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歯を正しく噛み合わせるとどのような変化がある?正しい噛み合わせとチェック方法

湊 寛明
湊 寛明
この記事の監修者 

歯科医師。医療法人社団ピュアスマイル理事長。インビザライン ブラックダイヤモンドドクター。インビザライン世界サミット23万人いるインビザラインドクターの中からトッププロバイダーの1人に選出。
https://purerio.tokyo/

噛み合わせが、顔の歪みや肩こり・頭痛などの原因になる」という話を聞いたことはありませんか。

 

実際、噛み合わせ見た目だけでなく全身の健康状態にも影響することがあります。しかし、噛み合わせのズレは自覚が難しいため、不調の原因が歯にあると気付いていない方も少なくありません。

 

この記事では、噛み合わせを整えることで起こりうる変化正しい噛み合わせの条件簡単にできるセルフチェック噛み合わせを改善するさまざまな方法について解説します。

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1. 歯の噛み合わせが整うことで期待できる6つの変化

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噛み合わせが整うと、歯にかかる負担が減るだけでなく、美容面や健康面、さらには運動能力にもうれしい変化が表れます。

 

具体的にどのようなメリットが期待できるのか、代表的な6つの変化を紹介します。

1-1. 歯の寿命が延びる

噛み合わせが正しく整っていると、それぞれの歯に加わる力が適度に分散されます。特定の歯だけに負担が集中しないため、歯が欠けたり根元から割れたりするトラブルを防げるほか、噛み合わせる面が過度にすり減る心配もありません。

 

また、噛み合わせが正しいと歯並びも整うことが多いため歯磨きで汚れをしっかり取り除けるのも大きなメリットです虫歯歯周病になるリスクが抑えられ、歯を末永く残しやすくなります。

1-2. 鼻呼吸がしやすくなる

噛み合わせが整うと、舌が正しい位置(舌全体が上顎に触れている状態)に収まりやすくなり鼻呼吸もしやすくなります

 

鼻呼吸になると眠っている間にいびきをかきにくくなり酸素をしっかり取り入れられるため睡眠の質の向上が期待できます。逆に、噛み合わせが悪くて口呼吸ばかりしていると、呼吸が浅くなって運動時に力を出し切れなかったり、頭痛をまねいたりする場合も少なくありません。

1-3. 頭痛や肩こりが解消される

噛み合わせが悪いと、食べ物を噛むときに使う筋肉や顎の関節に余計な力が入りやすくなります。このような状態が続くと、首や肩、こめかみ付近の筋肉にまで負担がかかり、慢性的な肩こり頭痛を引き起こす原因にもなりかねません。

 

一方、噛み合わせを整えると、顎にかかる負担が軽減されて筋肉の緊張もやわらぎます。それにともない、頭痛や肩こりが解消されるケースも多数あります。

1-4. 胃腸に負担がかかりにくくなる

噛み合わせが整うと、食べ物をしっかり噛み砕けるようになります。食べ物が細かくすりつぶされると胃腸の負担が減るため消化不良胃もたれも起きにくくなるでしょう。

 

また、消化がスムーズになると、栄養の吸収効率も良くなります。このように、噛み合わせを整えることは、健康な体作りを目指すうえでも大変重要です。

1-5. 運動能力が向上する

人は、重い物を持ったり瞬発的な動きをしたりするとき、無意識にグッと奥歯を噛み締めます。このとき、噛み合わせが正しいと全身の筋力を引き出しやすくなり、体の軸も安定します。実際、噛み合わせが正しいと運動時のパフォーマンスが上がることがさまざまな研究で明らかになっています

 

そのため、スポーツを楽しむ方はもちろん、日常的に体を動かす習慣がある方にとっても、噛み合わせを整えることには一定の意義があるでしょう。

1-6. 見た目に自信が持てるようになる

噛み合わせを整えるうえでは、歯が左右対称に並ぶことが重要です。そのため、治療で歯並びが整ってくると顔の歪みが改善されることが期待できます

 

また、噛み合わせが整うと顎周りの筋肉に余計な負担がかからなくなり、筋肉の張りによる「エラ」が目立たなくなる可能性があります。

 

さらに、歯並びを整えて口もとがすっきりすると、美しい横顔の条件とされる「Eライン」も整いやすくなります。見た目の変化によって笑顔にも自信が持てるようになれば、メンタル面にも良い影響を与えるでしょう。

2. 正しく噛み合わせるために必要な条件

正しい噛み合わせ」の実現には、歯並びだけではなく、前歯の重なり方や奥歯の状態、顎の動きなど、いくつかの条件をクリアしなければなりません。

理想とされる噛み合わせの条件を、パーツごとに詳しく見ていきましょう。

2-1. 全体のバランス|左右対称でズレがない

理想的な噛み合わせでは、上下の歯列がきれいなU字型を描き、すべての歯が隙間なく並んだ状態になっています。左右バランス良く噛み合わせるためには、以下の点も重要です。

 

🔷前歯の中心の位置:上下の前歯の真ん中が一直線にそろっているか
🔷左右の対称性:同じ種類の歯(例:左の犬歯と右の犬歯)が左右対称の位置にあるか
🔷噛み合わせの状態:上下の歯が均等に接触し、適切に力が分散されているか

 

これらに問題があると、顔に歪みが生じたり、片側の顎の関節だけに負担がかかって痛みが出たりする原因になります。

2-2. 前歯|適度に重なっている

上下の前歯の位置関係は上の歯が下の歯より2〜3ミリほど前に出ているのが望ましいとされます。上の前歯が前に出すぎると出っ歯、下の前歯が前に出ると受け口となり、噛み合わせに問題が生じます。

 

噛み合わせの深さは上の歯が下の歯をわずかに覆い下の歯が少し見える程度が理想です。噛み合わせが深すぎると、歯茎が傷付いたり奥歯がすり減ったりする場合があります。逆に浅すぎると、前歯でうまく物を噛み切れません。

 

このように、前歯の位置関係は、見た目だけでなく機能面にも大きくかかわります。

2-3. 奥歯|上下の歯の溝と山が交互に密着している

奥歯は上の歯の「山」と下の歯の「谷(溝)」がしっかりジグザグに噛み合っているのが理想とされます。噛み合わせが整っている場合、上の奥歯1本を下の奥歯2本で支える形になるため、噛む力が適度に分散されて特定の歯に負担が集中しません。

 

しかし、奥歯がズレてうまく噛み合っていないと、前歯で食べ物を噛み切りにくくなったり、片側だけで噛む癖がついたりします。噛む力が偏れば歯や顎に大きな負担がかかるため、長い目で見ると歯の寿命を縮める要因にもなるでしょう。

2-4. 顎|動きに無理がない

歯並びがきれいでも顎の関節にかかる負担が大きいと、痛みや違和感が生じやすくなるため、良い噛み合わせとはいえません。

 

正しい噛み合わせとは、上下の歯が最も深く噛み合う位置と顎の関節が安定する位置がほぼ一致している状態を指します。また、口を開け閉めしたときに下顎がスムーズに動くことも大切です。

 

これらの条件が満たされないと、噛むたびに顎関節へ大きな負担がかかりやすくなり、顎関節症をまねくおそれがあります。

3. 自宅でできる「噛み合わせチェック」

噛み合わせの状態は、セルフチェックである程度確認できます。ここでは、左右のズレ・高さのズレ・奥歯のズレを調べる方法と、注意すべき症状を紹介します。

 

ただし、結果はあくまで目安です。気になる点がある場合は、歯科医院を受診して正確な診断を受けましょう。

3-1. 左右のズレのセルフチェック

顔の中心に対して、歯がズレていないかを確認する方法です。

 

鏡の前で、口を「い」の形にして上下の歯が見えるようにします。

次に、顔の中心と上下の前歯の中心がそろっているかを確認しましょう。

どちらかに寄っている場合は、歯並びが横にズレて、噛み合わせに影響をおよぼしている可能性があります。

3-2. 高さのズレのセルフチェック

左右の歯の高さが等しいかどうかは、割り箸を使ってチェックできます。

 

鏡の前で、奥歯を使って割り箸を水平方向にくわえ割り箸の傾きを確かめてください

水平にならない場合は左右の歯の高さにズレがあり、噛み合わせに影響している可能性があります。

3-3. 奥歯のズレのセルフチェック

奥歯が均等に当たっているかを確認する方法です。

 

奥歯を軽くカチカチと噛み歯が当たる箇所をチェックします。

左右の奥歯が同時に、ほぼ対称の位置で当たっている場合は問題ありません。しかし、「片側だけ先に音が鳴る」「左右で歯の当たる箇所が違う」などの違和感がある場合は、噛み合わせがズレている可能性があります。

3-4. このような症状も要注意

噛み合わせの影響は、見た目の違和感や日常の癖にも表れることがあります。以下の項目についても、当てはまるものがないかチェックしましょう。

✅歯並びが乱れている

噛み合わせの良い歯列は、歯が重なったり外側・内側に飛び出したりせず、前歯から奥歯にかけてきれいなU字型を描いています。

✅顔や顎が左右対称でなく歪みがある

片側だけで噛む癖があると、エラの張り方やほうれい線の深さに差が出ることがあります。

✅片側だけで噛む癖がある

噛み合わせが悪いと、無意識のうちに噛みやすい側の歯を使いがちです。

✅歯ぎしりをする

噛み合わせのバランスが悪いと、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりを起こすことがあります。

✅顎の関節から音がする

噛み合わせの影響で顎に負担がかかり、顎関節症になっているおそれがあります。

✅顎がまっすぐ開かない

口を開くときに顎が左右、あるいはS字を描くように動く場合は、噛み合わせの不調で顎関節に大きな負担がかかっている可能性があります。

4. 噛み合わせを整える方法

噛み合わせを整える方法は、セルフケアから専門的な治療まで多岐にわたります。原因や症状によって適するアプローチが多少異なるため、代表的な改善策や治療法をいくつか紹介します。

4-1. 生活習慣を見直す

噛み合わせのズレは、日頃の癖の積み重ねで引き起こされる場合も少なくありません。毎日の生活で、以下のようなことをしていないか振り返ってみましょう。

 

🔴頬杖をつく:顎の骨に負担がかかり、下顎のズレや噛み合わせの悪化をまねくことがあります。

🔴うつぶせ寝:歯や顎の骨に過度な力が加わるため、歯列の歪みや噛み合わせのズレが生じやすくなります。

🔴片側噛み:片側の歯だけに力がかかるため、噛み合わせのバランスが崩れることもあります。

🔴舌で歯を押す・唇を噛む:弱い力でも毎日続くと、歯列が乱れて噛み合わせに影響します。

 

このような癖を自覚し意識して控えるだけでも噛み合わせの悪化予防につながります

4-2. 歯の高さを微調整する

噛み合わせのズレが比較的軽度で、歯を削ることに抵抗がない場合は、「咬合調整」という方法が選択肢に入ります。咬合調整は、歯の表面をわずかに削って高さを整える治療です。

 

「歯を削る」と聞くと不安に感じるかもしれませんが、削る量はごくわずかで痛みを感じることはほとんどありません

 

歯の高さが整うと、噛む力がバランス良く分散して歯にかかる負担が減ります。その結果、歯が欠けたり割れたりするリスクを抑えられます。

4-3. 人工歯や被せ物でうまく噛み合うようにする

歯が欠けている場合や歯のない部分がある場合、また噛み合わせが低すぎる場合は、クラウン(被せ物)ブリッジインプラントなどを用いて噛み合わせの高さやバランスを整えます。これが「補綴ほてつ治療」です。

 

補綴物で歯の欠けや欠損を補えるため、噛む機能だけでなく、見た目の改善も期待できます。ただし、治療対象となる症例が限られることから、希望する場合は歯科医師との相談が必要です。

4-4. 歯列矯正をする

歯並びや噛み合わせを根本から改善したい場合は、歯列矯正が選択肢となります。治療期間は症状や矯正範囲によって異なりますが、数ヵ月~数年かかるのが一般的です。

 

マウスピース矯正装置が透明で目立ちにくくある程度の取り外しも可能です。ただし、重度の症例には対応できない場合もあります。

 

ワイヤー矯正幅広い症例に対応可能で複雑な噛み合わせの改善にも適しています。装置の取り外しはできませんが、裏側矯正を選べば見た目の変化を抑えながら治療を進めることが可能です。

 

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5. まとめ|正しい噛み合わせで健康と美しさを手に入れよう

噛み合わせを正しく整えることで、単に歯並びを良くするだけにとどまらず、歯の寿命を延ばし、肩こりや頭痛といった不調の改善にもつながります。顔全体のバランスが整えば、表情など見た目の印象にも良い変化が期待できるでしょう。

 

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