといった効果が期待できます。
目的は異なりますが、ボトックス治療で使用している製剤の作用は、美容外科のものと変わりません(投与量や注射頻度が異なります)。よって、歯科医院でボトックス治療を受けると、食いしばりと見た目、両方の改善が見込めます。
3-3.気軽に食いしばりの改善治療をはじめてみたい
気軽に食いしばりの改善治療をはじめてみたい人にもボトックス治療はおすすめです。ボトックス治療の効果は永続的なものではなく、効果は数ヵ月程度で切れてしまいます。
そのため数ヵ月試してみて合わないと感じたら、その時点で治療をやめることも可能です。さらに次のようなことから、忙しい人でも気軽にはじめられる治療法ともいえます。
・ナイトガード(マウスピース)のように装着や手入れの手間がない
・治療時間も15分程度と短い
4.まとめ|食いしばり改善のボトックス治療はデメリットを知ったうえで自分に合うかを判断しよう
ボトックス治療は、噛む力を一時的に弱めることで、顎の痛みや歯への負担を軽減できる、食いしばり改善のための効果的な治療法です。
一方で、場合により頬がこける・たるむ・費用負担などのリスクやデメリットもあります。さらには繰り返し注射による効果の減少や輪郭の変化などのリスクは、事前にしっかり理解しておく必要があるでしょう。
副作用やリスクをできるだけ回避するためには、信頼できる歯科医院・医師を選ぶことが大切です。筋肉の構造や噛み合わせを熟知した歯科医師が施術することで、効きすぎや過剰な筋萎縮を防ぎ、安心して治療を受けることができるでしょう。
また、薬剤についても安全性の高い薬剤を使用しているか確認したほうがよいでしょう。信頼できる歯科医院・医師であれば、副作用の症状が出た場合もすぐに相談しやすく、正しく対処してくれます。
・関連記事
ボトックス相場はどれくらい?歯医者での治療費・効果・美容クリニックとの違いを徹底比較
歯の機能性と審美性の改善を同時に行ないたい方には、ボトックス治療以外に、矯正治療という選択肢もあります。矯正治療に対応する歯科医院を探すには、ポータルサイト「ウィ・スマイル」の活用がおすすめ。全国100以上の歯科医院と提携しており、効率的に信頼できる歯科医院を見つけることができます。
\信頼できる矯正医を探すなら
「WE SMILE」/






















